07/03/23 01:58:17 T4kEN14ZO
―絶体絶命の危機
そんなモノは自分の人生には関係ないものだと思ってた…つい先程までは。
軽いハイキング気分で山に入ったはいいが、こうも簡単に遭難するとは。
俺には遭難の才能があるのかも知れない。
百害あって一利なしの才能だが。
そんなこんなで奥深い山林で迷うこと三日目になる。
日の光さえ届かぬ鬱蒼とした高木、足をとる重くぬかるんだ土、湿り淀んだ空気…そして焦燥感からくるストレス。
俺の体力はすでに限界だった。
目前が昏く霞み眩暈がする、今自分が立っているのか倒れているかすら分からなくなってくる。
(意識がブラックアウトする死に方は走馬灯って見れないんだな…)
そんな事を思いながら俺の意識は深い闇にと落ちていった。