07/07/28 15:34:22 GsYw6fyeO
ある日友人Aの提案で肝試しをする事になった。
友人Aは5年前死んだ母さんの墓もいまだに建ててあげれてない罰当たりな奴だ
それに誰よりも怖がりだ。そんな奴が肝試しだなんて…
肝試しの場所は地元でも有名な「八十八ヶ所地蔵」という場所。
その名の通り八十八体のお地蔵さんがある。
噂によると丑三つ時にその地蔵を数えると八十八体あるはずの地蔵が
九十体になっている…らしい。
たいして信じてなかったが、友人Aと丑三つ時に行ってみた。
なんだか来てみると気味悪い。
早速友人Aと地蔵を数えながら歩いた。
一周してみたが地蔵は八十八体ちゃんとあった。
なぁんだ、つまんねぇの。
そう言って帰ろうとすると友人Aが「あっちに白い陰が見えた!」
と、雑木林の方を指さした。
友人Aはガタガタ震えてる。
腰を抜かして動けない様子だったので「俺が見てくるよ」と言い
友人Aを置いて雑木林の方へ歩いて行った。
結局何も見えなかったので10分程して友人Aの元へ戻ると
Aが血相変えてこう言った。
「じ…地蔵が八十五体しかないんだ……」
「はぁ?さっき八十八あったじゃねぇか」
そう言ってもう一度Aと数え直すと本当に八十五体しかない。
友人は「あの白い霊だ…お、俺もうダメだ…」と言い走って逃げ出してしまった。
俺もなんだか怖くなり、その場をあとにした。
数日後友人Aから連絡がきた。
「ようやく母さんの墓建てたんだ!罰当たりだし、もう肝試しはやめにするよ!」
俺は友人Aに何か起こらないか不安で仕方ない。