大阪都構想を拒否した高齢者は大阪の「安楽死」を選んだ - 池田信夫 エコノMIX異論正論at SEIJINEWSPLUS
大阪都構想を拒否した高齢者は大阪の「安楽死」を選んだ - 池田信夫 エコノMIX異論正論 - 暇つぶし2ch1:朝一から閉店までφ ★@\(^o^)/
15/05/25 20:03:06.49 *.net
ニューズウィーク日本版 2015/5/21 17:59 大阪都構想をめぐる住民投票は、市の提案が0.8%の僅差で否決され、橋下徹市長は
政界引退を表明した。今回の住民投票で印象的なのは、各メディアの出口調査で反対
多数だったのは70歳以上だけなのに、全体として反対が賛成を上回ったことだ。これ
は36万人の期日前投票で、反対の組織票が多かったためといわれる。
いずれにせよ現役世代は賛成多数だったので、高齢者が大阪都構想を拒否したことに
なる。これは、ある意味では当然だ。今回の住民投票は実質的には橋下氏の信任投票
であり、彼は「小さな政府」への改革を進めようとしていた。24区を5区に合併する
都構想の目的は、行政のスリム化と住民サービスの効率化である。
特に大きな問題は、高齢者サービスだ。次の図は大阪市のホームページにある高齢化
率(25年間の65歳以上の人口増加率)だが、最高の西成区では25年で4倍以上に
なった。おもしろいことに、この図で高齢化率が16ポイント以上になっている赤い区
が、今回の住民投票ですべて反対多数だった。
これは大阪の「南北問題」として昔からよく知られている。梅田を中心とするキタは
ビジネス街で、大阪駅の北側の再開発で堂々たる近代都市になったが、ミナミには
昔ながらの町並みが残り、貧困層が多い。全国の人が思い描く天守閣とかあいりん
地区などの大阪のイメージは、ほとんどこのミナミの風景だ。
住民投票で大阪都構想に反対したのは、ミナミの高齢者だった。それは、ある意味で
は当然だ。大阪市を廃止して住民サービスを効率化し、中枢機能を大阪府に一元化
して地域開発投資を行なう「大阪都」案は、1948年に大阪府が提案したもので、
橋下氏が思いついたわけではない。
高齢化は貧困化とパラレルで、西成区では23.6%が生活保護受給世帯である。介護や
医療などの公的サービスも高齢化したミナミに集中しており、その費用をキタの企業
が負担する構造になっている。この不公平を解決するため、行政を効率化するのが
橋下市長のねらいだった。
しかしキタの企業に勤務している高所得者の多くは、市内には住んでいない(私も
中央区のNHK大阪放送局に勤務していたときは奈良市に住んでいた)。いま市内に
住んでいる人の多数派は、住民サービスの受益者なのだ。彼らが住民投票したら、
サービスを削減する橋下市長に反対するのは当然である。
橋下氏の説明が無駄の批判ばかりで、都構想のメリットがわからないといわれたが、
本当のメリットは職員や住民サービスの削減だ。そういう政策を出すと議会が反対
するので、具体的にいえなかったのだろう。それに対して反対派は何も対案を
出さず、ただ既得権を守れと主張するだけだった。
今回の住民投票では、行政コストを負担するキタのビジネスマンが改革に賛成し、
その受益者であるミナミの高齢者が反対する構図が、鮮明に示された。これは日本の
縮図であり、今後は団塊の世代の引退でもっと急速に高齢化と貧困化が進む。
これで大阪から若者は脱出し、東京への本社移転は加速するだろう。大阪の高齢者は
死ぬまで既得権を守り、財政赤字を増やし続ける「安楽死」を選んだのだ。それは
彼らにとっては合理的な選択だが、残された都市は空洞化し、スラム化する。
よくも悪くも、大阪は日本の未来を示している。
最終更新日:2015/5/21 17:59
ニューズウィーク日本版
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