06/11/26 16:23:08 3AKEE7h2O
>>468
ノシ
いつになるかはわからんがな
473:本当にあった怖い名無し
06/11/26 16:46:08 LqwT9ku40
まあ、マターリと待つから。それまで保守でもするか?
474:本当にあった怖い名無し
06/11/26 17:07:46 hMvXmIsT0
なんか書いてみるかな……お題とかあるかな。こういうシチュエーションで、とか。今日書いてみる。
475:本当にあった怖い名無し
06/11/26 17:15:10 /Ut6nEFpO
お題『ツクモ神』
年月を経た物に宿る神様。
俺も書いてみる。
476:本当にあった怖い名無し
06/11/26 17:30:21 hMvXmIsT0
>475
らじゃ。これより書き始める。
477:本当にあった怖い名無し
06/11/26 18:15:58 w07VW5ztO
>>474
確かに漠然としすぎてたのかもしれないね。
お題があれば皆書きやすいかもしれない。
携帯からすまん
478:本当にあった怖い名無し
06/11/26 18:54:07 5sFDuSog0
スレの趣旨とは違うけど、怖い話を投下します。
479:本当にあった怖い名無し
06/11/26 18:55:46 5sFDuSog0
以下は、ある女性から寄せられた恐怖体験である。
これは私が小学4年生の頃、家族で父の実家に帰った時の話です。祖父母の家が
あるのはまさに田舎というべき場所でした。周囲には見渡す限りの水田が広がり、
その向こうには青い山脈が連なっている、のどかな村です。
そこで私は親戚や地元の子供達と遊んでばかりいました。林の中で鬼ごっこ、
田んぼでザリガニ獲り、と楽しい時間をすごしましたが、川遊びの時に事件は
起きました。
後から聴いた話では、その川の上流では以前、釣りをしていた40代の男性が
溺死した事故があったそうです。それ以来、何度も、川の真ん中に立つ男の幽霊
が目撃されていました。
480:本当にあった怖い名無し
06/11/26 18:56:35 5sFDuSog0
私達は、はじめは川の浅いところで遊んでいたのですが、私は一人だけ川の
深い所へ泳いでいきました。深い所といっても川底に足がつくので、おぼれるはず
がありませんでした。しかし、いきなり何かが私の右足を掴んだかと思うと、
川底に引っ張ったのです。突然のことにあわてた私は溺れてしまい、近くに居た
大人に助けられ、事なきを得ました。
その後、私は皆に、足をつかまれたことを話しました。ところが、他の子達は
私が溺れた時には誰もそばに居なかった、と言うのです。足がつっただけだ
という大人もいました。しかし、私の右足首には、くっきりと手で掴まれた痣が
残っていたのです。さらに足首の上には、キスマークまでついていたのです。
ロリコンかよ、マジきめぇ。私はこのことを思い出すたびに寒気がします。
481:付喪Ⅰ
06/11/26 19:31:34 /Ut6nEFpO
ツクモ神(付喪神)―それは年月を経た物に宿る神様である。
ツクモ「さ、いくわよ」
俺「で、でも」
ツクモ「何?まだ愚図愚図言ってんの?本当にヘタレなんだから!」
俺「でも…ツクモ神様が」
ツクモ「私は、―いいのよ」
すべてを許す慈母のような微笑み
ツクモ「恵まれない子供をこの世から一人でも救う、それが私の使命なんだから」
俺「ツクモ神様…」
ツクモ「そ、それに!
ノロマなあんたの面倒を見なくていいと思うとせいせいするわ!」
いつものように強気にでる。
もう20年の付き合いだ。虚勢を張っているのはすぐ分かる。
俺「ごめんね…ツクモ神様」
ツクモ「いいのよ、別にあんたの為じゃないし!さ、私を使いなさい!」
482:付喪Ⅱ
06/11/26 19:32:54 /Ut6nEFpO
……
……
俺「ツクモ神様?」
ツクモ「20年も…待ったんだから…もう少し…長く使用して…欲しかったな…」
俺「ごめんなさい」
ツクモ「まったく…ヘタレ…なんだから…」
俺「ツクモ神様…」
いつも騒々しい程だったツクモ神様の思念波は悲しいほど弱まり、かすれていた。
ツクモ「お別…れ…ね…貴男に…出会え…て…私……幸…せ…だっ…た」
俺「ツ、ツクモ神様ー!」
俺は慟哭しながらツクモ神を結ぶとやさしくテッシュに包んでごみ箱に捨てた。
さようなら、ツクモ神様。
夢見る少年の時分に「必ずコイツで童貞を捨ててやるぜ!」と息巻いて購入して以来、ずっと財布の中から俺を見守ってくれたゴムは…
今、場末の風俗の一室でその使命を果たして永く安らかな眠りについた。
ソープ嬢(…オイオイ、スマタでイッちゃったよ…このオッサン))
483:本当にあった怖い名無し
06/11/26 20:31:00 a9wBZLd2O
イイハナシダナー(;∀;)
484:付喪神 1/8
06/11/26 21:40:33 hMvXmIsT0
>>481-482 書くの早いなw コンパクトでかつオモロイし。……それではオイラもレスほど。
冬も近づき、朝夕はめっきりと冷え込むようになった今日この頃。
離れにある自室に暖房器具を導入しよう、と考えた僕は庭の隅にある土蔵に向かった。
別に「物置」を書き間違えたわけでは無い。僕の家は無駄に歴史のある旧家であり、
城下町であるこの近辺においても一際アナクロな存在感を放つ武家屋敷なのだ。
口さがない友人達は「殿様みたいだ」と羨ましがるが、そんないいものじゃない。
古い木造建築内における冬の寒さを知らない奴らだからそんなことが言えるのだ。
どこからともなく入ってくる隙間風。毎年張り替えさせられる障子紙。
鍵もかからない襖部屋にはプライバシーなどという上等なものは存在せず
友人に借りたエロDVDを観賞するにも細心の注意を払わねばならない有り様だ。
高校進学と同時に、両親に頼み込んで自室を母屋から離れに移したのも
少しでもそういう気詰まりを解消したい、というのが主な理由だ。
用がある際に呼びかけるのが面倒だと母親は不満気だったが、このときばかりは
父が妙に物分り良く賛成してくれたおかげで事なきを得た。
あの時は、親子間というよりは「男同士」にしか分かり合えない紐帯を感じたものだ。
かくして、僅かばかりプライベートなスペースを手に入れたはいいものの、
やはり寒さは如何ともし難く暖房器具探しと相成っている、という状況である。
「確かこのあたりにあったはずなんだけどな」
ガラクタをかき分けつつ、昨年の春に片付けたコタツを探す。
大した苦労も無く平凡な構造の電気ゴタツが見つかり、埃を払いながら引っ張り出す。
コードや説明書などを確認して、離れに戻ろうとした時。視界の隅に青くて丸いものが映った。
「……なんだろ。植木鉢?」
近寄ってまじまじと眺めてみると、それはどうやら火鉢と呼ばれるものらしい。
ご丁寧に灰かき棒や炭も内部に置いてあり、灰さえ調達すればすぐに使えそうだ。
485:付喪神 2/8
06/11/26 21:41:24 hMvXmIsT0
何より、白い陶器に青い染料で描かれた緻密な模様が美しく大きさも手ごろだ。
網をのせれば餅も焼けるだろう。あまり物には拘らない性質の僕だが、
この火鉢にはひと目で心奪われてしまった。
「よし、これも持っていこう。……あー、以外と重いなこの火鉢」
―しっ、失礼な
「……え?」
火鉢を持ち上げた時、どこからか女の子の声が聞こえたような気がして周囲を見回した。
薄暗い土蔵内には誰も居ない。僕一人だ。近くに妹や姉がいるわけでもない。
「そもそも僕、一人っ子だし」
幻聴を覚えるほどにそういうモノを欲しがっているつもりも無い。
無論、毎朝起こしに来るおせっかいな幼馴染もノーサンキュー。
布団とか剥がれたら、下半身の一時的高層建築を見られてしまうではないですか。
「模様替えしてみるか」
火鉢も念頭に置いて、部屋の新しい雰囲気を構想してみる。
なかなか味わい深い部屋に出来そうだ、と思った僕は上機嫌で土蔵を後にした。
486:付喪神 3/8
06/11/26 21:42:12 hMvXmIsT0
「こんなもんかな」
もともとが純和風な僕の部屋にその火鉢は良く馴染んだ。
それなりの旅館の部屋のように、ゆったりと寛げる雰囲気に僕は満足する。
件の火鉢に使う灰は、面白がった父がどこからか分けてきて貰ってくれたため、
早速火鉢も稼動中していて、その様子はなんとも言えない風情がある。
「……いいもんだな、こういうのも」
―でしょ?
「うん。綺麗な火鉢だし、いろいろ使えそうだし」
―綺麗………ふ、ふふーん…当然。こんな部屋にはもったいないわよ
「餅とかメザシとか焼けるかな」
―ちょっと、お餅はともかくメザシは止めなさいよ。それなら七輪とかが……
「…………ていうか………僕、今、誰と、トーク?」
―いきなりカタコトなのは何故?
その声が、どう考えても目前の火鉢から発せられていることに気付いた僕は、
畳を傷めそうな勢いでズザザザザザッと後ずさった。普通火鉢は喋らない。
ここがファンタジー世界なら在り得そうだが、その可能性を考慮するよりは
僕個人の脳内がファンタジーだと考えた方がまだ合理的だろう。うわ、最悪。
―その、いきなり喋り始めた犬を見るような目はやめなさい。なんか腹立つから
犬が喋り始めたほうがまだましだ。あれ一応哺乳類だし。
翻ってあんたは無機物じゃないか。発声器官無いじゃないか。
487:付喪神 4/8
06/11/26 21:43:21 hMvXmIsT0
声も無く胸のうちで反論していると、僕の内心を見透かしたような言葉がかけられた。
―ひとがたを取れば、少しは落ち着く? まったく面倒なんだから……
「ぇ? ひとがた、って……」
ぶわあっ
「うぇあっ! げほっぐほっ!」
突如、火鉢の灰が舞い上がって視界を遮る。
やがて灰の煙幕が収まった時、げほげほと咳き込む僕の視界にあったのは。
「……………誰?」
「この状況で『コタツの精です』と名乗るほど横紙破りじゃないわよ。はじめまして、私はかぐら」
「わかぐら? 若グラ?」
「か・ぐ・ら!」
目前に仁王立ちする、火鉢の柄とそっくりな小袖を着た女の子が不機嫌そうに応じる。
かぐら、という名前であることは分かったが、それ以外のことが何一つ分からない。
重ねて聞いてみる。
「君は、その……何者?」
「火鉢」
「簡潔すぎっ!!」
「付喪神って、知ってる?」
「あー、なんか聞いたことあるような……」
488:付喪神 5/8
06/11/26 21:44:17 hMvXmIsT0
腕組みしたまま偉そうに語るかぐらによると、長い年月を経たものには魂が宿るらしい。
それは生き物のみならず器物にも同様で、付喪とはそもそも長い年月を表すつくも
(九十九)の当て字なんだそうだ。
「つうことは、なんだ。99歳のバ……」
「ふんっ!」
「おふゥっ!!」
バア、まで言葉を発することが出来ず、両首筋に鋭く叩き込まれた手刀にしばし悶絶する。
かぐらはそんな僕を無視しながら部屋を見回し、先ほど灰の巻き上がった火鉢周辺を見て
顔をしかめた。
「それはそうと灰を片付けなさいよ。あたし綺麗好きなのよ?」
「アンタだアンタ! 汚したのはアンタだよっ!!」
「仕方ないでしょ。出てくる時には灰神楽が起きちゃうんだから」
「灰神楽って、さっきの……ああ、だから君はかぐらなのか」
ひょんなことから名の由来が判明。
なるほど、と頷く僕を見て落ち着かない様子のかぐらは唇を尖らせて呟く。
「安直だって言いたいんでしょ」
「え? そんなことないよ。いい名前だと思う」
「……そ、そう? 本当にそう思う?」
「うん。『ミーはみなしごバッチ! よろしくね!!』とか名乗られるよりずっと」
怒ったかぐらさんの周辺の空気が焦げ臭くなり、今にも発火しそうな按配でした。
以後、火の元には気をつけます。
489:付喪神 6/8
06/11/26 21:45:21 hMvXmIsT0
そんなこんなで、プライバシー保護の為に確保した離れは母屋より自由の利かない場所になった。
さほど回数は多く無いとは言え、きまぐれに出現するかぐらは十二分に美少女と言える容貌で、
白磁(まさしく、だ)のような肌に青い綺麗な小袖を纏い、黒々とした髪を丁寧に結い上げている。
ややもするとキツくみえる切れ長な目でこちらを見られると、正直言ってどぎまぎする。
……くそ、火鉢のくせにっ!
「とはいえ、餅を上手に焼いてくれるのは感謝」
「……なによいきなり。あっ、私はきな粉でお願いね」
ついさっきまで網の上で餅を焼いていた火鉢自身が餅の味付けに注文をつける、という
シュールすぎる状況にも最近では随分慣れた。ていうか、慣れないなら狂うだけだよね!
