07/09/24 21:54:52 A5AWt5VOO
んこっ
289:本当にあった怖い名無し
07/09/24 22:06:36 5l645GstO
猿夢の話が怖すぎて焦った
290:本当にあった怖い名無し
07/09/24 23:03:41 SbrCxm170
ごめんなさい
最近ケーブル加入したんですけどおもしろいのでなかなか顔を出せなくなるかもですぅー・・・
291:本当にあった怖い名無し
07/09/24 23:13:34 /ND1q+tWO
鮫島っていつ頃の話?
鹿児島県民だけど知らない
292:本当にあった怖い名無し
07/09/24 23:14:53 hqSb3DiR0
こういういい話ないかな?
URLリンク(www8.ocn.ne.jp)
293:本当にあった怖い名無し
07/09/24 23:15:07 tq0G/ns50
オナってたら窓から猫にばっちり見られた
たいしたことないと思うかもしれんがかなりびびった
294:本当にあった怖い名無し
07/09/24 23:33:44 yGutGbAq0
びびったのは猫の方じゃね?
295:本当にあった怖い名無し
07/09/24 23:55:58 ppjaGo000
>>267
「女子高生をすばやく犯す」って読んじゃった
296:本当にあった怖い名無し
07/09/25 00:23:45 QtXnb39r0
投下してもだいじょぶ?
297:本当にあった怖い名無し
07/09/25 00:38:52 mOxRb4gmO
ケーブルってスカパー!か?
298:本当にあった怖い名無し
07/09/25 00:40:46 QtXnb39r0
JCOMだよん
299:本当にあった怖い名無し
07/09/25 00:41:56 mOxRb4gmO
あー車か
300:本当にあった怖い名無し
07/09/25 00:48:38 QtXnb39r0
車って何さ?
だん吉?
301:本当にあった怖い名無し
07/09/25 01:00:01 mOxRb4gmO
カーセク
302:本当にあった怖い名無し
07/09/25 01:05:39 mOxRb4gmO
URLリンク(imepita.jp)
303:本当にあった怖い名無し
07/09/25 01:06:37 mOxRb4gmO
URLリンク(imepita.jp)
304:本当にあった怖い名無し
07/09/25 01:14:23 Fck/3Q9AO
好みじゃないけどかわいいね
305:本当にあった怖い名無し
07/09/25 01:16:10 E9419FciO
>>267
トラウマスレに投下してみたら?
306:本当にあった怖い名無し
07/09/25 01:30:04 grJGGr98O
>264
その通りですね、ごめんなさい
>265
ありがとう!さっそく読んでみます
>296
是非お願いします
307:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:36:26 v5MlrlQK0
投下します
308:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:36:59 v5MlrlQK0
ノート
荷物を片付けるため、夏の暑い日に久々に母方の祖父の家を訪ねた。
といってもその家はすでに誰も住んでおらず、私一人だけでの作業であり、
無駄に広い家の為、なかなかはかどらずにいた。
中でもこの家で一番広い部屋には大きな仏壇が置いてあった。
長い間手入れをしていなかった為、埃まみれであったその仏壇を移動させなければ
ならなかったが、あまりの汚れ具合を見かね、あまり使っていなかった雑巾で周囲を
丁寧に拭いていた時だった。
仏壇と壁の間には画鋲であるとか、そのほかゴミがいくつか挟まっていたのだが、
その暗い隙間から一冊のノートが挟まっているのがみてとれた。
重い仏壇を一人で抱えるのは容易ではなかったが、それでもなんとか手を入れる程の
隙間をつくり、手を伸ばしてノートを取るのだった。
かなりの年月が経っていたことがわかる。土色に変色していたり、シワだらけであったり、
どうみても丁寧にあつかったものではない。
目を引いたのはところどころ赤黒く変色した部分があることだった。その染みは表紙だけでなく、
表紙をめくった中にもある。瞬間、これは長い年月によって変色した血液ではないのか・・・
との思いがよぎった。しかもこれは、まるで血液に浸されていたような染みのつき方であった。
ひどく不快な気分、あるいは得体の知れない気味の悪さを感じたが、興味もあり、ページを
めくっていく。中は墨で書いたと思われる、文字になりきれていない複雑な線と、意味不明な
絵が書かれ、そして赤黒い染みによって塗りつぶされていた。
309:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:37:51 v5MlrlQK0
祖父は私が10歳の頃、亡くなっている。祖母は90は越えたであろうが、身体も弱り、認知症
もあるため、ある施設にて過ごしている。といっても、もはや歩くこともできず、寝たきりで
死を待つのみ。言葉もなく、起きているのか寝ているのかの区別も難しい程だ。私はもはや
ろくに面会もしていなかった。
祖父と祖母の家は私にとってそれなりに思いではあったが、もはや祖母もこの家に戻ってこれる
訳もなく、処分しなければならないという事になり、それに先立って私が荷物の整理を任された
のであった。
ノートの事を母に尋ねるかどうか自問したが、このような気味の悪い物のことを親族に尋ねる
のは躊躇した。親族であるからこそ、知らないほうがいいことだってあるだろう。おそらくまともな
事を言いはしないだろう・・・そんな気がした。
話を訊けそうな人のあてはあった。近所に面識のあるおばあさんがおり、やはり結構な高齢であったが、
未だ現役で畑仕事をされており、しっかりした様子の人だ。昔からこの土地に住んでおられ、
私が子供のころはお世話になっていたものだ。大人になった今でも会えば挨拶は必ず行っていたし、
おそらく何かしら知っておられるだろう。
日は傾き、畑仕事を終えて家にもどっている頃合をみて、おばあさんの家を訪ねた。
久々に会って話をするのだが、私のこともしっかり覚えていてもらえており、祖母の近況を交え、
事のいきさつを話すのだった。
ノートを見せると、やはり不気味さが先にたち、おばあさんにも心当たりはないといった様子であったが、
しばらく眺めていたあとで、思い出したように話をしてくれた。
次のとおりだ
310:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:38:45 v5MlrlQK0
祖父の親、つまり私の曽祖父は祖父が若い頃に両方とも亡くなっており、また、修二という弟もいた。
修二さんは生まれついての障害があり、耳が不自由であった。当然言葉にも不自由で、それに伴って
先天性か後天性かは不明だが、精神的にもおかしなところがあったという。
祖父は修二さんを一人で育てていたが、コミュニケーションが通じにくいことと、奇行が目立つよう
なり、目を離せず、仕事も満足に行えない生活で、徐々に疎ましく感じていったという。
修二さんは家に軟禁状態で、自分の意思や感情を伝えようと一生懸命ノートに書き記していたという。
ある日、事件は起こる。
修二さんは当時飼っていた鶏を一匹残らず鎌で殺したあと、自身の両耳に箸をつっこみ、死に至ったという。
箸は耳を抜け、ハンマーで叩いたように、頭蓋骨を貫通し、脳まで達していた。
耳はもちろん、目、鼻といった部位からおびただしい出血があったという。
祖父の証言によって、修二さんは自殺ということで処理されることになったが、
自ら望んだ自殺であったか、狂った末の自殺であったか、あるいは他殺、つまり祖父が殺したのではないかと
当時近所では噂されていたという。
つまり、おばあさんの話では、このノートは修二さんのもので間違いないだろうということだった。
311:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:39:44 v5MlrlQK0
日がくれ、祖父の家に戻った私はこのノートをどう処理するべきか思案した。そのうちに慣れない肉体労働の
疲れが出たのか、明日でもかまわないだろうと考え、そのノートを枕元に置き、床についた。
すぐに眠りについたが、どれくらい眠ったのだろう。物音に気づき、目が覚めた。
「ガサガサ・・・カリカリ・・・」
そのような音だっただろう。何かが這うような物音だ。そしてすぐそば、枕元でそれは聞こえるのだ。
そのあたりから生暖かな空気も感じる。
暗闇の中、ようやく目が慣れたてきたころにそれを見ることができた。
修二さんのノート、そのノートから細長い腕が一本上に向かって伸びていた。
まるで植物が自然にはえているようであり、そしてその腕は肘をまげ、畳をかきむしっている。
「ガサガサ・・・カリカリ・・・」
爪を立て、畳を掻く音であった。
「う・・・・ああああああああああああああああああああ!!」
布団から飛びおきると、おそらく腰がぬけていたのであろう、立つに立てない。転がるように部屋の隅
へと逃げた。
感じたことのない恐怖でパニックになっていたが、その腕の行方を見ずにはいられなかった。
腕は先ほど私が眠っていた枕まで到達していた。そしてそのノートからは、二つの目が覗いていた。
徐々に、頭全体がみえると、
「オオ・・・ォ・・・」
口から音にならない声が低く響く。何かが口のあたりから吐き出される。おそらく血液だったのではないだろうか。
そのあたりで私の記憶は途切れている。気を失ったようだ。
312:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:40:23 v5MlrlQK0
目が覚めるとそこは身体になじんだベッド。誰かに運ばれたのだろうか。実家に戻っていた。
「何があったの?」
母親はそこにいた。
「何が・・・って」
「何もなかった?」
そう聞いて母親の表情を伺ったが、その夜にあったことを証明する痕跡、血痕や畳を引っ掻く跡など
を母親は見ていない様子であった。
そうだ、ノート・・・
「部屋にノートはなかった?」
尋ねる。
「何もなかったわよ。連絡がないから心配で行ったら倒れているから、心配したわよ。」
私は頭が混乱してきた。夢だったのか?真実なのか?もう一度行って確認する必要がある。
疲れはあるものの身体に異常はみられない。その日はそのまま朝まで自宅で休み、翌日に再度
祖父の家に向かった。今度は母親と一緒だった。
自分が眠っていた、そしてあまりの恐怖に気を失ったその部屋には、ノートや血痕といったものは
見つけることができなかった。布団は母親が片付けたという。
訝しく思いながらも、母親の力を借り、片づけを終えた。
313:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:42:21 v5MlrlQK0
それから半年あまり経って、祖母が死んだ。
寝たきりになってからは私も母親も心のどこかで覚悟はできており、それほど悲しくもなく、
葬儀は祖父の家で行われた。
あの時の奇妙な経験はすっかり忘れていたのだが、祖母の死により、祖父の家に訪れたことにより、
再び思い出してしまった。
ふと、ノートを見せたおばあさんの事を思い出した。
あのおばあさんにノートを見せ、相談したことすっかり忘れてしまっていた私は、おばあさんに
もう一度話をして真偽を確かめたい、そう思わずにはいられなかった。
古くからの付き合いがあるおばあさんだから、もちろん葬儀に来られているだろう。もし来られて
いなくても近所なのだから、訪ねてみてもいい。そう思い姿を探したのだが、どうにも見つからない。
母親に聞いてみる事にした。
「近所に畑仕事していたおばあさんがいたよね、あのおばあさん今日きてないかな?」
すると母親から聞いた言葉は驚くべきことだった。
「ああ、あのおばあさんはもう亡くなったでしょう。何年前だったかね。5年くらい前かね。
葬式には出られなかったけど、確かそうよ。」
私は何がなんだかわからなくなったが、続けて聴いた言葉はさらに驚くべき事だった。
「近所の人はみんな知ってるはずなんだけど、あのおばあさんは持病があって、自殺だったらしいよ。
むごい死に方したらしくてね、両方の耳から箸をつっこんで死んでたらしいわ・・・」
修二さんとそのおばあさんの関係はなんであったのか、そのノートはなんであったのか、それは結局
わからないままになりました。
最後に、おばあさんの家もう一度行ってみましたが、その家はすでに取り壊されていました。
314:本当にあった怖い名無し
07/09/25 02:53:31 zR2cF0onO
最近
何気に企業宣伝っぽくスレにはまっています
315:本当にあった怖い名無し
07/09/25 03:03:58 sPQEm4XH0
昼間は怖くなくてもこの時間読んだり思い出すと
異常に怖くなってたまらん・・・
316:本当にあった怖い名無し
07/09/25 03:08:15 4h65931GO
>>315
俺もだw
原因がわからないとか解決してないのは特に怖くなる
317:本当にあった怖い名無し
07/09/25 03:22:07 fLjhirwz0
なんだかパソコンがつながらなくなったり、右クリックができなくなったり
飛べなかったり、横になんかいそうだったりしてこわい
318:本当にあった怖い名無し
07/09/25 03:24:07 fLjhirwz0
漏らした・・・
319:本当にあった怖い名無し
07/09/25 03:59:18 ekQN3Lu00
746 :通行人さん@無名タレント:2007/09/16(日) 06:25:04 ID:CPPgWTnJ0
何か、来年公開予定の映画で内村がオウムの上祐役で出るとかって噂聞いたんだけど、
誰か知ってる人います?ガセかな・・
320:本当にあった怖い名無し
07/09/25 07:57:23 PCTtYgCXO
水を差すようで悪いけど、まとめサイトの管理者さんへ
part171の「不自然な人」っての。
消してくれませんか?知人が不愉快に思ってます。
無理にとはいいませんが・・・
321:本当にあった怖い名無し
07/09/25 08:23:59 mOxRb4gmO
そんなの関係ねぇー
322:本当にあった怖い名無し
07/09/25 09:04:12 zQPLL/ZUO
はいはいエロスエロス
323:本当にあった怖い名無し
07/09/25 09:20:31 mOxRb4gmO
性性性性セーーーーーーーーーイ!!
324:本当にあった怖い名無し
07/09/25 09:44:56 mOxRb4gmO
ミスターは
ポポとサタンと
長嶋だ
325:本当にあった怖い名無し
07/09/25 09:45:57 mOxRb4gmO
斧だけに、父が標的
326:本当にあった怖い名無し
07/09/25 10:00:37 /tF++7bp0
>>267
>誰かこんな意味分かんないAVの存在知ってる奴いないか?
