07/08/29 17:30:28 2XjiYy5m0
ひさびさにジャンヌ・ダルク物語の続きを書きます。
前回のカキコは >>823-828 です。
★これまでのあらすじ
時は15世紀・・・
舞台はヴァロア王朝時代のフランス。
エレアノール・ダキテーヌ姫の結婚に端を発する、
イングランド(イギリス)とフランスの果てしない戦い、
「百年戦争」の時代のこと。
生涯に一度の敗戦もない無敵のエドワード王子や、
「騎士道の鏡」と呼ばれた高貴な精神とはうらはらに、
醜悪で奇怪な容姿をもった天才軍師ベルトラン・デュ・ゲクランという古今無双の英雄たちが、
力と知恵の限りをつくして戦った時代だった。
その百年戦争の終わりごろのこと・・・
イングランド王ヘンリーは、
巻き返しをはかるフランス王シャルル六世からの挑戦をうけて、
決戦の地アザンクールへと進発する。
しかしその途上、
疫病の流行に遭遇し軍は半減、
自分自身も死へと向かう病魔に侵されることとなる。
敵はフランス、イタリア、ドイツの連合軍で、
その人数はイングランド軍の5倍以上。
フランス王はすでに勝利を確信し、
捕らえたヘンリーを入れて晒し者にするため宝石をちりばめた牢馬車をつくらせ、
それを軍の先頭におしたてて進軍してきたという。