07/08/03 18:24:37 V3HhAH9u0
それは’98年頃。夜勤帰りで文字通り丑三つ時に見た。
場所は小川通押小路上がるを南向きに歩いていた。
暗闇の中から、カラカラといく音が近づいてきた。
車椅子の音だと思った。
この時間に?その瞬間に私は覚悟を決めた。ついに自分も幽霊を目撃
することになってしまったのかと。
そして、暗い路から街頭と酒の自販機の明かりの中に、その
人物の姿を見た。
それは、私が予想していた、車椅子に乗った老人ではなく。
左肩に乳児を乗せ、ベビーカーを押した。若い女の人だった。
しかし、その人の格好は、どう見ても現代の人のももではなかった。
もんぺをはき、かすりの着物を着ていた。(これに防空ずきんでも
かぶっていたら、完全な国防婦人会の人という感じだったが、それは
かぶっていなかった)
その人と目があってしまった。とてもやつれ、目の回りにクマができていた。
それは、恨みのこもった目では無いように感じが、悲しみが浮かんでいた。