それ多分インチキ裏AV。
実際にだまされた事あるからわかる。
ラベルと中身は一致してないわ、中身は意味不明(本当に意味不明。エロですらないんだぜ)だわでそりゃ捨てたくなるさ。
327:1/10
07/09/25 10:08:40 Rx+QJI810
「なぁ、呪いのキーホルダーってあるのか?」
ある日、大学で同じ専攻のAが俺に話しかけてきた。
俺「何?キーホルダー?」
Aは一言で言うと、嫌なヤツ。ガタイが良く、小中高でこんなイジメをしてきた、
喧嘩で負けたことがない、なんてことを自慢げに話す。頭の悪いヤツだ。
なんでそんなヤツと繋がりがあるかと言うと、Aは実は情けない程の怖がりで、
自分に霊感があると信じ込んでいるらしく、ちょっとしたことがあると、
オカルト好きで変わった趣味を持つ俺に相談しにくるからだ。
もちろん、何か霊的なことがあったことは一度も無い。
328:2/10
07/09/25 10:09:31 Rx+QJI810
A「そうだよ、キーホルダー。持っていると、数日後に死んでしまう、とかいう呪いがあるらしいんだ。」
俺「聞いたことないなぁ。まぁ、よくある話じゃないか?」
A「知らないか・・・。もしかしたら、お前の趣味からして、持ってるんじゃないかと思ったんだが。」
俺の趣味。オカルトグッズ集め。物心ついた頃から始め、今では相当な数になっている。
俺「いやいや、第一、もしそんなの持ってたら俺が死ぬだろ?」
A「あぁ、まぁそりゃそうか・・・。でも聞いたことも無い、か。」
俺「俺が知る限りじゃないなぁ。何かあったのか?」
A「実は・・・今、持ってるんだよ。」
俺「・・・?」
329:3/10
07/09/25 10:10:11 Rx+QJI810
Aはカバンの中から、変な形のキーホルダーを取り出し、俺に見せてきた。
菱形の銅版の真ん中に十字架が掘られており、その上にバツ印が描かれている。
はっきり言って安物の、どこにでもあるキーホルダーだ。
俺「これが呪いの?何か曰くがあるのか?」
A「いや、良く分からないんだが・・・。昨日の夜、家でカバンの中見たら、コレが入ってたんだ。メモみたいのと一緒に。」
と言って、そのメモを俺に見せてくる。
俺「”これは呪いのキーホルダー お前はもう助からない”。・・・なんか稚拙な文章だな。誰かのイタズラだろ。」
A「そうだよな。イタズラだよな。ったく、腹立つわ・・・。それ、やるわ。」
俺「ん?いらねーよ、こんなの。俺はちゃんとしたモノしかコレクションしないんだ。」
A「あぁ、そうか。じゃ捨てて帰るわ。まったく・・・」
ブツブツ言いながら、近くのゴミ箱にキーホルダーを捨て、Aは帰っていった。
330:4/10
07/09/25 10:11:44 Rx+QJI810
それから2日後、またAが俺のところに来た。何かオドオドしている。
A「なぁ、この前、捨てたよな?アレ、確かに捨てたよな・・・!?」
俺「何言ってんだ?」
A「キーホルダーだよ。ゴミ箱に捨てたはずの!あれが、またカバンに入ってたんだよ!」
そう言って、Aはカバンからキーホルダーを取り出す。確かにあのキーホルダーだ。
俺「ほんとだ・・・」
Aは確かに捨てていた。俺も見ている。
331:5/10
07/09/25 10:13:50 Rx+QJI810
A「呪われたのか?もうダメなのか?<俺>、なんとかしてくれよ!これ、やるよ!お前持ってろよ!」
俺「いや、いらないって。落ち着けよ。・・・うーん、だけどそれ、もう捨てない方がいいかもな。」
A「何でだよ?じゃあ死ねってのか?」
俺「呪いのアイテムってのはな、捨てようとすると逆効果なんだよ。捨てれば捨てる程、力が強くなる・・・ってのもよくある。」
A「はぁ?先に言えよ!?ふざけんなよ!一回捨てちまったじゃねぇか!」
もう、こいつは本当に・・・。
俺「あー、じゃあちょっと調べてみるからさ。ちょっと数日待ってくれよ。」
A「数日?何日だよ!急げよ!」
騒ぐAを何とかなだめて、俺は早々にその場を退散した。
332:6/10
07/09/25 10:14:39 Rx+QJI810
その翌日、俺が図書館で調べ物をしていると、Aがやってきた。なんだか元気が無い。
A「<俺>、ちょっと聞いてくれ・・・。もうヤバイかもしれん。」
俺「ど、どうしたんだよ?」
A「昨日の夜さ、寝る前にトイレに行こうとしたんだよ。おれ1人暮らしだろ?
でもさ、普通にトイレのドア開けようとしたら、開かないんだよ。
誰もいる訳ないのに、何故か、中からカギ掛かってて・・・。そしたら、中から声が聞こえたんだよ。
しかも1人じゃない、何人かの声が。おーい、おーい、おーい・・・って呼んでる声が・・・。」
Aは思い出したのか、震えていた。
A「慌てて部屋から飛び出したよ・・・。」
その後、朝までコンビニやらマンガ喫茶で時間潰して、朝になってから部屋に戻ったらしい。
333:本当にあった怖い名無し
07/09/25 10:24:56 zQPLL/ZUO
こんにちは。
元エックスジャパンのかずおです!
334:本当にあった怖い名無し
07/09/25 10:51:43 vTTxN+4J0
>>308
乙。久々に面白い話が読めました。
335:本当にあった怖い名無し
07/09/25 11:31:21 SMgXlz/k0
>>334
要約たのんます
336:7/10
07/09/25 11:37:13 Rx+QJI810
A「なぁ、なんとかならないか?頼むよ。そうだ。お前、今日うちに泊まりに来いよ。」
こいつの家には何回か行ったことがあるが、今はちょっと事情が違う。
俺「いや、今日は無理だわ。うーん、そうだな・・・これ、使ってみろよ。」
俺は準備してきた護符をAに渡す。
俺「これ、部屋に張っておけよ。お前のこと守ってくれるハズだから。」
A「おぉ・・・すまんな!ってかもっと早くによこせよ!」
Aは護符で安心したのか、勝手なことを言って帰っていった。
337:8/10
07/09/25 11:38:08 Rx+QJI810
翌日、またAが俺のところに来る。なんだかゲッソリしている。
どうやら護符は効果がなかったらしい。
A「夜中、寝ていると、何か気配を感じてさ、ふと目が覚めたんだ。
そしたらさ・・・部屋に何か居たんだよ。黒い影が部屋の隅に。
で、また聞こえたんだ。呼ぶ声が。今度は俺の名前呼んでるんだよ。
○○・・・○○・・・って。」
Aは頭を抱えている。
俺「あの護符でダメか・・・」
俺は少し考えて、これは昨日のより強力なものだ、と言って別の護符を渡した。
今できることはこれくらいしかない。
Aはそれを受け取り、フラフラと帰っていった。
338:9/10
07/09/25 11:38:45 Rx+QJI810
しかし、Aの周りには怪現象が起きつづけた。
聞こえてくる声は変わった。もっと直接的な、死ね・・・死ね・・・死ね・・・という声に変わった。
携帯の留守番電話にも入っていたり、部屋で寝るのが怖くて、公園のベンチなんかで寝ようとしているときにも聞こえてきた、と言っていた。
Aは1人でブツブツと独り言を言ってることが増えた。
普段から近づく人は少なかったが、以前以上にAに近づく人は減った。
気が狂いかけていたか、もしくはもう狂っていたのかもしれない。
しばらくして、Aは大学に来なくなった。
そしてそれから数日後、Aが部屋で首を吊って死んでいるのが発見された。
339:10/10
07/09/25 11:40:34 Rx+QJI810
今、俺の手元にはAが持っていたキーホルダーがある。
安物のキーホルダー。
俺が買った、ただのキーホルダー。
Aのおかげで、これは呪いのキーホルダーになった。
ゴミ箱を漁ったり、合鍵作って部屋に忍び込んだり、録音した声を聞かせたりと、
色々努力した甲斐があった。Aが単純な男で、本当にやり易かった。
これで、俺のコレクションがまた1つ増えた訳だ。
呪いのキーホルダー。
ちゃんと曰く付きの、実際に持っていた人が死んでいる、ホンモノだ。
340:本当にあった怖い名無し
07/09/25 11:41:39 gciIAmn5O
長い…
341:本当にあった怖い名無し
07/09/25 11:50:44 mOxRb4gmO
太い…
342:本当にあった怖い名無し
07/09/25 11:56:16 mOxRb4gmO
これの21:47にうpされてるAVをみてほしい
なんて頑張り屋なんだろう
URLリンク(r13.bannch.com)
343:本当にあった怖い名無し
07/09/25 12:14:51 SMgXlz/k0
>>339
悪いんだけどさ、そういうのホンモノって言わない訳よ。
インチキっていうのよ。
「俺」が洒落にならないと言いたい所だろうが似非オカルト乙。
俺が師匠でAがウニでも成立するなw
344:本当にあった怖い名無し
07/09/25 13:52:43 zQPLL/ZUO
もうウニの名前は出すなよ
汚らわしい…
345:本当にあった怖い名無し
07/09/25 14:00:22 mOxRb4gmO
ウニって優遇されてると思ったけどそうでもないみたいね
346:本当にあった怖い名無し
07/09/25 14:23:27 iRrsD3XV0
ウニがいるから怖くない創作が投下されるんだよ…
>>339のがんばりは認めるけどな。
347:本当にあった怖い名無し
07/09/25 14:43:12 mOxRb4gmO
>>342の女優の頑張りも認めるよ
348:本当にあった怖い名無し
07/09/25 16:57:20 zQPLL/ZUO
ウニがこのスレのレベル下げてるって言っても過言ではないな
349:本当にあった怖い名無し
07/09/25 17:14:49 iRrsD3XV0
創作するなら怖い話を。
ほんのり怖い話なら創作する価値なし。
それかほんのりへ逝け。
350:本当にあった怖い名無し
07/09/25 17:21:01 mOxRb4gmO
確かに創作してつまらないって最悪だ
アイカゴ等と同等かそれ以下
351:本当にあった怖い名無し
07/09/25 17:55:18 koVBWRdC0
今まとめでみた山小屋とホテルは結構こわいな。
ウニとかのシリーズ物が何であれだけ持ち上げられてるのかが分からん。
どうせ>>327はウニの真似か本人なんだろうな。
全く怖くないってのもある意味すごいが、
ウザイ創作はここに乗せるなよ。ほんのりにでもいけ。
352:本当にあった怖い名無し
07/09/25 17:55:50 QtXnb39r0
>>350
アイカゴm9(^Д^)プギャー
353:本当にあった怖い名無し
07/09/25 18:09:26 tKv5JA590
アイカゴのレスってゴミ以下のウンコレスばかりだよな。
他の板で叩かれているやつらよりも最悪
354:本当にあった怖い名無し
07/09/25 18:25:08 mOxRb4gmO
だよな荒らしとかまじ消えればいいのに
355:本当にあった怖い名無し
07/09/25 18:51:14 QtXnb39r0
>>354
アイカゴm9(^Д^)プギャー
356:本当にあった怖い名無し
07/09/25 19:05:21 mOxRb4gmO
アイカゴじゃないしw
357:本当にあった怖い名無し
07/09/25 19:10:45 bJmWsPMO0
寝る前に猿夢を思い出せばいいと思うよ
358:本当にあった怖い名無し
07/09/25 19:29:22 0FOzgRax0
>>320
その知人はなんで不愉快に思ってるの?
個人的な意見だけで消せとか、傲慢すぎるだろ。
359:本当にあった怖い名無し
07/09/25 19:30:13 QtXnb39r0
今171読んだ
これはまずいだろ
360:本当にあった怖い名無し
07/09/25 19:35:15 0FOzgRax0
>>351
つーか、創作が嫌ならお前が実話怪談スレに行く方が良いんじゃないの?
どんなに貶めても創作が途切れることはないだろうな。
361:本当にあった怖い名無し
07/09/25 19:55:07 wjPR0e3i0
問題は、ほんのり程度の作り話をなぜここに書くのか、という事なのですよ!
362:本当にあった怖い名無し
07/09/25 20:10:17 mOxRb4gmO
虫けらにもほんのりと洒落にならない程度の区別がつくのなw
363:本当にあった怖い名無し
07/09/25 20:33:41 QtXnb39r0
む!むしけらとはなんだ!むしけらとはっ!!
364:本当にあった怖い名無し
07/09/25 20:48:47 mOxRb4gmO
む・し・け・ら☆ちゅっ-☆
365:本当にあった怖い名無し
07/09/25 20:51:01 Xs9ea6580
>>363
ちょっとワロタw
366:本当にあった怖い名無し
07/09/25 21:01:15 mOxRb4gmO
膿む。
367:本当にあった怖い名無し
07/09/25 21:05:43 mOxRb4gmO
おおおおいおい!!!!!
おみーら今日の女神のハテナに紅音ほたると持田茜でるで!!!
こりゃチェックせな!!!!!!
368:本当にあった怖い名無し
07/09/25 21:14:41 B+U9g32Q0
ホームレスで全身の皮膚が日に焼け爛れたように黒く硬質化した人をみた
きっとアメリカで目撃例があるUMA,リザートマンの子孫かもしれないよ
369:本当にあった怖い名無し
07/09/25 21:52:41 P/3wUiPQ0
ID:mOxRb4gmO ウザイ
370:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:03:09 WrUHbjU20
>>369
ウザイんならあぼんだけして黙ってろ。
いちいちそんな事ほざくな。鬱陶しい。
371:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:11:24 mOxRb4gmO
ほんと鬱陶しい
死んだらいいのに
372:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:22:46 0FOzgRax0
鬱陶しいなら、あぼんして黙ってろ
いちいちそんな事ほざくな。鬱陶しい
373:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:23:22 PCTtYgCXO
>>358
管理者さん?
とりあえずまあ、その知人はそういう人で、そういう事言われるのが凄く嫌なんだそうだ。わかるでしょ?
