07/04/13 16:03:47 o/Jr875w0
家自体が古く、昼間だというのに中は暗かった。ゴチャゴチャとしたものが置いてあって、
中には習字のセット?のようなもの、白い紙がたくさんあった。
でもその古い薄暗い変な家には似つかないようなカラフルなおもちゃのようなものも
ゴチャっと置いてあるのが見えた。
ボーっと、『何があるんだろう』と見つめている私に、やっと追い付いた父が声を掛ける
まで結構長かったように感じる。
行くよ、と言われ階段を降りようとした私は、今まで自分が覗いてた隙間の真横に黄ばんだ
ボロボロの紙切れが貼られてるのに気づいた。
私は恐る恐るその紙切れに書かれてることを読もうとした。
するとそこには
『この中見るな 見たものにはワザワイがオコル この中見るな』
と、赤い字で書かれていた。
まだ5、6歳の私だったけど、これがどういった意味の言葉なのかはすぐに理解できた。
怖くなってその小さな家の様な御社から飛び降り、父に泣きついたのをよく覚えている。
父にあんなことが書いてあった、でも私は気づかなくて中を見てしまった、と言ったら、
笑って気にするなって言っていたけど…既に成人し、その地元を離れて暮らす私は未だに
その日のことが忘れられません。
他人には大した話じゃないかもしれないけど、私は今でも本当に怖い。
いつか何か起こるのでは、と考えてしまいます。