なにそのツンデ霊☆六人目★at OCCULT
なにそのツンデ霊☆六人目★ - 暇つぶし2ch2:本当にあった怖い名無し
06/09/20 20:39:29 Fxv8GLDU0
2get

3:本当にあった怖い名無し
06/09/20 20:52:38 f3SzBJ580
3

>>1

4:本当にあった怖い名無し
06/09/20 21:32:03 HqvSFzy20
4get
>>1

5:本当にあった怖い名無し
06/09/20 21:34:13 G74n0lYeO
死ねば良かったんだよ!!

6:本当にあった怖い名無し
06/09/20 21:41:40 KiQ8eHmtO
>>1000ならツンデ霊全て成仏

7:本当にあった怖い名無し
06/09/21 00:56:35 RjFjBxhv0
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ
うっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほうっほ

8:本当にあった怖い名無し
06/09/21 01:08:50 0Ba1DCL9O


9:本当にあった怖い名無し
06/09/21 01:11:45 0mllc8rq0
                        ∩___∩
     __ _,, -ー ,,             / ⌒  ⌒ 丶|     >>1、乙って言ってほしい?
      (/   "つ`..,:         (●)  (●)  丶        ねぇ、乙って言ってほしい?
   :/       :::::i:.        ミ  (_●_ )    |
   :i        ─::!,,     ハッ  ミ 、  |∪|    、彡____
     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●    ハッ    / ヽノ      ___/
    r "     .r ミノ~.      ハッ   〉 /\    丶
  :|::|    ::::| :::i ゚。            ̄   \    丶
  :|::|    ::::| :::|:                  \   丶
  :`.|    ::::| :::|_:                    /⌒_)
   :.,'    ::(  :::}:                    } ヘ /
   :i      `.-‐"                    J´ ((

10:本当にあった怖い名無し
06/09/21 10:43:38 InLIZpDlO
10ダラス

11:本当にあった怖い名無し
06/09/21 13:02:09 hQeWH2u+0
11pm

12:本当にあった怖い名無し
06/09/21 19:56:07 e/7i7G2o0
Majextic-12

13:本当にあった怖い名無し
06/09/22 00:30:59 pSHa9oqD0
13階段

14:本当にあった怖い名無し
06/09/22 08:08:26 VoXDjGMh0
重始末

15:本当にあった怖い名無し
06/09/22 10:42:14 vwARKW5J0
十五夜お月様

16:本当にあった怖い名無し
06/09/22 10:43:22 3Go4MXpJ0
十六夜

17:本当にあった怖い名無し
06/09/22 12:22:02 CSEnYyz5O
グロック17

18:本当にあった怖い名無し
06/09/22 13:17:36 7T31lpfhO
おはこ

19:本当にあった怖い名無し
06/09/22 16:28:38 NrfxMmLtO
イクイク!!


>>1と職人乙

20:本当にあった怖い名無し
06/09/22 19:18:11 vwARKW5J0
仁王立

21:本当にあった怖い名無し
06/09/22 20:26:57 BSE/lGwt0
NO.21

22:本当にあった怖い名無し
06/09/22 20:28:00 BSE/lGwt0
>>21
俺の頭にBSEが!!orz

23:本当にあった怖い名無し
06/09/22 21:20:12 9aRc66y/0
>>22
CJDでも狙ってみるか…

24:本当にあった怖い名無し
06/09/23 00:06:57 vwARKW5J0
24時間、戦えますか?
ビジネスマンの諸君。

25:本当にあった怖い名無し
06/09/23 01:00:09 B85+VHz20
25階の非常口で・・・・

26:本当にあった怖い名無し
06/09/23 02:58:16 gPXCqB5J0
2歳の時に6歳の姉が死んだ。それから4年間、俺には姉の霊が見えていた。
6歳の誕生日を向かえた日、姉は急に消えてしまった。 1通の手紙を残して。





ツンデ霊が見当たらない

27:本当にあった怖い名無し
06/09/23 12:03:24 lFqEcphn0
27時間TV

28:本当にあった怖い名無し
06/09/24 05:20:51 1SsksIwQO
苦節28年、ついに片栗粉Xと虚数素子装置の力でツンデ霊の捕獲に成功した。
俺「やあ霊子、ご機嫌いかが?」
霊子「最悪だぜ、てめぇの面を見ちったからな」
俺「今日もツンツンだね、ハァハァ」
霊子「マジキモいんだよ、おめーはよ」
俺「そろそろデレても良いんだよ?」
霊子「…ペッ」
べちゃ
霊子の吐いた唾が俺の頬に命中した。
霊子「失せな、チンカス野郎」
俺「…ツ、ツンキタ―(゚∀゚)―ッ!」
霊子「…ド変態め」
俺「ハァハァ、もっと、もっとツンしてぇ」
霊子「死ね、死んでしまえ!」
 
助教授「…これが昨日の監視ビデオですが…かなり病状は悪化してます」
教授「末期状態だね、もう手の施しようが無い」
助手「まだ若いのに気の毒に」


29:本当にあった怖い名無し
06/09/24 10:06:03 b4QVwZvs0
29が食いたいんだ。

30:本当にあった怖い名無し
06/09/24 13:38:56 WotbNSToO
三重苦

31:本当にあった怖い名無し
06/09/24 14:36:25 JoPJY9sJ0
賽の河原


32:本当にあった怖い名無し
06/09/24 15:36:07 x0OmSn5s0
サニー、愛してるよ

33:本当にあった怖い名無し
06/09/24 16:46:52 eq19LPNO0
今夜の晩飯はミミガー

34:本当にあった怖い名無し
06/09/24 19:44:05 JMSq40Vf0
ミシシッピ川

35:本当にあった怖い名無し
06/09/24 23:41:00 b4QVwZvs0
産後の経過は順調ですか?

36:本当にあった怖い名無し
06/09/24 23:46:43 uEYicbYnO
ミロシェビッチ

37:本当にあった怖い名無し
06/09/25 00:29:47 PEuuvmat0
見なさいよ、このスレの惨状を

38:本当にあった怖い名無し
06/09/25 00:30:55 sJyrh1Ed0
あんたたち、いい加減にしなさいよっ!
いつまでこんなつまんない流れにしてんのよっ!

39:本当にあった怖い名無し
06/09/25 00:30:59 SMg2xHA10
スレ × スレ × スレ = スレ の三乗

40:本当にあった怖い名無し
06/09/25 00:32:39 sJyrh1Ed0
べ、べつにこのスレのためにいってるんじゃないんだからねっ!
誤解しないでよねっ!!

41:本当にあった怖い名無し
06/09/25 01:52:43 YpiksVcM0
よいよい

42:本当にあった怖い名無し
06/09/25 01:57:38 nkwtehA3O
>>40
試しに書いてみれば良いんじゃないかな?
楽しいよ?

43:本当にあった怖い名無し
06/09/25 02:11:33 i50xyFwv0
よさのあきこ


こ、これでいいの?
べつに楽しそうだからマネしたんじゃないんだからねっ!

44:本当にあった怖い名無し
06/09/25 02:14:26 SMg2xHA10

あぁ、やっと何やってたのか判ったw

>>44
シシシシシッ

これでよいか?

45:本当にあった怖い名無し
06/09/25 08:08:31 DY96362g0
四の五の言わないで話を進めなさいよねっ
べ、別に、あなたの文章が読みたい分けじゃないのよ
スレの行く末が心配なだけだからね

46:本当にあった怖い名無し
06/09/25 08:59:25 nkwtehA3O
とりあえず保守


「…またドス?」
「うるさい。もうちょっとで赤フル倒せるんだから話しかけないで。」
「何故に赤フル?まず何で勝手にゲームしてんの?」
「…中落ちが欲しいのよ。あー、もぅ!!気が散るなぁ!!」
「そこで電気球くらうかよ?あぁ~、そこ普通頭いくだろ、頭。」
「うるさいうるさい!!まだ太刀に馴れてないの!」
「ちょっと貸してみ?あ、あと一撃だったじゃん。」
「!!勝手になにしてんのよ!?あんた自分のしたこと分かってんの!!?」
「そんなに怒んなよ…。お、報酬で中落ち出てんじゃん。」
「やた!これでフルフル装備コンプ!!」
「まぁ、強化でまた必要になるけどね。」
「えぇ~!?そんなのアリぃ?!ちょっと、どうゆうことよ!」
「俺に言われても…。あ、ナナ倒しに行こ。」
「待ちなさい!中落ち集めるの手伝いなさいよ!?」
「俺別に使わないからやだ。こればっかりは諦めが肝心だよ?」
「いいからやるの!ていっ!!」
「あぁ!またフルフル討伐…。」

結局その日は、15匹倒しても一向に出る気配はなく、打ち止めとなったとさ。

47:本当にあった怖い名無し
06/09/25 20:23:21 EL8Q+7NwO
丹波さんってさ…

48:本当にあった怖い名無し
06/09/26 10:25:32 6A1u3u1wO
保守

49:本当にあった怖い名無し
06/09/26 14:16:05 NgUHNT3S0
よく見ていろ!

50:本当にあった怖い名無し
06/09/26 15:29:57 lH2ER1q/O
そういえば前にどっか板行ったときIDがCore2Duoだったことがあったなぁ
なんて思いつつ50?

51:本当にあった怖い名無し
06/09/26 16:42:25 3pYve/xrO
あんた、そろそろなんか書きなさいよっ!
べ、べつに待ってるわけじゃないんだからねっ!

52:本当にあった怖い名無し
06/09/26 17:29:00 f2LDbtM00
ある日、借金返済のために麻雀打ったんです。
負けたら生命保険で支払うしかないような額です。つまり死ねってことです。
相手はコンビ打ちで、どう考えても不利でした。でも勝つしかありません。
ここまで3位・4位・3位で、いいところがありません。
そんな状況で迎えたオーラス、大物手が来ました。巻き返しのチャンスでした。
でも、その大物手を和了るためには対面のド本命牌を切らなくてはなりませんでした。
その牌を切らなくても、一応安めのテンパイには受けることができる形です。
悩んだ末、死亡確定のような危険牌を切ることはできないと思いました。
その時です。

「死ねば助かるのに…………」

誰もいないはずの後方からそういう声が聞こえてきました。
それで、自分がただ怯えていたことに気づかされました。
オレが今やっているのは博打だ。
どうせ死ぬなら強く打って……死ねっ…!

その牌は通り、無事逆転トップを取ることができました。
後に知ったことですが、あのときはじめに切ろうとした牌は、下家のアタリ牌だったそうです。
雀荘を出るとき、助言をくれたと思われる子供がいたので、手を合わせてお礼を言いました。

「いや、ホント助かったよ。ありがと」
「ば……ばかっ、あんたなんか死んじゃえばよかったのよ!」
「お礼しないとな。また来週きてもいいかな」
「ダ、ダメっ! また負けそうになったら危ないわゎ!!!」

翌週、なんか栄養ドリンクを持って代打ちをしてくれました。
買いすぎただけで、決して敵地で出される食べ物を口にしないためではないそうです。


ホラ書いたぞ

53:本当にあった怖い名無し
06/09/26 18:09:15 j9DByQOVO
キンマーの読み切りにありそうな話だな
ごちそうさまです

54:本当にあった怖い名無し
06/09/26 18:20:37 3pYve/xrO
一応いっとこうかな。
書いてくれてありがと。

55:本当にあった怖い名無し
06/09/26 20:24:16 YCyMf1uU0
後の赤木しげるである。

56:本当にあった怖い名無し
06/09/26 22:12:38 xh498QkUO
俺は坊や哲って書こうとしたのに……

57:本当にあった怖い名無し
06/09/26 22:42:53 nPFs/q1R0
ていうかどう見てもアカギだからしょうがない

58:本当にあった怖い名無し
06/09/27 00:39:57 Fuuv7sbN0
あんたなんかホントに死んじゃえばよかったのよっ!
べ、べつにアドバイスとかそんなんじゃなかったんだからねっ!

59:本当にあった怖い名無し
06/09/27 20:29:16 WF6aMxgNO
御苦労!

60:52
06/09/27 20:41:08 7K8ideF10
アカギなら日本全国老若男女全ての人が知り尽くしているだろうと思い込んでネタ元を書かなかった
反省した

61:本当にあった怖い名無し
06/09/27 20:42:16 7FeTWmTAO
どういたしましてっ!

62:本当にあった怖い名無し
06/09/28 20:46:09 JPpFd7mIO
前スレ埋め立て完了

63:本当にあった怖い名無し
06/09/28 21:07:07 AKgqmtZ9O
乙何て言わないぜ








つ旦

64:本当にあった怖い名無し
06/09/29 13:58:40 aJ4LgEjLO
新スレにはきたけど、新作は暫く先だろうなぁ


65:本当にあった怖い名無し
06/09/29 15:04:21 Qt4Igs1Z0
そうか。じゃあKSKしてみよう

66:66び
06/09/29 16:40:06 JuD4jVVM0
数年ぶりに故郷の町に帰った俺
改札を出ると迎えてくれたのは幼馴染のA子だった

「お前、わざわざ待っててくれたのか?」

「べ、別に…。たまたまこっちに用があって、そういえば今日帰ってくるとか言ってたなって
偶然思い出してちょっと寄ってみただけで…(シドロモドロ)」
「だ、だからあんたのことなんて全然待ってなかったんだからね!!」

「そうか、ありがとうな」

「な、何わけわかんないこと言ってニヤニヤしてんのよ!もう、さっさと帰るわよ!」

そんなA子はろくろ首 
口ではなんと言ってても、どれだけ俺を待っててくれてたかは一目瞭然だ

67:本当にあった怖い名無し
06/09/29 17:28:07 4qefo53W0
>66
不覚にも吹いた

68:本当にあった怖い名無し
06/09/29 18:30:50 nJ9x2LevO
>>66誰がうまいことを(ry

69:本当にあった怖い名無し
06/09/29 20:58:31 FpofF3eR0
まさか首だけ迎えに来てたのかΣ(゚д゚)

70:本当にあった怖い名無し
06/09/30 00:24:25 y0AMZx0o0
それじゃ飛頭蛮だw

71:本当にあった怖い名無し
06/09/30 03:38:13 A1IOtkEoO
番号に合わせた新作乙!