知人は2chとかしないんだが、怖い話みたいって言ってて、まとめサイトだけその知人にURL送ったんだ。
そしたら気に入ってくれて、話の感想とか聞かせてくれてたんだけど、『不自然な人』見て俺に文句言ってきた。
「消せって言え」とか「人権侵害」とか言ってて、俺も『2chはそういう事聞いていちいち動くような所じゃないと思う』的な事言ったんだがわかってもらえず書き込んだ。
無理なら無理と言ってくれ。
ただ、ちょっと非人道的というか、何も考えてないというか。そういうのは感じた。
374:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:23:23 ggp9lWiYO
>>371
逝 っ て ヨ シ
さぁ皆さんごいっしょに
むしろイ㌔
375:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:27:49 mOxRb4gmO
まぁ確かにコンプレックスにしてるところをつかれると傷つくとおもう
俺からも頼むわ管理人さん
消してください。
376:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:31:55 7imdUpqd0
確かに171-不自然な人はどうなんだろうか
別に洒落にならないほど怖いわけでもないし、載せとくのも問題があるような
377:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:32:10 wjPR0e3i0
>>373
こんなところに書くより管理人にメール出したら?
しかしその友人とやらも頭悪いな。
378:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:47:50 ZNNukRLX0
>>377
俺もそう思った。
友人頭悪すぎだな。
別に差別どうのこうので言うわけじゃなく、傲慢すぎ。
どっかの市民団体みたいだな
379:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:57:39 QtXnb39r0
とりあえずその友人の写真うpれ
380:本当にあった怖い名無し
07/09/25 22:59:18 OfVYcQs50
俺は今まで霊体験などした事ないんだけど、霊体験並に怖かったことがある。
いつの日か深夜3時ぐらいまでPCやって、そろそろ風呂に入ろうと階段を降りてたら
階段の窓の向こうを見てたらあるものが見えたんだ。
隣の家の窓に人影が見えたんだよ。
「妙にでかい男だな・・・」
その影は妙にでかくて男としか見えなかったんだけど、
気になって見ていたら動き出したんだよ。しかも動きながら2つの人間に分かれたんだよ!!
そこで俺はその二つの人間が何をしているのか解ったけど、
解ると急に興奮してきてカーテンを閉めるのを忘れてカーテンをその影から目が離せなかった。
ずっとひとつの影になったり、二つの影になったりしていたけど、いきなり一つの影がもう一つの影に、抱きついたまま横に
倒れたんだ。
そこからはもう見えなくなったんだけど・・・
「よろしくやってるだろうか・・・」
そんな事思いながら見るのはやめて風呂に入りそのまま寝た。
次の日は学校で朝練だった為、いつもより早く起きて家を出ようとしたら
丁度、昨日の隣の家の奥さんが新聞紙をポストからとっていた。
挨拶もせずにそのまま通り過ぎていこうとしたら後ろから・・・
「もう見んなよ」
って声がした。すぐ後ろ振り向いたら奥さんがこっちをジッと見つめていた。
実話です。怖かった・・・
381:本当にあった怖い名無し
07/09/25 23:24:28 QtXnb39r0
なにがこわいの?
382:本当にあった怖い名無し
07/09/25 23:28:46 OfVYcQs50
>>381
霊体験の全く無い俺にとっては些細なことでもとても怖く感じるんだよ。
いつの日かトイレのドア開けっ放しだったら、勝手に閉まった時は怖くてその日は眠れんかった
後から聞いたら父親が閉めてくれたらしいけど。
383:本当にあった怖い名無し
07/09/25 23:29:13 7imdUpqd0
人の情事を堂々覗き見して当人に切れられただけじゃないか。
ほんのりとも怖くない。
384:本当にあった怖い名無し
07/09/25 23:29:33 xpjlaC/O0
>>381
いつの日か・・・から
ずっとパソコンに張り付いて妄想してる自分が怖いって話じゃね?
読んでないけど
385:本当にあった怖い名無し
07/09/25 23:31:05 0FOzgRax0
>市民団体みたい
同意。気にくわないモノは圧力で潰すやり方イクナイ
その話がどうとかじゃなくて、その対応が気に喰わん。
他にも、部落を扱った話とかあるけど、これらにも「差別してるから消せ」って抗議されて消されかねん。
2ちゃんって、そう言うタブーとかの垣根を越えるから面白い(語弊があるか)と思うんだよ。
なんか、「チビ黒サンボ」を思い出した。
386:本当にあった怖い名無し
07/09/25 23:43:12 PCTtYgCXO
おk。
まあまあ納得してくれたっぽい。(流石にここのレスは見せてないがw)
あと関係ないけど、洒落怖ってもっと活気あるのかと思ってたが、精神未熟なリア厨ばっかなイメージになったわ・・・
気ぃ悪くしたならすまんかった。ではこれで。
387:本当にあった怖い名無し
07/09/25 23:50:29 0FOzgRax0
>精神未熟なリア厨ばっかなイメージになったわ・・・
言ってくれるねえ。「差別だから削除しろ」と言う奴がこういう差別的な発言するとはねえ。
>>373の自分の発言読み返せ
>ただ、ちょっと非人道的というか、何も考えてないというか。そういうのは感じた。
そっくりそのまま返すよ。
いやあ、2ちゃんにはほんとに色んな人がいるね。
388:evil
07/09/25 23:54:26 vcLMmhBbO
ひと夏が終わると ネタなくなり 粘着性の人ばっか集まるからだよ。
389:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:05:08 D96fxtep0
>>380
サンクス。俺は面白い話だと思う。どれほどの距離があるのか知らないが、気づいてたのかよw
390:アイカゴ ◆AXS5glRcIA
07/09/26 00:06:35 mOxRb4gmO
まったく
大人になりなさいよ^^
391:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:09:20 nVduXQU20
>>389
ありがとう。
深夜3時だし、家の周りで電気がついてるのなんて隣の家と
俺が見てたところぐらいだったからな。それで気づいたのかもしれん。
392:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:15:48 HDysr4fH0
>>386
よく読んでないけどお前が勝手に知人の話を書いたってことでFA?
だったら管理人は何も悪くなくね?住人も悪くないじゃん。
悪いのはコイツじゃん。
393:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:18:09 8Fr9AsN80
.>>390
356 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2007/09/25(火) 19:05:21 ID:mOxRb4gmO
アイカゴじゃないしw
394:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:19:43 8Fr9AsN80
>>390
お前が大人になったらどうだ?
395:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:24:30 1TX8Dpho0
件の話は「障害者を見ました。気持ち悪かったです」。
これを怖い話として扱うのが間違ってると思うが、あそこの管理人に多くを求めても無駄。
396:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:28:29 Z1x/D8pWO
>>395
同意
煽ってる奴らもどうかと思うが2ちゃんでこういう事言っても無駄だろ
397:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:32:37 tR/fvUzT0
自称「見える人」の話
中学のとき、同学年にやたら霊ネタにはまってる女がいた
古本屋でオカルトものの本を集めてたり、
図書館のオカルト系の本の貸し出し簿に必ず名前があったり、
休み時間になると「私って霊が見えるんだけどさ~」から始まるお約束トーク
最初はクラスメートも話にのってたんだが、そればかりだったために、次第に飽きられていった
すると今度はクラスメートに○○の霊がついてるだの、
授業中にいきなり奇声をあげて、自分に霊が取り付いていただのと、
ハタ迷惑な方向に進化した、
今から思えばいわゆる邪気眼というやつだったのだろうか
ちなみに彼女は高校の面接場でも霊の話をしたらしく、
受験に失敗して中学卒業後に地元から姿を消した
一体何が彼女をそこまでさせたのだろうか
近所の噂じゃK川県に引っ越していって、一昨年の冬にコンビニで強盗しようとして捕まったとか…
398:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:32:59 m8FwCeHjO
はじめてオカルト板にきました。マトメに載ってる話でオススメ教えてください。
399:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:34:09 HDysr4fH0
出身板にお帰り下さい。
400:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:37:16 m8FwCeHjO
>>399
わかりました…。
冷たいですね。
401:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:39:48 LnWFihw90
>>395
書き込んだ奴が間違ってるんであって、
読んだ奴に差別意識なんかないし間違ってもない。
管理人に関して間違ってるって思うなら直接言えって事だろ。
それを非人道的やらここは精神未熟者ばかりやら言ってる方が間違ってる。
結局、その友人と386が一番の差別者なんだろうよ
402:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:39:52 5YG3sx310
>>395
消されてる
403:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:40:07 D96fxtep0
>>400
そのための投票では?まずは人気上位の話を読んでみてはいかがか。
404:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:42:22 D96fxtep0
>>397
む・・・実話っぽい。これはどちらかと言うと後味の悪い話かもねw
何かよくありそうな話だけど、悲しい話・・・。サンクス
405:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:44:21 m8FwCeHjO
冷たいとか言ってごめんなさい。人気のある作品から順に徹夜で読みたいと思います。怖い話が凄い好きなんです。
406:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:46:54 Z1x/D8pWO
>>401
管理人が間違ってるって言ってた様には見えないんだが・・・どうなんだ?よくわからん。
あと差別の意味わかってる?
407:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:48:31 D96fxtep0
>>405
ここにいる奴は皆そうだよw グッドラック!
俺はバスの話が好きだ、支離滅裂な話ww
408:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:51:04 m8FwCeHjO
因みに自己責任を読んでしまったんですけど何も起きないですよね。夢で目を閉じてる女が出てきたらと思うと寝れないです。
とりあえず今日は徹夜で読みふけります。
409:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:53:11 m8FwCeHjO
>>407さん、ありがとうございます。
410:本当にあった怖い名無し
07/09/26 00:55:41 LnWFihw90
>>406
わかってるから書いてるんだよ。
386の書き込み見ていったら分かると思うが、
差別的な発言繰り返してるのは向こうだろ
友人の「人権侵害」って発言もどっかの新聞みたいな偏向だし
管理人に文句あるのか、誰に文句を言いたいのかわからんが
わざわざここで書き込む事でもないだろ
411:本当にあった怖い名無し
07/09/26 01:04:08 1TX8Dpho0
>>410
間違ってるとは一言も言ってないが、
書き込んだ奴が間違ってるなら、
それをまとめに載せた管理人はどうなんだろうね?
いやいや、例の格好いい捨て台詞吐いた人とその友人もどうかと思いますがねぇ。
412:本当にあった怖い名無し
07/09/26 01:12:48 Q0iC8IGd0
>>411
管理人はどうかなんてどうでもいいんじゃね?
401は別に管理人に文句あるなら直接言えって言ってるだけでw
まあ、格好のいい台詞吐いてID変わっても
まだ居座ってる奴が一番アフォなだけだろw
413:私の体験談
07/09/26 01:13:01 LQMRUqYk0
「まどか」って名前の子は大抵顔が可愛い。
414:本当にあった怖い名無し
07/09/26 01:18:21 a8SKPyXN0
「トイレに関して」
尿は元、血らしいし、糞は生物の死骸ではないのか。
そういうものがトイレで臭いを出す。
そして、言ってみれば、水洗便器は死体が入っていく穴ではないのか。
墓を思わせる、というのは言葉遊びか。
415:本当にあった怖い名無し
07/09/26 01:49:45 1TX8Dpho0
>>412
どうでもいいよなぁ?
「多くを求めても無駄」って諦観モード決めてんのにワケ分からん事言出だすから困る。
間違った云々はお前が思ってる事だろっての。
416:本当にあった怖い名無し
07/09/26 01:50:13 fzydDGVs0
>>409
アイカゴでしょ
417:本当にあった怖い名無し
07/09/26 01:56:17 Z1x/D8pWO
>>412
まさか俺の事じゃあるまいなww
ほんとにいるなら笑えるがw
418:本当にあった怖い名無し
07/09/26 01:56:38 69+2trS60
ここでフェラチオ和尚の登場
419:俺
07/09/26 02:23:59 g94e22E/0
読むな。
コラ。読むなよ。読ーむーな。ここから先を、読むな。
ちょ、もう止めろって!読むの止めろ!!今すぐ!!
すまんって、オイ!読むの止めてくれ!この通り!
…やめた?あー、幾ら言っても読む人は読むよなあ。絶対。
ふう。いっそばらすか。んん?いやまあ、言うしかないわな。
あのなあ、今これ、何か俺の目の前で勝手に書かれていってんだわ。
俺何にも触ってねえよ。勝手に画面に文字が出てきてさ。
で、この文最後まで読んだら、読んだ奴がいたら、そいつ、死ぬんだよ…。
信じた?んなわけないか。
や、言っとくけど俺が殺すとかじゃないよ?
でも、死ぬ。死ぬんだよ。最後まで読んじゃったら。
まあそれは仕方ないとして、いや俺もう読むなっつっただろ?最初っから。しかも、途中で読むのやめたら死なずに済むし。
だから俺、独り言続けてみんないつでも読むの止めれるようにしてんだよ。
ああああああああああ~ってか。
ん~、でもまあ幾ら続いても読む奴は読むよな。
ん?まてよコレ文字数って無限じゃねえよな。ヤベ、文字数の上限?
げ、そこは、終わりじゃないか?この文の。
うわ分かった、そうかそこが終わり、終点、そこまでいくと勝手に投稿されんのかもしかして。
パソの電源落ちるまで待って投稿バックレんのが最終手段だったのに。
オイだから読むなよ、何してんだよ、こっちが必死に考えてんのに。
読むな。な、ホラ。…いくら言っても無駄か。
勘弁しろ。読むな!死ぬなよ、もう、止めろ!言ってんだろうが散々よ!!
文字数の上限って何文字だ?オイ時間あるのかよおいおい焦るぞ何か手は何か…。クソ!
どうすりゃ…。…。…。…あ!
オイ、まだ読んでる人、いる?