言われるままにきな粉をまぶした餅を皿に乗せ、しばし無言で食らう。
やがて皿は空になり、二人でほうじ茶をすすりながら、ふと抱いた疑問をぶつけてみる。
「……かぐらは、今まで土蔵でどうしてたの?」
「どうもしないわよ。ずっと寝てただけ」
「あ、じゃあ僕が起こしちゃったのかな」
「……そーよ、すっごい迷惑。まあいいけどね」
「ふーん……」
横目でかぐらの表情を伺う。
本当にずっと寝ていたのかな、と思う。
「ま、あんたはなかなか見所あるわよ。今時火鉢なんか使わない家の方が多いでしょ?」
なのに私を綺麗に丁寧に扱うし、炭や灰もこまめに換えるし……」
そう言うかぐらは少しだけ嬉しそうに見える。
埃を被って、土蔵で眠り続けていた時よりは嬉しいのだろうか。
490:付喪神 7/8
06/11/26 21:46:19 hMvXmIsT0
「私、結構役に立つでしょ?」
「うん、とても」
僕の素直な返答に一瞬だけきょとん、としたかぐらはすぐに満面の笑みを浮かべる。
「うふふっ……褒めてつかわす」
「恐悦至極」
―こんな魂が宿るなら、物を粗末に扱う人なんかいなくなるだろうに
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
冬が終わる頃、かぐらは時折不安気な表情を見せるようになった。
春や夏になっても火鉢を出している奴はあんまり居ないだろうし、その不安は良く分かった。
かぐらはまた土蔵に押し込められることを恐れているのだ。
「もうすっかり春だねえ……」
「そ、そうね。春ね」
「あったかくなったね」
「そうかしら? まだまだ朝夕冷え込むんじゃない? あ、あとね、梅雨とか寒いわよ?」
火鉢本体を隠すような位置で座りながら、どこか必死な様子のかぐらを見て頬が緩む。
ちょっとした意地悪をしてしまったことに反省しながら告げる。
491:付喪神 8/8
06/11/26 21:47:13 hMvXmIsT0
「僕、お餅好きなんで……年間通してコンスタントに食べるんだ」
「?」
「いちいち母屋の台所まで行くのも面倒だしさ、やっぱり火鉢があると便利だよね」
「!?」
「……んーと、だからまあ、かぐらは年中働きづめになっちゃうけど……」
「しっ、仕方ないわね……ほんと、いい迷惑!」
白皙の頬に朱を上らせて、ぷいっ、と横を向くかぐら。
笑いをかみ殺しながら、どうやらまだ何の魂も宿っていないらしい電気コタツを抱え上げる。
こちらは次の冬まで本当にお役御免だ。土蔵の定位置に戻すため、かぐらを残して部屋を出た。
「よっ、と……………ん? これ、七輪か?」
かぐらの宿る火鉢が置いてあった少し後ろに、小ぶりな七輪を発見。
そう言えば、どれだけなだめすかしてもかぐらはメザシやスルメだけは焼かせてくれなかった。
こいつも一緒に置いておけば便利かもしれない。
「……かぐらが焼かせてくれれば、面倒は無いのにな」
―えへ、あたしならなんでもばんばん焼いちゃうよー
「ホント? 助かるなあ」
―あたしがんばるから……かわいがってね?
「もちろん! ………………………ちょっと待て、このパターンは………」
~おしまい~
492:本当にあった怖い名無し
06/11/26 22:03:34 TlCpgXfp0
>>484-491
GJ!!!
七輪篇も希望
493:本当にあった怖い名無し
06/11/26 22:06:52 Vs4u8ehs0
>>484-491
GJ
七輪編も希望なんだけど、その他の九十九神のエピソードとかも希望
494:本当にあった怖い名無し
06/11/26 22:08:28 GSe5gYJ+0
GJ!
七輪、きぼんぬw
495:本当にあった怖い名無し
06/11/26 22:32:30 snLcBAYo0
付喪神に囲まれた、素晴らしい生活ですね。
このままどんどん増えて、ああ、女神さま状態に突入か?
496:本当にあった怖い名無し
06/11/26 22:35:51 ldx7xKME0
遂に復活の兆しが
497:本当にあった怖い名無し
06/11/26 22:53:46 /Ut6nEFpO
火鉢だけにも(萌)える
コンドームの神様じゃとても太刀打ちできないよ…orz
498:本当にあった怖い名無し
06/11/26 23:02:53 h+PdPh2S0
傘だとやっぱり唐傘オバケになってしまうのだろうか
と番傘愛用の俺が言ってみる
穴開くの早ェよorz
499:本当にあった怖い名無し
06/11/26 23:18:05 hMvXmIsT0
……あんたが、手荒くして穴を開けちまうんだろう? くっくっくっw
500:本当にあった怖い名無し
06/11/26 23:33:10 rokEqR4w0
読みかけて、片付けられようとするコタツの付喪神が
出るのかと思ったが…
新しいキャラ出したかぁ~なんか外れたなぁ
片付けられるコタツとの掛け合いが読みたかったw
501:本当にあった怖い名無し
06/11/26 23:35:44 h+PdPh2S0
いやそんなはずは…うん、荒かったのかな ゴメンな
関係ないけど番傘って色落ちスゲェのな
肩とか赤く染まるぜ
502:本当にあった怖い名無し
06/11/26 23:44:12 hMvXmIsT0
>>500
すまん。一応複線っぽく3/8あたりに書いてはみたんだが……意味成してなかったねw
>>501
遠めに見ると少しホラータッチかもな、その姿w 袈裟懸けに斬り付けられた人みたいで。
503:本当にあった怖い名無し
06/11/26 23:47:00 UkLjhzGR0
あ、あんたなんか死んじゃってここで地縛霊になっちゃえばいいんだからぁッ!!
ずっとここで私に縛られてなさいよぅッ!!!
504:本当にあった怖い名無し
06/11/26 23:47:57 UkLjhzGR0
・・・いや、なんとなく(´・ω・`)
505:本当にあった怖い名無し
06/11/27 00:12:27 O8B5TjvQ0
私縛霊
506:本当にあった怖い名無し
06/11/27 00:33:19 FB6b0Yxy0
>>501
多分、それはパチもんだと思うw
507:本当にあった怖い名無し
06/11/27 01:09:32 AVuEpMD50
>>502
でも俺、黒い着物着てるから赤いのが目立たないのよね
あ、でも下駄の鼻緒は白いから赤いの気になるな…
つかクリーニング出しても落ちないんだよな アレ
>>506
やっぱり\3000は安モンのパチもんなのかな…
まァ安モンだろうが穴開いてようが使い続けてるけどな
508:番傘ちゃん
06/11/27 02:45:10 IH9Q5nfcO
「雨だなぁ、嫌だなぁ」
『それはあたしの台詞よ!』
「仕方ない、ボロいお前を使うしかないか…」
『じゃ、使うんじゃないわよ!コンビニ傘でも買えばいいじゃない!馬鹿ぁ!』
「着物には似合わん…それに…ちょっとはお前に愛着あるから」
『なななななに言ってんのよっ!ししかたないわねぇ!使用を許可してあげるわ、感謝しなさいよね』
…
「なあ、なんか着物が赤くなってくのだが」
『―っ!』
「なんで?色落ちか、これ?」
『さ、最低!お、女の子になんて事いうのよ、死ね!死んじゃえ!』
「?」
『仕方ないじゃない!
生理日なんだから!』
509:本当にあった怖い名無し
06/11/27 08:48:59 oRjozh580
すごい
投下でスレが伸びてる
時間空いてもいいよ
投下作品でスレが埋まるほうがいい
まとめてですまないがGJ!
510:本当にあった怖い名無し
06/11/27 20:35:53 CVagGlkq0
>>508
外に置いといたら床が真っ赤でスプラッタ
書いてくれてありがとー
余計愛着湧いてきたじゃねーかw
どっか直してくれっとこ探すか~
511:本当にあった怖い名無し
06/11/27 21:41:59 wDhGigqn0
>>510
自分で直す、これ最強
512:番傘ちゃんⅡ
06/11/27 23:08:37 IH9Q5nfcO
「いい加減直さないと」
『何を?私のどこに文句があるって言うのよ!?』
「スプラッタすぎる」
『な、ななな仕方ないじゃない!女の子なんだからさぁ!』
「どこかに直しにだすかな」
『え』
「えーっと傘修理、傘修理…と」
『何よそれ』
「?」
『何よ!何なのよ!!
私があんた以外の男に広げられたり全身いじくり回されたりしても平気なの!?』
「いやそれは」
『言い訳はいいわよ!あんたなんかビニール傘と仲良くしてればいいだわ!死んじゃえ!うわぁぁぁん!』
「な、泣くなよ、分かった修理は止めよう。何とかするから」
『ほ、本当…ちゃんと私を使ってくれる?』
「ああ、お前は俺専用の傘だからな。誰にも渡さない」
『なななななに言ってんのよっ!』
…
「喜べ!いいもの買ってきたぞ!これで多い日も安心だ!横漏れもガッチリガード!」
『し、死ねぇ!』
513:本当にあった怖い名無し
06/11/27 23:25:11 CVagGlkq0
プラモデルも組み立てた事の無い俺に直せと?
つか、マジで直し方が分からないのですが…
そんなん、風呂で休んでるアイツに言えるかよ orz
まだ気になるほどの穴じゃないし、大丈夫だろ
514:本当にあった怖い名無し
06/11/27 23:37:33 CVagGlkq0
>>512
うおぉ!なんかシリーズになってるw
なんかもぅ今度雨が降る日が楽しみだ
冗談でもなんでもなく、確かに横から漏れてるからなァw
初めて差した日は隣を歩いてた友人のシャツを真っ赤にしてたぜ
つか、スプラッタなのは穴が開いたのと関係ないから修理でどうこうできないね♪
どうしよう…ガムテープくらいしか修理方法が思いつかないぜ
515:本当にあった怖い名無し
06/11/28 07:58:40 wItxsSni0
>>514
糊で和紙を貼り、その上からカキシブでも塗りましょう
カキシブは ↓ で買えますし、自分で作ることも出来ます
URLリンク(www.kakishibu.com)
赤い色の方がイイのであれば、柿渋はダメですかねぇ~
渋い良い色になるんですけど…でも、防水のためには…
516:本当にあった怖い名無し
06/11/28 08:00:44 wItxsSni0
安価ミスorz
×>>514
○>>513
です
517:本当にあった怖い名無し
06/11/28 12:27:01 gycu60LGO
なにこの流れ!激GJじゃ無ぇか!!
番傘氏果報者だなオイ。
>>512
のラスト一行には萌え死んだw
俺はソフト帽が好きでよく着用すんだが
俺の帽子にも九十九神宿らねぇかな…
518:番傘の人
06/11/28 21:11:32 R1RcTl9F0
ガムテープで塞ごうとしたけど
『…なんなのそれ』
「ガムテープ」
『見りゃ分かるよバカ!
で?一応聞くけどそれで何をするつもりなの?』
「とりあえず応急処置を…」
『そんなの張ったら後ではがせるわけ無いじゃない!考えなくてもそれくらい分かるわよ!
アンタ本当に私を使う気あんの!?』
「や、どうせ俺しか使わないし 誰かに使わせるつもりもないから
少しくらいみっともなくてもいいかな~なんて…」
『アンタはどうでもいいかもしれないけど私が構うの!少しは考えなさいよバカ!!』
…と言う声が聞こえた気がするので止めておきます
>>515氏のやり方を参考に自力で直してみます
紙の種類は違うけど、破れた障子を塞ぐような感じかな?
このままの発色だとしたら、柿渋ペイントの赤が近いかも
実家の大掃除の時にやってみよう
投下もしてないのにスレ無駄遣いして申し分けない
甲高い桐下駄の音と油紙を叩く雨の音がしたら俺だと思ってニヤニヤしてくれ
519:本当にあった怖い名無し
06/11/28 21:31:22 0319puuK0
カランコロン
ストトトトト
520:本当にあった怖い名無し
06/11/28 23:21:52 HjbL4APU0
ガムテープで膜は塞がらんだろ
常識的に考えて
521:本当にあった怖い名無し
06/11/28 23:31:32 NDEO1StF0
バイク用の合羽をガムテープで補修して2年使ってたぜ
522:番傘の人
06/11/29 01:55:05 3EAzXI1A0
チクショー風呂場も赤ェ!まだ濡れてたのかよ…
スプラッタからサスペンス風味にクラスチェンジしやがった orz
いっそ落ちなくなるまで色落としてやろうか
>>521
意外とガムテープって侮れないよね
でも
『たった2年で私を捨てるつもり!?
死ね!ガムテープごと死んじゃえぇぇ!』
とか聞こえる俺はシッカリ憑かれてるな、うん
…ふと、普段掴んでる柄はヤッパリ脚なのか?と思ったが気にしない事にする
523:本当にあった怖い名無し
06/11/29 03:09:45 TgFM7GYP0
>>521
いや、まあ、こんな感じでね
「うーん、とりあえずガムテープで塞いどくか」
『ちょっと、あんたなにしてんのよ』
「いや、いい加減この穴塞いどかないとと思ってな」
『だからなんでガムテープなのよ。あんた女の子の身体をなんだと思ってんの?』
「女の子って……別に穴が塞がればそれでいいんだし……」
『そんな言い方ひどいじゃない! 私初めてだったのよ!!』
「えぇぇぇ……そんなこと言ってもこのままじゃ使えないし」
『使うってなによ! 私もうお嫁にいけない……』
「……わかったよ、嫁の話は置いといて、お前のことは最後まで責任持って面倒見るよ」
『な、なに言ってんのよ!』
「なあ」
『なによ』
「世の中には破れた膜の再生手術を受ける女性も少なからずいるようだぞ」
『!! バカー! 死んじゃえー!!』
524:ソフト帽さん
06/11/29 04:51:13 gUvF8SNjO
>>517に捧ぐ
「よし出掛けるか」
『まだ外出の許可は出来ません。ちゃんとシャワーでシャンプー5回リンス3回をしてないと許可を下ろすことは出来ません』
「やりすぎだ!ハゲてしまうわ!」
『ダメです、私の品質保持て清潔維持が貴男の薄汚い毛髪で汚染されてもよいのですか?』
「く…口ばかり達者な奴」
『大体貴男には感謝の念が足りません。貴男のような貧相の見本、貧弱なボウヤが少しでも恰幅良く見えるのは私のおかげなのですよ?』
「分かったよ分かったから」
『まったく貴男は手間がかかる。私が居ないと外出の身嗜みを整える事さえ出来ないのだから』
「お前が気にしすぎなんだよ」
『お黙りなさい、愚物。ですが安心なさい。貴男が一人前の殿方に慣れるまで私が面倒みてあげますから』
「やだなぁ、これからずっとかよ」
『ええ、一生離れませんよ、本当は嫌なのですが貴男は仮にも持ち主。我慢して差し上げます、感謝なさいな』
「妙にうれしそうだが」
『!む、無駄口叩かずさっさと支度なさい!この…し、痴れ物がっ!』
525:ソフト帽野郎517
06/11/29 21:55:43 tbousfqFO
>>524氏
うおおお!!俺の帽子に九十九神が!!
ありがとうございます!!ありがとうございます!!
しかも俺は大正浪漫とか禁酒法時代のアメリカとかが好きで
ソフト帽もそういう趣味の現れなんだけど
そのイメージにぴったり!!
もうね、嬉ションしそうですよ。
いやあ本当に感謝GJです。買って6年目位の帽子だけど
益々愛着が湧いてきました。
番傘氏が普段握るのはやっぱ傘の脚なんじゃないでしょうか。
使用中に上向くと怒られたりしてw
それでいくと俺はいつも帽子の下の穴に(頭を)挿れている…?
