07/09/16 20:30:18 xB+a6WK00
正確にいうと
岡城 そのものではない
岡城から十分位歩いた山
その上のほうには夥しい数の墓と無縁仏の碑石がある
上にあがったときに、人が複数人いて、
―しかも夕方で薄暗かったから何ともいえないけど
何故か透き通っている感じの―
口々に
「ここは無縁仏がたくさんいるぞ
お供え物はもってきたか もっていなければ早く帰れ
さもないと呪われるぞ」
と言ってくるんだよ
怖くなって登ってきた坂道を下っていったら
後ろからゾロゾロと足音がするんだよ
さっきの人たちも降りてきたのかなと思って
―もっともさっきいたのは五、六人だったけど足音は数十人分―
後ろ見たけど何もいない
走って下ったけどずーっ遠いかけられているみたいだった
下り終えて小川―農業用水かな―にかかった小橋をこえたら、
足音と追いかけてくるような雰囲気が急になくなった。
そのあとタクシーの運転手に話を聞いたら、
あの辺の山は大友氏と島津氏が争った古戦場で
たくさんの遺体が未埋葬の状態で眠っている、
その無縁仏の石碑もそうした者達を慰めるために
建てられたものの一つだろう、と