72:本当にあった怖い名無し
06/09/30 10:43:08 bh7EXkB20
>>66
あんた神だ

73:本当にあった怖い名無し
06/09/30 21:07:20 m8kfTpsHO
保守

74:本当にあった怖い名無し
06/10/01 05:40:40 mfRecGEa0
>>69
ヒント

つ 慣用句「首を長くする」

75:その1
06/10/01 12:08:11 oFMrfSS90
このトンネルを通る時はいつも気が重い。
隣の町に出る時、最も近いルートなので使う機会も多いが、
実のところあまり評判は良くない。
と言うのも、このトンネルにはいろいろと曰くがあるからだ。
まずはこのトンネルを造っている時に事故が起きて人が死んだ、
とか、近所の住人がこの現場で自殺した、とか、玉突き事故があった、とか、
通り魔事件があった、とか、調布市は東京、とか。
うわ、つまんねー。
それだけ何か事件があっても、ここが主要交通路となっているいま、
いまさらこのトンネルをどうこうすることはできない。
だから、ここを通る時は、利用する人の方が気をつけなければならない。
特に僕みたいに「見える人」はなおさらだ。

76:その2
06/10/01 12:09:44 oFMrfSS90
「ちょっと!この人誰よ」(怒)
助手席に座った彼女は、後部座席を指さして僕を怒鳴りつける。
「いや、ほらそれって……僕のせい?」
バックミラー越しの後部座席には、肩までのストレートヘアーの幼い顔立ちをした15,6歳の女の子がちょこんと座っている。
当然、僕が車で家を出た時には乗っていないし、途中で車を止めた覚えもない。
つまり。
「君も『見える』んだから、いまさら言っても仕方がないと思うんだけど」
僕が肩をすくめると、彼女は頬をぷぅ、とふくらませる。
「だから、そういうことを言ってるんじゃないの!」
「じゃあ、一体僕にどうしろと」
「だって……今日は、やっと……ふたりき……もう!」
彼女は勝手に人で完結すると、信号待ちで止まった車からでていった。
「好きにすればいいじゃない!知らない!!」
彼女はこっちを振り返りもしないで、ずんずんと道を歩いていった。

77:その3
06/10/01 12:10:30 oFMrfSS90
車に残った僕は、ふう、と大きく息をつくと後部座席を見る。
後ろの女の子はこの展開に小さくなっている。
「気にすることはないよ、いつものことなんだ」
『あの、でも』
「どうやら、僕はそういった体質でね。外を歩くと連れてきてしまうみたいなんだ」
そういった僕に後部座席の女の子はぱっと視線を逸らす。
心なしか頬が赤くなっている気がする。
(また連れて帰ってしまうのかなぁ?)
でも、1人もふたりも同じか。
などと、結論付けた時に携帯にメールが入る。
『楽しみにしていたのに台無し!
 でも、許してあげるから早く帰ってきなさいね』
上目遣いで少し恥ずかしげに強がる彼女の顔が浮かんでくる。
わき上がってくる笑いを抑えきれない僕にもう一通メールが入る。
『それと、浮気は許さないからね!』
 そのメールを後ろから覗き込んだ、女の子はちょっと眉をひそめる。
『あの、このまま一緒にいると迷惑?』
「気にしないでよ。いまさら1人2人増えても変わらないし」
それでも心配顔の女の子に僕は言った。
「気付かなかった?さっきの彼女も君と同じなんだ」
目を丸くした女の子は、僕の言葉に安心したのか、後部座席に座り直す。
僕は家に帰った後、新たなおみやげを前に彼女にこってり絞られる僕と、
その尻馬にのって責め立てる、3人の霊達を想像して苦笑いした。
でも、それもまた楽しいかも知れない。
明日からしばらく続く騒がしい日々を思って少し浮き浮きしていた。

「体、保つかなぁ」

78:本当にあった怖い名無し
06/10/01 13:16:12 I89vVJt20
>>75-77
GJです。

79:本当にあった怖い名無し
06/10/01 15:40:23 wwFqXZea0
ゴッド★ジョブ

80:69
06/10/01 19:55:28 We7/zu2I0
>74
いや、だから、ろくろ首なんだから首だけ駅まで伸ばして
迎えに来ていたのかな、と思ったんだが。

そんで、体のほうは家でお茶してたとかさ。
まあ、首が駅まで来てればカップは持ててもお茶なんか
飲めないわけだが、あるいはそんなことにも事前に気がつかない
くらい舞い上がってたんじゃないか、とこれは俺の妄想。

81:本当にあった怖い名無し
06/10/02 00:00:04 7ajUtUFg0
>>66
首を長くして待っていたってことねw
そして、現実にもろくろ首として首を長くして待ってたことってww


82:本当にあった怖い名無し
06/10/03 01:05:01 kx2xck5dO
保守

83:本当にあった怖い名無し
06/10/04 19:30:59 L+i+vnH20
>>75-77
スタンダードな作品ですなww
ここらしくて好き

84:本当にあった怖い名無し
06/10/05 00:11:43 dB/gcNeo0
ほっしゅ

85:本当にあった怖い名無し
06/10/05 15:20:13 N2u+m4Y6O
誰もいない…?

86:本当にあった怖い名無し
06/10/06 14:31:58 Ak+1Y07S0
いるよ

87:本当にあった怖い名無し
06/10/06 18:35:16 kswBea4Q0
やっぱり誰もいない……

88:本当にあった怖い名無し
06/10/06 19:32:44 86kc+JfJO
イルヨ

89:本当にあった怖い名無し
06/10/06 20:41:23 nOtvm3240
とりあえずageておいて・・・
作家様達がいない・・・orz

90:本当にあった怖い名無し
06/10/06 20:43:59 dE46IurK0
ほしゅしゅ

91:本当にあった怖い名無し
06/10/06 21:26:25 r7TO/cKc0
ね、ネタも無いのにあげないでよ!チンカス!!

92:本当にあった怖い名無し
06/10/06 22:26:51 ynul3ayxO



93:本当にあった怖い名無し
06/10/07 14:02:20 Pu6yWNP70
ある日、俺は午後になったあたりから体に妙な違和感を感じていた。
しかし霊感の「れ」の字もない俺は、体調でも崩したか程度に思っていた。
道行く人がたまに俺のほうを見てびっくりするあたり、顔色が非常によろしくないのかもしれない。
こういうときは酒を飲んで早く寝るに限る。
コンビニで引きつった顔の店員から酒を買い、その日は10時前には寝た。翌朝、しっかり寝たはずだが体の違和感は消えていない。
朝の準備を済ませた後でふと昨日は携帯を朝かばんに入れたっきりで、一度も出さずに寝てしまったことを思い出しあわててチェックしてみた。
・・・・・・・留守電12件、しまった、誰か緊急の用事でもあったのか、とりあえず再生せねば

「私メリーさん、今○○駅にいるの」
「私メリーさん、今○○大学の前にいるの」
「私メリーさん、今○○教室の前にいるの」
「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」
「私メリーさん、さっきからあなたの後ろにいるの」
「私メリーさん、あなたの後ろにいるんですけどー、もしもーし」
「もしもーし、メリーさんですよーいい加減気づいてくださーい」
「メリーです・・・取り憑いた人が鈍すぎるとです・・・めりーです・・・」
「うー、一日一回くらいは後ろ見るもんでしょ普通!」
「ほらほら、あのおじさんとかめっちゃ私のこと見てるよ」
「な、なんでうつ伏せで寝るの!いいかげんこっちみなさいよ・・・」
「えぅ・・・ぐすん・・・・メ、メリーです、この録音きいたらでいいので後ろみてください」

俺は背後の気配を確認すると、振り向かないで家を出て大学へ向かった。
その日俺の背後には、半べそかきながら後ろをついてくる少女がいたらしい。

~どっかから転載~


94:本当にあった怖い名無し
06/10/07 14:13:27 u/kgofuHO
さすがのメリーさんも2ちゃんにかかればただの可哀想な女の子だな

95:本当にあった怖い名無し
06/10/07 14:30:53 dbcm+1jyO
ここのオタ共の気持ち悪さと言ったら無いな。

96:本当にあった怖い名無し
06/10/07 14:40:23 1avn9A1oO
>>95
2ちゃん=ヲタと言う発想は電車男からか?随分前からネット珍走団の方が苦笑さんになってるやん。
利用した店が気に入らない程度でスタッフの実名入りでありもしないクレーム書いたり、HP炎上させたり、でっち上げで病院や企業のイメージダウンさせたり等々…君って疎いね

97:本当にあった怖い名無し
06/10/07 14:50:08 uCUhE3yyO
ほしゅ

98:本当にあった怖い名無し
06/10/07 15:29:08 2Zgt6M9LO
>>95
おまいは前スレの神作品を読んでいないようだな・・・

99:本当にあった怖い名無し
06/10/07 16:22:15 u/kgofuHO
携帯多いな

100:本当にあった怖い名無し
06/10/07 16:50:07 gy95QJDzO
作品は書けないが100は貰っておく!

101:本当にあった怖い名無し
06/10/07 17:04:40 XvgyIxdjO
101回目のプロポーズ
べ、別にあんたの為に結婚するんじゃないんだからねっ!!

102:本当にあった怖い名無し
06/10/07 17:25:23 lqbClb5NO
はいはい、僕は死にましぇん死にましぇん

103:本当にあった怖い名無し
06/10/07 18:02:50 hRQF12rO0
僕は死にましぇん!
あなたが~ちゅきだから~!!

CV チャン・ドンゴン

104:本当にあった怖い名無し
06/10/08 00:30:06 ktZShdDb0
>>96
2ch=オタだと思うが
この世界と出会う代償でオタクと罵られるなら後悔はしない

105:www
06/10/08 19:02:16 BLs5Zli20
ツンデレ作者の他スレでの醜態



973 :本当にあった怖い名無し :2006/10/08(日) 04:22:15 ID:CjrqRoQC0
お前は絶対に助からない

974 :本当にあった怖い名無し :2006/10/08(日) 04:24:17 ID:CjrqRoQC0
祈った所で助からない
誰もお前を助けない
お前が仲間と思ってる奴等は真っ先に逃げ出した
悔い改める事すらできない貴様は助からない

975 :本当にあった怖い名無し :2006/10/08(日) 04:25:17 ID:CjrqRoQC0
一歩一歩近づいてるぞ

977 :本当にあった怖い名無し :2006/10/08(日) 04:31:11 ID:CjrqRoQC0
お前はわかっててやったんだよな
ただ騒ぎを大きくして自分だけは安全だと思い込み
傍からヘラヘラ笑いたいが為だけにやったんだよな
そうかそうか優越感に浸りたかったか

もう助からんぞ


106:本当にあった怖い名無し
06/10/08 21:35:12 cX+K3pTW0
ID:CjrqRoQC0って誰だよこのダラズが

107:本当にあった怖い名無し
06/10/08 21:55:40 rCJ7bRLi0
ハイハイ、ツンデレツンデレ

108:本当にあった怖い名無し
06/10/10 00:40:16 jhdLaDkN0
あれ、9日の書き込みは? 点呼したいこの頃

109:本当にあった怖い名無し
06/10/10 00:51:36 iLPKq+Iq0
書いてほしかったら素直に書いてほしいって言った方がいいぞ
もう先は長くないからな

110:本当にあった怖い名無し
06/10/10 01:57:17 A5e8njED0
こりてないみたいね。

111:本当にあった怖い名無し
06/10/10 23:01:00 H/KjK6R/0
>>109
多分お前は五流以下だろうから無理して書かなくてもおk。

112:本当にあった怖い名無し
06/10/11 00:17:35 TCcOFnTD0
こうして日本語もまともに読めないやつが沸いてくるから困る

113:本当にあった怖い名無し
06/10/11 08:59:32 CszkbhUPO
こんなキモスレに一流なんて存在するんですか>_<

114:本当にあった怖い名無し
06/10/11 10:25:22 m+TicgYvO
一流のキモオタ

115:本当にあった怖い名無し
06/10/11 19:02:09 miJqauujO
まぁまぁ、落ち着いて投下を待とうぜ

116:本当にあった怖い名無し
06/10/11 21:03:34 i336GD+X0
なにこのクズの寄り合い所w

117:本当にあった怖い名無し
06/10/11 21:47:55 HFkOVDQC0
>>116
その筆頭がなにをいうかw

118:本当にあった怖い名無し
06/10/12 07:09:46 AWaSOP3K0
ハイハイキモオタキモオタ
(^^)ノ 代表です

119:本当にあった怖い名無し
06/10/12 21:19:11 c/EoRo7G0
キメェwwwwwww

120:本当にあった怖い名無し
06/10/13 13:44:54 NDBEEVZ+0
今ここでののしり合ってる人たちはオフ会ではデレデレしあうのか?

121:本当にあった怖い名無し
06/10/13 14:09:34 z6JqDwNrO
オフ会来ても見えないよ

122:本当にあった怖い名無し
06/10/13 14:36:02 edRQ1dSS0
ツンデ『霊』だからな。

123:本当にあった怖い名無し
06/10/13 17:38:31 tly0q/q90
見える人には見えるさ
霊同士なら大抵見えるしな

124:本当にあった怖い名無し
06/10/15 05:00:24 Rgj/MhOJO
ほしゅ

125:本当にあった怖い名無し
06/10/15 08:09:07 2jf0TQiUO
家族で引っ越した田舎町。
古びた日本家屋が今日から我が家だ。
ずっとマンション住まいだったので新鮮だし、意外と住心地も悪くない。
何も問題はない。
なぜか俺の部屋にへんな女の子が居る以外は。
 
本人は座敷童子と主張している
「つまりあれか?家に住み着くとその家に幸せが訪れる、というあれか?」
「そうよ、本当はあんたなんかどうでもいいけど、幸せにしないと私の存在意義が揺るぐのよ
べ、別にあんたの為じゃないんだから!
勘違いしないでよね?」
ま、別にホントに幸せが訪れるとかはどうでもいい。
真性ロリの俺は座敷ちゃんが同じ部屋にいるってだけですでにイッちまいそうな程幸せだからだ。
 
「で、幸福を呼ぶ具体的な方法なんだけど。ちょっとした儀式が必要なのよ」
「儀式?」
なんかヤバい、怪しい宗教みたいだ!
「別に大したことじゃないわよ?
わ、私を…だっこしなさい」
 
?だっこ?
 
「な、なでなでしなさい」

「な、なによその目は!
仕方ないじゃない、伝統的な儀式なんだから!
私だって死ぬ程嫌なんだけど我慢してあげるんだからね!?」
 


126:本当にあった怖い名無し
06/10/15 08:12:14 2jf0TQiUO
ビバ、伝統!
合法的に幼女をだっこ出来るなんて素晴らしい!
 