あ、あと件のソフト帽(色は黒)のほかに
アメリカ土産のテンガロンと
イタリア土産の茶色のソフトがあるんだが
>>524を読んだら陽気な金髪爆乳カウガール娘と
セクシィで情熱的なラテン娘に
思えてきた俺はダメですかそうですか。
そいつらを被って古参の黒ソフトが妬いたりする光景が
脳裡にフルカラーで上映される俺はダメで(ry
526:本当にあった怖い名無し
06/11/29 22:29:47 9ylsqGiKO
おちつけ
527:本当にあった怖い名無し
06/11/30 01:25:14 7IjjiK3k0
落ち着いて心の声に耳を傾けるんだw
528:本当にあった怖い名無し
06/11/30 07:33:48 tUAJeLqr0
そして本能のおもむくまm(ry
529:MISSテンガロン
06/11/30 07:52:03 6hS7NNkeO
「ただいまー」
《オゥ、ここがートゥデイよりミーのホームでーすネ?》
『お帰りなさい、で、どこのどなた様ですかその愉快な色情狂気味で品性劣悪なフシダラ女は』
「ああ、ダチのアメリカ土産のテンガロン帽だよ。仲良くしてやってくれ」
《へろー、ナイストゥ出会いーイェー!》
『捨ててきなさい、今すぐ』
「いや、折角のお土産を捨てるなんて…」
《イェース!ミーはマスターと離れませーん!もぅラブスレイブでチョウCOOL!》
『っ!!彼から離れなさい!破廉恥な!大体何ですかその淫らで慎みのない格好は!』
《oops!ジェラシー?ジェラシーでーすカ?ミーのこのボインボインにジェラシーね?あきれたウォッシャブルボードガールねー》
『な!な!な!何たる非礼!何たる侮蔑!ええぃ、そこへ直れ淫毒婦、成敗してくれる!』
《リバースシューティングね!》
「おまえら仲良くしろよ…」
『不可能です!大体、古のクレメンス僧正聖地巡礼故事を端とする由緒正しきソフト・フエルトハットの私をこのような下賤なテキサス女と一緒に考えるなんて…!』
《シャラップでーす!このフラットめ!》
『ほら!ほら!ここを御覧なさいな!コヤツMADE.IN.CHINAですわよ!』
《ノー!!イジメ、格好バッド!》
「こいつら仲悪いなぁ…」
【eri perche hai mi?】
「ごめん、ちょっとあいつら落ち着くまで待っててね」
【Si.va bene、amore mio】
(困ったな…イタリア土産もいるのに)
530:本当にあった怖い名無し
06/11/30 15:17:24 kIpBByQk0
悪くない。皆続けてくれ。
531:本当にあった怖い名無し
06/11/30 21:26:23 n1U0duLa0
MADE.IN.CHINA にワロタ
532:雪 【1/19】
06/11/30 22:21:03 1JKz82Gx0
今日も仕事が終わった、終わった~。ふあ~あ。
かばんを右手に持ち、外に出てみると
額にフッと何やら冷たいものがあたる。
空を見上げて
「雪…かあ…」
もう師走。時がたつのも早いなあ。
いつからだっけ?時間が経つのを早く感じるようになったのは。
「この分だとつもりそうだな…帰ったら雪かきしなきゃ…」
北海道に住んでいる僕にとっては冬はちょっとやっかいな季節だ。
家の雪かきは僕の仕事。雪かきは早朝にやるのが、僕の近所のローカルルール。
父も母ももう年だ。そして朝に弱い。
いちおう(?)女性である姉にも、やはりさせるわけにはいかない。
必ず僕に回ってくる。まあ、仕方が無い。良い運動になるし。
533:雪 【2/19】
06/11/30 22:21:35 1JKz82Gx0
家に着いた。とりあえず、「ふう」と一息。
車庫に車をしまい、自宅の庭先を眺めると
「うへぇ…やっぱしなあ…」
予想した通りの光景。庭中雪が大量に積もっている。あたり一面銀世界。
でも僕はこの庭の景色がひそかに好きでもあった。
―北海道ゆえに広い家に、広い庭。
庭には、桜・松・梅の木が揃って植えられている。
僕が他人に自慢できる事の一つだ。
もっとも、寒い冬になれば、どれも区別が付かないただの木になっちゃうのだけれど。
…そうそう、庭の景観の話だっけ。
桜の木に雪が積もると、なんとも美しい樹氷ができあがる。
携帯のカメラで毎年一枚は必ず写真をとる。それは僕の楽しみでもあった。
「今年も一枚撮ろうかな…」
ピントを揃えて…パシャリ!
「ん…?」
画面に一つ奇妙な”モノ”が映っている。
それは小さな光の粒のようで…なにやら不思議な光を放っている。
「何だろう…」
そう思いながら前の空間を目を凝らして見つめてみる、と…
534:雪 【3/19】
06/11/30 22:22:11 1JKz82Gx0
「頑張っても見えない人には見えないから。」
僕「?」
目を凝らしてみるが、一向にその姿は見えない。
が声はしっかりと聞こえてくる。
僕、「失礼ですが…どちら様ですか…?」
「でもあなたは見える人よ。私には分かるもの。私は雪の精霊よ。」
彼女(?)は質問に答えてくれない。基本的に僕は判然としない事は嫌いなタチだ。
超自然的な事とか、オカルト的な事に対しては興味はあるが否定的な考えを持っている。
そんな僕が精霊なんか信じられるわけが無い。
「え…精霊って、本当に…いるんですか…?」
「あたりまえでしょ。現にこうしてあなたと会話してるじゃない。」
「もしかしたら、あなたは精霊とか高位な存在じゃなくて、どっかの低級霊かな…、とか思ったりして…」
「…!失礼ね!それなら姿を見せるわよ!それで信じてよね!」
―…ピカッ!と小さいけど強い光の粒が僕の目の前に現れた。
よくゲームのRPGなんかで精霊が召喚された時に光が
周囲一体にあふれたりするけどまさにそんな感じだ。
…激しく目が眩む…けれど、それは何だか暖かい光でもあった。
535:雪 【4/19】
06/11/30 22:25:24 1JKz82Gx0
だんだん光が弱まっていく…と同じに、そこに人型のシルエットが浮かびあがってきた。
…若い女性だ。髪の毛は割と長くてストレートで、前髪はピンでとめて二分している。
端整な顔立ち・そして胸が半分くらいあらわになった、だらだらとしたニットの服を着ている。
下のほうは…ロングスカートでもはいているのだろうか?いかにも冬らしい。
背は短めで、優しそうな微笑みをたたえている。とても愛嬌のある微笑みだ。
僕は一目見て、彼女に惚れてしまった。
―精霊と呼ぶには、ちょっとキュート過ぎるのでは…?
内心そう思いながらも、僕は声をかけてみる。
僕「どうして高位な存在であろう、あなたが…僕なんかと?」
精霊「べっ、別に!何でもないわよ!」
僕の心中―「いきなりツンデレかあ…こりゃストライクゾーンぶっちぎりだなあww」
さらに続けてみる。
僕「雪を降らせているのは、あなたでしょうか?」
精霊「…そうよ。そもそも私のおかげで冬という季節は存在するんだからね!」
536:雪 【5/19】
06/11/30 22:26:25 1JKz82Gx0
僕「それは違いますねww雪を降らせているのはあくまでも雲の仕業です。
雲の主成分である氷の粒がだんだん巨大化していって、その重さが臨界点を超えると……
…そもそも、日本に冬が来る理由はシベリア寒気団の影響で…
―高校の頃、地理と地学を専攻していた僕は、知っている範囲で彼女をやり込めてみた。
そもそもこれは中学校の理科の知識なのだけど。
精霊「もう、分かったわよ、雪が降る理由もあなたが科学的な見識を持っている事も。」
僕「ご理解いただけたようで、有り難く存じます<(_ _)> 」
精霊「どうせ…私の事も…信じられないって言うんでしょ……(泣きそうな声)」
指遊びしながら、そんな声でそんな事を言われると…
さすがの僕も遊びしたい気持ちよりも救ってあげたい気持ちのほうが大きくなってくる。
僕「そんな事ないよ!現にこうしてここに存在してるんだから!そうだよね…?」
半泣きだった彼女はちらっとこっちを見て微笑み、うなずいてみせた。
―かわいい。
ますます惚れてしまいそうだ。
537:雪 【6/19】
06/11/30 22:27:10 1JKz82Gx0
僕「名前はなんて言うの?」
精霊「え…名前…?」
精霊「あなたの好きな通りに呼んでいいわよ。どうせ私に名前なんか与えられてない…」
僕「じゃあ決めた!ユキちゃん!」
ユキ「…!そんなかわいい名前…私になんか似合うわけないでしょ!」
僕「えーそうかな?すんごくお似合いだと思うけれどなー? 」
ユキ「(とても恥ずかしそうに)そ、そうね?それなら、それでもいいわ!」
僕「さてと、冷えてきたからそろそろ家に入ろうかな。ユキちゃんも一緒に来る?」
ユキ「…!ちょっとあなた軽々しく女の子を誘わないでよね!」
僕「そっかーごめん、じゃあまたね。」
ユキ「い、いやだとは言ってないでしょ!」
僕「んじゃOKって事だね。ささっ、寒いから早く入ろう。」
ユキ「待って!」
538:雪 【7/19】
06/11/30 22:27:52 1JKz82Gx0
僕「ん?どうしたの。」
ユキ「あなたの家の人には私は見えないから、私の事は内緒にしてね?」
僕「え?そうなんだ。いいけど、なんで?」
ユキ「あなたが頭のおかしな人だと思われちゃうでしょ?」
そういえばそうだ。僕は今、人間でない”人”と会話をしていたのであった。
いけない、忘れる所だった。
僕「ユキちゃんって優しいね。」
ユキ「いいえ。私は残酷で、醜くて…」
僕「ん?何だって?」
ユキ「いえ、こっちの話よ」
僕「そう?まーいっか。さ、入ろう。」
―はっきりと僕の耳には届いてはいたが、その場は流すことにした。
気にはなったが…いずれ詳しく知らされる時が来るのだろうか…
539:雪 【8/19】
06/11/30 22:28:23 1JKz82Gx0
家族揃って夕食を済ませる。
まあ、文字通り普通の家族の団欒。TV見ながら談笑したり。
事が済んで、自室に移る。
部屋ではユキが待っていた。
僕「おまたせー」
ユキ「べ、別にさびしくなんかなかったわよ!」
僕の心中―「分かりやすいツンデレだなあ…僕の性格にはぴったりなお相手だ。判然としてるw」
僕「精霊ってどんな感じ?霊とは別物なの?」
ユキ「え…?それはどうかしら…霊とは別だと思うけれど、似ている存在かもしれないわね…」
僕「それじゃあ、どこに住んでいるの?」
ユキ「…天上界よ。ちなみにここは人間界。」
僕「ユキはどうして人間界に降りてきたの?」
ユキ「それは…」
しばし、沈黙。
―さっきの気になったユキの戯言と関係あり、だね…この雰囲気。
540:雪 【9/19】
06/11/30 22:29:18 1JKz82Gx0
ユキ「私…追放されてしまったの」
僕「どうして?」
ユキ「上司の命令に…そむいたから…」
僕「上司だって?まるで人間みたいじゃんww」
ユキ「高位精霊の事よ!こっちの世界でも人間関係みたいなものってあるんだから」
僕「どんな命令にそむいたの?」
ユキ「雪を降らせろっていう命令に…」
僕「えー?だからさっきも言った通り、雪は雲が降らせてr…」
それまで穏やかな表情をしていたユキが一変して険しい顔つきになる。
と、同時に窓ごしに見える雪の降り方が激しくなった。
僕「!」
僕「今のってユキの力…?」
ユキはゆっくり頷いてみせた。
僕「ごめん、さっき笑ったりして」
ユキ「それは別にいいの。」
、、、沈黙。なんだか気まずい。ここは話題を変えねば…!
僕「ユキには家族とかいるの?」
ユキ「いないわ。」
―…うーむ余計に気まずい。こういう時はどうすれば…(汗
もう、ほっとけ!流れにまかせちゃえ!とか思ってたその時、
541:雪 【10/19】
06/11/30 22:30:29 1JKz82Gx0
ユキ「私は人間を殺してしまったの。」
僕「…と、言うと…?」
ユキ「ご高齢の男女二人…夫婦がね、登山をしていたのだけれど
その日はその山は天気が良かったのだけどね、私の上司にあたる
高位精霊が…その山に雪を降らせろって命令を私に下したの。
精霊はさっきも話したけど霊と似たようなものなの。それでどこに誰が
いるか、とか把握できるのね。それで、私は一度歯向かってはみたの。
そしたら「お前の代わりなんて、いくらでもいる。私に歯向かうなら地獄へお逝きなさい!」
…それだけは嫌だったから、私は仕方なく雪を降らせたわ。あんの条、その老夫婦は雪崩に巻き込まれて・・・」
僕「高位精霊の命令なら仕方ないよ!地獄には落ちたくないもんね。でもなんで高位精霊はそんな事をしたの?