あの、俺、この文を終わらせず途中で切る方法、思いつきました。
これでこの文章に終わりがなくなるかもしれません。
でも万一のことを思うとやっぱりお願い、読むのを止めてください。ここで。
それが生き延びるためには一番確実な方法です。もうここで読むのをや
420:本当にあった怖い名無し
07/09/26 02:43:57 3L+HFMAKO
寺→はもん→右腕→千切り→うえ→ここ→終幕→
伸びる→触れ→力→息→捕まれ→吸われ→外す→
落ちる→痛み→うえ→目線→目線→目線→心→
知らない記憶→宿→赤い→人びと→戦→逃げ者→
追う者→子供のそれ→奪い→食べ→呑み→抱き→
眠る→死してなお→繰り返す→宿り終→現在→気配→
うえ→目線→目線→目線→耳鳴り→頭痛→幻→横から→
現れ→死人→腐り→悪臭→ぺとり→捕まれ→引きずり→
遊ばれ→飽きられ→切られる→食われ→呑まれ→
抱かれ→眠る→永遠→繰り返し→ る
421:本当にあった怖い名無し
07/09/26 03:00:57 3L+HFMAKO
遊び→半分→来た者達→睨まれ→動けず→引きずり→
いなくなる→生きて→帰れば→数百年後→知る者→
居らず→孤独の世→町には→行けず→山のうえ→寺へ→
住まわれ→静か→静か→暮らすも→目線→目線→目線→
と狂い→仲間→切り→仲間→切り→寺→はもん→
山降り→子供のそれ→笑い→奪われ→右腕→千切られ→
うえ→ここ→終幕→ り
422:本当にあった怖い名無し
07/09/26 03:03:06 9gwYEgN40
多分このスレだったと思うんだけど夜電車に乗ってて
古臭い感じの親子が乗ってきて、その子どもが隣に座ったけど
母親は離れたところに立ってて、耳元でダミ声で怒鳴られるような声が聞こえて・・・
みたいな話ありましたよね?
なんかよく意味のわからない話、として載ってたと思うんですけど・・・
423:本当にあった怖い名無し
07/09/26 03:06:44 m8FwCeHjO
釣りとかじゃなく今本当にあったことです。徹夜でマトメサイトを読もうとしたのですが途中で眠くなり、眠ってしまいました。
で、今起きたのですが、起きたというよりお父さんに怒られて起こされました。
お父さんがいうにはものすごい勢いで僕が唸っていたそうです。
というのも夢を見ていたのは覚えているのですが、寝言をいうなんてしたことないのに狼みたいに唸ってたそうです。
お父さんのおいっていう声で起きました。さっきみた夢なんですが何故かは知りませんが暗闇を散歩している自分がいて畑から不気味な何かが飛びかかってきました。
その唸り声もたしかその謎のものが発していたはずなのに自分が寝言で吠えていたそうです。
今でも心臓がバクバクしています。
アイカゴと勘違いされそうなんで今日はもう書き込みません。
今起きてから30分たつのですがチラッと脳裏に自己責任の女が浮かび上がってきました…
424:本当にあった怖い名無し
07/09/26 03:14:41 m8FwCeHjO
すいません。最後に
起きたら号泣してました。
425:本当にあった怖い名無し
07/09/26 03:17:55 3L+HFMAKO
子供の笑顔→純粋で→和むも→子供のそれ→酷く怯え→
遠く隠れ→此方を→覗く→気付かぬふり→ゆっくりと→
奪い→食べ→呑み→抱きしめる→飽きたら→捨て→
またさ迷い→繰り返す→右腕→無いから→左腕で食え→
足は→あるから→歩けよ→歩け→目は→二つ→
ちゃんと→あるから→左右見ろ→腹は→あるから→
たらふく→食え→心は→わからぬ→思うまま→
ゆけ→永遠→腹減り→満たされぬ→永遠→繰り返し→
喰らうがいい→今宵→お前の→もとへ→ぺたり→
ぺたり→ぺたり→目線→目線→目線→うえ→ここ→終幕→ へ
426:本当にあった怖い名無し
07/09/26 07:40:30 TLIkPteYO
昨日から彼女の様子がおかしい。色々話かけたり機嫌を取ったりしているが、どうにもおかしい。で、『どうしたの?』って聞くと…『携帯のメールって消しても復活するの知ってた?』…その瞬間、目の前には真っ赤な鬼が立っていた…
427:本当にあった怖い名無し
07/09/26 07:59:38 Hda7R42B0
ホームレスの人で皮膚が焼け爛れたように黒く硬質化した人を見ました
きっとあれはアメリカで目撃例のあるリザードマンの子孫だと思いました
428:本当にあった怖い名無し
07/09/26 10:38:53 JDsxJz+YO
多分そうだよ。
429:本当にあった怖い名無し
07/09/26 10:43:52 p4Nz2T4W0
インターネットやってたら斧の通販のポップアップ広告が出てきた。
何の変哲もない形で値段もそれなりの、普通の斧。
でもなんでかすごく気になって、つい広告のリンクを踏んで、つい購入しちゃった。
そんで翌日に届いた。その斧。はやっ!すげー対応のいい会社だな。
梱包あけて見てみても普通の斧。どっかの山小屋に放置されてそうな、ごくありふれた斧。
なんでこんなの買ったんだろ、って首をかしげながら、とりあえず机の上に置いておいた。
なんかちょっと熱でもあるのか、頭がぼーっとしてきたから、
風邪かな、っと思って薬飲んで寝ることにした。
三時間ぐらいで目が覚めたんだけど、
ふと机を見ると、斧がない。
あれ?と思って、部屋を見渡すけど、どこにもない。
あれ、斧買ったのって夢か?って一瞬思って、でもいい気分だからあまり気にしない。
部屋を出てリビングに行って、テレビを見ながら親が帰ってくるのを待つ。
腹減ったなー、って思いながら親が帰ってくるのを待つ。
今日は遅いなー、って思いながら親が帰ってくるのを待つ。
あれ?帰ってこない。
いつもなら二時間前ぐらいには帰ってきてるはずの母親も、
もうそろそろ帰ってきてもいいはずの父親も、
いつになっても帰ってこない。
・・・?
母親の会社に電話してみる。
あれ、電話がつながらない。ん?電話線切れてる。
どうしたものかな、あ、携帯からかければいいか。
電話がつながる。『えっ!息子さんですか!?大変です!お母さんが!』
母親はどこからか飛んできた斧に、首を切断されたらしい。
父親の会社に電話する。『えっ!息子さんですか!?大変です!お父さんが!』
父親はどこからか飛んできた斧に、全身数十箇所を切断されたらしい。
そこで思い出す。あれ?斧どこいっt
430:本当にあった怖い名無し
07/09/26 11:10:55 dE60LzjG0
何かマトメサイトの殿堂入りの上位は面白いのが一つもないのに
凄い投票が入ってるんだな。
師匠シリーズとかw
必死で投票でもしてるのかね?
431:本当にあった怖い名無し
07/09/26 11:33:44 012PudaPO
自己責任系が一番好きだ で、ヤマニシさんとヤマギシさんてなにがちがうの?
432:本当にあった怖い名無し
07/09/26 11:34:45 ++lTN4a40
殿堂入り・・・建前
隔離所・・・本音
433:1/5
07/09/26 13:45:19 X9SZ0uNr0
俺の友人のSが体験した話です。
Sは昔から大の鉄道好きで、高校で知り合った頃から、将来は電車の運転手になるのだと言っていました。
高校卒業後は、余り会うこともありませんでしたが、
数年経って、他の友人からSが望み通り運転手になったと聞きました。
それから更に数年後、高校の同窓会があり、久しぶりにSと再会しました。
Sに、「念願の運転手になれて良かったな、仕事は楽しいか?」と聞くと、
Sは俯いて黙ってしまいました。
「どうした、嫌な上司でも居たか?」と更に聞くと、
Sは小声で、「俺さ、もう辞めたんだ。電車はもう好きでもない。」と言いました。
434:2/5
07/09/26 13:46:23 X9SZ0uNr0
俺「なんだ、あれだけ夢見てたのに。客とトラブルでもあったか?酔っ払いにでも絡まれたか?」
昔のSは三度のメシより鉄道、みたいな感じだったので、何事かと思いました。
S「いや、そんなトラブルなら良いんだよ。なんとも思わない。・・・けど、アレはダメだった。」
俺「なんだ?何があったんだよ。」
話しづらい事かとも思いましたが、気になったので聞いてみました。
するとSは、運転手になってから体験したことを話してくれました。
435:3/5
07/09/26 13:47:34 X9SZ0uNr0
ある日、Sがいつも通りの運行で駅に向かっていると、
駅で誰かが緊急停止のボタンを押したらしく、Sは慌てて電車を止めました。
駅に差し掛かるところで電車は止まりましたが、駅の中ほど、線路の上を見て、Sは驚きました。
線路の上に浮浪者が横になっていました。
どうやら自殺しようと、レールを枕にして横になっていた浮浪者は、ただちに職員に起こされましたが、
その際、駅のホームにいた見知らぬお婆さんが、Sに向かって、「止めるな!轢け!轢けーーー!!」と叫んでいたそうです。
436:4/5
07/09/26 13:48:45 X9SZ0uNr0
これも確かに嫌な出来事ですが、Sが辞めることを決定付けた事は他にありました。
別の日、Sが電車を走らせていると、突然ひどい耳鳴りに襲われたそうです。
ちょっと気分が悪いな、と思っていたとき、それは起こりました。
線路の遥か前方に人影のようなものが見えました。
それは段々と大きくなって行き・・・Sはそれ何であるか、理解しました。
しかし分かったときにはもう手遅れでした。
それは、ランニング姿の若い男が、線路の上を電車に向かって走ってくる姿でした。
437:5/5
07/09/26 13:49:34 X9SZ0uNr0
男は両手を挙げ、満面の笑みで電車に突っ込んできました。
衝突の瞬間、訳の分からない奇声を発しながら、男は前方にジャンプし、
まるで自分に飛び掛ろうとしたように見えた、とSは言っていました。
男はずっとSの目を見つめており、Sも何故か目を背けられなかった、とも。
あまりの事にブレーキすら出来ず、電車とまともに衝突した男は、バラバラに吹き飛んだそうです。
その時の有り様は、言葉にはできないようでした。
他にも人身事故は多数ありましたが、ランニング姿の男の件でSは参ってしまい、
仕事を辞めることにしたそうです。
438:本当にあった怖い名無し
07/09/26 14:02:34 m8FwCeHjO
お前らがモニターで見るAVやIVが全て点の集まりで表示されてるのは知ってるよな。
言い換えれば、点の配置でいくらでも実像の無いものを表示できるわけだ。
例えばアイドルの性行為など
俺の大学のある教授がまさにそれを研究しててそれができるのがあと数年と言われてる。
それまで楽しみに待っておくんだ。
439:本当にあった怖い名無し
07/09/26 15:56:21 hUhhSP9a0
おいおい、飛び込み自殺に遭遇したから運転手辞めました、なんて怖い話でもなんでもないだろ…
440:本当にあった怖い名無し
07/09/26 16:18:44 yn/y7Qpk0
グリコネタでしょ
441:本当にあった怖い名無し
07/09/26 16:28:11 m8FwCeHjO
グリコネタ?
442:本当にあった怖い名無し
07/09/26 16:57:38 JDsxJz+YO
アイカゴ?
443:本当にあった怖い名無し
07/09/26 17:02:46 m8FwCeHjO
うん
444:アイカゴ ◆AXS5glRcIA
07/09/26 17:04:35 m8FwCeHjO
テヘッ☆
445:本当にあった怖い名無し
07/09/26 17:07:03 m8FwCeHjO
でも、もう荒らすことはないから安心してねエヘ
みんなと仲良くしたいからウフッ
446:本当にあった怖い名無し
07/09/26 18:43:43 kIqvqOw4O
年の離れた姉貴から聞いた話。もう10年ほど前の出来事。
10年ほど前、姉貴の親友のAさんが交通事故で亡くなった。当時の俺は小学生だったけど、姉貴がショックで泣きまくってたのを覚えてる。
Aさんと姉貴は本当に仲がよくて、亡くなる数日前も一緒に遊んでいた。最後の会話はAさんの車の中。
姉貴は体が弱い。本当ならこれからカラオケに行くはずが、姉貴の体調が悪くなって、Aさんに家まで送ってもらう事になったらしい。
「A、ごめんなぁ。あ~頭痛い…」
「かまわんよ~アンタはホンマに体弱いなぁ。私なんてアホやし風邪すら滅多にひかへんで(笑)」
「羨ましいわ(笑)」
「あはは~ホンマにタフやからな。変われるモンなら、変わってあげたいわ(笑)」
そんな感じの会話が、最後の会話だったらしい。
姉貴は本当に体力がなくて、会社から帰ってきたら疲れて微熱出して寝込んで、休みの日も、ちょっと遠出したら疲れで微熱が、頭痛が~ってな体質だった。
Aさんは正反対にタフ。派手な人で、いつもヒールの靴はいてタバコを吸ってた覚えがある。サバサバした明るいベッピンさんだったが。
Aさんが亡くなって数日後の夜。姉貴がベッドでウトウトしてると、すぐ外を人が歩く音が聞こえた。姉貴のベッドは一階の窓際にある。
コツコツコツ…と、ハイヒールの足音だったらしい。その足音が、姉貴の部屋のすぐ前あたりでピタリと止まったらしい。
ん?と思ってると、またコツコツコツ…と、足音は遠ざかって行ったらしいが。
次の日の夜。また同じようにヒールの足音。やっぱり姉貴の部屋の辺りで、いったん立ち止まるらしい。
姉貴は気持ち悪いと思ったが、二日とも半分寝呆けた状態だったので、夢か現実かは曖昧だったようだ。
長くなるので続きます。
447:本当にあった怖い名無し
07/09/26 18:45:19 kIqvqOw4O
続き。
三日目の夜。やっぱりまた、ハイヒールの足音が聞こえる。しかも、その時、姉貴は金縛りにあっていた。
さすがに姉貴もめちゃくちゃ怖かったらしい。足音はだんだん近づいてきて、なんと壁をすりぬけて姉貴の部屋にコツコツ…と侵入。姉貴のすぐ横でピタリと止まったらしい。
姉貴はもう恐怖で頭の中パニックだった。直感的に、「このヒールの足音…Aか!?」と思ったらしい。
すると、姉貴の横にいる「何物か」から、カチカチ、カチッと音がした。
その瞬間、姉貴はコレは間違いなくAだ、と確信した。
最後にAさんと話した時。車の中でAさんは「ライター、ガスなくなってきたなぁ。なかなか付けへん」と、タバコをくわえてカチカチカチカチやってたのを覚えていたからだ。
今もすぐ隣でカチカチ聞こえる。カチカチ…ジュッ!タバコに火がついた。部屋にタバコの匂いが充満する。
そこで姉貴の金縛りがとけた。部屋に何もおかしな形跡はなかったが、タバコの匂いがする。半泣きになった姉貴が母を呼ぶ。
母親いわく、確かにタバコの匂いがしたという。
それ以来、Aさんが姉貴の所に姿を表す事はなかったが、不思議と姉貴は体調が良くなった。
もう仕事でガンガン動きまくって残業しようが、帰宅してから熱が出る事もなくなったし、慢性的な頭痛もなくなった。
今、姉貴は「あいつ、最後に『変わってあげたいわ』って言うてくれたんや。ホンマに変わってくれたんかもなぁ」と言う。
長文すいませんでした。
448:本当にあった怖い名無し
07/09/26 18:56:21 06v6sn7Y0
>>447
泣けた(;ω;)
449:本当にあった怖い名無し
07/09/26 19:11:25 N/ZTPGSd0
いい話だね
450:本当にあった怖い名無し
07/09/26 19:26:43 1JGh5hvi0
なんていい人なんだ・・・
451:本当にあった怖い名無し
07/09/26 20:00:31 m8FwCeHjO
怖いか?
