前世の記憶がある人集合その2at OCCULT
前世の記憶がある人集合その2 - 暇つぶし2ch244:99 197
07/06/21 04:40:00 xuPWJU4qO
>>242
「火事にあって、全部なくしてしまったの。」
母親の人の話では、その当時、十三歳だった。同い年の男の子との間に、子供ができたが、結婚し、子どもを産む事は、国の規律と、世間体から逸脱し、二人の交際も、双方の両親が認めなかった。
家族関係は悪化し、父親と母親は、激しく責め立てた。
臨月を迎えるまでの間、お腹の子を守り通すのが、どれだけ大変だったか。
夜も眠れずに、ほんの少しの物音にも、飛び起きる。
流産させるために、父親が腹を蹴り上げ、母親は腹に熱湯をかける。
そんな事が、長く続いたある日、家が火事に遭い、家と家族を失ってしまったらしい。
相手側の家に入れるわけでも無く、男もあっさり、彼女を捨てた。
一人の女の子が、身重の体で生きていくには、世間は辛すぎる。
「私は、まだ子どもだったの。」
彼女は生きていく為に、海に浸かった。

「女の子が一人で生きていくには、出来る仕事は、決まっていて、荒れた生活は続いたわ。」
貝殻を探しているオリンが時折、こちらに視線を投げかけ、ニコッと笑う。
「今の旦那に出会って、人生はまるっきり、変わった。とても仕事熱心で、優しくて…あの子は、旦那の連れ子よ。オリンが小さい時に、病気で亡くなった前の奥さんの子。」
俺は黙って聞いている。
「あなたの妹じゃないわ。」
俺は黙りすぎて、喉の奥がからからだった。
「子どもは…?」
母親の人は、ふっと小さく鼻で笑い、こう言った。
「私が歩んできた道の罰ね。あなたを産んでから、子どもが産めない体になっていたの。」
俺は又、黙り込んでしまう。喉が熱を持つ。
「でも、今は幸せよ。旦那は私の全てを許してくれて、愛してくれる。あの子もすぐに懐いてくれて、とても、いい子に育ったの。」
両親思いのいい子よ。と付け足す。
俺は緊張と喉の乾燥に躊躇う中、喉の奥から、声をひねり出して聞く。



次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch