06/01/09 15:39:54
血で赤く染まった私の顔に驚いたのでしょうか、彼女は、ようやくフライパンを
テーブルに置き、息を強張らせながら泣いていました。。
彼女の涙は、なんだったのでしょう。
当時は、その涙の理由など知る由も無く、頭から流れる血をタオルで押さえました。
ただ、早くこの恐怖の時間が過ぎてくれる事のみを願っていました。
しかし、こうして過去を省みながら書いていると、彼女の涙の理由が何となく
理解して来たのです。。
でも、その理由はこの話の最後に書く事にします。
それから私は、事が大沙汰になるのを避ける為、救急車は呼ばず、そのまま自宅で
傷口が塞がるのを待ちました。
彼女を庇ったのか、大沙汰になるのを恐れたのか、それは分かりませんが事が
過ぎるのを待っていました。
血が止まるまでは、さほど時間は掛からなかったと記憶しています。
この後、彼女と何を話し何をしたかの記憶は全くありません。