07/01/16 20:21:18 qWM9fnBPO
棚の上のドラゴンを捕獲しようものなら、ホコリとアスベストの顔面シャワーだった。
定時までの9時間…まさに死闘だった。一生分のアスベストを吸い込んだに違いない。もはや身体はボロボロだった。
喉は潰れ、眼は真っ赤に充血して瞬きする度に激痛が走り、涙が止まらなかった。
両手両足の全部の爪が割れ、全身筋肉痛となり、肌は真っ黒と化した。これで日給7000円。
安いと思うかも知れないが、経済格差の深刻な問題を肌で感じることが出来た俺には十分だった。
いや、やっぱり割に合わない。安すぎる。
ある春ののどかな休日に起きた壮絶なドラマ。そこには、決して歴史には語られることのない勇敢な7人の物語があったのだ。