ユキ「それはさっきあなたが言ってた、寒気団の影響よ。精霊には自然をある程度操れるの。
でもどうにも出来ない事だってあるわ。たとえば、強力な寒気団が日本にやってくる冬なんかは
精霊の力では抑えきれないの。そもそも寒気団の移動を司っているのも精霊なのだけど…
しかたなく雪を降らせているのよ。そうしないと、自然の摂理に反してしまうから。
僕「疑問なんだけど、それじゃあ、精霊の仕事って何さ?全部自然の摂理に任せればいいだろ?」
ユキ「そうもいかないの。宇宙の誕生から現在・過去・未来に至るまで、精霊は天気だけじゃなくて
自然現象すべてのバランス管理を任されているの。」
僕「誰に?」
542:雪 【11/19】
06/11/30 22:31:23 1JKz82Gx0
ユキ「あなたたちが神様と呼んでいる存在よ。」
僕「神様って本当にいるのかあ。にわかには信じがたい。」
ユキ「そうよね…実際に自分の目で見てみないと、信じられないでしょうね…」
僕「で、その高位精霊の命令に従ったのに…追放されたと?」
ユキ「結果的に、従った…それじゃあ気が収まらなかったみたいなの…」
僕「ずいぶんノ ヽ``~ 力な上司だね。その気持ち分かるよ。」
―ちょっと驚いたような顔をして、やがて、少し笑いつつ、こくりと頷く。
僕「それで人間界に追放された、と」
―もう一度、頷く。
僕「精霊にも寿命ってあるの?」
ユキ「…えーっと、千年くらいかな」
僕「ユキは今何歳くらい?」
ユキ「…女性に年齢を尋ねるなんて、マナーのない人ね。まあ、いいわ。まだ19歳。若いのよ。」
僕「じゃあ、僕が死んでもユキは行き続けるんだね。」
ユキ「悲しい事を言わないで!」
僕「事実を言ったまでだよ。」
ユキ「あなた、いじわるね。性格悪いわよ。直したほうがいいわね。」
僕「君もそのどぎつい物言い、直したほうがいいね。」
―何だか僕もユキもツンツンしている。
ツンデレとは、ツンの後に必ずデレが来ないといけない。
これじゃ、ツンデレじゃない。…ちょっとデレが欲しいなあ…
543:雪 【12/19】
06/11/30 22:32:06 1JKz82Gx0
僕「ねえ、ユキには彼氏とかいるの?」
ユキ「い、いきなり何よ!」
僕「んー?ちょっと気になったからさ」
ユキ「い、いるわけないでしょ!?私は精霊よ?恐ろしいのよ?」
そう言うとユキは少し念じはじめた。
すると、またたくまに外の吹雪が激しくなっていく様子が窓ごしに見える。
風で窓がカタカタ揺れはじめた。
僕「僕が…ユキの彼女になるよ…!」
ユキ「…!ちょw何よいきなり!w」
僕「何故に笑うwシリアスなシーンでしょがw」
ユキ「待って、そういう意味じゃなくて…」
僕「どういう意味だい?」
ユキ「…あなた自分がいま何を言っているのか分かってる?いいわよ。それでもいいならあなたの彼女になってあげる。」
僕「何だか投げやりだなー」
ユキ「…でも…本当にいいの…?知らないわよ…?」
僕「ん?何か問題ある?」
ユキ「なんでもないわ。」
544:雪 【13/19】
06/11/30 22:33:25 1JKz82Gx0
僕「さーて、そろそろお風呂にでも入ろーかなー。一緒に入る?なんちゃってw」
ユキ「スケベ。最低。ありえない。」
僕「うっはー、クール・ビューティーかっこいいーww」
ユキ「何なのよ!そのノリは!w」
僕「うん。笑ってたほうがずっといいよ。ユキは。」
ユキ「…!…そうね…そうかもしれないわね…」
545:雪 【14/19】
06/11/30 22:34:16 1JKz82Gx0
ユキの元気が出た(?)ところで、僕はお風呂に。
お風呂からあがると、さっきと同じようにユキが一人でたたずんでいた。
僕「暇だった?」
ユキ「べ、別に暇じゃないもんね!」
―相変わらず分かりやすい。この単純さ、僕は好きだ。
僕「これからどうするの?」
ユキ「え?」
僕「いや、天上界を追放されて人間界で生きていかないといけないわけでしょ?」
ユキ「…ん、と…」
僕「僕の家に住んでもいいんだよ?」
ユキ「…!そ、そんなわけにもいかないでしょ!」
僕「なんでー?僕のほうはまったく問題ないんだけど。」
ユキ「そうじゃなくて、精霊が人間と同居するって事は…」
僕「…って事は…?」
ユキ「…なんでもないわ。気にしないで。ありがたく住まわせてもらうわね。」
僕「…」
ユキ「な、何よ!まさか今更ダメとか言わないでしょうね!?」
僕「いいよ。ぜんぜんOK!」
こうして僕とユキの同棲(?)生活が始まった。
546:雪 【14/19】
06/11/30 22:35:02 1JKz82Gx0
翌日、
ユキの声に起こされて、ふとんから目覚まし時計に目をやる。
僕「まだ5時だろー?寝かせてくれよー」
ユキ「雪が積もってるでしょ!雪かきしなきゃいけないんじゃなかったの?」
僕「そうだった…うーめんどいなー、ユキ、代わりにやってくれないか?」
ユキ「男の仕事でしょーが!シャキっとなさい!たく、もう…」
ユキは何やら念じ始めた。と同時に僕の背筋に稲妻が走る…!
僕「ユキ…!い、今、何したー!?」
ユキ「さ、仕事、仕事!頑張ってね!」
僕「何故かおかげで目は冴えたけれど…しゃーない、やるか」
雪かきを済ませ、ママさんダンプを物置きの中にしまい
家に戻り時計を見る。
僕「6時半、、か」
家の中があわただしくなる時間だ。
朝食をとりつつ、新聞にざっと目を通す。
テレビのニュースで今の世の中、起こっている出来事をだいだい把握する。
7時半。出勤の時間だ。
僕「ユキー!行って来くるからー!」
ユキ「ちょ、そんな大声出したら家族に不思議がられちゃうでしょ!w」
僕「そうだった…w」
547:雪 【16/19】
06/11/30 22:35:37 1JKz82Gx0
さて、いつも通りに出勤し
いつも通りにランチをとり
いつも通りに残業し
いつも通りに帰路につく。
明かりのついてない僕の部屋…
だけど誰かのいる気配
扉を開けると…
ユキがいた。
扉を開けるとユキは暗い顔つきで部屋の真ん中に立っていた。
ユキ「…」
僕「なんだよ、どした?寂しかったか?」
ユキ「…そ、そんなわけないでしょ!」
僕「何か嫌な事でもあったか?」
ユキ「…う…ん…」
僕「…立ち話もなんだし、座ろっか。」
548:雪 【17/19】
06/11/30 22:36:55 1JKz82Gx0
僕「何があったの?」
ユキ「…エネルギーの保存則が…ぶつぶつ…」
僕「え?聞こえないよ。何だって?」
ユキ「精霊が人間と同居しているとエネルギーの保存則が乱れるの。
精霊は人間界においては高エネルギーの結晶体になるの。
小さな範囲・・・私の身体程度の狭い範囲に高エネルギーが集中して存在するって事は
とにかく危険な事なの。
僕「…じゃあ、どうなれば安全に人間界に留まれるわけ?」
ユキ「…この高エネルギー体~私の身体を細かく分散させるしか…ないわ。」
僕「それって…つまり…?」
ユキ「つまり、私の身体はバラバラになららきゃいけないわけ。」
―僕は戸惑う。いきなりそんな事実を突きつけられても
549:雪 【18/19】
06/11/30 22:37:38 1JKz82Gx0
僕「一緒にずっと…いられないの?」
ユキ「……そうよ…」
僕「…じゃあ…じゃあなんで僕の彼女になってくれたんだよ!あの時に教えてくれてれば…こんな想いをしなくてすんだのに…」
恥ずかしいが目に涙があふれてくる。
ユキ「…あなたが…優しい人だったから…」
ユキ「…!」
ユキ「そ、そんなわけないわよ!あなたって最低ね!」
ユキ「流れよ、な が れ !わかるでしょう?そうさせたのはあなたの方よ!私に責任転嫁させないでよね!」
僕「そんな言い方は無いだろう!そんな君の運命なんかあの時知らなかったんだし。」
ユキ「知らなければ済むとでも思っているの?あなたまだまだ子供ね!もう少し大人になったら?」
僕「前にも言ったけど、君は物言い方がキツい女だな…!こんな形で君と言い争いなんかしたくなかったんだけどな…!」
ユキ「…ごめんなさい…」
部屋の窓が勝手に開く。ユキはそう謝ると、身体を光の粒子に変えていく。
僕「…!」
そしてそれは、みるみるうちに集まって球状になり、終いには最初に携帯でとった写真のような光の粒の
小さな塊になった…!
僕「…ちょっと待って!どこ行くの!?」
ユキ「…さよ…うなら…」
ユキ「…楽しかったわ…ありがとう…」
僕「 ユ キ ー !!」
550:雪 【19/19】
06/11/30 22:39:25 1JKz82Gx0
ユキはまるで流れ星のごとく美しい軌道を描き窓の外へ飛んでいってしまった。
窓から身体を乗り出して、夜空を見上げる。
暗い闇から粉雪が降りてくる。
キラキラしてる…透き通るような美しさだ…
……これは…ただの粉雪じゃない…!
これは…これは…ダイヤモンドダストだ…!
初めて見た……綺麗だな…。
ダイヤモンドのごとくキラキラした雪の結晶はユキだった…。
―「楽しかった、なーんて冗談よwま、まあまあだったかしら?。」
そんな声が聞こえたような、聞こえなかったような…
551:本当にあった怖い名無し
06/11/30 22:40:02 1JKz82Gx0
ツンデレなのか否か。いちおうツンデレか。
そんでもって幽霊では無くて精霊。
かなり長くなってしまいましたが、書いてみたんで投下してみますね。
とにかく普通な非日常の作者さん並に長ーいんで、読む気も失せるかwwwm(__)m スマソ
文章が、非日常さんとかぶってしまったように感じるのは、自分だけだろうか…?
その辺り、どうですかね?>All
552:本当にあった怖い名無し
06/11/30 22:42:49 1JKz82Gx0
どうですかね?も糞もないか。ただ単にだらだら書いてるイメージしかないかな。
二つのツクモ神のと
番傘にソフト帽さんにMADE.IN.CHINA 。
実力派の神揃いでマジリスペクトします<(_ _)>
スレが活気付いてキタ━━(゚∀゚)━━!!!! なんつってみたり…!
553:本当にあった怖い名無し
06/11/30 23:15:02 1JKz82Gx0
>>551
×文章がかぶった
○文体がかぶった
…?
554:本当にあった怖い名無し
06/11/30 23:31:11 RVn+cpaB0
>>551
取り合えずお疲れ様でした。
長くても前もって終わりまでの期間が分かっているので
宜しいのではないでしょうか。
今後のご活躍を楽しみにしています。
555:本当にあった怖い名無し
06/11/30 23:58:17 tFLupsYkO
テスト
556:本当にあった怖い名無し
06/12/01 00:20:03 T29+d8ku0
>>543
>>僕「僕が…ユキの彼女になるよ…!」
↑
コレは前フリだと思ったんだが、ただのミス??
557:雪 【19/19】
06/12/01 00:56:22 UF9Aop7TO
>>556
単なるミスよ。
は、恥ずかしいなんて思ってないからね!
558:本当にあった怖い名無し
06/12/01 01:20:32 j4SVzUng0
携帯? しかも名前?
559:本当にあった怖い名無し
06/12/01 01:26:45 jD0HuG7VO
帽子シリーズだが
・黒のソフト=台詞は『』、貧乳、日本製、性格は高飛車
・テンガロンハット=台詞は《》、巨乳、実は中国製、言語は和製英語もどき、性格は天然
・イタリア製ソフト帽=台詞は【】、容姿は不明?、イタリア製?、言語はイタリア語?、性格は不明?
イタリアだけ謎が多いな
560:ソフト帽野郎
06/12/01 12:31:23 rQSqeiNSO
>>529
最高だ…この王道展開…!
感涙で溺死しそうだ!
ワンダフリャGJ!
あんたは今日から俺の神だ!
561:本当にあった怖い名無し
06/12/02 00:39:09 +gIDvPq20
>>557
主人公の性格もう少し何とかならなかったか?
身近に居たら友人どころか関わりたくないタイプだぞ。
562:番傘の人
06/12/02 02:33:05 zNUHS6t30
>>524と>>529を読んで
いつもスーツ着るときに被ってるソフト帽を修理することにしたよ
っても単に糸の切れた部分を縫い直しただけだけどさ
早く番傘直さないとな…
帽子縫ってる間後ろめたい事この上なかったぜ
>>524のソフト帽氏
番傘に穴開いてるのに気付いたのは差してる時に下から見上げたからでした
多分二つの意味で怒られていたのかもしれませんが
「脚」を掴んでるんで蹴られる心配はありませんね♪
…OK今度からは肩に担いで「肩車」ってことで勘弁してくれ
まさか俺の番傘がネタになるとは思わなかったからテンションの置き場が分からねェ!w
でも、とりあえず乾いた番傘は枕元に置いてみた
書いてくれた人有難う。俺マジで果報者スわ
563:本当にあった怖い名無し
06/12/02 15:44:37 cuxwszSh0
枕元に番傘を置いて寝たら
とても人には言えない夢を見たりしてな。
眼が覚めるとシーツに赤い染みが点々と……
564:本当にあった怖い名無し
06/12/02 20:16:26 cnL9pCR20
何かお題あるかな。
565:本当にあった怖い名無し
06/12/02 21:17:50 CTyBO+ot0
お題
激しい恨みを持つ霊
ツンデレ本来の姿を見たい。
566:本当にあった怖い名無し
06/12/02 21:40:46 cnL9pCR20
>565
おk、書いてみる。
567:本当にあった怖い名無し
06/12/03 03:20:46 JXrxEYXb0
ラップ現象聞きながら待ってる
おかしいよね、ウチ新築なのにさ
568:本当にあった怖い名無し
06/12/03 03:24:01 tscNxrv30
>>567
お前んち、隣りにラッパー住んでるよ
569:本当にあった怖い名無し
06/12/03 03:31:25 JXrxEYXb0
窓ガラスにラッパーが張り付いてると?
それはフツーに怖いなw
570:本当にあった怖い名無し
06/12/03 09:27:16 +gkQ9RH0O
おはよう
571:本当にあった怖い名無し
06/12/03 10:52:21 ar0qc/FM0
>>565
>>567
566だが、いざ書いてみるとなかなかムズいのでもう少し時間がかかるかもだ。
ちなみに窓ガラスに張り付いてるのはエミネムの霊。間違いない。
572:本当にあった怖い名無し
06/12/03 13:55:20 98SNj12R0
>>571
満足いくまでがんばって下さい。
最近のツンデレって元々のツンデレとは大きく違うしね。
573:番傘の人
06/12/03 19:57:23 mwB3fEJV0
なんだよウチには番傘だけじゃなくエミネムまで張り付いてるのかよorz
あ、傘に貼る和紙買ってきました
番傘買うより高かったのは内緒なんだぜ
574:本当にあった怖い名無し
06/12/03 21:42:27 fTEn6zJxO
買い換えりゃ良かったじゃん
575:本当にあった怖い名無し
06/12/03 23:36:53 n1TRQKZJ0
>>573はそんなに軽いヤツじゃないぜ?