452:お詫びと訂正 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:07:33 gAYKdkL30
お詫びと訂正。
これからお話を投下しようとする直前になって、2年ぶりくらいに『降霊実験』を
読み返してみたところ、思わず自分の目を疑いました。
「芳」という字と「茅」という字を書き間違えているのです。
もうほんと、死にたい。
古いノートを出してきても、すべて「茅」になっているのに・・・なぜこのとき間違
って「芳」としたのかはわかりませんが、今さらもうどうしようもありません。
とびちって死にたい。
とても重要で致命的な間違いですので、このことを踏まえた上で読んでくださいと
しか言いようがありません。すみません。
では、
453:本当にあった怖い名無し
07/09/26 20:09:44 JDsxJz+YO
ウニ死ねや!!
454:雨音 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:16:46 gAYKdkL30
大学2回生の秋の終わりだった。
その日は朝から雨が降り続いていて、濡れたアスファルトの表面はもやのように煙
っている。
こんな日には憂鬱になる。気分が沈滞し、思考は深く沈んでいる。
右手には川があり、白いガードレールの向こうもかすかに煙って見える。
カッチカッチと、車のハザードランプの音だけがやけに大きく響く。それだけが世
界のリズムになる。すべてがそのリズムで成り立っている。
俺はもう一度川を見た。
あのガードレールのこちら側に雨は降り、あちら側にも同じ雨が降りそそいでい
る。道に落ちる水と、川面に落ちる水。見上げれば暗く低い空から、それでも数百
メートルの高さをゆっくりと落ち、地表においてわずか数センチの違いで運命が分
かれている。
このイメージが妙に可笑しくて、運転席でハンドルに頬杖をついている人に伝えた。
すると彼はめんどくさそうに口を開く。
「此岸と彼岸の象徴か。確かにこの世とあの世なんてたったそれだけの違いだよ。
けど、地中に染み込んでも川を流れても、いずれは海にたどり着く」
海。
俺にオカルトを教えた師匠が言うその「海」は、きっと「虚無」と同義なのだろ
う。彼は死後の世界を認めなかった。ここでいう死後の世界とは、地獄とか天国
とか、そういうこの地上以外の世界のことだ。なぜか認めないのかはよくわから
ない。けれど頑なにそう信じていたのは確かだった。
夕暮れにはまだ少し早い。
俺と師匠は路肩にとめた車の中で、ずっと待っていた。先日雨の降る日に、師匠は
ここでなにか面白いものを見たらしい。
455:雨音 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:17:23 gAYKdkL30
「いい雨が降っているぞ」
そう言って俺は呼び出され、そしてここにいる。
まるで刑事の張り込みだ。
そう思いながら、アンパンをひと齧りし、牛乳のパックを傾ける。
左手には空き地があり、草むらの中で誰かが置き去りにした一輪車が雨に打たれ
ている。
誰も通らない。
ふいに師匠が口を開き、「仮に、生まれた時から地下室で育てられた子供がいる
として、その子は地下室の外で自ら体験するまで雨というものを知らないだろう
か」と、怖いことを言う。
「火よりも雨の歴史は古い。人間が猿だった頃から、いやそれ以前から地表で生き
るすべての生物に雨の記憶が宿っているんじゃないかって、思うんだ」
遺伝子の奥深くに……
そう言ってガサガサとコンビニの袋を漁る。もうアンパンしか残っていないのに、
諦め悪くかき回している。自分がアンパンばかり買ったくせに。
雨の記憶か。
思考が再び、深く沈降していく。
動物は生得的に、自分にとって危険なものを見分ける力がある。捕食すべきもの
もまた。それらに出くわした時、遺伝子に記憶された反応が起こる。もっと原始
的な生命にとっては、走光性や走水性がそれだろう。
同じように、雨に対する反応も生まれついてこの体の中に眠っているのだろう
か。気の遠くなるような過去から、連綿と受け継がれてきた記憶が。
はじめて雨を体験した時のことを思い出そうとする。
456:雨音 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:19:05 gAYKdkL30
当然そんなことを今の俺は覚えてはいない。
すべての人に聞いてみたい。
『はじめての雨はどうでしたか』と。
きっと誰も答えられない。誰もが体験したはずなのに。なんだか愉快だ。
もう一度、自分の記憶を探ってみる。
雨の匂いはいつも懐かしい。その懐かしさは、どこから来るのだろう。
とりとめもないことを考えていると、師匠の欠伸にふと現実に還る。
「来たぞ」
雨の筋に霞む道の先に、人影が現れた。
師匠は曇ったフロントガラスを袖で拭く。俺は目を凝らして前方を見つめる。
赤い傘が見えた。
続いてその傘の柄を持つ、女性の姿が浮かび上がって来る。表情まではわからな
い。30がらみだろうか。服の感じからそう思う。そしてなにか嫌な感じがした。
すぐにその嫌悪感の正体に気づく。
傘をさして歩く女性のすぐ後ろに、5,6歳の女の子がついて歩いている。桃色
の靴。黄色い帽子。雨さえ降っていなければ、ごく普通の母親とその子どもに見
えただろう。
だが、今は異様な光景だった。
傘をさす女性。その1メートル後ろを俯きながら歩く、傘を持たない子ども。
傘の下、寄り添うように歩いていればなんの違和感もないはず。たった1メートル
で、まるで此岸と彼岸だ。
457:雨音 ラスト ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:19:44 gAYKdkL30
「雨のせいか、鼻が利かない」
師匠はそう言って、食い入るようにそのふたりを見つめている。やがて車の横を
通り過ぎて、ふたりは再び雨の中に煙るように消えていく。
「あれは、生きている人間だと思うか」
俺に聞いている。
わからなかった。師匠にもわからなかったらしい。
もう姿は見えない。曇ったままのリアガラスを拭こうとシートを倒して手を伸ば
すけれど、その手は宙に惑うだけだった。
「母親も娘も生身。
母親は生身、娘は霊。
母親は霊、娘は生身。
母親も娘も霊」
師匠があまり感情を交えずにそう呟いた。
どれも悲しい。
なぜか、ひどく悲しかった。
息が詰まり助手席の窓ガラスを少し下げる。
ザーッというきめ細かい雨音が車の中に入り込んで来た。ハザードランプのカッチ
カッチ、という時を刻む音が小さくなる。
音も、風景も、心も、何もかもが雨に降り込められている。こういう世界に、
なってしまったみたいだ。
はじめて体験する雨がいつかは止むなんて、その時知っていただろうか。
ふと、すべての人に聞いてみたくなった。
458:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:21:39 gAYKdkL30
大学1回生の冬。
朝っぱらからサークルの部室でコタツに入ったまま動けなくなり、俺は早々に今
日の講義のサボタージュを決め込んでいた。
何人かが入れ替わり立ち代りコンビニのビニール袋を手に現れてはコタツで暖ま
ったあとに去って行った。やがて一人だけになってしまい俺もやっぱり講義に出
ようかなぁと考えては窓の外を眺め、その冬空に首をすくめてもう一度コタツに
深く沈みこむのだった。
うとうとしていたことに気付き、軽くのびをしてそのまま後ろへ倒れ込む。その
姿勢のまま手を伸ばして頭の上の方にあるラックをゴソゴソと漁り、昔のサーク
ルノートを引っ張り出しては読み耽っていた。
ふと、ラックの隅にノートではない小冊子を見つけた。ズルズルと引き抜く。
『追跡』
という題が表紙についている。何かの花を象った切り絵のようなイラストが添え
られているそれは、どうやら個人で作ったホッチキス止めの同人誌のようなもの
らしい。A4の再生紙で60ページほどの厚さだ。
パラパラとめくってみると、中は活字ばかりだった。
……真夜中わたしの部屋の上を、巨人がまたいでいきます。
巨人は重さもなく、匂いもなく、音も出さず、透明で
けして目に見えず、手に触れることもできません。
そして裏の森から、街の明かりがうっすらと光る方へ
しずしず、しずしずと歩くのです。……
459:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:22:21 gAYKdkL30
短編小説のようだ。『巨人』という題名がついている。俺は何枚かページを飛ばした。
……公園で遊んでいた女の子を攫ったのはペットの犬を亡くし
たからだった。
家の地下室で飼いはじめたものの、ちっとも懐かないので目を
潰してみた。
すると少女はすっかり従順になり、ペットとして相応しい態度
をみせはじめたのだった。
食事は一日2回。仕事に行く前と帰った後に与えた。
出入り口は一つだけ。私が現れそして消える、鍵の掛かった
ドア。
少女に名前はない。私はペットに名前をつけない。
2年が経った。
ふと思いついて地下室の壁に羽目殺しの窓を打ちつけた。
もちろんただの飾りだ。向こうには何もない。
少女にはこういった。
「窓の向こうは海だよ」……
なんだか気持ちが悪くなって冊子を伏せた。さっきとは別の話のようだったが、
このあと愉快な展開が待っているようには思えない。またページを飛ばす。
460:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:23:49 gAYKdkL30
今日も人間もどきを探して歩く。
人間もどきは人間のつもりなのだ。
人間のように食べて、人間のように働いて
人間のように笑ったり泣いたりする。
ぼくは人間もどきを道端で、公園で、トンネルで、
校舎で、ビルディングの中で、そして時々人の家の中で
見つけてはそいつの耳元でこうささやくのだ。
「あなたは人間じゃないよ」
そうすると人間もどきはトロトロと溶けるように消えていく。
あとには何も残らない。
ぼくの町は随分閑散としてきた。
あと何匹の人間もどきがいるのだろう。
はやくぼくは一人になりたい。
そうすれば誰もぼくの耳元に秘密の言葉をささやくことはないから。
これは短かったので全部読んだ。『人間もどき』という題がついている。いずれ
も気味の悪い話ばかりだ。こんな冊子を自分で作ろうなんて人間は、さぞかし根
の暗い奴だろう。
俺は最後のページを開いて奥付を見た。
日付は2年前だ。発行者は「カヰ=ロアナーク」とある。
"ロアノーク島の怪"をもじっているらしいが、なるほど、趣味が分かりそうな
ものだ。
461:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:24:41 gAYKdkL30
こんなものを作りそうな先輩を思い浮かべようとして天井を見る。すると一人だ
け浮かんだ。サークルにはほとんど顔を出さない女性で、たまに来たと思っても
持参したノートパソコンでひたすら文章を打っている。何を書いているのかと思
って覗こうとしても「エッチ」呼ばわりされて見せてくれない。なるほど、あの
人かと思いながらもう一度パラパラとページをめくってみる。
『追跡』という表題作らしきものを冊子の中ほどに発見して手を止める。
サークルの部室で講義をサボってゴロゴロしていた男が、古い冊子を本棚に見つ
けて手に取るというシーンが冒頭だ。手に取ったその冊子の題は『追跡』。
おお。メタ構造になってるぞ。
そう思って読んでいたが。
日付は2年前だ。
文章中のこの部分でぞわっと背筋を走るものがあった。題名の一致は良い。俺と
状況が似た男が出てくるのもまあ、典型的ダメ学生を生産するサークルの体質
からして偶然の範疇だろう。だが、奥付の日付が"2年前"というのは、一体どう
いう一致だろう。少しドキドキしながら読み進める。
小説はこのあと、失踪したサークルの先輩の足跡を、作中作の『追跡』に見出し
た主人公が、困惑しながらもそれを頼りに街へ捜索に出かけるという筋だ。
失踪したサークルの先輩とは誰なのか、詳しい描写はない。作中作である『追跡』
の具体的内容にも触れられていない。ただそれが失踪したサークルの先輩の行く
先を啓示していると、なぜか主人公は知っている。
総じて説明不足で、まるで読者を意識していないような文章だ。全く面白くない。
全く面白くないからこそ、不気味だった。
462:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 20:26:41 gAYKdkL30
心の準備が出来るまで次のページには行かないほうが良い。
そんな一文が、左ページのラストにある。それまでの展開とは関係なしに不自然
な形で織り込まれている。
思わず手が止まる。主人公が最初に向かう先がどこなのか、次のページに行かな
いと分からない。心の準備ってなんだ?