「よーし、では遠慮なく熱い抱擁をくれてやるぜ」
「ちょ…や、やさしくしなさいよ!?」
 
きゅ
なでなでなで…
 
俺のなでなでに気持ち良さそうに目を細める座敷ちゃん。
「な、なにニヤニヤ見てんのよ!儀式だから仕方なくなでさせてやってんだから!調子にのるんじゃないわよぅ!」
 
なでなでなで…
「はぅぅ…はわわ…」
頭頂部が弱いらしい。
 
斯くして儀式は無事に終わった。
座敷ちゃん曰く、三日後から劇的な幸せが訪れるらしい。
 
俺はワクテカしながら待った、座敷ちゃんも付きっきりだ。
「結果を見届けなきゃいけないからいるだけなんだから!」
とは本人談だか
物欲しげに足元にまとわりつく様子はいかにも『ナデナデシテー』、って感じだ。
 
そして四日目の朝がきた。【続く】

127:本当にあった怖い名無し
06/10/15 08:32:09 XHvLDHYvO
ワッフル!ワッフル!!

128:本当にあった怖い名無し
06/10/15 17:07:31 d/Zps6Pw0
まさか、大人になってがっくり、とか言う落ちじゃあるまいな。

とりあえず座敷ちゃん増殖でおジャ魔女戦隊結成を希望。

129:本当にあった怖い名無し
06/10/15 19:14:50 DuOtcFvE0
>>128
あーあ、オチ言っちゃったよw

130:本当にあった怖い名無し
06/10/15 22:29:46 rEW6+hmw0
都合のいい想像ばかりしてるが、
実際の座敷童子って岸田劉生の「麗子」みたいらしいぞ。

131:本当にあった怖い名無し
06/10/16 00:06:10 x6H0WDvqO
そして迎えた四日目の朝。…
 
俺の親父が脳溢血で死んだ。

「おいおい!座敷!
幸せが訪れるんじゃねぇのかよ!?
なんで親父が死んでんだよ!」
当然、座敷ちゃんを問い詰める。
 
「莫大な保険金がおりたでしょ?
幸せになれたじゃない」
彼女は酷薄な笑みを浮かべて平然と言い放つ。
 
「こんなのは違う!」
「我儘ね、いいわよ?
さぁ私をなでなでしなさい
 
あんたに似合いの幸せを運んであげる…」
 
こいつは…
今更ながら彼女の危険性に背筋が冷やした。
しかし、俺はすでに魔に魅入られたている。
何もかもが手遅れだった。


132:本当にあった怖い名無し
06/10/16 00:08:03 x6H0WDvqO
 
そして時は過ぎた…
家族、友人、知り合いは皆変死し
俺自身も原因不明の事故で半身不随。
もう右手しか動かす事が出来ない。
 
そして彼女はいまも俺のそばにいる。
『右腕だけは残してあげる、なでなでに必要だし、ね』
天涯孤独で不自由な身体になった俺を彼女の世話で何とか生きていられる。

そして今日も彼女は俺になでなでを強いりながら嘲笑う。
「幸せでしょう?
あんたの好きな幼女と二人っきりの甘い生活だものね?」、と。



133:本当にあった怖い名無し
06/10/16 01:15:49 nGtyuM4e0
>>132
こういうのも,なかなか良い
GJ

134:本当にあった怖い名無し
06/10/16 03:41:56 GlFOQow2O
分かりやすいツンデレも演技か

135:本当にあった怖い名無し
06/10/16 03:47:45 HeA2fWX/0
怖いよ、これデレツンじゃないかよ。
でも、話は良かった。GJ

136:本当にあった怖い名無し
06/10/16 12:21:20 vAljYId/O
ワッフルと書こうとして手が止まった。
こーいうのはダメだ俺…
しかし最期のシチュは読んでて
恋姫のまゆきバッドエンド思い出した。

137:本当にあった怖い名無し
06/10/16 20:58:04 2ML2kHY7O
ふぉらっちょぱっきむ

138:本当にあった怖い名無し
06/10/16 21:09:53 F1bNDbUBO
oh~遺影

139:本当にあった怖い名無し
06/10/16 21:13:05 W/oxhjHs0
投下きてたw


しかし、ジェノッサーイ祭りが懐かしいな……

140:本当にあった怖い名無し
06/10/17 00:11:22 C5yEeenVO
トレボーの試練場、地下9階
 
グレデ子「は!この呼び声はグレデ郎!?
まさか人間にやられそうなの?急がなくちゃ!」

グレデ郎「ダメだ!こっちに来るなグレデ子!」
グレデ子「ちょ、何言ってんのよ!?
もうボロボロじゃない、あんた弱いんだから私に任せて引っ込んでればいいのよ!」
 
グレデ郎「ダメだって!こいつらマハマンで呪文を無効化してるんだ!
俺達を養殖するつもりなんだ!」
グレデ子「!!」
グレデ郎「俺に構わず逃げるんだ!」
 
グレーターデーモンがあらわれた!
 
グレデ郎「グ、グレデ子?なんで…!」
グレデ子「べ、別にあんたを助けに来たわけじゃないんだからね!
養殖するようなクズを懲らしめる為に来たんだから!か、勘違いしないでよね!」
 
全裸ニンジャはグレーターデーモンに5回当り51のダメージ!
グレーターデーモンは首をはねられた!
 
グレデ郎「グ、グレデ子ーーーッ!」

141:①
06/10/17 17:04:30 f/9lhVGr0
夕暮れ。下校途中の路地。
カラスの鳴き声と近くの公園から聞こえてくる子供達の声に混じり
響く着信音。見知らぬ電話番号。
「もしもし?」
「わたしっ!メリーさん!!今、あなたnあうっ・・・ツー、ツー」
切羽詰ったような声の電話。それが途切れると同時に、後ろから「ゴン」
という鈍い音が聞こえてきた。
振り向くと、おでこを押さえてうずくまる女の子。その足元には野球ボール。
キャッチしようとして失敗したらしい。

142:②
06/10/17 17:05:31 f/9lhVGr0
「・・大丈夫?」
よろよろと立ち上がり、ケータイを開く女の子。同時に響く着信音。
目の前の女の子がかけているらしい。出てみる。
「わ、私、メリーさん。大丈夫なの。これくらい痛くないの」
おでこにボールのあと。涙目。
「・・・・」
「ほ、本当に痛くなんてないの。・・・ぐす」
「あー・・・」
もしかして、飛んできたボールから守ろうとしてくれたのだろうか。それを聞く前に彼女が口を開く。
「い、言っておくけど、別にあなたを守ろうとしたんじゃないの。か、勘違いしないでほしいの」
・・どうも、そうらしい。

143:③
06/10/17 17:07:05 f/9lhVGr0
「ありがとう」
「だ、だから、違うの!私は『メリーさん』だから後ろに立っただけなの!そこに、たまたま
ボールが飛んできただけなの!」
言う頬が赤い。夕日のせいだけじゃない。しかし、そう、彼女はメリーさんなのだ。
「あの、ところで、俺、振り向いちゃったんだけど・・・」
「?」
「いや、ほら、メリーさんに振り向いちゃヤバイって・・」
「!」
とたん、目を大きく開き、アッというように口を開く。
・・・忘れてたのか?
「きょ、今日のところは、見逃してあげるの!」
捨て台詞のよう言葉を言い残して、彼女は走って言ってしまった。
なんとなく、その後姿を見送ってしまう。
ボールを探しに来た子供に、足元のボールを放ってやると「ありがとうございます」と頭を下げて
戻っていく。少しして、またも響く着信音。出る。
「ほ、本当に勘違いしないでほしいの・・・・・プツン、ツー、ツー、ツー」
「・・・・・帰るか」

後日、もっと、ちゃんと振り向かせるためだからと、頻繁に電話がかかってくるようになるのだが、
それは、また別の話。

144:本当にあった怖い名無し
06/10/17 17:42:14 Rkxm3Z2GO
GJ

145:本当にあった怖い名無し
06/10/17 18:17:02 wC+rIBJFO
かわいいなぁ

146:本当にあった怖い名無し
06/10/17 21:29:21 uVqsiTPv0
>>136
恋姫、いいよな。
俺も好きだ。
思わずもう一度インストールしようかと思った。
見ろ、既にCDは手にしている。

ところでアレもツンデ霊なのか?

147:136
06/10/18 12:21:26 xfxTdu3hO
>>146

おお!知ってる人がいた!(笑
和風なふいんき(n(ryがいいよね。
まぁこのスレ的には人外ならアリっぽいけど…
あん中で比較的ツンデレなのは朱雀さんくらいか…

148:本当にあった怖い名無し
06/10/18 19:33:13 MwYBnSym0
これのことか?
URLリンク(www.tactics.ne.jp)

しかし、三国志とツンデ霊はあまり関係ないような気もするが…

149:本当にあった怖い名無し
06/10/18 20:02:57 Yo5rv7Kf0
>>148
え?そうなの?w

150:本当にあった怖い名無し
06/10/18 21:40:05 +364PXwt0
>>147
和風なふんいき>変換>雰囲気ね。

まあ、ツンデレは朱雀だけであろう。
他はデレデレだからなぁ。
人外ならOKであればビヨンドの娘もありか?
魔王の娘だし。

151:本当にあった怖い名無し
06/10/18 21:56:40 0z9WsRnN0
孔明「おまえの処刑が決定したぞ」
馬謖「ああ」
孔明「馬鹿な事をしたな」
馬謖「いや。後悔はしていない」
孔明「心底、馬鹿野郎だな」
馬謖「おまえに比べればな」
孔明「・・なんであの時云うこと聞いてくんなかったんだよぅ!」
馬謖「間違った判断だったとは思わない」
孔明「ばか・・っ! ばかバカぁぁっ!」
馬謖「泣くなよ」
孔明「だ・・って・・」
馬謖「かわいい顔が台無しだぞ」
孔明「ば、ばかっ! 死んじゃえっ!」

こうですか?わかりますん!

152:本当にあった怖い名無し
06/10/18 22:11:11 uXsy+E2+0
泣いてバショクをkillか

153:本当にあった怖い名無し
06/10/19 00:13:07 3JDvj+loO
みんなGJ!

154:本当にあった怖い名無し
06/10/19 02:45:09 odVh3pFMO
>>151
ごめん何故か最後の一行で吹いたw

155:本当にあった怖い名無し
06/10/19 05:37:17 mFH9X/sfO
>>152

つ座布団一枚

156:本当にあった怖い名無し
06/10/19 12:11:01 3JDvj+loO
ほしゅ

157:本当にあった怖い名無し
06/10/19 15:36:57 KUFyydle0
>>152









うま

158:本当にあった怖い名無し
06/10/20 09:41:55 3yWKA6qoO
誰もいないのか?

159:本当にあった怖い名無し
06/10/20 10:23:53 RlfTpbeYO
もう、俺とお前しか残ってないんだよ。

160:本当にあった怖い名無し
06/10/20 12:17:07 0Fo1oQOgO
ここにもいる

161:本当にあった怖い名無し
06/10/20 13:27:07 Ho0iuee/O
キモいスレですね。

162:①
06/10/20 18:43:04 Lpudxg8g0
自宅であるアパートの部屋の前。多少年季の入ったドアノブを握ったまま
俺は、つい開けるのをためらい、動きを止めてしまう。
「どうしたの?」
そんな俺の様子を見て、横にいる彼女が怪訝そうに尋ねてくる。
彼女は少し前に知り合った女友達で、なかなかに可愛い。そして、最近、俺ら
はとてもいい感じになってきていた。
今日は、そんな彼女が俺の部屋を見てみたいというので連れてきたのだ。
そこまでは良い。だが、俺は部屋に入れることをためらってしまう。
別に部屋が汚いというわけではない。むしろ、周りよりもとても綺麗にしてあると
自負している。
「いや、なんでもない」
そう彼女に言って、ドアを開ける。すると-
「おかえりなさい」
と、一人の女の子が出迎える。雪(せつ)といううちに住む座敷わらしだ。
そして、こいつが俺の悩みの種である。
雪は見たところ、12~13歳ほどで、肌は名前の通り雪のように白い。
「これが、妹さん?かわいい~!」
流石に座敷わらしとは言えず、彼女には一緒に住んでいる妹がいるといってある。
そして、彼女の言葉の通りとても可愛いのだが、見た目にだまされてはいけない。
性格が非常に悪いのだ。嫌がらせが趣味のような奴なのだ。だから、今回も何を
してくるかわからず不安だった。

163:②
06/10/20 18:44:59 Lpudxg8g0
そんなことを思っているうちに、雪が「どうぞどうぞ」と彼女をリビングに通す。
彼女を座らせ、戻ってくる雪を俺はキッチンのほうへ引っ張っていく。
「たのむから、今回だけは大人しくしておいてくれよ。」
「わかりました」
「えっ?」
雪が思いのほか、あっさりとうなずくので、俺は少し拍子抜けしてしまう。てっきり
何か要求されるのではないかと思っていたからだ。
「わかったっていったんですよ。はい、どうぞ」
そう言いながら、彼女は氷でよく冷え、周りに水滴の付いたグラスを二つのせたお盆を
差し出す。キッチンにはカルピスのパックが置いてある。
「今日は残暑が厳しいので、のどが渇いているでしょうから、持って行ってあげて下さい」
「あ、うん、ありがと・・・」
「それでは、わたしは寝室の方へ行っていますので、二人で楽しんでください」
などと、気の利いたこと言って来る。
俺は、心配のしすぎだっただろうか、などと思いながらお盆を持ってリビングに行く。
彼女にグラスを渡して、テーブルをはさんだ迎え側に腰を下ろす。
ブー
俺が座ったとき、尻の下で何かが鳴った。見ると、どこから持ってきたのかブーブークッション
がおいてあった。雪の仕業だろう。
もっとも、この位ならば、可愛いものだ。多少気恥ずかしいが、彼女も笑ってくれている。
かえって、何も無いほうが不安だよな。そう思って俺は油断した。

164:③
06/10/20 18:46:21 Lpudxg8g0
彼女はよほど喉が渇いていたのか、グラスの液体をグッと口に注ぐ。そして・・
「ぶほっ!!」
彼女がいきなり吹き出した。
「え?え?何?どうした?」
パニックになる俺に対し、彼女はむせながら半眼で俺の持っているグラスを指差す。
飲んでみろということだろう。俺もグラスに口をつける。
(うっ)
思わず、俺も吐き出しそうになる。中身は米のとぎ汁だった。
想像していた甘さとのギャップに、吐き気すら覚える。
「あ、いや、これは、ほら、えーと・・そうだ!テレビでも見よう!」
俺はとにかく気まずさを誤魔化そうとテレビをつける。
『o~h!yes!!uh~』
その時、突然、大音量で外国人のあえぎ声が流れた。こないだ借りたホラー映画のベッドシーンだ。
認識するやいなや、俺は神速でテレビを消す。しかし、それは帰って気まずい空気を作り出す。
「・・・えーと、そういえば、わたし、今日用事があったんだった。あはは・・じゃーね」
言うが早いか、止めるまもなく彼女は帰っていってしまう。

