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最近、まわりの風景を見てますか？【ピーターフランクル（数学者）】
▲資格や資金がなくても世界に通用する力を持つ
ピーター： 私が生まれ育ったハンガリーは小さくて貧しい国。数学にのめり込んだのは、
紙と鉛筆があれば探求を深められる身軽さが理由かな。大道芸もそう。
医者だった父から「人間の本当の財産は頭と心だけ」と教えられたことがある。
資格や資金がなくても、世界に通用する力を身に付けたい。それがずっと僕の原動力になってきたんだ。
▲やりたいことを見つけたら短期間でもいいから夢中でやる
私はハンガリー語や日本語など、12カ国の言葉を使える。大道芸もそうだったけど、
何かを身に付けるには短期間でもいいから夢中になってのめり込むのが効果的なんだよね。
学校の授業って実は効率が悪いんだ。せっかく集中してきたら、チャイムが
鳴って別のことをやる。週1回の英会話学校に通っても、人間はどんどん
忘れていくから身に付かない。本当は1週間くらいぶっ続けで一つのことを学ぶべきなんだ。
仕事や家族、自分の人生を大事にしながら、いつも何か一つのことにのめり込んでいる。
そんな生き方ができるといいよね。
▲時間に追われて、人生を無駄にしてないか？
日本は変わってしまったね。初めて日本に来たころ、日本人はもっと好奇心旺盛だった。
最近は不必要な競争ばかり目に付いて、街で出会う人たちが余裕なく見えるんだ。
目標を持つことは大事だけど、「足るを知る」ことがもっと大切。古いフランスのことわざに
「比較は理由にならない」って言葉がある。今の日本人は、誰かより金持ちになろうとして、
大きな災いを招こうとしているように感じるね。電車の中やカフェの中でもパソコン開いて、
風景さえ見ていない。時間を無駄にしたくないって言いつつ、人生を無駄にしてるんだ。
日本には、美しい国より、幸せな国になってほしいな。
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