ページをめくる手が固まる。嫌な予感がする。
次の瞬間、部室のドアをノックする音が聞こえて、飛び上がるほど驚いた。
ドアを開けて滑り込むように入ってきたのは、まさしくこの冊子の作者と推測さ
れる女性だった。
どう考えても偶然ではない。
殻から半分出たカタツムリのような変な格好の俺とコタツを一瞥して彼女は、あ
の人を見なかったかと言う。あの人とは、彼女の恋人であり、俺のオカルト道の
師匠でもあるサークルの先輩に他ならない。
ここには来ていないと答えると、「そう」と言い置いて立ち去ろうとする。俺は
慌てて、持っている冊子を広げながらこれを書きましたかと聞いた。
一瞬目を見開いたあと、「思い出せない理由がわかった」と言ってこちらに戻っ
てきた。
彼女は、説明し難い不思議な力を持っている。それは、勘が鋭いという表現では
生ぬるい、まるで予知能力とでも言うべき感性だった。それも、エドガー=ケイ
シーのように予知夢のようなものを見ているらしいのだが、目が覚めるとそれを
忘れてしまっている。そして日常の中のふとした拍子にそれを思い出すのだとい
う。このことを端的に言い表すなら、"未来を思い出す"という奇妙な表現になっ
てしまう。
463:本当にあった怖い名無し
07/09/26 20:37:39 XDmAbQATO
田舎の後編が読みたいよ
464:本当にあった怖い名無し
07/09/26 20:40:29 I1f69jWNO
おじゃま道草が怖くて読めません。
465:本当にあった怖い名無し
07/09/26 20:42:41 m8FwCeHjO
ウニはこっちの対応に応答しろよ
それじゃオナニー作家だよ
466:本当にあった怖い名無し
07/09/26 20:47:28 WaSm6WyJ0
ウニ、田舎の後編ってまだ思いつかんのか
467:本当にあった怖い名無し
07/09/26 20:56:17 8lDULlml0
即身仏とは全く逆に、
まずいつでも寝れるように寝床を用意して、
美味い物たらふく食わせて酒飲ませて女とヤらせて頃させて
起きたら美味い物食わせて酒飲ませて女とヤらせて頃させて…
(今の時代なら麻薬とかもアリかな)
を何日か繰り返した後、
いきなり拘束して、1日中飲まず食わず、自慰もできずの状態に。
終わったら目の前に食べ物、酒、女を並ばせた状態で火あぶりにして頃す。
「あと一口食べさせてくれ、あと1回ヤらせてくれ、あと1人頃させてくれ…」
なんて言いながら死んで行った奴のミイラって何か凄そうだと思った。
もっとも、そんな生活出来る奴がそうそういないか。
468:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:02:29 gAYKdkL30
いつだったか、街なかで傘をさして歩いている彼女を見かけたことがあった。空
は晴れていたのに。
俺は急いでコンビニに走り、ビニール傘を買った。きっとこれから突然天気が崩
れるに違いないから。
ところがいつまで経っても雨は降らず、結局ビニール傘は無駄になってしまった。
次の日たまたま彼女に会い、そのことを非難めいた口調で語ると、あっさりとこ
う言うのである。
「あれ、日傘」
脱力した。自分のバカさ加減に笑ってしまう。
しかしその日のニュースで、前日の紫外線量が去年の最大値を記録した日よりも
多かったということを知り、驚いた。
彼女は実に不思議な人だった。
「その本、どこから出てきたの」
聞かれてラックを指さす。彼女は「そんなとこにあったんだ」と首を傾げてから
「作ったことも忘れてた」と言った。
この数日、師匠と連絡がとれない、と彼女。
え? と俺は聞き返す。
彼を探しているのに見つからず、変な胸騒ぎがするのにこれから何が起ころうと
しているのか全く「思い出せない」のだと言う。
そういえば俺もここ最近彼を見ていない。曰く、携帯も通じないし車はあるのに
家にいないのだそうだ。
その原因がこの本だ、と言って彼女は指をさした。
思わず取り落としそうになる。
469:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:04:15 m8FwCeHjO
大島何持ってるの?
たまごっす
↑wwwwwww
470:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:05:31 gAYKdkL30
「その日に起こることなら、前の日の夜に見てる」
でも、と彼女は続けた。
曰く、経験的に危険性が高い情報ほど、手前で知るのだと。う○こを踏みそうに
なるときは二日前に見てるし、カレーうどんの汁が散るときは3日前に見てる。骨
折しそうになるときは2週間前……といった具合だ。もっとも必ずというわけで
もない。"前倒し"が起こるのは、体調が悪いときが多いのだそうだ。
あんまり早く"思い出し"てしまうと、それが起こるまでに忘れてしまう。
「役に立たないでしょう」
役に立たなかろうが、俺のような凡人には理解できない世界の話だ。
「それ、半分は備忘録なの」
と、彼女は冊子をもう一度指さす。
彼女はこう言っているのだ。
師匠の行方がわからないというこの事態を、2年前に予知してしまっているから
今は勘が働かないのだ、と。
「どんな話を書いたのか、忘れちゃったけど」
はじめて彼女は少し笑った。
俺は改めて毒物でも触るような思いでその冊子を開く。
「『追跡』って話です」
俺がこれから師匠を探しに行くという筋のようです、と言うと彼女は「ついてく」
と主張した。
もちろん断る理由はない。
彼女が2年前に知ってしまったというその意味をあまり深く考えないようにした。
俺は冊子を持って部室を出る。
冬の寒空も、今は苦にならない。
471:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:06:47 gAYKdkL30
心の準備が出来るまで次のページには行かないほうが良い。
という文字を3回心の中で読んでから、次のページをめくった。
「……まず、ゲームセンターのようです」
実際にある場所の名前が出てくる。
俺は彼女と二人で自転車に乗ってそこへ向かった。街なかの大きなゲームセン
ターだ。
中に入り、一通り見て回るが師匠の姿はない。『追跡』に主人公がプリクラを撮
る描写があったので、一応コーナーに行ってみたが若い女性たちでごった返して
いて、気後れしてしまった。それに先を読むと、結局ゲームセンターでは手掛か
りはなかったということになっているので無意味だと俺は言ったが、彼女は「書
いてある通りにした方がいい」と言う。
そのとき、今更ながら先に最後のオチの部分を読んだ方が早くないかと思ったの
だが、彼女が「そういうことをしたと書いてるの?」と言うので首を振って諦める。
不吉な予感にドキドキしながらも、俺は俺なりにこの状況を楽しんでいたのかも
知れない。
結局、連続して延々と同じメンバーでプリクラを撮っている女子高生たちにイラ
イラしながらも順番待ちの列に並び、最後には彼女と一緒に写真におさまった。
『追跡』には主人公に女性の連れがいるとは書いてないが、まあこれくらいはい
いだろう。
出てきたシールをまじまじと見ながら、俺はなんだか引っ掛かるものを感じてい
た。それがなんだかわからないまま、次の場所を確認する。
「次は、雑貨屋です」
ゲームセンターから少し距離がある。
若者で溢れかえる通りだが、平日なので人手はさほどでもない。自転車をとめて、
カジュアルショップ周辺に広がるこじんまりとした地下街へと降りる。
472:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:06:59 8a+Mx17c0
ID:m8FwCeHjO・・・NGID推奨
473:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:08:51 gAYKdkL30
聞いたことはあったが、来るのは初めてだった。
ファッションには疎いので今ひとつよくわからないが、とにかく流行っている雑
貨屋らしい。和洋入り混じった色とりどりのアイテムを目の端に入れながらも、
師匠の姿を探す。しかしその影はなかった。一応店員にそれとなく聞いてはみた
が、首を振るだけだった。
雑貨屋でもやはり手掛かりはなかった。
溜息をついて『追跡』を閉じる。
連れが見えなくなったので探していると、カツラのコーナーにいた。「ウィッグ」
だと訂正されたが、違いはわからなかった。
彼女はその後、血糊のついたようなデザインのピコピコハンマーが気になった様
子で、散々俺を待たせたあげく結局別のものを買ったようだった。
店を出るとき、ゲームセンターのときにも感じた引っ掛かりがもう一度脳裏を過
ぎる。
「次は……喫茶店です」
また自転車に乗って移動する。
地球防衛軍という怪しげな店名が出てくるが、俺も彼女も知らなかったので、
『追跡』の描写を頼りにそれらしき通りをウロウロした結果、ようやくビルの窓
にその名前を見つけ出した。
古そうなビルの、知らない店に入るときは、階が上なほどドキドキする。
入り口のドアを開けると、やはりというか遊び心の多い内装が目に飛び込んで来
た。フィギュアやミニカー、インベーダーゲーム、そして漫画が店内狭しとなら
んでいる。
474:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:09:46 m8FwCeHjO
>>472
またまたご冗談を…
475:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:10:23 FsPDxMWQ0
l:;:;l ヽ、 l;:;:;:ミ. l;;;;;r'´ ̄ ̄~  ̄ ̄ヽ;;;;;!
l;:;:| ,,....、 __,;;;;;;;,,,,,ヾ;:;-、 |;;;;;;| |;;;;;|
ヾl,r"‐''''―、,-r'",..,、 i!`T")| {;;;;r' ,rww、 ,rww、 ',;;;}
l^ーi '"' ’'` ノ ヽ、,,,...-‐' j! | rゝll (●) l .l (●) ljヽ
i! :; `''ー'''';:',, ,,, ) : |ー'" l(),| ノ ヽ !ノ,!
ヽ-l ,,.;:;::;;;;:,,,,, | ゝ_l ゝ- ' ,jノ
ヽ i '"ー''''"~~`' / ,,.!、_ . l、. ___ /
`ヽ、 "" ''' ,,.:'"/' :ヽ lヽ ー‐' ,/ !
j^'ー--‐''".ィ'ン" `ー-、 /!、`ー─‐'" /ヽ
おまえら、人生は大胆に生きろ!部屋に縮こまっていちゃ何も始まらないぞ!
俺達のように夢を掴め!
476:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:10:48 gAYKdkL30
ともあれ店内を見回したが、常連らしき数人の客の中には師匠はいなかった。
がっかりはしない。ここではわずかな手掛かりを得られるはずだから。
腹が減っていたので、ラーメンを注文する。『追跡』で主人公が頼むのを読んで
いたので、メニューも見ずに言ったのだが本当にあったらしい。目の前で袋入り
の即席めんをマスターが開けはじめたときは、少し驚きはしたが。
待っている間、どこからか彼女が見つけてきた黒ひげ危機一髪で遊びながら、黒
ひげが飛び出たら勝ちなのか負けなのか意見の食い違いで揉めていると、「出た
ら勝ち」と言いながらマスターがラーメンをテーブルに置いていった。
食べはじめると、足元に猫が擦り寄ってきた。
どんな店なんだ。
食べ終わって、ドンブリがどう見てもすり鉢だったことには突っ込まずにマスタ
ーを声をかける。
「ああ、そういえば3,4日前に来てた」
やはり師匠は常連だったらしい。いい趣味をしている。
「連れがいたような気がする」
ポロリと漏らした一言に食いつく。
「いや、でもよく覚えてない」
わずかなヒントを得た。
『追跡』を確認するが、どうやらここではこれまでのようだ。諦めて店を出る。
ドアを閉めるときに、店の奥からビリヤードの玉が弾ける音が聞こえた。
「次は」
と言いながら階段を降りる足が止まる。
心の準備が出来るまで次のページには行かないほうが良い。
477:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:11:17 8h3Hr7xuO
ウニは801板に移動した方がいい
478:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:11:51 gAYKdkL30
何度目かのこの文章をめくると、次のページにはかなり核心に近づく展開があ
った。
「次は、ボーリング場です」
また自転車にまたがる。
この時点で彼女に俺の推測を告げるか迷ったが、表情を変えずに自転車をこぐ姿
を振り返って、思いとどまる。
やはり彼女は苦手だ。何を考えているかわからない。
自転車から降り、何度か来たことのあるボーリング場に入る。
「プレイは?」
「ここでは店員に話を聞くだけのようです」
少し、やりたそうだった。
それを尻目にカウンターに向かう。
「ああ、多分わかりますよ」
師匠の名前を告げると、あっさりと調べてくれた。茶髪の若い店員だった。
客のプライバシーなどどうでもいい程度の教育しか受けていないのだろう。もっと
も今はそれが有難かった。
しばらくすると、師匠の名前がプリントされたスコアが出てきた。日付は3日前
で、午後2時。やはり。以前一緒にボーリングをやったとき、本名でエントリー
していたのを覚えていたのだ。
師匠のGの多いスコアなどどうでもいい。
俺と彼女の視線は、もう一人の名前に集中していた。
それはどうぶつの名前だった。
その通り、「ウサギ」という名前が師匠の横に並んでいた。
479:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:15:24 m8FwCeHjO
あえて言おう
内容どうこうより長いと!
480:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:17:09 m8FwCeHjO
ちょwww
まんぐりがえってってエロ!!
481:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:17:45 gAYKdkL30
ゲームセンターから感じていた引っ掛かりがほどけていく。
プリクラ、流行の雑貨屋、ネタ系の喫茶店。
まるきりデートコースじゃないか。
そして動物の名前でエントリーするなんて、若い女性と相場が決まっている。
俺は恐る恐る彼女の顔を盗み見たが、その表情からは心中を推し量ることは出来
なかった。
師匠よりもGの多い「ウサギ」のスコアから、いやらしさのようなものを感じて、
思わず目を逸らした。
なんとなく二人とも無言でゲームセンターを後にする。
心の準備が出来るまで次のページには行かないほうが良い。
本当に心の準備が要った。
そして俺は、天を仰いだ。
行けと?
ラブホテルへ?
彼女をつれて?
