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「早く結婚したほうがいいんじゃないか」。東京都議会の塩村文夏議員に浴びせられた「セクハラやじ」は、日本中の大きな注目を
集めた。あの騒動から3カ月が経った9月17日、「議会での性差別をなくすには 市民と議員の対話集会」と題したイベントが、都内で
開かれた。
やじを受けたみんなの党Tokyoの塩村都議が当時の心境を告白したほか、3人の女性都議が登壇し、都議会の状況を報告しながら、
市民ら数十人と、議会での性差別をなくすための方策を話し合った。
●野島発言で再認識「問題は解決していない」
集会では、その前日の9月16日に、野島善司都議が「結婚したらどうだ、と平場(プライベート)では僕だって言う」と発言したことが、
話題にのぼった。
「がく然とした」。生活者ネットワークの西崎光子都議は、「野島発言」を聞いたときの驚きをこう語った。そして、「やじ問題の発生から
数カ月たち、みなさんの関心がなくなってしまったのではないかと心配していた。しかし昨日の『事件』によって、まだまだ問題が解決
していないことが、都民にも都議会にも、十分に認識されたと思う」と口調を強めた。
●「都議が都民の声を聞いていない」塩村議員が感じた絶望
塩村都議は、自身が受けた「セクハラやじ」について、「あのときは本当に信じられない気持ちだった」と振り返った。
そして、「晩婚・晩産は東京で進んでおり、まさに都民の問題。であるにもかかわらず、都議会議員がそのようなことを否定するのは、
都民の声に耳を傾けていない証拠だという絶望感に襲われた」と当時の心境を語った。
塩村議員は「犯人さがし」を断念したあと、前を向いて「どのように再発を防止するか」を考える方向に、気持ちをシフトしたという。
しかし、実際には野島発言でも垣間見えたように、現実は解決にほど遠い状態だとして、「このような問題が終わったと思われることが
問題」「まだまだ都民の皆さんの信頼を回復できていない状況。問題解決に取り組み続けたい」と話した。
●解決には「男性」と「市民」の協力が必要
集会では、具体的にどんな「アクション」をするかについても活発な議論があった。
塩村議員は「男性側の協力がなければ問題は変わらない」とし、「男性議員に対するセミナーや勉強会は絶対に必要。私自身、
勉強会に参加することで議会におけるやじ問題の深さを理解できた」と強調した。
共産党のかち佳代子議員は、都議会では性差別的な「やじ」がいまでもあると指摘し、「都議会の記録では、マイクを通じた声しか
ひろわない」「『やじも録音しているぞ』という状況を作ることが、あの野獣のような環境を変える力になる」と指摘した。
すると、塩村議員も「市民に見られていないから、やじが起きる」「議事録を読んでも、やじの内容は載っていない。都議会の現状を
知ってもらうために、ぜひ傍聴席に足を運んでほしい」と話し、市民たちの協力を仰いだ。
●終了後の取材・質問は「禁止」されていた
登壇した4人の女性都議は集会を終えると、拍手を背に会場を後にした。こうした集会が終わった後には、登壇者が参加者と交流する
光景がしばしば見られる。しかし、今回の集会では、参加議員、特に塩村都議に対して、終了後に取材・質問をすることが禁止されていた。
主催者の澁谷知美・東京経済大学准教授は「塩村議員は、今でも取材という名のいやがらせを受けることがある。議員のツイッター
にも、『今日の集会を妨害してやろうか』というような書き込みが見られたので、このような措置をとらせてもらった。ただ意見交換をしたい
だけなのに、妨害が入るのが現実。皆さんと一緒に、この現実を変えていきたい」と、会場に向かって話していた。
ソース(弁護士ドットコム) URLリンク(www.bengo4.com)
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