07/05/18 09:28:07 YGGPUAHg0
【大前研一ニュースの視点】
●ドコモの今後の課題は、根本的な経営姿勢を改めること
7日、NTTドコモは、インドの携帯大手ハチソンエッサー社(Hutchison Essar Ltd)との「iモード」の
ライセンス契約を解消したと発表しました。
両社は昨年12月、ドコモがハチソン社にiモードサービスを提供し、2007年末までに開始することで
合意していました。
NTTドコモは今回の契約解消について、「ハチソンエッサー社の事業環境が変化したため、
サービスを提供することが困難と判断した」としています。
しかし、これまでにも、米AT&Tワイヤレスやオランダ最大の通信業者KPNモバイルとも、
iモードのサービス提供が上手く進まなかった事実があります。
私は、今回の契約解消は単なる表層的な事象に過ぎず、根底には、NTTドコモという企業が持ってしまった
“驕り”と“傲慢さ”が原因にあるのではないかと感じています。
業界は違いますが、同じように国内敵なしの状況にあったトヨタ自動車は、その謙虚な経営姿勢を貫き、
遂には世界のGMを凌駕する存在になりつつあります。
一方、NTTドコモは、今回の提携解消も含め、海外戦略に苦労し続けています。
この差を生んでいるのは、外部要因だけではないでしょう。
企業としての経営姿勢という根本部分に違いがあるからこそ、長期的なスパンで見たときには、
大きな差となって現れてきているのだと感じます。