迷いというより、腹立たしさだった。
そんな俺の混乱を知ってか知らずか、彼女は「次はどこ? 行きましょう」と言
うのだ。
行き先を告げないまま、暗澹たる思いで自転車をこぐ。
ホテル街へ踏み入れた時点で、彼女もなにが起こっているかわかっただろう。
近くの駐輪場に自転車をとめて歩く。
彼女は黙ってついてくる。
その名前が、あまり下品ではなかったことなんて、なんの慰めにもならない。あ
っさりと見つけた看板の前で立ち止まって俺は真横に指を伸ばした。
482:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:21:14 gAYKdkL30
「で、入るの?」
いつもと変わらない声色にむしろ緊張してくる。
ジーンズのお尻に挟んで、かなりシワクチャになってきた『追跡』を広げ、「入
ります」と言う。
「でも」と言いかけた俺を引っ張るように彼女は中に入っていった。
俺はこのシチュエーションに心臓をバクバクさせながらもついていく。「205
号室」と俺に言わせ、彼女は手しか見えない人から何かのカードを受け取る。
ズンズンと廊下を進み、部屋番号に明かりの点ったドアを開ける。
入るなり、バサッ、と彼女はベッドにうつ伏せに倒れこんだ。足が疲れた、とい
うようなことを言いながら溜息をついている。
俺はいたたまれなくなって、冗談のつもりで師匠の名前を呼びながらクロゼット
や引き出しを開けていった。
枕元の小箱は、開ける気にならない。
風呂場の扉を開けたとき、一瞬、広い湯船の中に師匠の青白い顔が浮かんでいる
ような錯覚を覚えて眩暈がした。そして湯気のなか、本当に湯が出っぱなしの状
態になっていることに気づき、ゾクリとしながら蛇口を閉めた。
サーッと湯船から水があふれる音がする。少し、綺麗な音だった。
これは掃除担当者の閉め忘れなのか、こういうサービスなのか判断がつかなかっ
たが、少なくともそのどちらかだと思うようにする。
部屋に戻ると、彼女がうつ伏せから仰向けになっていて、ドキッとした。
「手掛かりは?」
「髪の毛です」
風呂場でシャワーのノズルに絡み付いていた、かなり色を抜いてある茶髪をつま
んでみせる。
長い髪だった。
483:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:22:22 gAYKdkL30
そのあと、彼女の言葉はなかったのでそれはゴミ箱に捨てた。
「もう出ましょう。……割り勘で」
そう言いながら彼女は身を起こした。俺が払いますと口にしたくなったが、どう
考えても割り勘がここからのベストの脱出方法だった。
先払いしていた彼女に2分の1を端数まできっちり手渡し、苛立ちと気恥ずかし
さで、俺は(ハイハイ、早くて悪かったね)と頭の中で繰り返しながら彼女より
前を歩いてホテルを出た。
自分でもよくわからないが、どこかにあるだろう監視カメラにぶつけていたのか
も知れない。
ホテル街を抜けてから、『追跡』を開いた。
「次は、レストランに向かったようです」
順番逆だろ、と思いながら言葉を吐き出した。
昼間のうちにホテルなんて、まるで金の無い学生みたいじゃないか。
いや、まさにその金の無い学生なのだった。あの人は。
レストランまであと50メートルという歩道で、血痕を見つける。
ページの中ほどにその文章を見つけたとき、一瞬足が止まった。そして急いで自
転車に乗り、レストランへの途上で血痕を探した。
あった。
街路樹の間。車道が近い。探さなければきっと見落としていただろうそれは、と
っくに乾いている。
誰の血だ?
周囲を見るが、夕暮れが近づき色褪せたような雑踏にはなんの答えもない。
484:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 21:24:13 gAYKdkL30
ただ、わずか数メートル先から右へ折れる裏道がやけに気になった。車が通れる
幅に加え、すぐにまた直角に折れていて見通しが悪い。人ひとりいなくなるのに、
うってつけの経路じゃないか。
そんな妄想ともつかない言葉が頭の中に浮かぶ。
念のためにレストランまで行き、師匠の人相風体を告げるが店員に覚えているも
のはいなかった。デートはここまでだったらしい。
確かに何かが起きている。
「続きは?」
彼女に促されて、ページをめくる。
「タクシーに乗ります」
そして俺は、運転手に「人面疽」を知っているかと聞く。
人面疽?
どうしてそんな単語がここで出てくるのか。
困惑しながらも読み進めるが、どうやらこのページはタクシーによる移動の部分
しか書かれていないようだ。風景などの無駄な描写が多い。
俺たちはタクシーを止め、乗り込む。
そして運転手に人面疽を知っているかと聞いてみた。40代がらみのその男は、
「いやだなぁお客さん、怪談話は苦手なんですよ」と言って白い手袋をした左手
を顔の前で振った後、「ジンメンソはよく知りませんけど、こないだお客さんか
ら聞いた話で……」と、妙に嬉しそうにタクシーにまつわる怪談話を滔々としは
じめた。
怪談好きの客と見てとってのサービスなのか、それとも元々そういう話が大好き
なのかわからなかなったが、ともかく彼は延々と喋り続け、俺はなにかそこにヒ
ントが隠れているのかと真剣に聞いていたが、やがて紋切り型のありがちなオチ
ばかり続くのに閉口して深く腰を掛け直した。
485:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:48:37 cpSEbCP60
こりゃまた半端ねぇ長文だこと。
どうせ怖くないだろうから読まないけど、あらすじだけ教えてもらえたら嬉しいな。
486:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:52:51 JDsxJz+YO
アイカゴはこの駄長文についてどう思う?
487:本当にあった怖い名無し
07/09/26 21:59:49 piD4ju6D0
読まずに批判する事ほど愚かなことはない。ほんとに心からそう思う
488:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:02:39 m8FwCeHjO
この長文に対しての感想か…
ただただ乙ってだげね
489:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:06:44 jpYvXCWo0
なんか、最近はウニとかのような自慰作家気取りよりも
アイカゴの方がまともに見えてきた。
まだ、怖い話も読んでるみたいだし。
ウニは人の話も読んでないだろうし、人への受け答えもない。
しかも、怖いものさえ書いてない。アイカゴよりひどいわ
490:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:07:17 gAYKdkL30
タクシーは郊外の道を走る。
降りるべき場所だけはわかっていたので、俺たちは座っているだけで良かった。
「人面疽」とは、体の一部に人間の顔のような出来物が浮かび上がる現象だ。い
や、病気と言っていいのだろうか。オカルト好きなら知っているだろうが、一般
人にはあまり馴染みのない名前だろう。
そういえば、師匠が人面疽について語っていたことがあった気がする。結構最近
のことだったかも知れない。
なにを話していたのだったか。ぎゅっと目を瞑るが、どうしても思い出せない。
隣には膝の上に小さなバッグを乗せた彼女が、どこか暗い表情で窓の外を見ていた。
やがてタクシーは目的地に到着する。周囲はすっかり暗くなっていた。
運賃を二人で払い、車から降りようとすると運転手が急に声を顰めて、「でもお
客さん。どうして気づいたんですか」と言いながら左手の手袋のソロソロとずら
す素振りをみせた。
一瞬俺が息をのむと、すぐに彼は冗談ですよと快活に笑って『空車』の表示を出
しながら車を発進させ、去っていった。
どうやら元々が怪談好きだったらしい。
俺はもう二度と拾わないようにそのタクシーのナンバーを覚えた。
「で、ここからは」
彼女があたりを見る。
公園の入り口付近で、街灯が一つ今にも消えそうに瞬いている。フェンスを風が
揺らす音がかすかに聞こえる。
俺はペンライトをお尻のポケットから出して『追跡』を開く。
いつなんどきあの人が気まぐれを起こすかわからないので、最低限の明かりはで
きるだけ持ち歩くことにしていた。
491:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:08:34 gAYKdkL30
「ここから東へ歩きます」
と言ったものの、二人とも土地勘がなく困ってしまった。近くで周辺の地図を描
いた看板を見つけて、その現在位置からかろうじて方角を割り出す。
ページ内を読み進めると、どうやら廃工場にたどり着くらしい。
顔を上げるが、まだそのシルエットは見えない。川が近いらしく、かすかに湿っ
た風が頬を撫でていく。寒さに上着の襟を直した。
うしろすがたに会った。
急にこんな一文が出てくる。前後を読んでも、よくわからない。誰かの後ろ姿を
見たということだろうか。
住宅街なのだろうが、寂れていて俺たちの他に人影もない。右手には背の低い雑
草が生い茂る空き地があり、左手には高い塀が続いている。明かりといえば、思い
出したように数十メートル間隔で街灯が立っているだけだ。
その道の向こう側から、誰かの足音が聞こえ始めた。そしてほどなくして、暗闇
の中から中肉中背の男性の背中が現れた。
確かにこちらに向かって歩いて来ているのに、それはどう見ても後ろ姿なのだっ
た。服だけを逆に着ているわけではない。夜にこんなひとけのない場所で、後ろ
向きに歩いている人なんてどう考えてもまともな人間じゃない。
俺は見てみぬ振りをしながら、それをやり過ごそうと道の端に寄って早足で通り
過ぎた。
そして、どんなツラしてるんだとこっそり振り返ってみると、ゾクリと首筋に冷
たいものが走った。
後ろ姿だった。
492:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:10:45 gAYKdkL30
後ろ姿がさっきと同じ歩調で歩き去っていく。横を通り過ぎた一瞬に、向き直っ
たのだろうか。いや、そんな気配はなかった。
足を止める俺に、彼女がどうしたのと訊く。あれを、と震える指先で示すと、彼
女は首を捻って、なに? と言う。
彼女には見えないらしい。
そして俺の視界からも後ろ姿はゆっくりと消えていった。闇の中へと。
『追跡』から読みとる限り、師匠の行く先とは関係がないようだ。あんなサラッ
と読み飛ばせそうな部分だったのに、俺の肝っ玉はすっかり縮み上がってしまった。
廃工場の黒々としたシルエットが目の前に現れた頃にはすっかり足が竦んで、ホ
ントにこんなとこに師匠がいるのかと気弱になってしまっていた。
「で? 工場についたけど」
崩れかけたブロック塀の内側に入り、彼女が振り向く。続きを読めと言っている
のだ。
俺は震える手でペンライトをかざし、ページをめくる。
呼びかけに答える声を頼りに、奥へと進む。
そのまま読み進め、心の準備云々の一文が無かったので続けてページをめくる。
本当にこれで師匠を見つけられるのだろうか。
俺は恐る恐る工場の敷地に入って行き、師匠の名前を叫んだ。
トタンの波板が風にたわむ音に紛れて、微かな応えが聞こえた気がする。空っぽ
の倉庫をいくつか通り過ぎ、敷地の隅にあったプレハブの前に立つ。
ペンライトのわずかな明かりに照らされて、スプレーやペンキの落書きだらけの
外装が浮かび上がる。その全面に蔦がからみついて、廃棄された物悲しい風情を
醸し出している。
493:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:13:05 gAYKdkL30
小声で、もう一度呼んでみる。
その瞬間、中からガタンという何か金属製のものが倒れる音がして、「ここだ」
という弱々しい声が続く。
蹴られた跡なのか、誰かの足跡だらけの入り口のドアは、すぐ見つかったが、
ドアノブを捻ってみてもやはり鍵が掛かっている。
「無駄だ。あいつら何故か合鍵持ってるんだ」という中からの声に、「裏の窓
から入ればいいんでしょう」と答えると、師匠は少し押し黙ったあと彼女がいる
のかと訊いた。
その通りだと答えたあとで、俺はプレハブの裏に回る。
かなり高い位置に窓はあったが、壁に立てかけられた廃材をなんとか利用してよ
じ登る。割るまでもなく、すでにガラスなど残ってはいない窓から体を滑り込ま
せる。中は暗い。何も見えない。口にくわえたペンライトを下に向けると、なん
とか足場はありそうだ。錆付いたなにかの骨組みを伝って、下に降りる。
ここだという声に、踏み場もないほどプラスティックやら鋼材やらで散らかった
足元に気をつけながら進み、ようやく師匠らしき人影を発見した。
鉄製の柱を抱くように座り込んでいる。
よく見ると、その手には手錠が掛けられている。自分の手と手錠とで柱を巻くよ
うな輪っかを作ることで、自由を奪われているのだ。
顔をライトで照らすと、「眩しい」と言ってすぐに逸らしたが、かなり憔悴して
いることは分かった。そして殴られたような顔の腫れにも気付いた。
「ツルハシみたいのがあるはずです」と言うと、師匠は少し考えるように頭を振
ったあと、「あの辺にあったかな」と部屋の隅を顎で指した。暗くてよく見えな
いので、半ば手探りで探す。錆びてささくれ立った金属片が指に傷をつける。俺
はかまわずに進み、ようやく目的のものを発見した。
494:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:15:41 gAYKdkL30
柱の所に戻り、出来るだけ手を引っ込めておくように指示してから手錠の鎖の部
分に狙いをつける。暗いので、何度も軌道を確認しながら5分の力でツルハシの
先端を打ちつけた。
ゴキンという音とともにパッと火花が散り、師匠から「もう一発」という声がか
かる。
手錠とは言っても所詮安っぽい作りのおもちゃだ。次の一撃で、鎖は完全に千切
れ飛んだ。
「肩、かして」
という師匠を支えながら、出入り口のドアに向かう。
鍵が掛かっていたが、中からは手動で解除できた。
ようやくプレハブの外に出た時には、入ってから20分あまりも経過していたと
思う。
外には彼女が待っていて、師匠は片手を挙げて「いつも、すまん」と言った。
暗くて、彼女の表情までは伺えなかった。
師匠はナンパした女とホテルに行ったまでは良かったが、出てから一緒にレス
トランに向かう途中、偶然その女のオトコに見つかり、逆上したそいつに後ろか
ら鈍器のようなもので殴られて車で連れ去られたのだと言う。
それからこの廃工場を溜まり場にしていたオトコとその仲間たちから殴る蹴るの
暴行を受けた上、手錠をはめられ監禁されてしまったということだった。
俺たちが見つけなければどうなっていたかと思うと、ゾッとしてくる。
「力が入らない」という師匠を背負うような格好で、半分引きずりながら俺はと
にかくこの場を離れようと歩き出した。
熱い。
風邪を引きでもしているのか、師匠の体はかなり熱かった。無理もない。服は奪
われでもしたのか、この寒空の下、ジーンズに長袖のTシャツ1枚という格好だ
った。
495:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:18:54 gAYKdkL30
彼女が上着を脱いで師匠の背中にかぶせる。
俺たちは無言で歩き続けた。どこかタクシーを拾える所まで行かなくてはならな
い。
やがて師匠が熱に浮かされたのか、半分眠りながらうわ言めいたことをぼそぼそ
と繰り返し始めた。
俺は、ともかくこれですべて解決したと安堵しつつも、『追跡』の続きが気にな
っていた。
廃工場についてからの見開き4ページ分で師匠の救出に成功しているにもかかわ
らず、その最後にはこうあったのだ。
心の準備が出来るまで次のページには行かないほうが良い。
このあと、いったい何があるというのだろう。
俺は師匠がずり落ちないように苦心しながら片手で『追跡』を取り出して、口に
くわえたペンライトをかざす。
心の準備……
なんのためのだろう。
またドキドキしはじめた心臓を鎮めながら、俺はゆっくりとページをめくた。
彼がうわ言で女の名前を口にした途端、その背中に鋭利な刃物が突き立った。
ゾクッとした。一瞬歩調が乱れる。
鋭利な刃物。
そんなものがどこから来るのか。
496:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:21:29 gAYKdkL30
決まっている。ここには俺と師匠の他には、あの人しかいない。
コツコツと足音が背後からついてくる。背中の師匠が邪魔で後ろが見えない。
だが、そこにはあの人しかいないじゃないか。
すべてが繋がって来る。
『追跡』の中の主人公は、一人で行動しているように見える。だからこそ現実で
同行すると言い出した彼女の役割はただの観察者に過ぎなかったはずだ。しかし、
妙な引っ掛かりを感じていたのも事実だ。
冒頭のゲームセンターのプリクラ。
これはまだ良い。一人で撮る変わった奴もいるだろう。
雑貨屋やら喫茶店、ボーリング場も一人で入ったって良い。
けれど、ラブホテルだけはどうだ。『追跡』の主人公は果たして一人で部屋に入
ったというのだろうか。
『追跡』は極端に省略された文章を使っているが、もしかすると意図的にもう
一人の同行者の存在を隠していたのかも知れない。
つまり、彼女の役割はイレギュラーな観察者などではなくれっきとした登場人物
なのかも知れないじゃないか。
俺は神経が針金のように研ぎ澄まされていく感覚を覚えた。場所は図らずも、さ
っき"うしろすがた"に会った空き地の前だ。
師匠はむにゃむにゃとうわ言を繰り返している。その言葉は不明瞭でほとんど聞
き取れない。
後ろ頭にかかる師匠の息が熱い。
『追跡』は師匠が刺される場面で唐突に終わっている。
バッドエンドだ。救いなど無い。
497:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:22:26 piD4ju6D0
>>489
一部同意。
師匠シリーズは好きなんだけど、最近は長すぎるんだよな。
いくらでも推敲できると思うのに。
>アイカゴよりひどいわ
これはないわ。こいつのせいで書き手がすっかりいなくなったってのに。
洒落コワが潰れるまで荒らす、と公言してる奴と比べる方がおかしいだろ。
498:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:24:25 gAYKdkL30
彼女は本当にこれに書いた内容を覚えていないのだろうか。この最後のページを
見せないために、順番どおりに読んで行くべきだと言ったんじゃないのか。でも
彼女はいま刃物なんて持ってるのか。いや、小さなバッグがある。そして彼女が
雑貨屋で買ったものはなんだ? 血染めのピコピコハンマーをやめて、最後に選
んだものはなんだった?
