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2016.2.17 10:02更新
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自民党は１６日、憲法改正推進本部（本部長・森英介元法相）の会合を党本部で開き、党の憲法改正草案に沿った改正項目の絞り込み作業は中断し、今国会中は憲法の制定過程や憲法教育の在り方などについての検証を進める方針を確認した。夏の参院選をにらんで世論を喚起するとともに、野党の「改正の議論は熟していない」との批判をかわす狙いがあるとみられる。
会合は昨年１０月の森氏の本部長就任後、初めて。森氏は冒頭、「推進本部では国民の合意形成に向けた土俵づくりの役目を果たしたい」と述べた。続いて、五百旗頭真・熊本県立大理事長が「戦後史と憲法改正」をテーマに講演。今後、月１回程度のペースで会合を開催する予定だ。
推進本部では船田元（はじめ）前本部長時代に平成２９年中の憲法改正を目指し、テロや大災害時の対応を定める緊急事態条項の創設などを念頭に改正項目の絞り込み作業に着手していたが、新体制では先送りする。
森氏は会合後、記者団に「どういうゴールを目指すかはこれからの取り組みの中で次第に明らかになる」と述べた。谷垣禎一幹事長は会合前の記者会見で「実際に改憲を目指すならもう少しすり足で進まないと成就しない」と指摘、与野党で合意可能な項目を探る考えを示した。