07/08/18 17:17:38
春夏秋冬という季節の巡りの中で、樹木や植物は枯れ、地中に種や根だけが残っている状態、多くの
動物は冬眠に入っている状態、そして人間も寒さの余り他の季節に比べるとどうしても行動力が低下
する季節というのは冬ですね。六星占術ではまず初めに、この冬という季節を人間の運命エネルギー
が大幅にダウンするとき、運命が停止するときだと解釈し、「亥・子・丑」という3ヶ月間を「大殺
界」と設定したわけです。この十二支を基にして12年周期の運気、12ヶ月周期の運気というものを
解釈しこうというのが六星占術の運命周期というものなのですが、実はこれには最初から重大な欠陥
があるのです。
「亥・子・丑」の方向が天中殺に相当する干支のグループは星数(干支番号)の51~60まで。本来
は「子・丑」が天中殺で「亥」は含まれないのですが、冬という季節を運命が停止するときであると
決めてしまった以上、冬の始まり(11月)を表す「亥」も加えないわけにはいかなくなってしまった
のです。これが天中殺の2年間に対して大殺界が3年間になっている理由です。ここで無理矢理にでも
辻褄を合わせておく必要があったわけです。
そして「子・丑」を挟んで、陽の年(生まれた年の干支が陽の場合)はそのままに、陰の年(生まれ
た年の干支が陰の場合)は「子・丑」とその後にくる「寅」を加えて「子・丑・寅」の3年間または
3ヶ月間を大殺界と設定しています。つまり「子・丑」の天中殺を挟んで、陽年生まれと陰年生まれ
とを「亥・子・丑」と「子・丑・寅」というように3年間という大殺界の時期を左右対称形にしてい
るのですが、これは天中殺の理論上、全く意味をなさないものです。ですから本来の天中殺とはダブ
らない「亥」と「寅」は、はっきり申し上げて占命盤の見た目を考慮しただけの単なる「おまけ」に
過ぎないのです。