思考と疑惑が頭の中でぐるぐると回る。
足は、なぜか止められない。
彼女は今、後ろでなにをしている?
そして決定的な時がやって来た。師匠のうわ言が一際大きくなり、俺にもはっき
り聞こえる声が、こう言った。
「……綾……」
その瞬間、時間が止まったような錯覚を覚え、俺は自分の心臓の音だけを聞いて
いた。
彼女が、足音を響かせて近づいてくる。
そして、優しい声で言うのだ。
「なあに」
師匠は眠ってしまったようだ。寝息が聞こえてくる。
俺はまだドキドキしている胸を撫で下ろして、師匠がこの状況下で彼女の名前を
呟いたことに不思議な感動を覚えていた。
後日、怪我の治ったという師匠のアパートへ行った。
「迷惑をかけたな。済まなかった」
頭を下げる師匠に、やだなあそんなキャラじゃないでしょと軽口を叩いて部屋に
上がる。
そしてこのあいだの事の顛末を詳しく聞いた。
499:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:25:46 1TX8Dpho0
一応書き終わるまで待つつもりだったが、あまりにも遅すぎる。
この人は何をしているのかねぇ。
500:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:26:18 gAYKdkL30
どうやら師匠は「人面疽がある女」という噂をどこかから聞きつけて、なんとし
ても見たくなったらしく、探し出してナンパしたのだそうだ。
一日でよくもまあホテルまで漕ぎつけたものだ。
「で、あったんですか。人面疽」
「いや、あれはただの火傷の跡だろう」
そしてもう用済みだから、女が行きたがっていたので予約しておいたレストラン
をなんとかキャンセルしてすぐにでも別れられないかと姦計を巡らせていた所、
女の彼氏に出くわしてこんな目にあったということらしい。
「最悪だった」
最悪なのはあんたもだ、と言いたかった。あの事件はある意味当然の天罰だろう。
俺はふと思い出して、昨日気づいたばかりの発見を師匠に披露した。
「『追跡』の作者のペンネーム、カヰ=ロアナークでしたよね」
チラシの裏に、ボールペンで書き付ける。
KAYI ROANAKU
「たぶん、こう書くんですよ。ロアノーク島の怪をもじるにしても、少し重い感
じがしたのは、使える文字が決まってたからなんです」
というのは、と続けながら俺はその下に並べて別の名前を書く。
倉野木綾 KURANOKI AYA
「綾さんの名前です。で、これを両方ともアルファベット順に並び替えると……」
AAAIKKNORUY
AAAIKKNORUY
「ね、アナグラムでしょう。これって」
師匠は頷く。
「さらに、綾さんの今のペンネームも同様に」
茅野歩く KAYANO ARIKU
↓
AAAIKKNORUY
501:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:27:24 Hda7R42B0
師匠シリーズ
創作丸出しの上にシリーズ物かよ
502:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:27:44 14wSNg/x0
ウニさんキター
>>497
そんなこと言うなって
このくらい長くないと師匠シリーズは面白くないから駄目だって
503:追跡 ラスト ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:27:45 gAYKdkL30
「どうです」
自慢げな俺に、師匠はあまり感心した様子も無く、「カヰ=ロアノークをやめた
いから別のを考えてって言われて、こねくり回して今の名前を作ったの、僕だし
ね」と言う。
予想されたことだった。
しかし、この自分的に凄い発見に水を差された気がしてテンションが下がった。
そのせいだろうか、少し意地悪なことを言いたくなった。
「でも、よくあの場面で綾さんの名前を呟きましたね。といっても覚えてないで
しょうけど」
「違う女の名前を口にしてたら刺されてたって? そんなことで刺されるなら、
とっくに死んでるって」
ああ、やっぱりこの人はダメだ。
「でも綾さんの予知能力で書かれた、いうならば予言の書にあったんですよ。
その運命を変える奇跡的な一言だったわけじゃないですか」
「まあしょせん、小説だからなあ」
その小説のおかげで助けられたのは誰だと言いそうになった。
「それにそれを読んでたの、一人だけじゃないわけだし」
何気ない一言に、煙に巻かれたような気分になる。
「どういうことですか」
詰め寄る俺を制しながら、師匠は飄々と言った。
「あの最後のページを読んでた時、僕も後ろで見てたんだよね。背中で。で、こ
りゃやっべーと思って、やっぱ丸く収まる名前をね」
狸寝入りかこの野郎。
俺はなんだか痛快な気持ちになって、腹の底から笑った。
504:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:30:27 m8FwCeHjO
いや俺と比べるのは別としても
これは酷いと思うよ…
505:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:31:33 Kr1d41Gt0
えっ!?
506:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:32:27 UfNtYw0K0
創作じゃいけないのか?
創作糞とか言ってる奴、テンプレ嫁&他スレ(実話系)池。
ただ、今回のは長すぎて読めねえってのも確か。携帯からなんてありえない
長さだしな。
自分でサイトなりブログなり作ってそこで発表した方が建設的かな、と思えてきた。
507:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:35:17 EWL/HOgC0
まぁ色々言われてるがそんなこと関係ねぇ!
面白かった!
508:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:35:30 WaSm6WyJ0
何、途中まで読んで放置したら未だ続きが・・・
>>506
携帯から読もうと思うのもどうなんだ
509:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:39:49 fzydDGVs0
誰か読んだ人10行ぐらいでまとめて下さい。
510:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:40:19 4kKdEZm/0
約2年ぶりににこのスレ来た。
いつの間にか、創作、体験談論争の決着ついてたんだね。
てか、創作だとわかってても意外に楽しめるもんだな。
511:本当にあった怖い名無し
07/09/26 22:41:43 m8FwCeHjO
まあはしょれば読めないこともないな
512:貯水池 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:42:57 gAYKdkL30
大学1回生の秋だった。
その頃の僕は以前から自分にあった霊感が、じわじわと染み出すようにその領域
を広げていく感覚を半ば畏れ、また半ばでは身の震えるような妖しい快感を覚え
ていた。
霊感はより強いそれに触れることで、まるで共鳴しあうように研ぎ澄まされるよ
うだ。僕とその人の間には確かにそんな関係性があったのだろう。それは磁石に
触れた鉄が着磁するのにも似ている。その人はそうして僕を引っ張り上げ、また
その不思議な感覚を持て余すことのないように次々と消化すべき対象を与えてく
れた。
信じられないようなものをたくさん見てきた。その中で危険な目にあったことも
数知れない。その頃の僕にはその人のやることすべてが面白半分の不謹慎な行動
に見えもした。しかしまた一方で、時折覗く寂しげな横顔にその不思議な感覚を
共有する仲間を求める孤独な素顔を垣間見ていたような気がする。
もう会えなくなって、夕暮れの交差点、テレビのブラウン管の前、深夜のコンビ
ニの光の中、ふとした時に思い出すその人の顔はいつも暗く沈んでいる。勝手な
感傷だとわかってはいても、そんな時僕は何か大事なものをなくしたような、と
ても悲しい気持ちになるのだった。
「貯水池の幽霊?」
さして面白くもなさそうに胡坐をかいて体を前後左右に揺する。それが師匠の癖
だった。あまり上品とは言えない。
師匠と呼び始めたのはいつからだっただろうか。オカルトの道の上では、何一つ
勝てるものはない。しかし恐れ入ってもいなかった。貶尊あい半ばする微妙な呼
称だったと思う。
「そうです。夕方とか夜中にそこを通ると、時々立ってるんですよ」
513:追跡 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:44:50 gAYKdkL30
その日、僕は師匠の家にお邪魔していた。築何十年なのか聞くのも怖いボロアパ
ートで、家賃は1万円やそこららしい。部屋の中に備え付けの台所から麦茶を沸
かす音がシュンシュンと聞こえている。
「近くに貯水池なんてあったかな」
「いや、ちょっと遠くなんですけど。バイト先からの帰り道なんで」
行きには陽があるせいか出くわしたことはない。
「高校のプール10コ分くらいの面積に、周囲には土の斜面があってその周りを
ぐるっと囲むようにフェンスがあります。自転車をこぎながらだと貯水池は道
路から見下ろすような格好になって、行きにはいつもなんとなくフェンスのそば
に寄って水面を眺めながら通り過ぎてます。それが結構高いフェンスなんです
けど、帰りにそのこっち側、道路側に時々出るんですよ」
はじめは人がいると思って避けて通ろうとしたのだが、横切る瞬間の嫌な感覚は、
これまで何度も経験した独特のものだった。
それは黒いフードのようなものを頭からかぶっていて男か女かも判然としない。た
だ足元にはいつも水溜りが出来ていて、フードの裾からシトシトと水が滴ってい
る。晴れた日にもだ。
(関わらないほうがいい)
それは信じるべき直感だったが、かといって道を変えるほど素直でもなかった。
それからはバイト帰りには必ず道の反対側を通るようにしている。といっても1車
線の、あまり広いとはいえない道なので嫌が応にも横目で見る形ですれ違うこと
になる。気分が良いはずはない。
一度師匠をけしかけてみようと虫の良いことを思いついたのだが、どうやらあまり
琴線に触れる内容ではなかったようだ。正直に「ナントカシテ」と言うのも情けない。
514:貯水池 ◆oJUBn2VTGE
07/09/26 22:46:52 gAYKdkL30
少しがっかりしながら、3回に1回くらいは向こう側に出ることもあると付け加え
た瞬間、師匠の体の揺れがピタリとおさまった。
「なんて言った?」
「いや、だからフェンスのこっち側の時と向こう側の時があるって話です。立ち位
置が」
師匠は首を捻りながら、へぇえと言った。僕は大学の授業で習っている中国語のピ
ンインのようだと、見当違いなことを思った。第四声だったか。下がって上がるやつ。
「物理的な実体を持たない霊魂にとってフェンスという障害物なんてあってもなく
ても同じだから、こっちか向こうかなんて大した違いはなさそうに思えるかも知
れないけど……実体を持たないからこそ"ウチ"か"ソト"かっていうのは不可逆的
な要素なんだ。場についてる霊にとっては特にね」
だから地縛霊って言うんだ。
師匠はようやく乗り気になったようで、声のトーンが上がってきた。
「なにかあるね」
体の揺れの代わりに、左目の下を触る癖が顔を出した。そこには薄っすらとした
切り傷の跡がある。興奮してきた時にはなぜか少し痒くなるらしい。何の傷かは
知らない。
じっと見ていた僕に気づいて、師匠は「嫁にもらってくれるか」と冗談めかして
言う。
とにかく、その貯水池に夜になったら行ってみようということになった。
しかし僕にとっては思った通りの展開だと、手放しで喜ぶわけにはいかない。な
にか得体の知れない不気味な気配が、貯水池の幽霊の話から漂い始めているよう
な気がしていた。