576:激しい恨みを持つ霊 1/6
06/12/04 00:18:48 BKoHcU9/0
ああ、こりゃあ極めつけだ。
バックミラーに映る客の姿を見た瞬間、背筋の震えとともに「それ」を知覚した。
なんの特徴も無い平凡なサラリーマンの背後に、緑色のカットソーを着た女の姿が見える。
俺のように「見える」人間がタクシーの運転手なんかをやってると、頻繁にこういうモノを見かける。
つまり、まあ、幽霊ってやつをだ
わけてもこの女は酷い。
どんな思いで死んだのかは知らないが、手を伸ばせば触れることが出来そうな妄執や恨みの念が、
この手の存在に慣れているはずの俺にも鳥肌を立たせた。
そんなことにも気付かないまま、背中にべったり幽霊を張り付かせた男は
「じゃあ運転手さん、××町の綾瀬物産まで」などと指示を出す。
「はい、わかりました」必死でそれだけを言い、ガチガチに強張った指をほぐしてハンドルを
握りなおす。事故でも起こして緑色女と同じ存在になるのはまっぴら御免だ。
結局その男は、背後霊付きのまま平然と大きなオフィスビルへと入っていった。
車から降りる際に女がこちらを一瞥したのが気になったが、これで最後ならなんの文句も無い。
あくまでも「最後なら」だ。
577:激しい恨みを持つ霊 2/6
06/12/04 00:19:29 BKoHcU9/0
俺が再びタクシーにその女幽霊を乗せたのは、その数日後のことだった。
今度はキャリアウーマン風の中年女性の背後にぴったりと寄り添っている。
どうやらこの女、張り付いていた相手に恨みがあるわけではないらしい。
そのことに気付いたのは、客の女性が「綾瀬物産までお願いね」と言ったからだ。
以前、このタクシー乗り場で幽霊女を背負っていた男も同じ社名を告げたはずだ。
「……はい、わかりました」
その会社か、あるいは会社の人間に恨みがあるのか。
誰かに張り付いていかないと、そこへ移動できないのだろうか。
思いをめぐらせていると、バックミラー越しの視線がその幽霊とモロにぶつかった。
こちらの首筋を刺すような怨念の放射は相変わらずだ。
余計な詮索をするな、と言われているようなその視線に閉口して前だけを見るようにする。
「着きました」
料金を受け取ってすぐさまドアを開ける。
生きた女と死んだ女が同時に車を出て、眩しい陽射しの中を高層ビルに向かって歩いていく。
その姿をぼんやり眺めながら、なんとなくやるせない気分になった。
578:激しい恨みを持つ霊 3/6
06/12/04 00:20:08 BKoHcU9/0
それから約二ヶ月半の間に、都合八回その幽霊を乗せる機会があった。
いずれの場合も例の会社へ向かう客の背後に付き添って。
当初の恐怖は少し薄れて、運転中にその幽霊を観察する余裕さえ生まれた。
服装はいつも同じ淡い緑のカットソーに、上品なタックスカート。
ゆるくウェーブのかかった髪はセミロングで整えられ、さながらどこぞのお嬢様のような風貌だ。
二十歳を少し過ぎたように見えるその幽霊は、世間一般の美醜感覚で言えばかなりの美人ではあった。
……恨みがましい目つきが大きくマイナスではあったが。
「……なんの恨みがあるんだろうな」
会社の休憩室で、まずいコーヒーをすすりながら呟いた。
さすがにあれだけの回数幽霊を乗せれば、多少なりとも気になる。
最近では、TVや新聞に綾瀬物産絡みのニュースが無いかどうか注意しているほどだ。
今のところは怪死や変死のニュースは無いようだが。そもそもその死に事件性が無ければ
単なる急性心不全で処理されるだろう。考えて気を揉むだけ無駄なのかもしれない。
「さーて、お仕事お仕事、と」
紙コップを握り潰してダストボックスに放り込み、タクシーに乗り込む。
死んだ人間のことをアレコレ気にするより、自分のこれからでも考えるべきだろう。
三十になる前には転職するつもりで、資格の勉強しながら金を溜めている現状。
余計なことを考えている暇など有りはしない。
579:激しい恨みを持つ霊 4/6
06/12/04 00:20:51 BKoHcU9/0
それからというもの、幽霊女のおまけが付いた客を乗せる機会は無かった。
あの女が何者なのかは知らないし、あの会社との関わりも勿論分からない。
……だから俺が知っていることは二つだけ。
最後にあの幽霊を見た日から十日ほど後、例のビルで飛び降り自殺があったこと。
飛び降りたのは、綾瀬物産の常務取締役を務めていた人物だということ。
それだけだ。
新聞記事は、その常務が三ヶ月程前からノイローゼ気味だったと報じていた。
丁度、俺が初めてあの幽霊女を乗せた頃と綺麗に合致する。
それが偶然なのかどうか、俺に判断する材料は与えられていない。
―ただ、今日俺は見てしまったのだ
深夜、帰社する際に通りすがった綾瀬物産のビルの前。
無人のビルを睨んでけたたましく笑いながら涙を流す女。
愕然として車を止め、まじまじと凝視する俺にも気付かない様子で笑い続ける女。
狂気じみた姿はやはり他の誰の目にも映らないようで、学生らしい集団が何事も
無いように語らいながらその傍らを通過していくのは、一種の悪夢のように
異様でもの哀しい光景だった。
580:激しい恨みを持つ霊 5/6
06/12/04 00:21:26 BKoHcU9/0
「………ふぁぁあ…」
欠伸と共に、憂鬱な気分を吐き出す。昨夜見た光景がどうしても脳裏を離れない。
幽霊女は、あれで成仏できるのだろうか。もう怒りも悲しみも存在しないのだろうか。
ぼおっとした頭で、本日何度目かのタクシー乗り場へ向かう。
深夜0時も近くなり人影もまばらな乗降口を見た瞬間、思わず息を呑んだ。
あの女がいる。
服装や容姿はそのままに、だが険のとれた表情はいっそ儚げで。
所在なげなその姿は、親とはぐれた迷子のように頼りなく見える。
どこに行きたいのだろうか。あるいは自分がどこに行きたいかもわかっていないのか。
ゆっくりとした速度で近づきながら、俺は一つの決心を固めた。
幽霊に、自分の意思で話しかけるのは初めてだな、と思いながら―
「―お客さん、どちらまで行かれます?」
ああ、言ってしまった。
傍から見れば何も無い空間に話しかけながらドアを開けている、
おかしな運転手にしか見えないだろう。まあ、確かにそれが真実でもあるのだが。
まんまるに目を見開いた女は、開かれた後部座席のドアを凝視している。
581:激しい恨みを持つ霊 6/6
06/12/04 00:22:04 BKoHcU9/0
「……乗らないんですか?」
静かな声で促すと、幽霊女は慌てて後部に乗り込み、こちらが問いかけるより早く
「家まで」と呟いた。恥ずかしそうに俯いているその姿を見て、思わず吹き出しそう
になるのを懸命にこらえる。
―ああ、これは傑作だ。まるでよくある怪談のようだ。
きっと指示通りに家に送ると、お金を取りに降りた女がいつまでたっても
車に戻ってこなくて、しびれを切らせて玄関のチャイムを鳴らせば、出てきた家人に
「娘はもう死んでます」と言われるのだろう。
どうせ踏み倒されることが確定しているのなら、遠回りしながら幽霊とドライブも
悪くないかもしれない。
益体も無い話題を次々と投げかけて、鬱陶しいくらいにフレンドリーに振舞ってやろうか?
身を縮めるように後部座席に座る女幽霊に微笑みをひとつ投げかけて、
俺はゆっくりとアクセルを踏み込んだ。
~おしまい~
582:本当にあった怖い名無し
06/12/04 00:22:49 BKoHcU9/0
むしろ運ちゃんメインになった。反省はしているが後悔はしていない。
583:本当にあった怖い名無し
06/12/04 01:01:04 McgYXtHb0
>>576 ->>581
面白かった GJ
584:本当にあった怖い名無し
06/12/04 01:03:51 tFXDnqu70
GJ!!! 激しくGJ!!!!!!そうだよ、こうゆうの待ってたんだよ。
この板にまだ本当のツンデレを知る人間がいて良かった。
どもらなくていいんだよ、無駄に馴れ馴れしく無くていいんだよ。
ツンデレは自分を出すのが恥ずかしいのだから「家まで」の一言でいいんだよ。
良い物読ませて貰った、ありがとう感動した。
585:本当にあった怖い名無し
06/12/04 01:27:36 mSbMqc3o0
最近の流れの工場大量生産型SSと一線を画す作風に不覚にも感激した
586:本当にあった怖い名無し
06/12/04 03:01:07 x/aU9Ppr0
こらこら、職人を賞賛するのに他の職人を貶めては駄目だろ
>>576-581
GJです
絶妙な作品有難う
587:本当にあった怖い名無し
06/12/04 09:38:06 ebzeOPmc0
あいかわらずうめえ 活動拠点を俺だけに教えれ
588:本当にあった怖い名無し
06/12/04 22:30:50 KRO47fpW0
活動拠点は基本的にこの板だなあ。
他の板じゃ、おっぱい!おっぱい!とか つるぺた! つるぺた!
としか言ってないような気がするぜ?
……というわけで、気が向いたらまたお題でも置いといてみてくださいな。
すぐにとはいかないけども、暇みて書いてみる。
589:本当にあった怖い名無し
06/12/04 23:51:17 p0/Mo86t0
お題『(彼女にとっては)何回目?のクリスマス』
590:本当にあった怖い名無し
06/12/05 15:56:56 ktK+Nqg50
クリスマスなんて都市伝説です
591:本当にあった怖い名無し
06/12/05 19:04:46 U6zhwiCAO
クリスマスってなんだ?
それうまいのか?
592:本当にあった怖い名無し
06/12/05 19:32:18 mfuwYzuN0
お前たちには関係ないものだ
忘れなさい
593:本当にあった怖い名無し
06/12/05 22:51:51 x5x8tAGtO
てすつ
594:本当にあった怖い名無し
06/12/06 14:05:29 oEY01pAF0
大丈夫、今年も中止だw
URLリンク(2chart.fc2web.com)
595:本当にあった怖い名無し
06/12/06 14:27:15 qcCHiD3o0
クリトリスならよく知ってるが
596:本当にあった怖い名無し
06/12/06 14:50:05 mxX43+YF0
クリトリスを知っててクリスマスを知らないってのも
寂しいものがあるよな。
597:本当にあった怖い名無し
06/12/06 17:31:56 oHbg9LN00
お題がクリスマスなのにこの流れ
598:ソフト帽野郎 1/3
06/12/07 23:48:23 vxv7jbmy0
>>562氏
おお、あなたもソフト帽お持ちなのですな。
つーか俺も和服には番傘持つのですよ。
アレか、懐古趣味なのか?w
そして例のごとく九十九神脳内劇場が上映されだしたので
今度は書いてみることにする。>>524、>>529の設定を
使わせていただきます。
<何よあんた>
「いや何って・・・一応持ち主なんだけど」
<何よソレぇ!?和服着るときだけ持ち主ヅラぁ!?
年に数回しか着ないくせに!おまけに今年は浴衣着なかったじゃない!
アタシ一年以上押入れに入りっぱなしだったのよ!?>
「しょうがないじゃん。今年は機会無かったんだしさ。
そのかわりほら、週末に京都行くから」
<知らないわよそんなの!いつもみたいに後ろの人たちと仲良くしてればぁ!?>
「え」
『貴方・・・』
《マスター・・・》
【padrone・・・】
599:ソフト帽野郎 2/3
06/12/07 23:49:30 vxv7jbmy0
「いやあの何だ、和服にはやっぱり帽子よりも傘というのが双方にとっての礼儀かと」
『何がですか!和服であっても男子の正装はソフト帽というのがこの国の流儀です!
大体なんですか!雨具ですわよソヤツ!
晴れてたら何の意味も無いではありませんか!』
<あ、雨具だったら何なのよぅ!もし雨が降ってきたらアンタ達で
コイツのこと守ってやれるの?せいぜい頭を守る程度じゃない!>
『ふんッ!晴れとなればお荷物にしかならないような小娘は出直してらっしゃい!』
《oh,マスター・・・あんなフラット達はout of ガンチューにして、
ミーと出かけまショウ!ワフクよりレザージャケットの方がlookin' Goodね!
cowboy styleのマスターとミーで、今夜もロデオ・オールナイト!
ミーを乗りこなしてくだサーイ!makin' love all night!》
『この色情狂!』
<な、なによこの外人!ちょ、ちょっと・・・大きいからって調子に乗ってんじゃないわよ!>
【padrone. il mio amante è soltanto voi. prenderglielo prego con.
e lasciarlo amarlo di più. tutto il me è il vostro, il mio caro. 】
《フフン、アナタは少しはミーに太刀打ちできそうデスね?》
【Appena è grande esso non è buona cosa.】
600:ソフト帽野郎 3/3
06/12/07 23:50:37 vxv7jbmy0
『ええい、静まりなさい!我々で騒いだところで意味がありません!』
<一番煩いのはアンタじゃないのっ!>
『お、お黙りなさい!選ぶのは彼です!さあ、選択なさい!』
「え、でも・・・」
『さあ!』
<どーすんのよ>
《マスター?》
【il mio innamorato ...】
どーする!?どーすんのよ!?どーしちゃうのよ俺!?
・・・すいませんこれが限度でしたorz。デレ少ないし。
でも実際こんな心境w
もっと練ってきますわ。書きかけの話も仕上げないかんし・・・
601:番傘の人
06/12/08 00:59:07 0IiqKEbg0
>>ソフト帽の人
“雨具ですわよ”に鼻水吹いたw
貴方とは朝まで語り明かせそうだw
いわれて見れば俺も大正浪漫とか好きだなぁ…なんて
とは言え「何となく」なんでウンチクも拘りもありませんが
大正浪漫なら着物にワイシャツ、ソフト帽被って番傘持ってもおかしくないのでは?
あ、結局帽子間の争いが残るのか 更にその後帽子vs番傘が繰り広げられる…とw
ソフト帽は特に理由も無く持ってて気付いたらスーツ着るときの装備の一つになってました
もうネクタイみたいなモンですね 無きゃオカシイ
スーツにソフト帽、胸ポケットには懐中時計と葉巻、ポケットにマッチ 腕時計は付けないぜ
着物も夏場に浴衣が涼しそうッて事で着始めたんでスが気付いたら普段着になってしまいました
着流しに高下駄(二代目)、羽織と番傘が標準装備。そろそろ足袋でも履こうかしら
ラップ現象がベッドの傍で聞こえて以来右腕だけが冷え性
あの夢に出てきた顔も知らない女性は…まさかね
602:何回目のクリスマス?
06/12/08 01:10:13 YCdEIJx1O
『暇つぶしに構ってやってるだけなんだからね!
勘違いしないでよ!』
いつもそう言い残して彼女は消える…クリスマスイブの夜に。
そしてまたクリスマスがやってくる。
今年こそはあの『彼女』を捕まえてみせる!
「と、いう訳で協力してほしい。謝礼ははずむ」
幼馴染みの珠美を拝み倒した。
珠美は神社の娘で霊感がすごいので今回の任務にうってつけと言える。
ターゲットは幽霊さんなのだから。
「仕方ないわね、気が進まないけど」
「助かる。やはり持つべきは幼馴染みだ」
「別にあんたなんかどうでもいいけどね、その報酬金額は魅力だわ」
…守銭奴め
603:何回目のクリスマス?
