前世の記憶がある人集合その2at OCCULT
前世の記憶がある人集合その2 - 暇つぶし2ch233:99 197
07/06/20 23:28:16 MSeXXYF2O
>>230
母親の事を気にしない訳では無かった。
仕事を終え、師と家で夕べの食事をしている時も、良く聞く時があった。
師の話では、春先の暖かな日だったという。

浜辺には水浴びをしている多くの人がいた。子どものはしゃぎ声や、人々の笑い声。
たくさんの人が海に入り、水を掛け合い、水飛沫があがる。
その中で服を着たまま、腰の辺りまで海に浸かり一歩も動かない若い女性がいた。
肌の色は異常なまで白く、肩までの黒い髪が映えるとても美人だった。

「年は今のお前より、もっと若い。」
と師匠は言った。

しばらくして、その女の人は、海から上がり、ゆっくりと足を引きずるように砂浜に歩いていった。
師の横を通り過ぎる際、濡れた髪を分けて、耳にかけた。
顔面蒼白で、目の下には幾重もの、くまができていた。ガクガクと震えていて、近くで見て、ようやく、まだ子どもである事がわかった。
十代後半とは言えない。十三、四歳だ。
師がじっと睨むと、彼女は視線に気づいたのか、立ち止まり、しかし、目を合わせようとせず、震えていた。
目線を下に這わせると、その子の太ももから一本の赤い筋が伝って流れていた。
交互に顔を見返すが、その子は一度も目を合わせようとしなかった。
師は急いで、海に入り、その子がしゃがみこんでいた辺りを探し、海に潜り込んで、必死になって俺を見つけてくれた。
海水を吐かせ、師の上衣でくるみ、抱いて砂浜に上がると、その子の姿は無かったという。




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