07/05/17 21:52:31 UUyyG76b
ワイド周遊券で旅をしていた時代、北海道に渡ればやってくる普通列車はキハ22ばかりだった。
初めて道内に渡って乗ったキハ22は、内地者の私には全てが新鮮に映った。いわゆる「道内仕様」
というか小さな窓の車体と床が木製だったのには驚いた。明らかに内地の車両とは全く違った雰囲気
を持っている。でも、このキハ22が妙に気に入った。
道内は隅々までキハ22が幅を利かし、時には「急行」のサボを差してローカル急行にも運用されて
いたので、本当に道内の旅では何百回と乗ったであろう車両だった。
道北でも乗車する普通列車や一部の急行はキハ22が主体で、気に入ったとはいえ、毎回同じ車両ば
かりではさすがに飽きてくる。稀にキハ24が入るとわざわざ車両を変えて乗ったこともあった。
ところで、北海道にはキハ20系のキハユニ25という北海道仕様の合造車があった。キハ20の耐
寒設備を強化したキハ21を合造車にしたスタイルだったが、確か火災事故で廃車になった代替とし
て1両だけキハ22スタイルの合造車(キハユニ25 7)があった。これに乗ってみたくてずいぶ
ん捜した覚えがある。
「利尻」で音威子府から天北線の始発に乗った時にようやくこの車両に出逢った。別にどうというこ
とはなかったが、たった1両の車両に乗れたということだけで満足したものである。
今思い出すと、デッキと客室を仕切るドア上に掲げてあった行先のサボも懐かしい。道内の車両には
車内にサボがあるということも新鮮な感動だった。天北線の始発列車は浜頓別で興浜北線へ入る車両
も併結していたので、車内の稚内行き、北見枝幸行きというサボを確認してからボックスに横になっ
たものだった。