06/12/08 01:11:46 YCdEIJx1O
「つまり早い話、毎年クリスマスイブに来るという女幽霊の調査及び捕獲すればいいわけね?」
そう…彼女が俺の前に姿を現わすようになって三年が経つ。
決まってクリスマスイブの21時に現われて23時にかき消すように消える彼女。
もっと知りたい、自分のものにしたいという欲求はもう臨界点だ。
「事情は分かったけどさ、その二時間であんたらナニしてるわけさ?」
(…ナニに決まってるだろ、二時間しかないんだからベッド直行だっての)
不機嫌そうに問う珠美に心の中で答えた。
「なんだよ、たま?嫉妬か?」
昔のようにちょっとからかってみた。
「てめぇのグロなツラを見てからほざきな、蛆虫野郎」
昔はコイツも可愛かったんだがなぁ、こーゆー時は赤面したりしたのに。
そしてクリスマスイブ当日
朝から珠美と彼女の探索を開始。
13時についに珠美が彼女の霊気に感応し場所を突き詰めた!
なんて事のない安アパートの一室だ。
俺と珠美はドアに耳をつけて内部を窺う。
夢にまでみた彼女にもうすぐ会える、俺の心はワクテカが止まらなかった。
そして中から、彼女の声が―
604:本当にあった怖い名無し
06/12/08 02:03:57 a+OSMAHt0
すまないが、イタリア語わからんので出来れば字幕付けてくれorz
605:本当にあった怖い名無し
06/12/08 04:52:36 zGDq7NmcO
俺には全文日本語に見えるが
606:何回目のクリスマス?
06/12/08 08:25:14 YCdEIJx1O
『あぁん、素敵ぃ…いいの、奥まで来てぇ!あぁ‥ダメ、いっちゃうぅぅ!』
………
「真っ最中みたいね」
ギラギラと目を輝かせながら珠美。
そんな…
俺は絶望に打ち拉がれた。
その後も珠美主導で調査という名の覗きと盗聴は続いた。
ある時はラブホ、ある時はマンション、ある時は野外…
分かったことは彼女が二時間ごとに色々な男と逢っている事くらいだった。
そして21時。
『今年も来てやったわよ!べ、別に暇だから仕方なく来てやったんだから!
感謝しなさいよね!』
ミニスカサンタ姿で現われる彼女。
「ふーん、で、これは君にとって何回目のクリスマスになるのかな?」
嫌味ったらしく言ってやる。
『な、何の事カシラ?』
「黙れビッチ!調べはついてるんだ!」
『違うの!私は恋愛体質ってだけなの』
激しい俺の追求に狼狽える彼女。
607:何回目のクリスマス?
06/12/08 08:27:11 YCdEIJx1O
「ねぇ?こいつ幽霊じゃないわよ?俗にいうサキュバスって奴だわ」
珠美が口を挟んでくる。
「サキュバスだと?畜生、やっぱり俺を騙したんだな!? 」
『な、何よ!何なのよ!
ロンリークリスマスて淋しい男達を慰めてやってるだけじゃない!文句言われる筋合いは無いわよっ!」
「一度でもサキュバスに精気吸引された男は5年後に死ぬけどね」
…
つまり、あと二年後に、死ぬ?
「なんて事しやがる!このビッチ!」
『何よぅ!もう知らない!
あんたなんか死んじゃえ!』
そう叫んでサキュバスは窓を突き破り逃げていった。
「どうしよう、たま?
俺、もうすぐ死んじゃうよ」
もう頼れるのはこいつだけだ。
「知らないわよ!勝手に死ねば?それよりカネ払いなさいよ
これから彼とラブラブなイブを過ごすんだからさぁ、早く!」
珠美は金を強奪するとホストクラブに突撃していった。
現実なんてこんなモンさ
608:本当にあった怖い名無し
06/12/08 13:04:02 ENU4UcgA0
乙、こういうオカ板らしい救われない終わり方もアリだな
以前も一つデレツンっぽい奴はあったが、こういうのは新鮮
609:本当にあった怖い名無し
06/12/09 16:04:41 39BXC+W90
>>607
投下直後に丸一日以上レスがない事について何か思う所はないか?
610:本当にあった怖い名無し
06/12/09 18:20:21 s71zT/L70
俺>>607の話はサキュバスとたまがそれぞれ主人公を助けに帰ってくる続きがあるものと思って
レス控えてたんだけどね
お題に対して凡百のストーリーしか思いつかなかった自分としては>>607はウマい展開だとオモタよ
611:本当にあった怖い名無し
06/12/10 02:15:50 BXRQ0+pe0
お題投下させて貰うぞー。
つ【ロリツンデレでほのぼのな話】
趣味丸出しでスマン。スルーして貰ってもいいっす。
612:本当にあった怖い名無し
06/12/10 07:32:56 5cOqSeclO
魔執事「竜王様、ご機嫌は如何でございましょう?」
竜王「最悪よ!枕が固くて寝癖がついちゃったじゃない!職務怠慢で粛正するわよ!」
魔執事「おお、これは申し訳ありません。ささ、おぐしに櫛入れ致しましょう」
竜王「やーん!櫛、嫌い!」
魔執事「いけません、今日は王国に攻め入り虐殺の予定です。竜王としての威厳をお考え下さい」
竜王「やだぁ!今日はスライムと遊ぶんだもん!」
魔執事「竜王様ッ!!めっ!」
竜王「う…ふぁ、うわぁーん!うわーん!」
魔執事(いかん…泣いてしまわれた、なんとかご機嫌をとらねば)
竜王「うわーん!うわーん!執事なんかきらーいぃ!」
魔執事「だれか飴を!飴をもて!」
竜王「…うぅ、ふぅ…あ、…えへへぇ、あまぁい♪」
613:本当にあった怖い名無し
06/12/10 09:33:10 BHomEb/MO
【霊】か?
614:本当にあった怖い名無し
06/12/10 10:22:37 YfMBpnXw0
悪霊A「ら~すとくりすます」
悪霊B「あいげいぶゅーまいはーと♪」
悪霊C「もうすぐクリッスマース!」
悪霊D「……という時期にAちゃんの付き合いが悪い」
悪霊A「あ? あぁ、ちょっと、な」
悪霊B「男か」
悪霊C「男だな」
悪霊D「やらしいな」
悪霊A「な…ちっげーよ!」
悪霊B「じゃあ女か」
悪霊C「女だな」
悪霊D「生々しいな」
悪霊A「ちげーつってんだろ!」
悪霊B「Aちゃんはタチだよね」
悪霊C「つーかSだよね」
悪霊D「私はどっちかっていうとM」
悪霊A「なんのハナシしてんだ馬鹿野郎。論点がズレてんだよ」
悪霊B「レズだけに?」
悪霊C「…………」
悪霊D「…………」
615:本当にあった怖い名無し
06/12/10 10:23:12 YfMBpnXw0
悪霊A「近くの病院にな、おれユーレイなんか見慣れてるぜーみたいなガキがいんだよ」
悪霊B「レズだけに」
悪霊C「あそこかー。たしかにいっぱいいるよな」
悪霊D「爺さん婆さんばっかりだけどね」
悪霊A「ああ。だからつまんねーとか言ってな。このアタシを遊び相手とカン違いしてやがる」
悪霊B「…………」
悪霊C「泣くなよ。じゃあみんなでシメて牛乳屋さんの珈琲、毎日墓に上納させよーぜ」
悪霊D「私イチゴオレがいい」
悪霊A「これはアタシがナメられたんだ。オマエら手ぇ出すな」
悪霊B「水クセーぞ」
悪霊C「Aちゃんをナメるってことはアタシらをナメたのと同じことだろ」
悪霊D「うん。四人そろって爆霊少女でしょ」
悪霊A「いや。あのクソガキは春までには死……殺しちゃうからな」
悪霊B「…………」
悪霊C「…………」
悪霊D「……そっか」
悪霊A「うん。だからいい」
616:本当にあった怖い名無し
06/12/10 18:04:26 aFTJDuyk0
悪霊タンキタコレwww
617:本当にあった怖い名無し
06/12/11 01:19:22 cJIGPrCWO
しかしアレだな、「普通な非日常」がいなくなったらいきなり投下が増えたよな。
やはりあいつに出ていってもらって正解だったよ。
今頃も自作HPであのオナニー作品を書いてるのかね、彼は?
618:本当にあった怖い名無し
06/12/11 01:27:38 TgybiNtz0
そういや、保管庫のほうはもう更新されてないのか?
昔のSSを一日かけて読みふけっちゃったぜ
お前らは何の話が一番好きなんだぜ?
619:本当にあった怖い名無し
06/12/11 01:43:09 gtEmGuRo0
>>618
全部読んだ訳じゃないけど1スレ目のテケテケが印象に残ってる
何でか解らんけど
620:本当にあった怖い名無し
06/12/11 02:43:16 gYVjGZQ70
>>617
もうそっとしといてやれよ、過去の人なんだし…
621:本当にあった怖い名無し
06/12/11 10:11:25 wXF7HNcsO
そういう事言ってると嵐に化けるかもしれないぞ。放置が基本だ。
622:本当にあった怖い名無し
06/12/11 12:38:49 GZacoRMq0
保管庫の人気上位の作品はどれも好きだな
ランキング外でもシリーズものは読むのが楽しみ
623:本当にあった怖い名無し
06/12/11 13:57:41 R6UhWYpI0
>>617
「普通な非日常」シリーズはすでに完結して
今は新シリーズが始まってる。
624:本当にあった怖い名無し
06/12/11 18:38:46 YOYez+rn0
昔が懐かしいなあ……
あの頃はひどい荒らしもなかったし、
もし来たとしてもツンデレってことにして華麗にあしらってたよな
変な奴が増えたのは、最近のWEB小説ブームのせいか?
625:本当にあった怖い名無し
06/12/11 19:28:07 gtEmGuRo0
しかしそういう奴がたどり着くにはここは僻地過ぎる
626:本当にあった怖い名無し
06/12/11 21:29:34 R6UhWYpI0
最近「つんでれい」で変換すると一発で「ツンデ霊」と出る様になった
・・・と、言う訳でお題「僻地で孤独なツンデ霊」お願いしました~。
627:本当にあった怖い名無し
06/12/11 23:02:36 mYVXryL/0
>僻地で孤独なツンデ霊
祟り神さま・・・・・・
628:本当にあった怖い名無し
06/12/11 23:36:14 v8DvLwNmO
田舎の土地神様とかも良いな
なんかおっきしてきた
オナニして寝るノシ
629:かた
06/12/12 00:37:48 bjfsKy3zO
630:本当にあった怖い名無し
06/12/12 01:46:33 KlobZsZkO
僻地&孤独の土地神といえば金字塔の祟り神様がいるからな…
アレを越えるのは難しいんでないかい?
631:本当にあった怖い名無し
06/12/12 12:40:06 IEQ/OyYt0
そうか・・・じゃ、キャンセル。
誰かのお題待ちで。
632:本当にあった怖い名無し
06/12/12 14:58:25 2jSR6cwVO
こうして古参儲がプレッシャーを掛け新参が萎縮していく
633:本当にあった怖い名無し
06/12/12 16:14:09 IEQ/OyYt0
ほしゃげ
634:本当にあった怖い名無し
06/12/12 16:46:55 RH9AwsPX0
越える越えないの問題じゃないんじゃないか?
別に越えようとしなくたっていい、書きたいやつが、書きたいことを書けばいい。
俺は、そういうやつが書いた作品を読みたいな
635:本当にあった怖い名無し
06/12/12 21:36:20 gqFHHgvX0
うんうん。
『王道』も立派な道のひとつなんだし。
「書きたいことを書けばいい」ってのを勘違いして
自己陶酔のオナニー的散文を書き散らすのじゃなく、
きちんと自分が書きたいことを読者に伝える努力や推敲をすればさらにいい作品ができる……と思う。
あとは、書き手や読み手に対するちょっとした礼儀や心遣いが大切なんじゃまいか
できたSSは一度といわず何度でも読み返してみてチェックするとか
長くなりそうならどこかにまとめてうpるとか、断りをいれるとか……
636:本当にあった怖い名無し
06/12/12 22:22:27 x/wuAqT50
お題:ペット
637:田舎の神&ペット
06/12/13 06:10:57 xlV3xRV4O
神奈川神「おいおい、そこの田舎モンよぉ!チィット面貸せやコラ!」
秋田神「え、な、何ですか?」
千葉神「いいから来いや!関東舐めてんのかてめぇ?」
秋田神「……や、やめて下さい」
埼玉神「へへへ、どうします?ボス?」
東京神「構わん、好きにしな」
千葉神「うへへ、ダンナの許しが出たぜぇ!」
神奈川神「ひゃっほー!」
秋田神「いや!いや!助けてぇっ!」
埼玉神「ちょろいモンっすね!」
千葉神「まったく、僻地の土地神狩りはたまらねぇ」
神奈川神「これも東京神様の御威光でゲスよ」
東京神「ふん、土地神は俺たち関東中心勢だけで十分だからな」
千葉神「群馬・栃木・山梨のヘタレどものビビリようときたら!」
滋賀神「~♪」
埼玉神「あ、滋賀神ですぜ」
神奈川神「ヒョー!ド僻地神じゃねぇか!ヤッちゃいますか?」
東京神「おう、ビシっとシめとけ」
埼玉神「おうおうおう!そこのファック野郎!何見てんだよ?あ?」
滋賀神「え…み、見てないですよ」
千葉神「メンチ切っといてシカトかよ?田舎モンなら何でも許される訳じゃねーんだよ!」
神奈川神「村に毛の生えた程度の県神がイキがってんじゃねぇ!」
千葉神「悔しかったらディズニーランド建ててみろや!」
638:田舎の神&ペット
06/12/13 06:20:43 xlV3xRV4O
滋賀神「ひ、ひどい…ふぇぇ」
東京神「おい、そろそろやっちまいな」
埼玉神「合点でさぁ!」
滋賀神「いやぁ!助けてっ!」
神奈川神「へっへっへ、叫んでも誰も助けにゃこねーよ」
埼玉神「いつ見ても田舎神の怯える様はそそられるぜ!」
千葉神「ゲヘヘ、おまえの躰に一生消えない刻印を刻んでやるぜぇ(←マリンスタジアムを建ててやる、の意)」
滋賀神「イヤァァァ!お願い!県庁所在地だけは、県庁だけは勘弁して!」
神奈川神「くくく、スリーエフをいっぱい作ってやるよ」
千葉神「おまえも政令指定都市に堕としてやるぜ」
639:田舎の神&ペット
06/12/13 06:21:50 xlV3xRV4O
佐賀神「待ちなさい!アンタ達の好きにはさせないわよ!!」
千葉神「なんだぁ?ド僻地神が!てめぇも狩られてーのか?」
東京神「構わん、まとめてやっちまいな」
神奈川神「へへへ、テメエにも山下公園を竣工してやるぜ!」
タイガー、タイガー、タイガー
神奈川神「ぐわぁ!」
埼玉神「てめぇ!埼京線アタッーク!」
千葉神「くらえ!幕張メッセクラッシュ!」
タイガアパカッ!タイガアパカッ!