165:④
06/10/20 18:47:22 Lpudxg8g0
俺は、即座に寝室に向かう。寝室では枕の下に頭だけを突っ込んで、笑い声を殺す雪がいる。
雪は俺の顔を見て、彼女が帰ったことを悟り「あははははははは!」と大声で笑い転げた。
「今日は、大人しくしてろって言っただろ!!」
「はーはー、わたしはおとなしくしていましたよ。うるさいのは今のお兄さんの方です。ププっ」
「そういうことを言ってるんじゃない!なんなんだよアレは!?」
俺が更に大声を出すと、とたん雪は笑うのをやめ、目を伏せる。
「だって、とぎ汁は栄養豊富だし、ホラーは吊橋効果が期待できるかと・・・」
もちろん、そんなことは微塵も思っていないだろう。だが、演技だとわかっていても「ごめんなさい」
と俺の服の袖をつかみ、しおらしく俯く雪を見てると、怒りが急速になえていく。
が、そこで限界が来たのだろう。再び「あははは!」と笑い出した。
再び頭にきて、寝室から出て行こうとする俺に雪が「お兄さん」と声をかける。
「飲み物を作るついでに、お米を炊いておきました。おかずは冷蔵庫にありますので、フラれた
腹いせにヤケ食いでもどうぞ」
「うるさい!!」
寝室のドアを閉めるとき、「他の女の人なんかを連れてくるから悪いんですよ」と雪が呟いた気がしたが、
きっと気のせいだろう。
ヤケ食いをしながら、雪の作った料理がヤケに旨いのが悔しかった。

166:本当にあった怖い名無し
06/10/20 21:00:13 6WI7g+850
主人公ほとんど彼女連れだな

167:本当にあった怖い名無し
06/10/21 00:42:44 RfBzq3koO
テーマがツンデ霊である以上
「別にあんたの事なんてどうでもいいんだから!」→行動であからさまに不機嫌さをアピール
というお決まりの展開には欠かせないからな

168:本当にあった怖い名無し
06/10/21 13:28:17 cjLHEV7G0
山道で事故りそうになった男が女の幽霊に助けられて「アンタなんか死ねばよかったのに」って言われて
「イヤ~助かったよ、来週また来るから」って翌週も行ったら弁当用意して待っててくれた。

って話、ここで出た話ですか?

169:本当にあった怖い名無し
06/10/21 13:51:13 5d6ONGGv0
Yes

170:本当にあった怖い名無し
06/10/21 15:42:04 xSKxKLteO
全てはそこから始まった…


しかし…

171:本当にあった怖い名無し
06/10/21 17:35:44 xh9eCgdRO
そのSSのメイド服着たツンデ霊の絵、うpれる方いませんか?
携帯からでも見れるとこに……。

172:本当にあった怖い名無し
06/10/21 19:52:59 NDkOd6QI0
全ての幕を閉じるSSを待つスレになりそうだな……

173:本当にあった怖い名無し
06/10/22 10:07:16 +xghg1La0


174:本当にあった怖い名無し
06/10/22 11:23:25 NS874z8RO
久々に保守


175:本当にあった怖い名無し
06/10/23 15:18:59 IQOc7pAS0
誰か今流行の「佐賀」でなんか小話を…

176:本当にあった怖い名無し
06/10/23 22:12:58 A1idZoxqO
ちょっと上げますよ

177:本当にあった怖い名無し
06/10/23 23:38:59 2t4IV6aP0
んじゃ、佐賀小話をひとつ。




又一郎、又一郎。ほれ、見てみ? むく鳥を捕まえたぞ。のろまなお主には無理じゃろう?

又一郎、又一郎。この家も随分人が減って寂しくなったのお。柱で爪を研いでも、怒るものもおらん。

又一郎、又一郎。ねずみが多いのは楽しいが、これでは荒れ屋ではないか。どうしたんじゃ、一体。

又一郎、又一郎。何ゆえお主は泣いておる。「くちおしい」とはなんぞや。……泣かんでくれ、なあ、又一郎。

又一郎、又一郎。ふん……まだお城から帰ってこんのか。さても要領の悪い男じゃの。

又一郎、又一郎。

又一郎。

またいちろう。


なあ……どこ、いった? 母者はお主が心配で臥せってしもうたぞ。
用人どももおらんようになって、世話もままならん。はよ、帰ってこい。


178:本当にあった怖い名無し
06/10/23 23:39:36 2t4IV6aP0
あ……又一郎の、匂いじゃ。
なんじゃあ、お城に居ったのかや……あの阿呆め。
使いくらい寄越せばよかろうに……。


又一郎、又一郎。…………………………………………お主、井戸の底なぞで何をしとる?

又一郎、又一郎。帰ろう、家に帰ろう? なあ、そんな水底じゃあ寒かろ?

又一郎、又一郎。帰ろう。早く帰ろう。それでな、お主にな、撫でて欲しいんじゃ。

又一郎、又一郎。にゃあ、みゃあ、みゃああああ、みゃあああああああああああん。



…………みゃあ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

やがて佐賀藩主鍋島光茂の元に、お豊と名乗る正体不明の美女が愛妾として召抱えられることとなる。
世に言う「鍋島の猫騒動」の起こりであった。





ほぼ適当に佐賀ネタを書いてみた。佐賀の人ごめん。

179:本当にあった怖い名無し
06/10/24 06:47:23 urgBuJjOO
猫又タン、カワイソス
(つд`)


180:本当にあった怖い名無し
06/10/24 09:45:58 rUbjbLqvO
ちょいと泣きそうになった

181:本当にあった怖い名無し
06/10/24 09:51:46 mIiJ0LuDO
飼い猫視点の話?
つまり飼い主はすでに井戸の底で死んでたの?

182:本当にあった怖い名無し
06/10/24 11:28:00 Dd95uFWu0
95 名前: 水先案名無い人 投稿日: 2006/10/23(月) 00:56:33 ID:Pj78fhmo0
さ、最初の一文字を二回言って、最後にだからをつければツンデレになるんだから!


96 名前: 水先案名無い人 [sage] 投稿日: 2006/10/23(月) 08:58:08 ID:iSaY43mi0
こ、子宝!

183:本当にあった怖い名無し
06/10/24 12:19:22 NuhTnFnXO
フイタw

184:本当にあった怖い名無し
06/10/24 12:48:02 urgBuJjOO
千葉県「おい見ろよ、滋賀県がきたぜ」
兵庫県「相変わらず地味で見苦しい事、目障りですわ!」
神奈川県「マジウゼー!ヤッちまう?ヤッちまうべ?」
長崎県「いいわね、ちょっとシメてやりましょ」
 
神奈川県「ヘイヘイヘイ!そこのファック県よぉ、何見てんだよ?あ?」
滋賀県「え…、み、見てないですよ」
兵庫県「嘘おっしゃい!さっきからメンチ切ってたのは分かってますのよ!」
千葉県「ムカつくんだよ、お前。政令指定都市も名産もねーくせにいっちょまえに県面しやがって…」
 
滋賀県「そ、そんなぁ…ひ、ヒドイよぅ、はぅぅ」
神奈川県「うわ、こいつマジにイラつかね?も、いいよボコにしよーぜ」
長崎県「そうね、さっさと殺って埋めちゃいましょ」
滋賀県「や…やだよぅ…イヤ!近づかないで!」
千葉県「ヘヘヘ、お前もさいたま市みたくひん剥いて、しが市にしてやるぜ」


185:本当にあった怖い名無し
06/10/24 13:01:51 urgBuJjOO
滋賀県「イヤ!イヤぁ!」
兵庫県「クスクス…田舎県をイジめるのはたまりませんわ」
 
佐賀県「ちょっと!あんた達なにやってんのよ!」
神奈川県「あぁ!?おめーにゃかんけーねーよ!」
佐賀県「弱い県イジメなんて恥ずかしくないの!?」
千葉県「おい、コイツからヤッちゃおうぜ?」
長崎県「そうね、生意気だわ」
 
タイガー、タイガー、タイガー
兵庫県「きゃあぁぁ!」
神奈川県「こ、この野郎!」
 
タイガーアパカッ!タイガーアパカッ!タイガーアパカッ!
神奈川県「ぐわぁ!」
 
長崎県「逃げたほうが良さそうね」
千葉県「おぼえてやがれ!」
 
滋賀県「あ、ありがとう佐賀ちゃん」
佐賀県「ふ、ふん!別にあんたを助けた訳じゃないんだからね!
弱い県イジめするような奴らは許せないってだけなんだから!
か、勘違いしないでよね!」


186:本当にあった怖い名無し
06/10/24 13:12:44 7xW0rQcq0
仕事中に吹いたw
お前真剣にバカだろwwwww

187:本当にあった怖い名無し
06/10/24 13:17:48 Dd95uFWu0
ああ、サガットだからかwww


188:本当にあった怖い名無し
06/10/24 14:46:33 rUbjbLqvO
>>184それはここでやるべきことなのか?まぁ笑ったがな

189:本当にあった怖い名無し
06/10/24 14:51:49 urgBuJjOO
>>188

>>175

190:本当にあった怖い名無し
06/10/24 16:12:59 LOq/WSii0
クーデレってやつか…

191:175
06/10/24 19:02:20 d0MWM6XSO
いまは反省している

192:本当にあった怖い名無し
06/10/24 20:24:54 lMmmr/Cj0
185
其れ、新ジャンル「都道府県」だろ、唯の。

193:本当にあった怖い名無し
06/10/24 21:13:19 ORAeahoY0
暴走してしまうのはネタ師のサガだな。

194:本当にあった怖い名無し
06/10/25 00:46:51 3rvcAcmtO
誰うま

195:本当にあった怖い名無し
06/10/25 08:08:47 uWLbqyXW0


196:本当にあった怖い名無し
06/10/25 19:54:49 DC3ab7gF0
ageるな危険

197:目は口よりも
06/10/26 02:04:56 1WCV1+U60
月曜日の朝。
しかし曜日など関係無くいつもと同じ朝。土日は除く。
いつもの様に起き、朝食をとり、高校へ行く準備をし、家を出る。
最初の目的地、駅までの約100メートル。
その道のりで視界に入るおなじみの通行人A、B、C、D。
うむ、いつもとなんら変わり無し。結構結構。
まあ…少しくらい変わり有りでも悪い気はしないが。
等と考えていると、本当に少しくらいの変化があった。
駅前広場の椅子に通行人Eが座っていた。
いや、座ってるんだから「通行人」は違うか?まあ、それは置いといて。
俺はその座っている女・通行人Eの横を通り過ぎる際、ちらっと彼女の方を見た。
目が合った。
他人と目が合った時サッと目をそらすのは可笑しい反応ではないと思う。
俺もそうしてそのまま駅に入った。しかし、俺は背中に視線を感じたままだった。
そのとき俺はその視線は少し異質な感じがした……様な気がする。

さて、いつもと同じ学校生活が終了し、帰路につく。
我ながら一行で説明が終了するその活動内容に呆れつつ、着きましたるは駅前広場。
そこのベンチには彼女がいた。まだ、いた。
いや、あれからずっとここにいたのか、今たまたまここにいるだけなのかは判らんが。
それにしても…あの、ちょっとガン見にも程がありますよEさん?
異質な感じ云々抜きにして怖すぎますから。
しかしそんなことは関係ない。俺は帰宅を遂行するだけだ。
若干早歩きめになった。だって怖えーんだもん。
しかしそれは無駄に終わる。

198:目は口よりも
06/10/26 02:05:47 1WCV1+U60
「ちょっと、きみ」
ビクッとしたね、もう。だから怖えーんだって!
「えっと……俺…?」
Eさん頷く。
「ですよねやっぱり…」
Eさんが自分の隣をポンポンと叩く。
その意味をあまり理解したくはないがしてしまったのでご愁傷様。
俺は恐る恐る彼女の隣に腰掛けた。
「私が見えるのよね?」
「……………は?」
おっと、俺の連続三点リーダ記録を更新しましたよEさんオメデトウ。
んで、……………は?
「うん、いい間抜け面ね。気に入った。きみ、あたしの話し相手になりなさい」
「……」
俺は後何個三点リーダを並べるべきか考えていた。
「話し相手になれって言ってんだからなんか話しなさいよ」
「…俺が疑問に思ってるであろう箇所はスルーですか?」
「んへ?えーっと…ああ、あたし幽霊ですから」
…電波さんですか?Eさんは電波さんなんですか?
「…今すっごい失礼なこと考えてるね?」
そう言うや否や、Eさんの拳が俺のみぞおち──を貫通した?…あれ、なにこれ。
「祟るわよ?」
三点リーダ10個分位停止した気がするが省略。余計長くなったのはご愛嬌。

199:目は口よりも
06/10/26 02:07:33 1WCV1+U60
「マ…まままママまマジなんですか?」
「残念ながらマジよ。まあ、物に触れる触れないは自由なんだけど」
「そ、そうなんですか」
「じゃなきゃあたし今空気椅子状態じゃないの」
「あーなるほどー」
声も棒読み気味になるってもんだ。で、俺はどうするべきだ?つーかどうされるんだ?
「あの、ですね」
「何よ」
「貴方は俺をどうするつもりですか?」
「は?さっき言ったじゃないの話し相手になれって。聞いてた?」
「それだけ…ですか?」
俺の感想はそんなに可笑しい物では無い筈だ。しかし…

「…そう、それだけ…」
急なトーンダウン。
あの感じだ。初めて目が合った時のあの異質な感じ。
声色から彼女が気落ちしているのは読み取れる。
だが、その目からはそれ以上の何か。見ているこっちがそれに飲まれそうなほど深い何か。
「…すみません」
それは恐らく、生者と死者、その途方も無い差への絶望。
彼女にとって人と会話するというのは、
「それだけ」で済まされるほど容易い事ではない筈だ。
「何謝っちゃってんの?バカ?」
そう言う彼女の声と目は既に元に戻っていた。切り替え早いなEさん。

200:目は口よりも
06/10/26 02:08:36 1WCV1+U60
「そうですねバカですね」
「あれ、怒った?」
怒った、と言うより呆れるね。俺に。
「自分が見えるのか」って言われたんだから察しろよ。それくらい。
……まてよ?まさか…まさかあぁぁぁ!!
「ん、どしたん?」
俺の顔色の変化に気がついたのであろうEさんの言葉を無視し、
俺はゆっくりと視線を周囲に向ける。
サッ
ササッ
そんな音が聞こえてきそうなぐらいの勢いで周囲の人間が俺から目を逸らす。
「やっちまいましたか…俺…」
両手で顔を覆う俺。ちょっと泣いてるかもしれない。
「あそっか。他の人から見たらあんたずっと独りごと言ってる変な人か」
「皆まで言わないで下さいぃ…」
もう言ってるけどね。俺の知り合いがこの現場を目撃しなかった事を切に願う。
「つかぬことを伺いますが」
「何よ」
「場所を変え「無理」そうですか…」
そんな気はしていたが。チクショーいい幽霊してますねー。
「…ねえ」
「はい?」
「別に嫌だったら無理して「お断りです」…え?」
むぅ、これじゃどっちの意味の返答か判り辛いな。即答は意外と難しい。
「あれだけビビらされて、恥かかされて、
そのまま帰ったんじゃ俺の敗北確定じゃないですか」
つーかなんでまたあの目になってるんですか。それは卑怯と言うものですよ。
それを見た上で帰るなんて恐ろしい事俺には無理です。
「そう?なら仕方ない。特別にここに居る事を許可しましょう!」
…もう戻ってら。あなた多重人格者ですか?

