02/10/28 02:13 RN6bWhvz
遅くなりました・・・始めます。
>>166。ここで名前の出てくる南博というのは社会学者です。著書などについては、
ここでは触れませんが、当然南博の話の要は、現実の事件がまるでドラマか映画を
見るような感覚が進むと、現実に行われている残酷な出来事(今現在ですと、
モスクワ人質事件でしょうか)に対する感覚が鈍磨化し、さらにはより強い刺激を
求めるようになって、多少の殺傷事件であれば無関心になってしまうのではないか、
ということです。
ですがここで仮説を立てて見ましょうか。三菱銀行人質事件は、いまだ類を見ない
残忍さを持った犯罪であるがゆえに、劇やショーの域さえ超えたまま、今に至るが
故に、多くの人々の心に刻まれているのではないかと。
70年代の「戦争級事件」といえば他に"あさま山荘事件"がありますが、皆さん
ご存知の通り、"あさま山荘事件"は映画化されています。ですが、まだ当分、いや
下手をすると、今後永久に事実に忠実な映像になどならないかもしれません。
理由はお分かりになるかと思います。梅川ならびに三菱銀行猟銃人質事件には、
とても再現など許されないほどの残虐さがあるのです。過去スレのルポにあったとおり、
梅川は男子行員にジャンケンをさせて、勝ったものに「おまえから殺したる」と通告、
行員は思わず、涙ながらに「やるなら、ひと思いに殺してくれ」といったらしい。
無論男子行員の耳を同僚に切らせる、泣いて嫌がる女子行員を全裸にして思いのままに
操るという残虐さもありますが、単に血を流したりする残酷さとまた少し違う、人間の心
というものを知った上での残忍さ。
私はこれが映像化を躊躇わせる原因となり、また私が梅川に対する関心がいまだ収まらない
理由なのではないか、と思ったりもするのです。無論仮説ですがね。
いづれまた、この話は折に触れて・・・。