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総務省は21日、端末値引きのために携帯電話会社が販売店に支払う「販売奨励金」のコストを、割高な通信料金で回収する現在の携帯電話料金の体系を改めるよう、業界に求める方針を固めた。
頻繁に端末を買い替える人が値引きの恩恵を受ける一方で、長く使い続ける人が損をする不公平を是正するのが狙いだ。全面実施されれば、通信料金が下がる一方で、「1円携帯」など格安な携帯電話端末が姿を消すことになる。
ただ、端末の店頭価格が上昇し、売れ行きが悪くなるとして、販売店や携帯会社などが反発することが予想され、現行の料金体系との選択制なども検討されそうだ。
見直しの方針は、総務省の「モバイルビジネス研究会」が26日にまとめる報告書案に盛り込まれる。同省は、2008年度からの導入を目指す方針だ。
携帯各社は現在、端末1台あたり4万円前後の販売奨励金を販売店に支払っている。高機能化が進む携帯端末は本来、最新機種で7万円程度するが、奨励金を差し引いて2~3万円で販売されている。旧型モデルなら「1円」などの格安携帯も珍しくない。
奨励金は、利用者が毎月払う通信料金に上乗せされて携帯会社が回収している。端末を長く使うと、奨励金による値引きの恩恵分を上回る、割高な料金を支払い続けることになる。
(2007年6月22日3時2分 読売新聞)