06/12/25 01:11:00 ottX8CLO0
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あれは96年の夏、翌日の走行会に備えて家の前で車の車高を調整していた。
一通り調整が終わり、足を馴染ませる為に軽く近所を走らせてみる。
海岸通りで八千代橋まで行き、札の辻に抜けて第一京浜を帰ってくる。
なんとなく泉岳寺の手前で左折してトンネルに入っていく。
トンネルの中は高さが1.6m程しかなく、車一台分の車道とコンクリートのブロックに隔てられた歩道が続いている。
暫く進むと反対側からこちらに向かって歩いてくる女の子が見えた。
こんな所を一人で歩いていて怖くないのかな? 私はふとそう思った。
その当時の品川駅の東側は今のように拓けてなく、
そのトンネルへは街灯も疎らな下水処理場脇の道を15分程歩かなければならない。
男の私でも怖いと思うその道を歩いてきたと思われる彼女に軽く違和感を感じた。