07/06/10 01:12:47 Myg0YvtV0
>>157
そうですね。では 短いお話でも、置いていきますか。
その家は、闇を内に抱えていた。玄関を開けてもその先に広がるのは…闇。
背後から差し込む青白い月明かりさえ、家の中までは届かない。
靴を脱ぎ、玄関に上がると古い床板が キィ--- キィ---と 微かな悲鳴を上げていた。
(確かこの辺りに…)伸ばした指の先に触れたスイッチを押すも反応が無かった。
闇に飲み込まれてしまう不安感を必死で抑えながら、その先に歩みを進めた。
キィ--- キィ--- キィ--- キィ---…
(確かこの辺りにも…)伸ばした指の先に触れたものでさえ、何の反応も示さない。
すると 私の直ぐ耳元で、かすれた女の声が・・・
「マーちゃん。玄関と階段の電球換えといてね。お母さん届かないから・・・」