07/02/02 23:09:15 2jkynTls
東京駅まで新幹線が延伸し、早いもので既に15年以上が過ぎ去ってしまった。
北日本の鉄道網はよくも悪くもこの15年で大きく変化した。新幹線の終点である
新青森まではあと3年ほどで完成すると言われる一方で、ローカル輸送における
幹線体系はかなりズタボロにされたといえよう。第3セクターに移譲された路線や、
線路そのものが軌間変更された線区が、東北の動脈を断ち切っているのだ。
かつては普通列車が上野から青森まで直通し、丸一日がかりの旅をした客も多い
らしいが、ゆっくりと車窓を眺めるのも今となってはある種の贅沢に思えてしまう。
新幹線時代となってからはそのような普通列車はおろか寝台特急までもが衰退し、
宿泊すらせずとも日帰りできるようになった。もちろん心理的な距離も縮まった。
にもかかわらず、地域間の交流は以前より希薄になったように思えるのは何故か。
はやて・こまち号の停車駅がまさにそれを如実に示しているだろう。つまり、今や
東北地方の鉄道路線は完全に首都圏しか見ていないのだ。といっても別に大阪や
京都などにも目を向けろという事ではなくて東北地方内部での繋がりの話である。
乗ったら最後、終点まであっという間の現状では通過駅は勿論、停車時間さえ車内
換気にすらならず、これでは地域間の交流など夢物語だ。地方都市の町並みが
がらんとしてしまったのも、交流不足に起因しているはず。この事態に対処するには、
快速列車を頻繁に走らせて都市間輸送の利便性を強化するしかない。運転間隔が
適切であれば、乗客は増加の一途をたどり、ひいては地方の発展にもつながる。