201:目は口よりも
06/10/26 02:09:40 1WCV1+U60
そー言う訳で、俺は毎日彼女の話し相手を勤める事に相成りました。
なんせ通学路上におられるので避けて通れない。別に避けるつもりは無いが。
実際、悪い気はしない。なかなか楽しい。…周りの目は気にしたら負けだ。うん。

しばらく経ったある日、いつものように彼女の隣に腰掛けて椅子に手をつこうとした際、
その手が彼女の手にかかった。
「あ、すいません」
手を退ける。幾分体重が掛かっていた。これは地味に痛いかもしれない。
しかし彼女は痛い、と言うより驚いた顔をしていた。
「…どうしました?」
彼女は暫らく手をみつめて、
「あたし、きみに触ろうとしてないんだけど…」
俺の手が彼女の手をすり抜けなかった事を言ってるらしい。

「そんなに驚く事ですか?…あ、もしかして俺があなたに触れるようになったとか」
彼女の肩に手を伸ばす。
すっすっ
……空振り。
「…っ!どこ触ってんのよ!」
「ごっ!」
俺の頬にグーが叩き込まれた。
肩じゃないですか肩。しかも触れてないじゃないですか。せめてパーでお願いします。
「どーせ触るったってこんなのばっかりだしいいじゃないですか別に…」
頬をさすりさすり答える。
いや、良くないか。俺は別にマゾじゃない。どうか触らない方向でひとつ。
「こんなのばっかりって…人を暴力女みたいに言わないでよ!」
咄嗟の反撃がグーな時点で結構暴力女ですよ。
それにノーマルに殴られた記憶も結構ある。ああ古傷が痛む。

202:目は口よりも
06/10/26 02:12:26 1WCV1+U60
すっすっ
彼女の手が俺の肩をすり抜ける。
「ちゃんとすり抜けてるじゃないですか。
さっき俺も触れなかったんだからなんて事ないですって。」
しかし彼女の耳には入っていないようだ。
ただ自分の手をみつめて何やら考え込んでいる。
「意識すればすり抜けるのよ…でも今までは無意識な時にすり抜けてた。
 どうして意識しないとすり抜けられないの…?」
すっ
ベンチを彼女の手がすり抜ける。
「…きみだけが…」
それが独り言なのか、俺に向けた言葉なのか、俺には解らなかった。
「じゃあ俺、そろそろ…」
時間的にも、空気的にも帰った方が良さそうだと判断し、俺は歩き出した。
背中に感じた視線に憶えがあるのはきっと気のせいだ。…じゃないと俺は帰れない。

次の日から彼女の様子がおかしくなった。
と言っても別に気分が悪そうとかそう言うことではない。
まあ死んでる人間に気分が悪いも糞もないと思うが。
……どうも距離がある。元々そんなに大きくないベンチで無理に距離を取られている。
尻半分浮いてるんじゃないですか?落ちますよ?
「あのー」
「……」
「右ストレートの件なら気にしてませんから」
これはもちろんあのすり抜け騒動の反撃パンチのことであるが、
実際右ストレートだけで10発以上もらった記憶がある。まあ、どれも気にしていないが。
辛抱強いね、俺も。
「…どうでもいい」
……痛い?なにこれ?今まで容赦ないパンチもらってきただろ。このくらい…

203:目は口よりも
06/10/26 02:13:32 1WCV1+U60
「あの…」
「………」
反応無し。おお、見事に会話ができない。
「俺はお役御免ですかね?」
何言ってんだ俺。洒落になってないぞ。俺はそんなこと─
僅かに彼女が動いた。ゆっくりとこちらを向いた。

…あの目が有った。今回は多少距離があるが、それでもすぐ解る。
止めて下さい。その目で俺を見ないで下さい。俺、どうしたらいいんですか?
「きみさ…」
あの目のまま、彼女は切り出す。
「ホント、バカでしょ?こんなさ、暴力女の所に毎日毎日通ってさ…しかもあたしは…」
止めて下さい。その目でそれを言うのだけは。俺が死にたくなる。
「そんなさ…」
俺は無理矢理話し始めた。その先を聞きたくなかった。

「そんな…口で罵倒しながら目で引き止めるのって卑怯じゃないですか?」
「…じゃあさ、あたしの目がきみの言うそれじゃない時はどうして?」
「…あなたがそうしろと言った。そしたら意外と楽しかった。
俺とあなたの立場が逆だったら多分俺はあなたに居て欲しかった。それに…」
「……」
「俺は、今の立場でも、あなたに居て欲しい」
だから、その目を俺に見せないで下さい。
あなたに引き止められなくても俺、ここに居ますから。

204:目は口よりも 終
06/10/26 02:15:03 1WCV1+U60
「……」
「……」
「……」
「……」
「…っぶはーーーーっ!!クサっ!クサーーーっ!!」
「…流石に今回は切り替えるのに時間が掛かりましたね」
「さあ、何のことかしら?そんなことよりきみ顔真っ赤よ?
こぉれは恥ずかしい!ハ・ズ・カ・シー!!」
「ほう、奇遇ですね。あなたも真っ赤ですよ?」
「え゛」
彼女の動きが止まる。
「もうあの目はナシですよ?」
「…うん」
もぞもぞ
「…近いです」
「そう?いつも通りでしょ?」
「そうですか?…そうですね。じゃあ、今日はそろそろ…明日もまた来ますから」
「いちいち言わなくても解ってるわよ」
「そうですよね。じゃあ、行きます」
「うん。バイバイ」

205:本当にあった怖い名無し
06/10/26 03:30:35 Z+MXFp1/O
良かった

206:本当にあった怖い名無し
06/10/26 05:54:51 Oclb/8xCO
ああ、良かった

207:本当にあった怖い名無し
06/10/26 08:14:18 u0aDserbO
良かった実に良かった

208:本当にあった怖い名無し
06/10/26 12:20:13 wsVYZ4wjO
ぐれぃと。

209:本当にあった怖い名無し
06/10/26 16:25:43 ugd9wVtE0
暮維人。

210:本当にあった怖い名無し
06/10/27 00:03:03 yq5Sj5af0
大暮維人

211:本当にあった怖い名無し
06/10/27 09:18:38 TZhJfaAeO
頑駄無

212:本当にあった怖い名無し
06/10/28 00:03:43 RTsCl7dc0
お前ら・・・・・VIPの「元気な憑依霊」でも見て来い・・・・

213:本当にあった怖い名無し
06/10/28 00:11:51 5LcqqhTG0
VIPからきますた
是非とも来てくれ

214:お誕生会
06/10/28 01:12:58 XyQEj3a20
「来週の月曜日は何の日でしょーかっ!」
「平日」
「だったら聞くわけ無いでしょうが!もっと真面目に考えなさいよ!」
「………」

「真面目に考えた結果」
「うんうん」
「お前がここに来た日」
「…どう考えてもまだ三ヶ月しか経ってないんだけど…」
まあそんなとこだな。そうかもう三ヶ月か…
「解ってるよ。誕生日だってんだろ?」
うんざりするほど聞かされたからな。
「そうそれ!解ってるじゃないの照れちゃってもー。
 さあ私を崇めなさい称えなさい敬いなさい媚び諂いなさい!」
俺は他人の誕生日に照れるような妙な性癖は持ち合わせていない。
しかも何だその二行目。何処の国の誕生日だよ。つーかまだ誕生日迎えてないだろ。
いやいやそれ以前に
「死んでる奴が誕生日祝うってどういうことだよ」
そう、俺の目の前で異国の文化を語るこの半透明女は既にお亡くなりになっておられます。
「何よなんか問題ある?私がこの世に生を受けてからむにゃむにゃ年経ったという
 歴史的事実には何の支障もないわ!」
むにゃむにゃ年ってなんだよ。いいだろ別に身体はもう年食わねーんだし。
「なーにが歴史的だ。俺にしか見えねえくせに」
「だからこうしてここに居てあげてるんじゃない。私を見ることができるなんて、
 何て幸せな奴なのかしら。…もっといい男だったらよかったのに」
「間食抜きにすんぞコラ」
て言うか幽霊が食事すんなよ。金がかかるんだよ。泣くぞ。

215:お誕生会
06/10/28 01:13:51 XyQEj3a20
「じょ、冗談よ。全くすぐムキになるんだから。ほんとガキよね」
フォローの直後にまた貶す意味を教えてくれ。間食抜き賛成ってことか?
「じゃあ来週の月曜日期待してるわよー。おやすみー」
「あんまり期待しなくていいぞー」
…ちなみに今日は土曜日。つまり来週の月曜日ってのは二日後だ。
今の時刻を考えれば明日といってもいい。さて、どうするかね誕生日。とりあえず就寝。

誕生日前日。日曜日。
起床&時刻確認。
11時…こんな時間まで眠れたのはどのくらいぶりだろうか。
もともと俺の休日はいつもこんなものだったのだが、
あいつが来てからと言うもの朝っぱらから騒々しくてとても寝てられない。
早起きなのは勝手だが、そのまま俺に特攻するのは勝手じゃない。
朝ぐらい静かにしてくれ。で、そのあいつだが。
「んぁ、おはよう…ふぁ~」
目をこすりこすり、あくびをしながら登場。
どう見ても今起きたばかり。その上寝足りないといった感じだ。
「珍しいな。お前がこんな時間まで寝てるなんて…
もしかしてお前、誕生日が楽しみで眠れなかったとか?」
「…そんなんじゃないわよ。うっさいわね…こっちにだって準備があんのよ」
声にまで眠気たっぷりだな。祝われる側に何の準備があるんだ?
「そんな夜更かししなくても朝になってから準備すりゃいいだろ」
「まだ見られるわけにはいかないの」
「ふーん…じゃあ、俺ちょっと出るから。腹減ったら勝手になんか食っといて」
「いってらっしゃーい…」

216:お誕生会
06/10/28 01:14:38 XyQEj3a20
「誕生日プレゼントねぇ…」
俺は歩きながら考えていた。あいつ食い物以外に欲しい物なんてあるのかね?
うーむ…やっぱアクセサリー類?かね?
あれでも一応女だしまるっきりハズレって事も無い筈…だよな?
疑問符が多すぎて自分でも不安だが、他に何も浮かばないので取り合えず買いに行く。
「むぅ…多いな…」
なんせ俺は普段こういう店とは縁が無い。どれを買えばいいのやら。
あいつの好みが解らん以上、下手に飾りが付いてる物よりシンプルな物の方がいい。
そう考えた俺はベスト・オブ・シンプルなペンダントを購入。
…安上がりで済ませようとしたわけでは断じてない。ないぞ。ないったら。
学生がバイトで稼いだ額の限界なんてこんなもんさ。泣けるね。

さて、プレゼントは買った。
あと準備する物と言えばケーキ、その他食い物、飲み物と言ったところだが、
これは当日の学校帰りにでも買えばいいだろう。買い置きなんてしたところで
あいつが平らげるに決ってるからな。じゃあ適当に昼飯食って帰るか。

「ただいまー」
「おかえりーっ!」
ドタドタドタッ!
あいつが凄い勢いでお出迎え。なんだ、熱烈歓迎か?中々いい気分ではないか。
「おやつっ!」
そうか、三時なのだな。そんなこったろうと思ったよ。がっかりなんかしてないぞ。
「残念ながらそのようなものは俺の手荷物の中には含まれておりません。」
期待に満ちたスンバラシイ笑顔が見る見る引きつる。
「昨日言っただろ?間食は抜きだ、と」
「あれ本気だったの!?ハァ…ほんっとガキなんだから…」
その一言がなけりゃたぶんお前はおやつにありつけてたと思うぞ。
まあ、おやつ代はこのプレゼント、あと明日買う予定の諸々に使われたと思ってくれ。
どうせ納得しないだろうから口には出さんが。

217:お誕生会
06/10/28 01:15:11 XyQEj3a20
「なんだ、今日はやけに大人しいな。あれか、嵐の前の静けさって奴か」
「だれが嵐よ失礼ね。別に誕生日がどうこうって訳じゃないわよ」
「じゃああれか。間食抜きがそんなに堪えたか」
「あんたと違ってガキじゃないから」
「はいはい」
この日はこれっきり。寝に入るまで黙り込んだまま。
静かな日もたまにはいいが明日この反動が来ると思うと今から疲れる。とっとと寝よ。

誕生日当日。月曜日。
起床&時刻確認。
7時半。あいつはまだ寝ているのだろうか?
まあ、寝てるならわざわざ起こす必要もあるまい。
適当に朝食を済まし、俺は学校へ向かった。

さて放課後。ケーキその他諸々を買い、家に帰る。
あいつプレゼント探し出して勝手に開けたりしてないだろうな。持って来りゃよかった。
俺のそんな心配は無意味だった。
「居ないのか…?」
そう言えばなんか準備があるとか言ってたよな。たぶんそれ関係だろう。
ケーキと飲み物を冷蔵庫に入れ、テーブルにつく。
テーブルの上に何やら手紙があった。
「あいつが書いたのかこれ?」
俺とあいつしかいないこの家でそうじゃなかったら問題だが。
読んで…いいんだよな?読むよ?

