06/08/14 11:11:44
禅家に的々相丞ということあり。
釈尊から摩訶迦葉に法が伝えられて以降、恰も器の水を一滴こぼさず次の器に移すように
法が伝えられてきた。(と思いたい)
禅の影響を色濃く受けた茶の湯でこれを形式的に模倣したのが「茶の湯的伝」。
つまり「眞臺子」相伝を以て茶の湯の皆伝とし、これにより珠光が創始し利休が
大成した茶の湯の神髄を器の水を移すようにその者に伝えること、これが的伝。
「眞臺子」の相伝を受けると、「茶湯的傳」というお軸を拝領する。
珠光~利休~表千家代々家元~自分という茶の湯の系譜が記されたもの。
仏家に於ける血脈の茶の湯版。因みに来月の天然忌では大龍和尚の「仏祖正脈」が
掛けられるが、これも釈尊~如心斎の仏法の系譜を示したもの。
茶の湯が如何に抹香臭いものかよく分かる。