07/01/01 01:24:00 kkTmGm7J0
au使ってたがドコモに変えて新年を迎えた。
以前の彼女だった人と、何時から距離が離れ始めたのか・・・
お気に入りのベンチに腰掛け、ドコモのケータイで話す美しい彼女。
遠くから身の程知らずの思いを抱いて見る、しがないau使いの俺。
彼氏と別れてフリーになったと聞いて、破れかぶれにアタックした。
以前の彼氏とおそろいで買ったドコモのケータイを自分と同じauに変えさせたのも
下らないとはいえ、俺なりの必死の愛の努力だったのか。
auなんて子供っぽいしダサくて嫌よ、と苦笑する彼女に、ムキになってauの電波の強さを力説した俺。
確かに、auに変えてから彼女と俺のケータイはバリ三で繋がっていた。
だが、auのように子供っぽい俺の精神は、そこで成長を止めてしまった。
肝心な心の繋がりが何時しか圏外になりつつあったのを気づかなかったのだ。
自分の幼稚さを認めたくなく、距離感の原因を違う男の存在に思いたがった自分。
au端末のように安っぽく最低だった俺。
殴られた彼女のポケットから新しいドコモのケータイが転げ落ちるのを目にしたとき
俺は全てが終わった事を知った。
あれから数年・・・・・
除夜の鐘が鳴る中、俺は新しい彼女との待ち合わせの場所に急ぐ。
ドコモのケータイを片手に佇んでいた彼女の顔が、俺を見つけて輝いた。
「遅かったから心配したのよ。今、連絡しようとしていたとこ」
それには答えず、俺は彼女を強引に引き寄せると唇を塞いだ。
自分のドコモがマナーモードで震えているのを無視し、更に強く彼女を抱きしめた。
新年を迎え、過去より少しは成長した自分の新しい人生が始まる。
手にはドコモのケータイを持って。