218:お誕生会
06/10/28 01:15:56 XyQEj3a20
2006年10月15日 (日)

あーもう色々考えてたら日付変わっちゃった。とりあえず、書く気
があるうちに書いてしまいます。あんたがこれを読んでるって事
は私はやっぱり最後まで面と向かっては言えなかったんだろうね。
明日は私がこの世に生を受けて18年目を祝う日であり、同時に
今の私の一回目の誕生日でもあります。二つも祝い事がある日
なんだから頑張れると思ったんだけど、やっぱ駄目だった?情け
ないね私。

好きです。

たったこれだけなんだよね文字にしちゃうと。ごめんね手間取らせ
ちゃって。


…なんだこのこっ恥ずかしい手紙は。
あれか、どっかで俺のこと見てて反応見て楽しんでるのか?
…やっぱ居ないよな。じゃあもう一枚あるしそっちを…

219:お誕生会
06/10/28 01:16:46 XyQEj3a20
2006年10月15日 (日)
一気に両方書くのは辛いけど、ここまできたら引き返せないので
書きます。一枚目の手紙で気付いたかもしれないけど、私は去
年の誕生日、2005年10月16日に事故で死んでしまいました。
あんたに出会ったのはそれから9ヵ月後です。この3ヶ月間、と
ても楽しかった。本当にありがとう。あんたがこれを読んでる今、
私はそこにいないでしょ?そういうこと。人が幽霊としてこの世に
残れるのは一年きっかりなのよ。できればあんたが学校から帰っ
てくるまでなんとか留まりたいけど、これを読んでるってことは駄
目だったってことなんだよね。学校に行かないでって、それすら
言えなかったんだね。どうでもいい言葉は無意識にでも出てくる
のに、どうしてだろうね?もっと早く会えたらよかったのに。死ん
ですぐ、できれば生きてる内に。好きだなんて書いた後にこれは
ないよね。ほんとにゴメン。


…なんだよこれ?嘘だろ?どっかから見てんだろ?
「おい!!出て来いよ!!洒落になってねえんだよ!!こんな…!こんな…
返事する暇も無いじゃんかよ…これじゃ…」

220:お誕生会 終
06/10/28 01:17:44 XyQEj3a20
「じゃあ、返事する暇あげる」
「……!おま…」
「始めよっか。誕生会」
「お前…くそっ。かっこ悪い…完璧に嵌められてやんの、俺」

「これ、いいの?」
「いいも何もお前宛のプレゼントだっつの」
「ありがとう…絶対、大事にするから」
「そんな安物でよけりゃ…まあ、半年に一回は買ってやるよ」
「ふふ…無理しなさんなって。それでその…返事は?」
「ああ…俺もおまえの事、好きだよ」
「……ありがとう。ほんとに、ありがとう…」
「お、おいおい泣くほどの事じゃ「ごめんね」…え?」
「このペンダント、絶対大事にするから」
「お前、消えて…おい!あれ、嘘だったんだろ!?」
「なんとか返事が聞けるまで頑張れたけど…もう…
あの、ほんとに、大好きだから!絶対、忘れないから!」
「嘘だって言えよ!どうにもなんないのかよ!
 ……俺だって忘れるもんか!忘れられる訳ねえだろ!好きな奴とこんな別れ方して、
 どうやって忘れろっつうんだよ!」
「ありがとう…またね」

…あいつと、あいつのペンダントは消えてしまった。
あいつは最後にまたね、って言ってた。
ああ、探し出してやろうじゃないか。簡単さ。
死んだ後にあの世であのペンダント付けたやつを探せばいい。
見つけ出したら毎年祝ってやるさ。なんたって歴史的事実だからな。
それまで間食抜きなのは我慢しろよ?

221:本当にあった怖い名無し
06/10/28 01:51:42 muj+jdaqO
ええ話や、思わず涙が

222:本当にあった怖い名無し
06/10/28 02:04:13 2sXCNWCd0
長ぇから読む気しない。

223:本当にあった怖い名無し
06/10/28 02:13:39 I8qfGxxL0
>>222
今、お前は、ちょっとだけ損をした。
あ、いや、かなりかも……もしかしたら、すごくかも

224:母
06/10/28 21:51:03 XyQEj3a20
「ぼく、何してるの?」
「さかあがりのれんしゅうだよ。きょうね、ともだちにみせてもらって、
 すごかったんだよ!だからぼくもできるようになって、おかあさんにみせてあげるの。」
「お母さんのこと、好き?」
「うん!やさしいし、おりょうりじょうずだし、
むかえにくるのがちょっとおそいけど…だいすきだよ!」
「そう。お母さんのこと、大事にするんだよ?…ほら、来たみたい」
「あ、ほんとだ!…ねえねえ、おねえちゃん、となりのがっこうのひと?」
「私は…」

「誰と話してたの?」
「しらないおねえちゃん。でも、すっごくやさしいひとだったよ。
 ぼくよりとしうえだけど、もうすぐとししたになるっていってた」
「…何かのなぞなぞ?…仲良くするのよ。今度、お母さんも会いたいな」
「うん!」

「また、ここに通う事になるのかもね…私もそろそろ行かないと」
母さん。大好きな母さん。私には時間が無くてあまりお礼とか出来なかったけど…
今度は、大丈夫だから。絶対、あんなに悲しませる様な事にはならないから。

だから、次の私にも同じくらい優しくしてあげて下さい。

225:本当にあった怖い名無し
06/10/28 22:33:54 HwcyPLfL0
>>224
すごい文章力あるな。gj

226:本当にあった怖い名無し
06/10/28 22:47:15 G/RbsDJ60
>>224
二階読み返すまで、わからんかった・・・

227:本当にあった怖い名無し
06/10/29 01:27:40 fDv4wDk60
何度でも読めばいいさ

228:本当にあった怖い名無し
06/10/29 12:22:12 1MIl3puSO
ああ、それだけの価値がある

229:その行為は誰の為
06/10/29 22:38:37 2xSLFk6z0
「…そろそろ、帰らないとな…」
俺の隣の席に、あいつの変わりに花瓶が陣取るようになった日から一週間経つ。
珍しくあいつが欠席した。それだけの筈だった日。
担任が入ってきて日直の「起立、礼」を待たずに喋り始めた時、
その日は「それだけ」では済まされない日になった。
その日から俺は、
「誰よりも早く来て花瓶の水を替え、誰よりも遅くまで残って花瓶を眺める係」になった。
発案・命名 俺。
クラスメイトが心配してか、帰りがけに声をかけてくれる事もあった。
その度、自分がしている事がおかしい事を思い知らされる。
以前、親父がこんなこと言っていた。
「葬式なんてのはな、死んだ奴のためにするもんじゃねえ。
 残された奴が踏ん切りつけるためにやるもんだ」
…俺だって解ってるよ。あいつはもう死んだんだ。
こんなこと続けてたってあいつは帰ってなんか来やしない。
ましてや俺の想いが伝わるなんてこと…
お笑いだよな。踏ん切りつけるための行為に固執してるんだから。意味ねーっつーの。
だから、これが最後だ。
最後は豪華に、お供え物付き。そのお供え物とは…手紙だ。自分でも恥ずかしいが。
この手紙には、昔っから顔を合わせればケンカばっかりしてたこと。
そんな俺らが同じクラス、しかも隣同士の席になって先行き不安になったこと。
その不安が的中したこと。
口ではいつも負けてたけど、成績でちょっと勝ってたからドローであること。
あと、俺が随分前からあいつの事を好きだったこと。
…等等が俺特有の汚い字でびっしり綴ってある。
一見呪いの手紙に見えてしまうのはアレだが、とにかくこの手紙を「お供え」して、
明日の朝回収する。それが俺なりの踏ん切りのつけかた。
花瓶の下に手紙を挟んで、帰宅…おっと、窓閉めとかないとな。では、改めて帰宅。

230:その行為は誰の為 終
06/10/29 22:40:05 2xSLFk6z0
翌日、いつも通り一番に教室に到着した俺は手紙の無事を確認した。
正直、誰かに読まれたらと思いヒヤヒヤしていたが、どうやらその心配は無さそうだ。
早速回収だ。俺は右手を手紙に伸ばした。
―風が吹いた。そう思った。しかし、俺はまだ窓を開けていない。
何か、空気の塊のようなものが俺の体の前面に触れている。
伸ばした右腕の脇と、左肩から細い塊が背中まで回っている。
右肩の上にも塊が乗っかっている。
それが何かをはっきりと理解するよりも早く、俺は涙を流していた。
俺は、姿勢をその塊と同じであろう形にした。
「ずっと、ここにいたのか?」
肩の上の塊が、縦に動く。
「そうか…毎日、みっともないとこ見せちまったな」
肩の上の塊が、横に動く。
「…手紙、読んだのか?」
肩の上の塊が、縦に動く。
「伝えたい事は、あれで全部だけど…またと無い機会みたいだから、ちゃんと言っとくよ」

「俺、おまえが好きだ」
肩の上の塊が、離れた。そして、俺の口に何かが重なった。
「…俺、もう大丈夫だから。みっともないマネは二度としない。
 忘れるって意味じゃないぞ?くよくよしないって事」
多分、あの肩の上の塊は縦に動いたと思う。
そして、俺に触れていたものはフッと消えてしまった。

人が集まってきて、それぞれが自分の席につく。
あいつが居なくなって広くなった空間が、更に広くなった気がした
「ほんとにずっと、居てくれてたんだな」

朝の水替えは今でも続けている。けど、放課後に花瓶を眺めるのは止めにした。
それがあいつとの約束だから。

231:本当にあった怖い名無し
06/10/29 23:42:34 rpGDgmNQ0
もう6スレ目
急成長を遂げたスレですね

232:本当にあった怖い名無し
06/10/30 10:15:06 0JwgsO56O
書いてみませんか?

233:本当にあった怖い名無し
06/10/30 12:26:38 h8J1Vidp0
現在VIPに遠征中

234:本当にあった怖い名無し
06/10/30 13:14:47 iKhxRztC0
くそう、泣いた

235:本当にあった怖い名無し
06/10/30 18:19:13 Du+rg6an0
ええ話や…

236:馬と鹿
06/10/31 00:50:26 CPbXjUhz0
眠る事が、恐ろしくてたまらない。
目が覚めた時、そこがこの世である保障など全く無い。
ここは病院の一室。目の前には抜け殻の私。
その抜け殻に毎日会いに来るあいつ。
私が寝ているのをいい事に、恥ずかしい台詞を並べ立てるあいつ。
残念だけど、全部丸聞こえだから。
…なんでもっと早く言ってくれないの?
聞こえているのに、今の私には返事を伝える事が出来ない。それがどんなに辛い事か。
そう言う事は、返事が出来る時に言いなさいよ。バカ。

あいつが帰って、私は私と二人きりになる。
…バカ、だって。おかしいよね。それはあんたも同じじゃない。
どうして、伝えられる時に伝えなかったの?
あんたがあいつをどう想ってるか、私は全部知ってるのよ?
あんたも、あいつも、こんなことにならないと素直になれないの?
…私の身にもなってよ。

この一人だか二人だか解らない夜を経て、あの時間がやってくる。
いやだ。怖い。眠りたくない。まだ、私は…

目が覚めると、すぐ隣から私の名前を呼ぶ声がした。
あいつがこっちを向いている。
あれ?…私が見えてるの?
状況を把握するより早く、あいつが私に抱きついていた。
そうか、私はようやく、一人の私になったんだ。
私は一言呟いた。

「バカ」

237:本当にあった怖い名無し
06/10/31 13:38:05 ymtNnCoG0
素で「うぉおぉおおん」とか呻いてしまった。つまりはGJ

238:いつの間に読んでやがった
06/10/31 16:53:07 CPbXjUhz0
「わたしの……プリンは………?」
「く………食っちまった………よ」
「ふは……ふはははあはははは……なんだ?こいつ
 あはっあははははははははは…………ふん!」
ブンッ
パシッ
「ぬおおおおおおお」
ブンブンブンブンッ
パシパシパシパシッ
「たとえ男女の体格差があるとしても正拳の連打を真正面から受けるのはかなり危険だ。
 だからこうして斜めの角度ではじく」
「ぬうう!ばかにしおって!!」
一瞬身を引いて力を溜める。無駄だ。多少威力を上げた所でこの右腕ではじくのみ。
ボン
「しまっ…」
奴の拳が右腕をすり抜ける。そのまま俺の顔めがけて…
ドゴッ
「ぐあっ!!」

…俺はどうやら伸びていたようだ。
「ちょっと!あそこは避ける場面でしょ!?なんではじこうとしてるのよ!」
「今回はおまえの幽霊属性の前に多少ながら不覚をとった」
「解った解ったもういいわよそれは…代わりのプリン、買ってきて」
「……」
「な、なんならついていってあげてもいいけど…」
「ああ、そうしてくれ。しばらく真っ直ぐ歩けそうに無い」
「ご、ごめんって…」

239:本当にあった怖い名無し
06/10/31 16:56:02 rxA6piVyO
寄生獣ネタktkr

240:探し物
06/11/01 04:21:21 C5veC+CR0
気が付くと、そこにはいつもの風景。
もう見納めだと思っていたいつもの風景。
「この世に未練なんて…無いと思ってたんだけどな…」
私は死んだ。それははっきりと解る。これからどうしようか?
…とりあえず、適当に歩き回ってみようかな…

やはり私は、人からは見えないようだ。
今の時間は通勤や通学でかなり人が多い。
その人の流れに逆らう私を、誰一人避けようとしないのだ。
もっとも、すり抜けるから避けなくてもいいのだが。
その人ごみの中で、ベンチに座っている男の子に目がとまった。
私はなぜだかすぐに理解した。この子も私と同じだと言う事を。
どうやらあちらも私に気付いているようだ。
「おはようございます。あなた、成りたての方ですね?」
…少し、戸惑った。いきなり話し掛けられた事もあるが、それよりも
見た目に似つかわしくないそのしっかりした話し方に。
「…何故、私が成りたてだと?」
ついついこちらの口調もそれ相応になる。
「以前お見受けした時はまだ生きておられたようなので。」
確かにこの道は私も通学路として利用していた。
この時間にここにいるなら私を見ていても不思議は無い。
「…おっと、口調についてはお気になさらず。ぼくは見た目よりも高齢ですので」
その言葉が意味する事は、すぐに解った。
「…失礼かもしれませんが、どのくらい…?」
「30年…になりますかね。正に未練がましい、というやつですか」
彼はそう言うと、少し笑って見せた。
未練。その言葉を聞いて、私はどうしても言いたくなった。
「私、どうしてまだここに居るんでしょうか?未練なんか、無い筈なのに…」
この年で未練が無い、なんて言ってしまえば、彼はすぐに気付くだろう。
そう、私は、自分で…

241:探し物 終
06/11/01 04:22:43 C5veC+CR0
「…それは、あなたが自分で探すしかありません。ただ、これだけは知っておいて下さい。
 未練が無い人など、存在しません。たとえどんなに満たされた人生を送ったとしても、
 です。人間っていうのは中々欲深い生き物ですからね。それに、
 もし欲の無い人が居たとしても…よく言いますよね?人は独りでは生きられないと。
 それが未練になります。他者との繋がり…それが良い繋がりにしろ、悪い繋がりにしろ、
 心に残るものなのです」
私は、何も言えなかった。
だから、苦し紛れに一つ、質問をした。
「あなたの未練は何なんですか?」と。
彼は、少し困った顔をした。少し間をおいて、答えた。
「…もっと、生きていたかったんです」と。
…ここから今すぐ逃げ出したくなった。
しかしそれは叶わなかった。足が、いや、身動き一つできない。
私はどうしてあんなことをしてしまったのだろう。
生きていたいなんて、当たり前のことではないか。
他者との関わりから目を逸らし、生きていたいという最低限の望みすら無視し、
何もかもから自分を騙して、私は私を殺してしまった。
「…後悔しているのですね?」
私は頷く。
「それが解れば、まずは一歩前進です。なに、あせらなくても
 時間はいくらでもありますよ。なんたって30年目のぼくが言うんですから」
「そうですね。…色々と、有難うございました。
 まだ、何が未練なのかはっきりとは解らないけど…絶対に、見つけ出して見せますから」
「ええ、頑張ってください。それでは、またいつか」
「はい」

242:本当にあった怖い名無し
06/11/01 13:26:44 XOO8W0JMO
嫌いじゃないんだが、ツンもデレもない気がする

243:本当にあった怖い名無し
06/11/01 20:21:52 SzdBhOxP0
ツンデレと霊がかかったスレタイというわけだな。

244:本当にあった怖い名無し
06/11/01 22:07:29 zsPqv85vO
べ・・別に怨んでる訳なんかじゃないんだからね!

