07/05/01 16:34:06 CzLDwN4h
80年代後半から栗東トレセンにおいては、こうした不可解な規定に風穴を開ける厩舎が出現した。
『持ち乗り制度』の導入である。
厩務員全員が騎乗技術を持ち、調教までこなすことができれば、
調教スタッフを雇う必要はなくなり、結果として預託料はその分安くなる。
しかも、そればかりでない。厩務員が調教もこなすことによって、
馬に関する些細な変化にも目が行き届くようになった。
当然、故障の度合いも減る。預託料が安くて故障が少ないとなれば、
期待の素質馬を栗東に預けたいと考える馬主の気持ちはごくごくあたりまえの衝動だ。
素質の高い馬が、故障率の少ない環境下に置かれれば、当然成績は上がる。
世に言う”西高東低”現象はこの時から始まった。
何より不可解なのは、この「持ち乗り」が制度として美浦トレセンに導入されたのは、
つい最近の2004年だということ。
しかも1厩舎あたり4人までという根拠の薄い制限まで設けられている。
今現在も預託料に関していえば美浦の方が高く設定されている。
かかる費用は「東高西低」で、手に入る賞金は「西高東低」。
こうした状況下で美浦に集まる馬はどんな馬かと言えば
「栗東に入れたくても入れられなかった馬」だということは容易に想像がつく。