埼玉・千葉「げばぁ!」
東京神「お、おのれ!トキオ!タワー!」
タイガッジェノッサィ!タイガッジェノッサィ!タイガッジェノッサィ!
東京神「こんな馬鹿なぁ!」
滋賀神「あ、ありがとう」
佐賀神「ふん、別にあなたを助けたわけじゃないんだからね!地方神の敵だから倒しただけなのよ!」
滋賀神「うん、いつもありがとう佐賀ちゃん」
佐賀神「ちょ!馴々しく呼ばないで!
私は孤高の神なんだから!
あなたは…えっと…そう!私のペットなんだから!
…だからぁ…
誰かにイジメられそうになったらすぐ呼びなさいよ!いいわね!」
640:本当にあった怖い名無し
06/12/13 07:27:56 Twp6D9L2O
キサマ、朝からワラかすなw
641:本当にあった怖い名無し
06/12/13 12:19:23 /zweEwSKO
最後にフイたw
642:本当にあった怖い名無し
06/12/13 13:04:15 R44DnsSS0
県庁所在地w
643:本当にあった怖い名無し
06/12/13 15:06:07 PXI3YYsR0
学校の授業もこんなだったら俺も地理覚えれたかも知れない。
644:本当にあった怖い名無し
06/12/13 21:43:53 yUmjFC+q0
秋田が、俺の故郷が……
まさに世界一受けたい授業
645:本当にあった怖い名無し
06/12/16 02:48:25 w6er9R7pO
過疎
646:本当にあった怖い名無し
06/12/16 15:44:35 06OVUzY3O
まとめサイトはどぅーしたんだい
647:本当にあった怖い名無し
06/12/17 05:08:39 VCeatdguO
>>637-639コピペ乙
648:座敷童
06/12/17 20:20:19 uk1P2nfS0
ある男の家に少女姿の座敷童が住み着きましたがどちらも強情張りでして
相も変わらず口喧嘩の真っ最中
男「もううんざりだ!そんなに俺が嫌ならもうでていきやがれ!」
童「だ、誰がでてくもんですか!私が出て行くと家に不幸が寄ってくるんだからね!!
でももうあんたのことなんか幸せにもしてやんないんだから!」
男「へんだ、おあいにく様!お前といるだけで俺は十分幸せなんだよ!」
二人「・・・(///)」
649:本当にあった怖い名無し
06/12/17 21:51:17 bz6cLmX60
あま~~~~~~~~い
650:本当にあった怖い名無し
06/12/18 00:04:47 Ox6MbqhUO
なぁ・・・まとめサイトの更新はどぅーしたんだい?
>>648
甘いなヲイwwwコーヒーがココアになっちまった
651:本当にあった怖い名無し
06/12/18 00:08:47 dkV+pBLuO
いいこと考えた!
「普通な非日常」作者まだ見てんだろ?
お前、新しいまとめサイト作れ。
ただしお前の作品は削ってな。
652:本当にあった怖い名無し
06/12/18 00:31:14 lXDbvQus0
>>651
いいこと考えた! でウホネタかと思ったがそうきたか。
しかしそれは余りにも無礼すぎるだろ。
653:本当にあった怖い名無し
06/12/18 00:40:43 gl/uf/9V0
お題:公園のベンチ
654:本当にあった怖い名無し
06/12/18 04:08:04 ZPgDk1Nj0
まとめサイトが更新されないのはなんでだ?
655:本当にあった怖い名無し
06/12/18 11:27:15 gmU53Vuk0
管理人が死んだから
656:ホリヲタ ◆Suppa9ed92
06/12/18 16:19:31 z1Yold300
ごめんなさいごめんなs
657:本当にあった怖い名無し
06/12/18 21:04:42 VgPBt14l0
生きてたー!!w
658:本当にあった怖い名無し
06/12/19 15:56:48 n6n0PL8MO
ktkr
wktk
659:本当にあった怖い名無し
06/12/20 20:01:35 RtN2A/aw0
更新されてる……ホリヲタは死んだはずなのに……
660:本当にあった怖い名無し
06/12/20 20:03:59 F/l0J5CEO
さてクリスマスに向けて今から半力で頑張ってみるか。
661:本当にあった怖い名無し
06/12/21 12:08:32 e+1C54g9O
『ねえ…』
「うん?」
『また会いに来てくれて…嬉しい…』
「来るつもりは無かった。今は反省してる」
『周りから見たら私達お似合いかな…?』
「ある意味お似合いだろ。ホームレスのおっさんと寂れた公園のベンチ。お前が喋らなきゃ俺も嬉しい」
『うんもう…いけずぅ』
「可愛くないから!お前ただのイスだから!」
『あっ!雪!キレイ…』
「こりゃ朝までもたないかもなー」
『そしたら…ずーっと一緒だね…?』
「嬉しくねーよ」
翌朝公園のベンチで男性が冷たくなって発見される。
男性の表情は何故か穏やかであった。
662:本当にあった怖い名無し
06/12/21 19:46:56 BmcH2njBO
しばらくこなない間に随分と芸風がかわってるな、このスレ
663:本当にあった怖い名無し
06/12/22 03:00:39 bBTns1mq0
こなあああああああないいいいいいいいい
664:本当にあった怖い名無し
06/12/22 04:56:50 kmpeVUoMO
「こなぁぁああユキいいいねぇぇぇえ」
「な、何よ!」
「ユキってお前じゃねぇよ。まったく・・・勘違いしやがって。可愛い奴」
「う、うれしくなんかなくなくなくなくなくなくなくなくなくなくなくないんだから!」
「どっちなのかわかんねぇですよ」
そんなアパートの一室。彼女たる幽霊のユキと一緒の生活もそろそろ一年。今日もなんとなく幸せです。
665:本当にあった怖い名無し
06/12/22 06:30:45 L/ZNKOlb0
レミオロメン乙w
666:本当にあった怖い名無し
06/12/23 16:08:08 Gd0HpuTa0
666
667:本当にあった怖い名無し
06/12/23 16:35:37 i+wRPtpI0
ついさっき、もの凄く萌えるシチュのツンデ霊の夢を見た
目が覚めて、いざ書こうと思ったら内容をサッパリ思い出せない、このもやもやを何とか出来ないものか…
668:本当にあった怖い名無し
06/12/23 17:42:20 0uKASUqL0
死ねばいいと思うよ
669:本当にあった怖い名無し
06/12/23 18:06:17 SQ+G/DzB0
自分がツンデ霊になればいいという訳だな
670:本当にあった怖い名無し
06/12/23 19:49:05 NpMlGu3NO
>>662-663
ココア吹いたじゃないか、謝罪と賠(ry
671:本当にあった怖い名無し
06/12/23 22:13:02 iUWYAJqsO
>>667
死ね
とりあえず今日はもう休んで、
明日これ以上無いってくらいの女と運命的な出会いをして、
子どもは男の子と女の子一人ずつで、
今時居ないってくらい真っ直ぐに育って、
我が子や、我が子のように良くなついてきた孫に看取られながら、
「悪くない人生だった」なんていいながら死ね
672:本当にあった怖い名無し
06/12/23 23:29:15 yn/bbt3U0
>>671
もうそれ飽きた
なんて言うかさ、「ツンデレ乙」って言われたいのが分かる書き込みってウザイと思わね?
673:本当にあった怖い名無し
06/12/23 23:32:50 PMtwPWqf0
>>672
ツンデレ乙
674:本当にあった怖い名無し
06/12/24 02:22:20 rIQovscS0
675:片栗粉('A`)
06/12/26 00:50:21 eIzGrU4lO
やっと追い付いた九十九神様に萌える俺。
676:本当にあった怖い名無し
06/12/26 04:01:36 crEW0dcVO
「なだらかな丘の上~ゆるやかにユキが降る~」
「なによ!」
「だからユキってお前じゃないってば・・・可愛い奴」
「・・・あ、ありがとう」
「キスしようぜ」
「い、いやよ!でも・・・貴方がしたいなら良いわよ!言っとくけど仕方なくなんだからね!仕方なくな――んふっ」
「・・・ありがとう。大好きだよ」
「バカ・・・ありがとう・・・」
677:本当にあった怖い名無し
06/12/26 08:36:32 GkpLH28b0
>>676
霊的なことが全くないじゃんw
678:本当にあった怖い名無し
06/12/27 01:19:42 3yPQ9RNO0
きっとユキは雪女に違いない
679:本当にあった怖い名無し
06/12/27 07:35:53 sEMWFiyuO
ああ、あのヤマなしオチなしイミなしな大長編ね
680:本当にあった怖い名無し
06/12/27 13:09:02 1b0abvHrO
?
681:本当にあった怖い名無し
06/12/27 15:46:15 JSUS+GO00
>>532か
682:ユキとの日々
06/12/27 16:04:17 z9tjFPqq0
「ふり~だした~ユキに包まれ~ながら~」
「何?」
「だからお前じゃないってば!」
オレは、後ろで朝飯作ってる幽霊、ユキにツッコミを入れる。
こんな日々が、最近の日常。
歌詞の中にユキって言葉が入ってると反応してくるのだ。
たとえば、「こなあぁぁあああゆきぃぃぃぃいいねぇえ」で反応する。
この前は「行き先は私的 終着駅~」で反応した。「行き先」の「行き」の読みが「いき」ではなく「ゆき」であったのが原因。
ちなみに、寒いのはあんまり好きじゃないらしく窓を開けたら怒られる。名前がユキなのにね。
そんなユキと出会ったのは、今から二ヶ月前。
家出する為に部屋を探していたオレは高校生の俺でも入れる安くて広い部屋があると聞いてここに引っ越してきたのが始まりだ。
場所は都内にほどよく近く、学校からもそう離れてない場所にある2LDKのマンション。
何故か家具付き、風呂付き、オートロック付きでありながら月々5万円。そこそこのアルバイトをすれば十分住める。
むろん、おかしいと思ったので調べてみたら入った奴が連続で七人も一週間以内に死んでいるといういわくつきの部屋らしい。
隣の部屋に住んでいる大学生も「死なないように気をつけろよ」と引きつった笑顔で俺に言ってくれた。
まぁ、俺がまず部屋に入って見たのはおびただしい数の弱小霊や残留思念だった。
続きはフェルエリア・フォン・エターナリティで出現。
683:本当にあった怖い名無し
06/12/27 16:10:14 oG7S/VlW0
こなああああああああああああああ
684:本当にあった怖い名無し
06/12/27 16:45:03 2QmriTRg0
ゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
685:本当にあった怖い名無し
06/12/27 19:14:49 0mhdQOn/0
ねえ。
686:本当にあった怖い名無し
06/12/27 22:34:05 z9tjFPqq0
こころまでマッガーレ
687:本当にあった怖い名無し
06/12/27 22:50:14 LBXfuCAq0
うっほ
688:本当にあった怖い名無し
06/12/28 06:01:49 /SCqGJIY0
染められたならぁぁぁあ!あ、アーッ
689:本当にあった怖い名無し
06/12/28 13:49:33 PLvwPA4Y0
うっほうっほ
690:本当にあった怖い名無し
06/12/28 20:38:43 yIE4r764O
ツンデレって何ですか?
691:本当にあった怖い名無し
06/12/28 20:50:55 PeAAHOjg0
お前の後ろにいる子がそうさ
692:本当にあった怖い名無し
06/12/28 20:57:24 Sl+/Rotw0
ツンデレのツンはツングース(Tungus)のツン
カムチャツカ・サハリン(樺太(からふと))からシベリア東部および中国東北部に分布するツングース語を話す民族の総称。
狭義には、その中のエベンキ族をいう。中国の歴史に、鮮卑・靺鞨(まっかつ)・女真(じょしん)などの名で現れる。
そしてデレとはディレギュレーション(deregulation)を簡単に省略したモノ
規制の緩和・撤廃。自由化。「貿易の―」
つまりツンデレとはツングース語を話す人たちは自由です!
693:本当にあった怖い名無し
06/12/28 21:20:37 HuUcUwIwO
>>683-689
何だこの流れwww!!電車ん中でココア噴いちまったじゃねーか!!(;;^,⊇^;)
694:本当にあった怖い名無し
06/12/29 16:33:36 7Texq9W6O
>>693
なんかIDがすげぇ
695:本当にあった怖い名無し
06/12/30 04:10:36 O9rVUr/bO
マジで>>683-689の流れが分からん
何かのコピペ?
696:本当にあった怖い名無し
06/12/30 05:10:01 xm81EqG60
>>695
レミオロメンの「粉雪」の1フレーズ
粉雪 ねえ、 心まで曲がれ (uho)染められたなら…(uho,uho)
697:本当にあった怖い名無し
06/12/31 00:11:21 hKGJBTA1O
お題:今年も終りですな
698:本当にあった怖い名無し
06/12/31 02:00:04 dimgseC50
「私ね、除夜の鐘が始まったら成仏しようと思うんだ・・・」
「え?何だよ、いきなり」
「幽霊って言ってみれば煩悩の塊みたいな物でしょ?だから・・・そう決めたの」
「そっか、そうだよな。君との生活も楽しかったけどこのままで良い筈ないしな」
「うん」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ばか」
699:本当にあった怖い名無し
06/12/31 06:39:39 SIjVgsihO
>>696
おい
700:本当にあった怖い名無し
06/12/31 10:02:00 zAowoBLfO
700!
このスレも廃れたなぁ
来年こそは成b…
701:本当にあった怖い名無し
06/12/31 13:06:53 wzGnXvHqO
>>700
成敗してくれるわ!
?
702:本当にあった怖い名無し
07/01/01 01:06:43 C35/Rb4N0
こなぁぁあああゆきぃいぃいいねぇな・・・マジ。
千葉県粉雪マジでねぇよ。
703: 【大吉】
07/01/01 01:14:06 2k0iF7Cd0
こなあああああああああああああああああああああああ
704: 【大吉】 【1702円】
07/01/01 02:03:18 neiGTjQL0
いつまでもつのだろう。このスレは…。
705: 【だん吉】 【1633円】
07/01/01 02:08:34 h2AJUFTf0
なんかこんなんだったっけ?
706:本当にあった怖い名無し
07/01/01 02:09:02 u65Vqsw0O
703と704の息の合わなさに新年早々吹いちまったw (;;^,⊇^;)
707: 【凶】
07/01/01 14:14:51 7rzkjos+0
俺もおみくじ。
つーかレミオロメンはやってんの?