245:本当にあった怖い名無し
06/11/02 00:18:59 BlQx/sPBO
恋人の真純が死んでもう二ヵ月になる。
いまだに俺は立ち直れず、毎日ぼんやり過ごしていた。
そんなある日、携帯に着信が入る。
―馬鹿な!こんな事が…
着信表示は真純の番号だった。
俺は慌てて通話ボタンを押した。
「何よヘタレ!いつまでもウジウジウジして!
しつこいのよ!しつこいの!
あんまりしつこいと自慢のアンデス空手でプチころしてやるんだから!
だってもダンテもないのよこのデビル野郎!
あんたの靴の裏で叩き潰したゴキブリみたいな顔なんか見たくないし
靴の裏でゴキブリを叩き潰した音みたいなあんたの声も聞きたくないの!
黙って!黙ってよこのフニャチン!
私の言いたい事はただ一つ、あんたみたいなケツの穴ファシストは大ッ嫌いってことよ!
変わった?そうよ私は変わったの!
未知の宇宙エネルギー、マグネトライトロンの聖光を浴びて超越浄土世界への扉をくぐる資格を得たのが二回前の仏滅のことよ!
そら変わるっちゅーねん!
そうよ私はさそり座の女になったの!いい、わかった?
わかったならいつまでもウジウジしてないでしゃきっとしなさい!
さもないとあんたの自慢のケツの穴に炭酸浣腸ぶちこんでやるんだから!
ふぁっきゅーめーん!」
 
強く生きようと思った。


246:本当にあった怖い名無し
06/11/02 00:39:39 i9Kw12IU0
>>245
自分でやってて面白いか?

247:何もなくてもいいじゃない
06/11/02 13:02:31 kt9kX7I+0
「起きろ。朝飯できたぞ」
「…んう~…」
まあ、これぐらいで起きる訳ないのは百も承知だ。
「おい起きろ。味噌汁冷めるぞ」
肩をゆする。
「う~ん…」
肩をゆする手を掴まれた。起きたか?反撃か?とりあえずもう一方の手で顔をガードする。
掴まれた手は…掴んだ本人の頬にあてがわれた。
「んへ…えへへへへ…」
起きてないか…こら、さするなさするな。何の夢見てんだこいつは気色悪い。
「…すき…」
…ああもうなんてストレートな寝言だよ。
起きてる時にストレートなのは悪口と拳だけのくせに。起こしたくなくなるではないか。
しかし!食卓には我が息子かっこ味噌汁と目玉焼きが待っているのだ!
息子の為だ。許せ。あてがわれた手でそのまま頬をつねる。
「起~き~ろっつってんだろ~が~」
「痛らららららら!」
流石に起きたようだ。

「せっかくいい夢見てたのになんてことすんのよ!」
「『もう食べられな~い』とか言ってたからな。余程いい夢だったんだろうな」
「…あれ、あたしそんなこと言ってた?」
「ああ言ってた言ってた。だからとっとと飯食っちまえ」
俺と、なんとも不思議そうな顔をしたままのこいつはとりあえず食卓に着く。

248:何もなくてもいいじゃない 終
06/11/02 13:03:59 kt9kX7I+0
「いただきま~す」
「おう、存分にいただけ」
いつもの様に朝食をとる。こいつはいつものようにテレビの占いコーナーに釘付けだ。
「ふぅ…」
「ん?どうしたのよ魂抜けたような顔しちゃって」
魂に言われたかねえよ。…そう、こいつは死んでいる。死んでいるのだが…
「いや…平和だなーと思って」
「はあ?いきなり何言い出すのよ。朝からいきなり危険だったら疲れるっての」
それはそうだがそうじゃなくて。
「いやほら、お前幽霊だろ?そんなのと同居してる割には平和だなーって」
「誰がそんなのよ失礼ね。…まあ、別にいいじゃないの平和なら」
「まあ…それもそうだな」
俺は、あの日の事を思い出していた。今の生活が始まったあの日の事を。

仕事から帰ると、家の前にこいつがいた。
こいつは俺を見つけると、泣きながら聞いてきた。「あたしの話は聞いたか」と。
俺は「何の事だ」と返した。するとこいつは頼み込んできた。「匿ってくれ」と。
とりあえず家に入り、事情を聞いた。
こいつは、自分がもう死んでしまっていることを告げた。
「だから、家族や知り合いに見つかる訳にはいかない。
そんなことになったら大騒ぎになる」こいつは続けてこう言った。
こいつの家族から電話がかかってきたのはその直後だった。こいつは本当に死んでいた。

「始まりはあんなに騒がしかったのになぁ…」
「じゃあ、誰かに見つかってみようか?」
「おいおい」
「冗談よ。…でも、最初に見つかったのがあんたでよかった…」
「ああ、親にでも見つかってたらえらい事だったろうからな」
「…そういう意味じゃないわよバカ」
「恥ずかしいこというなバカ」

あー平和だ。

249:本当にあった怖い名無し
06/11/02 23:16:15 /l4wZiBV0
>>247>>248
こういうほのぼのとした作品好きだわ

250:本当にあった怖い名無し
06/11/03 09:31:40 qxbROyLVO
す、好きで死んだ訳じゃないんだからね!

251:本当にあった怖い名無し
06/11/03 12:25:03 p5OizgIPO
>>249

hgsd


>>247GJ!


252:本当にあった怖い名無し
06/11/03 13:19:14 7bMCyeL10
そりゃそうだろうな

253:怖いの怖い
06/11/03 17:00:20 g43wFA9J0
三連休一日目の夜、ビデオを幾つか借りてきた。
「さて、どれから見る?」
「え~っと…じゃあこれから」
これか。これはこいつが自分で選んだ物だから一番に見たいのは解る。解るけど…
「幽霊が幽霊見て怖いもんなのか?」
「じゃああんたはどんな変質者でも生きてりゃ怖くないっての?」
「むっ…それもそうか。じゃあ最初はこれで決定な」
「それじゃあ電気消そっと」
そう言うと奴は電気を消し始めた。
「ほら、映画館」
「…暗いだけだろ。テレビは小さいし、座るの床だし…」
「雰囲気出せりゃいいのよ!文句あるならもっと稼ぎなさいよ!」
稼いだ所でソファもでかいテレビも置くとこ無いけどな。そう思った。
…家買えとか言われそうなので思うだけだ。
「じゃあ、見るぞ。…なんでもう手握られてんだ俺」
「あ、あんた怖がりでしょ?だから手貸してあげてんのよ」
うーむ、ベタだ。でも俺、まだ再生ボタンすら押してないんだぞ?ビビり過ぎだろお前。
では、視聴開始。

握っている手に力が入る。おいおい、まだなんも起こってないだろ。
握っている手に力が入る。この場面の何が怖いんだお前?
握っている手に力が入る。お、そろそろ来そうだな。
力が入る。そうそう、こういう場面なら解るよ。ちょっと痛いが。
力が入る。おい、落ち着け、痛い、痛いって。
力が入る。や、やばいかもしれん。こんな状況で来られたら…来た!

254:怖いの怖い 終
06/11/03 17:01:42 g43wFA9J0
「~~~~っ!!」ゴリッ
「~~~~っ!!」
お、お前なんつう握力して…
「ひぅっ!」ゴリッ
「ぐぅっ!」
止め…
「うぅっ!」ゴリッ
「ぬぅっ!」
ゴリッゴリッゴリッゴリッゴリッゴリッゴリッゴリッ

「はぁ…あー怖かったー…いやいや、あんたの話よ?怖かったでしょ?」
「お…おぉ…おぉぉ…」
さらば俺の右手…
「う、唸るほど怖かったの?予想以上に怖がりねあんた…」
「ああ怖かったさ…死んじまいそうなくらいな…!」主に右手が。
「そんなに怖かったんなら今日、あんたの部屋で寝てあげても良いわよ?」
まだ怖いってかこのビビりめ。そのビビりっぷりが怖いんだよ俺は。
「へ、変な想像しないでよね!布団は別々なんだからね!」
ほう、意見が一致したな。俺はさば折りなんてゴメンだからな。
「次から映画見るときはすり抜けるモードで頼む」
「え?な、何で?」
不安そうな目をするな。俺だって自分の身は大事だ。

なんたってその手のビデオはまだまだあるんだからな。

255:本当にあった怖い名無し
06/11/03 18:21:46 qxbROyLVO
「このアイドル可愛いよなぁ」
「はぁ?アンタ本気で言ってんの?」
「今すごい人気じゃん。ファンもたくさんいるみたいだし。あ!お前も何かのオーディション受けてみたら?結構かわいいんだし」
「ば、バカぁ!いきなり何言ってんのよ!私は死んでんの!」
「だったら俺だけのアイドルってことで」
「・・・・・・・・・うん」


256:本当にあった怖い名無し
06/11/03 18:37:25 Yfg34bwy0
>>255
尼ーーーーーーーーーーーーーーーい

257:本当にあった怖い名無し
06/11/03 21:53:12 OkWqAn1k0
>>255
雨ーーーーーーーーーーーーーーーい

258:本当にあった怖い名無し
06/11/03 23:00:17 qxbROyLVO
お、おばけには学校も試験も無いんだからね!

259:本当にあった怖い名無し
06/11/04 00:29:06 RRdSY6BtO
>>258
キタロー晒しage

260:本当にあった怖い名無し
06/11/04 01:42:09 fMAgi6v50
あまーーーーーいのはいいけど
改行使おうぜ?

261:本当にあった怖い名無し
06/11/05 18:10:36 MT9WQf1OO
あげぇ~~

262:普通な非日常 序章
06/11/06 02:37:32 9MxwlYqe0
今日もなんてことないいつも通りの一日だった。
起きて、飯食って、高校行って、授業を受けて、食堂で飯食って、
授業を受けつつ寝て、帰宅する。
つい先日二年になったばかりだが、
どうやら変化は望めそうに無い。元からあまり期待はしていなかったが。
俺は、この後家に到着してから自分が取るであろう行動をぼんやりと考えていた。

ドンッ
女性と肩がぶつかった。どうやらぼんやりしすぎたようだ。
「あ、すいません」
「あんた…見えてんの?」
「え?えぇっと、考え事してたもんで、すいません」
何か怖いなこの人。
「…気ぃつけなさいよね」
それだけ言って、彼女は歩き去った。

…そんなに大勢人が居る訳でもないのに、何であんなおっかない人とぶつかるかね?
まあ、俺が悪いんだが。
その後俺は、自分で考えた通りに家で過ごした。
今日みたいな変化は余り歓迎しないぞ。後に続かなさそうなのが救いだが。

次の日。
「ふーん。それは災難だったね。でも、その人もよっぽどぼーっとしてたんだろうね。
 人気の無い所でぶつかるなんてさ」
俺はいつものカレーを、こいつはいつものチャーシュー麺を頬張りつつ、
昨日起こった事について話していた。
こいつは森口昇。一年・二年供に同じ組になったクラスメイトだ。
「まあ、二度目が無い事を祈るさ。……ふう、食った食った」
森口のラーメンに目をやる。…まだ半分ぐらい残ってるな。

263:普通な非日常 序章
06/11/06 02:38:39 9MxwlYqe0
「相変わらず食うの遅いなお前」
「君とは違ってね、ちゃんと味わって食べてるんだよ」
「味わいすぎてるとラーメン伸びちまうぞ。…ちょっとトイレ行ってくる」
「うん、ごゆっくり」

あの食事の遅さはラーメン好きには致命的だと思うのだが…気にしてないのかあいつは?
トイレに行く途中そんな事を考えていたら、聞き覚えのある声が聞こえた。
「やっと独りになったわね。とりあえず、黙ってついて来て」
…二度目は意外と早かったよ森口。

屋上入口前。周りに人は居ない。何だろう、この状況。カツアゲ?
「…この学校の生徒だったんですね」
「そうよ。さて、今更確認するまでも無いけど、あんた見えてんのよね?」
何だ?昨日の続きか?
「それは昨日謝ったじゃないですか…」
「そうじゃなくて、あたしが見えてんのかって聞いてんの」
…はい?
「視力なら悪くないつもりですけど」
こういう意味では…ないな、多分。俺は何を聞かれてるんだ?
「にっぶいわね…いい?一回しか言わないからよく聞くように。
 あたしは幽霊です。ほとんどの人にはあたしは見えてません」
これは困った。俺は今非常に帰りたい。何なんだこの人?
「…信じてない顔してるわね」
「そんなことほいほい信じられるほどお花は咲いてませんよ。俺の脳味噌には」
「じゃあこれならどう?」
そう言うと彼女は壁に手をあてた…と思ったら、その手がどんどん壁に埋まっていった。
そのまま、彼女の身体は壁に半分まで埋まってしまった。
「え?…え?な、何これ?どうなってんの?」
彼女と同じように手を伸ばす。俺の手は壁に当たった。当たり前だが。
「信じる気になった?」
壁から半分だけ出た顔で彼女が問う。

