06/12/08 00:05:53 9VMVqxOy
今日は彼と初めて出会った記念すべき日。これを私は「しあわせの日」って呼んでいます。
この記念日には、私は彼の部屋で豪華な料理を作って待っています。
でも彼は仕事熱心で、いつも帰りが遅いのが玉に瑕。今日も遅いみたい。
料理が冷めちゃうな、もう。その時、玄関の戸が開く気配がした。彼が帰って来たみたい。
私は健気な彼女を装う為に、待ちくたびれて寝てしまった様に机に突っ伏す。
これぞ定番、狸寝入りだ!
彼は部屋に入るなり、料理を見て、私を見て、驚きで大きな声を上げる。それこそ狂ったような大声を。
(もう、大げさなんだから。でも驚いているみたい。ウフフ、だって彼の部屋に勝手に入ったのって1年ぶりだもの。)
彼は私にしがみつく。そして強く抱きしめる。(痛い、痛すぎるって・・。強すぎるよ。)
彼は私に向かって、必至に声をかけてくる。(何か凄く、怒っているみたいなんだけど・・?)
彼の腕が、私の首にまわり、私の細い首を締め上げる。(苦しいって・・・。勝手に入ったから怒っているの?)
彼は血走った目で私を見ながら、壊れたCDプレイヤーみたいに、同じ事を何度も何度も叫んでいる。
「お前はどうして、毎年、毎年っ!!いい加減に死ねよ!死ねよ!死ね!死ね!死ね!死んでくれよ!
消えてくれよ、どうして表れるんだよ、どうして来るんだよ、本当に死ねよ、死ね!死ね!死ね!死んでくれ!」
うふっ、彼が怒っている理由思い出しちゃった。私はこの日に彼に 殺 さ れ ち ゃ っ た ん だ。
・・・・でもね、毎年絶対に出てやる!愛すべき彼がこちらにくるまでずっと。
この日を「死合わせの日」って呼んだりして。