708:本当にあった怖い名無し
07/01/02 04:10:57 vcF32b51O
>>707
冬にナルト流行るんだよ
因みに俺は、「電話」が好き…
うん…どうでも良い話だね
ごめんね…
709:本当にあった怖い名無し
07/01/02 06:03:33 9lTsT0xP0
こなあああああああゆきぃいいねえここ
710:つらら女
07/01/02 07:59:29 STURAZSF0
「う~さむさむ…」
両親の旅行中一人残された俺はようやく雪かきを終え、冷えた体を温めるべく一風呂浴びることにした
前もって浴槽に熱いお湯は張ってある 一刻も早く暖をとりたい俺は行儀悪くも雪で濡れた衣服を脱ぎ
捨てると浴室の戸を勢いよく開いた
ガラガラッ
俺「…」 女「…」 カポーン
戸をあけた俺の目に飛び込んできたのは湯浴み中の女の姿 よくよくみると隣家の一人娘、A子ではないか
A子はしばしポカンと闖入者を眺めていたがふと我に返ると「キャーーーー!!!!」とあらん限りの悲鳴を上げた
ああそういえば隣の風呂釜が壊れたんで今日からうちの風呂を貸すことになってるって出かける前にお袋言ってたな
A子に合鍵も渡してたんだっけ…心の隅で妙に冷静にそんなことを思い出してたり
「…エ」「エ?」「エッチ!スケベ!!ヘンタイ!!!ゴーカンマ!!!!」「ま、待て!おちつけ!!」
ありったけの罵詈雑言を叫び続けるA子と必死で制する俺
騒ぎを聞きつけた近所の人が集まったらどんな誤解を受けるか…下手すりゃ警察呼ばれるかも…
「これはわざとじゃない!偶然だ!不幸な事故なんだ!!」「いいから早く戸を閉めてよ!!」
「あ、ああ、そうか…」ガラガラッバ゙タン!!「よし!」「あんたが中に入ったまま閉めてどうすんのよ!!」もうなにがなにやら
711:つらら女
07/01/02 07:59:59 STURAZSF0
さらにパニクる俺と騒ぐA子だったが「ぶえっっっつくしょぉぉぉい!!!!」俺の大くしゃみでいったん空気が鎮まる
「な、なによ…よくみたらあんた全身真っ青じゃないの?」
そういえば雪かきを終えたばかりで風呂に直行したんだった俺 思い出すと同時に体もガタガタ震えだして止まらない
「ちょ、ちょっとヤバいんじゃないの?大丈夫?」
問われるまでも無く大丈夫ではない 生命の危機を感じた俺は本能的に目の前の熱いお湯に飛び込んだ
ハフウ…生き返る…体の芯まで温まる、という言葉を体感しながら人心地ついた俺
背中、お尻とまあ体の裏っかわに感じるムニュムニュって感触も大変心地よいです
程よい柔らかさとスベスベ感、うちの浴槽の壁ってこんなんでしたっけ?
毎日入ってるつもりだけど意外と気付かないもんですね
特に背中の上のほうに妙に大きな出っ張り二つありますね 違和感はありますが不愉快ではないです
グイグイッと背中を押し付けると程よい弾力で押し返されます こんな感覚初めてです テンピュール枕なんぞ敵じゃなし
お尻から脚にかけての感覚もまた… 特にお尻のところなんかちょっとザリザリした窪みがあって体を動かすと
ちょっとこそばゆかったりしててなんともいえません
ああもしかしたら浴槽内設置型のマッサージ用具みたいなもんですか?
温泉旅行から一人置いてかれた息子へのせめてもの心づくし 父さん母さんありがとう
マッサージ設備を一目見ようと感謝の気持ちと共に振り返った僕の後ろには、浴槽に飛び込んだ際乗っかってた、
いわば人間座椅子の状態のA子さんの顔があって、いったん凍えた体は温まっても思うようには動いてくれなくて、
僕はまた生命の危機を感じるわけです
712:つらら女
07/01/02 08:00:37 STURAZSF0
私とコイツは生まれたときからお隣さんでいわゆる幼馴染だ とはいえ仲は良好ではない
幼いころは仲も良く一緒に風呂に入ったりもしてたんだけど、小学校の後半位から
なぜだかお互いに敬遠するようになってしまった…
いや、原因は分かっている 私のせいだ ある日急にコイツの顔をみててドキッとなって、それから次第に
ドキドキする場面は増えて、妙に気恥ずかしくなった私はコイツにわざとツンケンした態度で接するようになった
最初はコイツもつっかかってきてたんだけど、いつの間にか本気の喧嘩みたいになって、そのまま二人は疎遠になったんだ
そうなったことに気付いてから私はとても後悔して、なんとかまたコイツと仲良くなりたかったんだけど、
今更前のように接することもできないし、謝るのもなんか妙だし、ヤキモキしてるうちにまた冷たく接しちゃう
そんな悪循環に陥ってた
だから今回お隣のお風呂を借りる話が出たときチャンスかも、って思った
「A子ちゃんはお年頃だし 銭湯の方がいいかしら」とおばさん達は気を使ってくれてたけど私はブンブン首を振った
何とかよりを戻したい、コイツと接するきっかけがほしいと、思えば私も必死だった
「まあおしめしてた頃からの仲だしねえ」と要望はあっさり通り、待望の初日
緊張と期待で待ちきれなくなった私は日の昇ってるうちからお隣を訪ねてしまった
確かに家にコイツがいなくてかなりガッカリきたけど、ちょっとHなハプニングも期待してなかったといえば嘘になるけど、
まさかいきなりこんなことになるなんて…
713:つらら女
07/01/02 08:02:52 6orfN9Ht0
でもこんなに体が、しかも裸で密着するなんて小学二年の頃の水遊び以来だ
コイツの背中大きくなったな なんだかゴツゴツしてる 脚とか腕も直接触れると筋肉がついてるのが良く分かる
背中で何度もおっぱいが押される ちょっと強く押された 痛くは無い 無いけど、何か、変だ
あっ、お尻そんなに動かすな 変なところに触ってるって…
変なところといえば…コイツのナニもなんか、た、逞しくなってた気がする 前はピョコンとラッキョみたいなのだったのに
ちょっと手を前に回せば、コイツのナニに、手が届くんだ…
なんだかドキドキしてきた 小学校のとき感じたものとも、今日コイツの家に入るとき感じたのとも違う初めてのドキドキ
体が芯のほうから温かく、熱くなる お風呂の熱気と体の中の熱気で、コイツとの間の壁が融けていく気がする
硬く降りたつららが太陽を浴びて次第に融けていくように
ふとふりむかれて二人の目があった 私は言った
「あんたばっかりズルいじゃない わ、私にも触らせなさいよ」
714:本当にあった怖い名無し
07/01/02 08:09:54 du+RgreyO
sneg?
715:本当にあった怖い名無し
07/01/02 10:01:33 9lTsT0xP0
続きは?
こなぁああああゆきぃいいいねぇえええこころま
716:公園のベンチ(1/7)
07/01/02 15:43:32 RWKlTpqZ0
>>653
遅レスだが、お題で頑張ってみる。
通勤の途中に公園がある。
幾ばくかの近道になるので、そこを通らせてもらっている。
帰りは中の自動販売機でジュースを買うのが習慣となっている。
最近はめっきり寒くなったので缶コーヒーに変わった。
いつも通りに販売機の前で一息つくとベンチに座っている少女が見えた。
こんな時間にひとりで?と思ったが、塾通いの子もいるし
そんなに訝しがる事も無いか、と別段気にしなかった。
しかし少女が目に止まった次の日も、そのまた次の日も、またまた次の日も
そこのベンチに座っているのを見て、多少は興味が出てきた。
販売機の場所からは俯き加減で顔はよく見えないが
少女はいつもそこに微動だにせずベンチに座っていた。
自動販売機のHOTの欄が一周した時、思い切って声をかけてみた。
少女は声をかけられて私の方を一瞥したが、興味無さそうに横を向いた。
なるほど少女にしてみれば私は一見の不審者である。
警戒するのも無理はないのであろう。
その日はお近づきの印として、缶コーヒーを少女の側に置いて早々に退散した。
次の日も、そのまた次の日も、またまた次の日も、私は少女に声をかけた。
しかし少女は関心をしめさない。いつも俯き加減で座っている。
こうなれば根比べである。私と少女の戦いである。
どちらが先に折れるか、プライドをかけた戦いである。
717:公園のベンチ(2/7)
07/01/02 15:44:47 RWKlTpqZ0
缶コーヒーを二桁ほど置いたであろうか、毎日続く私の儀式に、ある日少女は呆れたように呟いた。
「いい加減しつこい、何様?」
季節を象徴するかのような凛とした声、こちらを向いた顔は中々の器量である。
私は興味を持ってくれた事を嬉しく思い、はにかみながら答えた。
「いや会社帰りに、ここでいつも座っているのを見かけてね。何してるのかなと。」
「そんな事アンタに関係ないでしょ。」
最もな意見である。しかし袖擦りあうも多少の縁という言葉がある。
「まあそうなんだけど、ちょっと声をかけてみたくなってね。隣座っていい?」
返事が無いが拒否の意思が感じられなかったので、私は側に座る事にした。
「いや寒いね、最近はめっきり寒くなってきたね。」
「・・・・・・」
「いつもこんな時間に座っているけど、誰かと待ち合わせ?」
「・・・・・・」
側で話そうとするが相変わらず無言のままだ。
暫く話しかけても反応が返ってこないので切り上げることにした。
「じゃ、また。風邪引かないようにね。」
そう言って私は少女に別れを告げた。
次の日から帰りは少女の側で話しかけるのが日課となった。
相変わらず返事はないが、一応私の話は聞いてくれてるようだった。
718:公園のベンチ(3/7)
07/01/02 15:45:40 RWKlTpqZ0
あくる日の朝、やけに寒いと思ったら雪が降っていた。
風は強くないが空から降ってくる雪は、寒さの厳しさを感じさせるのに十分だった。
さすがにこんな日はいないだろうと帰りに公園に寄ったら
いつも通りに少女はそこにいた。
「驚いた、こんな日にいるとは。」
「そんな事アンタに関係ないでしょ。」
「こんなに寒いのにじっとしてたら風邪引くぞ。」
そう言って私は少女に自分のコートをかけてやった。
少女はキョトンとした顔で私を見て言った。
「何やってるの?」
「何って、寒いと思ってコートをかけてやった訳だが。」
「アンタコート脱いで寒くないの?」
「いや寒いけど、君が風邪引く方が心配だね。」
そう答えると、少女は柳眉を歪めて言った。
「はぁ?アンタ馬鹿じゃない?見ず知らずの人を何で気にかけるのよ?」
「いや毎日会ってるから見ず知らずじゃないし、それにいつも話してるじゃないか。」
「アンタが側に座って一方的に喋ってるだけでしょ!」
少女は怒気をあらわにして言った。怒りのせいで顔が真っ赤だ。
むぅマズイ、昔からディベートと反論は苦手である。ここは退散する事にしよう。
「いや家ココから近いんで大丈夫。君こそココにいると風邪引いちゃうよ?
次に会った時返してくれれば良いから、じゃあね。」
「あ!ま、待ちなさいよ!」
三十六計逃げるにしかず、くわばらくわばら。
719:公園のベンチ(4/7)
07/01/02 15:47:11 RWKlTpqZ0
翌朝目覚めると体がダルかった。まさかとは思ったが風邪を引いたみたいである。
上司に電話をして、病院に行くことにした。
診断はインフルエンザ、何という事だ
医者が言うには、入院の必要は無いが暫く安静にしろとの事である。
事情を説明して溜まっていた有給を使うことにした。上司は仕方がないなと許可してくれた。
こういう時に一人身は辛い。咳をしても一人である。
全快するのには片手の指を折り返すほどの日を要した。
健康というのは良いものである。職場の皆に頭を下げ、職務を再開した。
そして帰りに公園に行くと、相も変わらず少女がそこにいた。
近づいて声をかけようとしたら、逆に少女の方からかけてきた。
「遅かったじゃない。」
思えば少女の方から声をかけて来たのは、これが初めてである。
私は下らない事に嬉しくなり、顔を緩めて答えた。
「いや風邪引いちゃってね。引継ぎ等で色々あってね。」
そう答えると、少女は柳眉を逆立てて言った。
「だから言ったじゃない!アンタが風邪引いてどうするのよ!?
私の事なんかほっといてくれれば良かったのに!バッカじゃない!?」
「いやゴメンゴメン、悪かった。次から気をつけるよ。」
私はそう言って側に座った、少女は変わらずまくし立てる。その日から話し役と聞き役が逆転した。
公園に行くと少女がいる。少女は私を見つけると側に座るように言う。
そしていかに私が馬鹿なのか延々と語る。私は相槌をうって話しに耳を傾ける。
そんなのが日課となった。
720:公園のベンチ(5/7)
07/01/02 15:48:47 RWKlTpqZ0
そうして彼女の罵倒にも慣れたある日、私は彼女に言った。
「こうして話していられるのも今日が最後かもね。」
「・・・・・・どういうこと?」
「いや、この間転勤が決まってね。引っ越すことになったんだ。」
「はあ!?あんたソレOKしたの?」
「入社の時に転勤OKの条件があるからね、断れないよ。」
「はあ!?あんたバカ?そういうのを組織の歯車っていうのよ!」
彼女はまるで自分の事の様に怒っている。私は微笑んで言った。
「ありがとう。」
「え?」
彼女は面食らったようだ。
「いや自分の為に怒ってくれるなんて、家族がいたらこんな風に親身になってくれたかな、と。」
次の瞬間、彼女は真っ赤になって叫んだ。
「ば、ば、ば、バッカじゃないの!?そんな考えだから体よく利用されちゃうのよ!」
罵詈雑言が私にむかって次々に飛んでくる。私は適当に相槌をかわした。
しばらくして語彙が切れたのか、彼女が無言になった。
そして、私の方を一瞥して呟いた。
「・・・・・・また、帰ってこれるんでしょ。」
どうだろうか。一応上司の話では二、三年で戻ってこられるという話だが。
「帰ってこれると思うよ、多分。」
「・・・・・・多分じゃ駄目、約束しなさい。」
「わかった、約束する。必ず帰ってくるよ。」
「絶対よ、女の子との約束やぶる甲斐性無しは許さないから!」
そうして、彼女とベンチを後にした。
そして、戻ってくるのには五年の歳月を要した。
ニ、三年で戻ってくるというのは出来なかったが、とりあえず帰ってこれたのである。
彼女は今もいるのであろうか。私はすぐに公園へと向かった。
五年経って来て見れば、公園は様変わりしていた。
住宅事情なのか知らないが、前より狭くなっていた。
そして、彼女と座っていたベンチも撤去されていた。
その日は半日待っていたが、彼女が来る気配は無かった。