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忍び寄る崩壊の足音/6 激務、重圧…増える退職 (毎日新聞2月1日)
◇見合わぬ待遇、良心も限界
「立ち去り型サボタージュ」。医療関係者の間で、こんな言葉がささやかれている。医療訴訟が増え、
時には逮捕さえされる。しかも、病院勤務医の給料は過酷な業務に見合わない。耐えられなくなった
勤務医が開業などへ流れ始めた現状を指す言葉だ。
30代後半の男性内科医は昨年、十数年勤めた東京都内の大学病院を辞め、診療所に移った。「訴訟恐怖症」に
なった大学病院。「どんな細かなことでも報告書を求められ、時間が取られるばかりだった」と振り返る。
新医師臨床研修制度にも悩まされた。以前は1年間は同じ研修医を指導し、半年ほどで独り立ちして仕事を
助けてくれた。今は2カ月ごとに研修医が変わり、教えるだけで助けてはもらえない。診療や月3~4回の
当直をしながら、研修医からの質問も受けた。
大学の給与は年600万~700万円。家族との時間も取れない。「『赤ひげ先生』を求められても難しい。
責任の重さが収入につながらず、やってられないと思う医師が出ても仕方ない」とため息をつく。