264:普通な非日常 序章
06/11/06 02:39:42 9MxwlYqe0
…どうやらマジらしい。これはとんでもないことになった。
だってそうだろ?俺は今幽霊に絡まれてるんだぞ?
「わ…解りました、信じましょう。その上で質問です。俺に何の用ですか?」
壁から出てきて答える。
「ただの挨拶よ。あんたみたいに見える・聞こえる・触れる
 全部揃ってる奴なんて初めてだし。幽霊からすればかなり貴重な人材よ」
挨拶だけか…よかった。にしても俺すげえ。今まで全く気がつかなかった事がすげえ。
「あの時だって、まさかぶつかるなんて思ってなかったから避けなかったんだから」
「ってことはあの時の質問もそういう意味だったんですね。
 俺はてっきり『どこに目ぇつけとんじゃゴルァ』的な意味かと…」
「…そんなにガラ悪く見えるわけ?」
今のあなたを鏡で見せてあげたいですよ。万人が納得する顔してますから。
「…まあいいわ。あたしは霧原瑠奈。三年よ。あ、『今の』三年だから」
「俺は深道悟。二年です。…そういえば、幽霊でも服着替えるんですね」
昨日遭った時は私服だったが、今は制服だ。
「そりゃあ学校来る時に制服なのは当たり前でしょ。カモフラージュにもなるし」
「カモフラージュ?する必要あるんですかそれ?」
「バカ?見える人と見えない人は見分けられないのよ?
 学校に私服で入ったらどうなるかぐらいちょっと考えれば解るでしょ?」
「えーっと…見える人が居た場合、凄い目立ちますね」
「そう。そんで『あの人何だろうね?』ってなって『え?誰の事?』ってなって
 ちょっとした騒ぎになるわね。ハイ正解」
「俺殆ど答えてない…」

265:普通な非日常 序章
06/11/06 02:40:12 9MxwlYqe0
「でも制服着てれば見えたとしても話題になんかならないでしょ?そういうことよ」
聞いてないな。まあいいや。
「…顔知られてる人とかいたらまずいんじゃないですか?三年とか」
「ああそれは…幽霊になってすぐの頃に、深く考えずに教室まで行っちゃったのよ。
 でも特に何もなかったから、知り合いに見える人は居ない筈よ。…危なかったわ」
「それって…」
言いかけたその時、チャイムが鳴った。
「ああっ!教室戻らんと!」
「急げ急げ」
言われなくてもスタコラサッサだぜい。

「…本当にごゆっくりだったね」
違うぞ森口。まだ何も言ってないが多分違う。
「色々あってな」
「色々?」
「ああ」
何かは言えんがな。…しかし、チャイムに感謝だな。
思わず言いそうになったが、言わなくても良い事だ。

知り合いに見える人は居ないなんて、さらっと言ってたけど相当辛いはずだ。

「それって、何か寂しいですね」

266:本当にあった怖い名無し
06/11/06 02:52:52 g0TXppylO
wktk

267:普通な非日常
06/11/06 17:23:00 9MxwlYqe0
午後の授業が始まった。
いつもなら食後は眠くなるのだが、流石にあんな事があった後では…

「悟、悟起きて。」
…前言撤回。なんという適応能力だよ俺。
「森口…俺って凄いよな」
「え?まあ、凄いんじゃない?尊敬はしないけど。よくもまあ毎日眠れるよね」
ああ、その時点で凄い事だったのか。グレイト俺。
「じゃあ、帰ろうか」
「ああ、ちょっと待っててくれ。トイレ行ってくる」
あのカツアゲ紛いのせいで行けなかったからな。
「今度はゆっくりしてると置いてくよ?」
「大丈夫だ」
多分な。あの人が居ても無視するから。恐らく無理だが。

トイレに向かう途中、何人かとすれ違う。
もしあの中に幽霊がいても、俺には判別できないんだよな…
なんとも勿体無い。何か目印とかあればいいのに。

「おし、帰るぞ」
「今回は早かったね。良かった」

268:普通な非日常
06/11/06 17:23:44 9MxwlYqe0
校舎を出て、校門にさしかかった。
「今日はあのおっかない人、居ないといいね」
「だといいがな」
だがな森口。もう手遅れだ。
「…変な事聞くぞ?今、俺等の前に誰か居るか?」
なんで居るんですか霧原さん。
「え?仲良さそうな男女が一組。誰か居たの?」
その二人だけが見えてるんだな。ほっとしたような、そうでないような。
「いや、多分見間違いだ。気にするな」
見間違いであって欲しい。でも居るんだなこれが。
「おっかない人って、誰の事かしらね?」
耳元で囁かれる。しかし返事は出来ない。
ので、森口から見えないように小さく霧原さんを指差す。
…無言で小突かれた。でも声は出せない。
ああ、何ともややこしい状況になった。
右からは森口、左至近距離からは霧原さんが俺に話し掛ける。
「ちょっと、歩くの遅すぎない?さっきからガンガン抜かれてるわよ。
 もうちょい早くなんない?」
「でも僕も一回見てみたいな。そのおっかない人」
左には指でバツを作りつつ、
「俺は二度とゴメンだ」
と右に答える。また小突かれた。

この歩くペースは森口に合わせた結果だ。
こいつは基本的にのんびり屋なんだな。あの食事ペースのことも考えると。
別に俺自身、それに文句は無い。
早く帰るつもりもないし、こいつのラーメンが伸びても別に気にならんしな。
「それじゃあね。あの人に気をつけるんだよ」
「ああ、じゃあな」
森口と別れる。そしてまた小突かれる。

269:普通な非日常
06/11/06 17:24:37 9MxwlYqe0
「あの人、どうやら見えてないようね」
「みたいですね。それよりも、勘弁してくださいよ。
 ただの下校でこんなに疲れたの初めてですよ」
何も無い下校よりはいいかもしれんが、毎日はきつすぎる。
多分、毎日なんだろうな…
「えー。だって今のところあんた以外に誰も居ないし、あたし暇なの嫌いなのよね」
「…俺みたいな奴ってどのくらい居るもんなんですか?」
「さあ?そんなに試す機会も無いし…まあ、そんなに多くは無いと思うわ。
 むしろ少ない?」
「せめてもう一人いれば会話とかしててもある程度ごまかし効くと思うんですけど」
「まあ観念するのね。いや、むしろ喜ぶべきなのよ。
 幽霊が見えるなんてラッキーにも程があるわ」
貧乏くじのような気もするが、観念せざるを得ないようだ。
「あ、あたしこっちだから」
「何処行くんですか?」
「は?家に決ってるじゃない。独りで何処行けっての?」
「家…ですか」
「あんた今、『幽霊が家に帰るのか?』とか思ってるでしょ」
正解。
「幽霊だろうが何だろうが家は家よ。それにうちの家族、
 あたしの部屋そのままにしてくれてるから。…それじゃね」
「はい、また明日」
あ、また明日とか言っちゃった俺。…まあいいやもう。どうにでもなれ。

270:普通な非日常
06/11/06 17:25:47 9MxwlYqe0
で、その明日がやってきた。
「で、あの人には会ったの?」
お前はやけにその話を振るな森口。
「ああガッツリ会った。多少会話もした」
「会話したの!?勇気あるねー。どんな感じだった?」
お前も隣に居たんだがな。その時は会話っつーか手振り身振りだが。
「小突かれて、『家に帰る』って言ってたな」
「…怒らしたの?それ」
「怒っては無いと思うが」
「変なの」
「変だな」

さて、つまらない授業はすっ飛ばして昼食だ。
いつものように食堂で席を探す。
「あ、隅っこ空いてるよ」
その席に着き、また俺はカレー。森口はチャーシュー麺を食べる。
そろそろ食べ終わるかという頃、俺の隣に誰かが座った。俺はそちらを見る。
「―っ!」
米を吹きそうになるのを堪え、水で流し込む。
「ど、どうしたの?」
森口は気がつかない。この事態に。またも、霧原さん登場。
何しに来たんだ?
「あたしの声が聞こえるかしら?」
ちょ、何普通に喋ってるんですか。こんな人多いとこでフォローなんか出来ませんよ?
「悟?」
いや、俺は大丈夫だ森口。カレーはなんとか食いきった。
それよりも霧原さんは何考えてんだ?
「今、女の人の声したよね?」

…森口?

271:本当にあった怖い名無し
06/11/06 18:04:59 kF4D0KYV0
wktk

272:本当にあった怖い名無し
06/11/06 18:34:16 NsRiUUgi0
期待させてもらおうか?

273:珍念
06/11/06 21:07:33 mDsglT0hO
携帯からでしか投下が出来ないのだが、改行のタイミングとかを教えてほしい。気にせずにやれば良いのか?
べ、別にアンタ達が読みやすいとか関係無いんだからね!(///)=3

274:本当にあった怖い名無し
06/11/06 21:43:08 gw66jW1F0
適宜改行してればそんなに問題にはならんと思う。

俺個人の考えだと、1行あたり半角80文字以内くらいなら大抵の環境で問題ない。

275:本当にあった怖い名無し
06/11/06 22:05:13 mDsglT0hO
>274
ありがと。やってみる!

276:本当にあった怖い名無し
06/11/06 23:33:30 4Hu10s85O
長いと読む気しないから簡潔にまとめろよ、この腐れドチンポ野郎。
もしつまらなかったらケツに手ェ突っ込んで胃袋引き出してやるから気合い入れろよ粗チン!

277:本当にあった怖い名無し
06/11/06 23:40:07 kwYvcDfMO
↑ツンデレのつもり

278:普通な非日常
06/11/06 23:48:31 9MxwlYqe0
まさか、聞こえたのか?いや、今この食堂は人で一杯だ。
女性の声だってあちこちから聞こえてくる。
「どの辺から聞こえた?」
「えーっと…悟の居る辺りから…だと思う」
「何て言ってた?」
「『声が聞こえるか』って…」
これは確定だな。霧原さんは…うわ、すっげえ嬉しそう。
「話したい事があるから急いでラーメン食え。場所変えるから」
「え。う、うん」
ラーメンを食うスピードが上がる。…それでもやっと普通の速さと言った所だが。
「ふう…で、何処行くの?」
「とりあえず人目につかない所だ」
「何か怖いね」
念の為、詳しく伝えるのは控えた。
まあ、盗み聞きして着いてくる奴なんか居ないだろうが。場所は勿論、屋上入口前。

「一応確認しとくけど、声は聞こえてるのよね?」
「えっわっ。は、はい」
森口はきょろきょろしている。無理も無いな。
「あー、この人今ここに居るから」
隣の霧原さんの肩に手を置く。…すぐに振り払われたが。
「さ、悟には見えてるの?」
「ああ。…それでは、説明どうぞ」
「えー、おほん。あたしは霧原瑠奈。三年よ。きみは?」
「森口昇。二年です」
そこから先は、俺にした説明とほぼ同じだな。
幽霊だと言われた時は、驚いてはいたもののこいつはあっさり信じた。
見えない奴に話し掛けられてるんだから仕方が無いと言えば仕方が無い。

279:普通な非日常
06/11/06 23:49:20 9MxwlYqe0
「ちなみに、例のおっかない人ってのはこの人だ」
また小突かれた。
「え、そうなの?ってことは悟、幽霊に触れるの?
 ああ、そういえばさっきポンってやってたね」
察しがいいな森口。お前から見たら変な一人芝居だったろうに。
ところで、俺には気になる事がある。
「さっきは驚きましたよ。あんな人ごみの中で普通に喋っちゃって。
 大丈夫だったんですかあれ?」
「人ごみだから大丈夫なのよ。授業中じゃあるまいし、皆それぞれ喋ってたでしょ?
 そんな中であたしの声だけ聞き分けるなんて不可能に近いわ。
 目の前にでも居ない限りね。そんくらい考えなさいよバカ。
 …ああ、森口くんはいいのよ。悟にだけ言ってるんだから」
ぐっ…初めて名前で呼ばれたと思ったらバカと同格ですか。
「俺と森口で随分扱いが違うじゃないですか」
「え?だって森口くん、見るからにいい人そうだし。あんた只のバカじゃん」
森口がいい人なのはその通りと言わざるを得ないが、これでは俺が余りにも不憫だ。
森口も照れてんじゃねえよ。友達がバカにされてんだぞ文字通り。

ここでチャイムが鳴った。
「またか!」
「また?ってことはあの時の色々ってこの事だったんだね」
察しがいいのは解ったが今は急ぐぞ森口。
「頑張りたまえ学生諸君!」
あんたも学生でしょうが。くそう、なんだこの敗北感。

まだ先生は来ていない様だな。間に合ったか。
…まあ間に合った所で寝てしまうんだが。

280:普通な非日常
06/11/06 23:50:09 9MxwlYqe0
「悟…あれ、今回は起きてたの?珍しい」
「いや、30秒前に起きたばかりだ」
「なんだ。…ところでさ、霧原さんってどんな人なの?」
「どんなって…見た目がか?」
「うん」
まあそうだろうな。…一応あの人が居ない事を確認して、
「まあ、普通に美人だ。あと、髪がすげえ長い。腰ぐらいまであるな」
普通にっていうのはバカ扱いへの僅かながらの抵抗だ。
敗北感が増した気がするが気のせいだ。
「ふーん。で、どうなの?」
何聞いて来るんだお前は。
「どうって言われてもな。あのさんざんな言われようじゃどうもこうも無えよ」
「そう?仲良さそうに見えたけど。いや見えてないけどさ」
「アホ。代われるもんなら代わってやりたい位だっつーの」
「いやいや、それはもったいないよ。実際、凄いロマンチックじゃない?
 自分にしか見えない女の子、なんてさ」
「あのな、むしろはっきり見えすぎてロマンも糞も無いんだよ。
 なんたって普通の人と幽霊の見分けがつかんのだからな」
「え、そうなの?」
「そうなの。じゃあ行くぞ」

で、校門にはあの人が。
「お、来たわね。じゃあ帰りましょうか」

281:普通な非日常
06/11/06 23:51:42 9MxwlYqe0
いつも通りのゆっくりペースで歩く。そしてガンガン追い抜かれる。
自転車乗ってる奴、何か知らんが急いでる奴、一人の奴、果てはカップルにまで。
そんな気分までゆっくりになりそうな時間の中で、森口が口を開いた。
「霧原さんは、幽霊と普通の人の見分けつくんですか?」
…そう言えばどうなんだろうな。よく気がついた森口。
「え?うーん…解んない。今まで他の幽霊に遭った事が無いだけなのか、
 遭ったけど見分けられないだけなのか…」
要するにこないだまでの俺と同じってことか。
「じゃあ、僕に見えて二人に見えない人が居たら幽霊って見分け方しかなさそうですね」
なるほど、その手があったか。しかし…
「それも難しいだろうな。いちいち見えてる人間全部報告する訳にはいかんしな。
 それにそんなにほいほい幽霊が居てたまるか。戦場じゃあるまいし」
「まあそうなるわよね。いいんじゃない?別に気にしなくても」

と言う訳で、余り気にしない事に決定した。

偶然幽霊+αが見つかるのはそれから一ヶ月ほど後の話。


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