07/01/30 14:00:07 igq6pucP
その日の朝早く俺は目覚めた。この心の奥底から湧き上がる期待が、戸惑いが、
俺をいつもの深き眠りから呼び続けた結果だ。入校式は昼過ぎかららしいので
朝飯を食べて、早めに家を出た。行きがけに母が、
「はい、お弁当。気をつけてね」
と言って俺を送り出してくれた。昨日はあれだけ心配そうだった母が笑って
見送ってくれたことは本当にうれしかった。
「行って来ます!」
11時半過ぎに教習所に到着した。校内の練習コースを見ると車がところどころ
走っている。俺は受付をすませ休憩所へ足を運んだ。誰もいなかったので弁当を
開き食べていたところに、
「のび太じゃないか!?」
「のび太くんだよね?」
横を見ると見慣れた顔が2人立っている。見間違えようもない頭のツッパリのヤツは
分かるが、横の彼は誰だったか・・・。
「スネ夫!!・・・と誰だっけ?」
するとスネ夫の横の彼はふふふと笑い、
「のび太くんひどいなぁ!僕だよ~、出来杉だよ!」
てめー自身で出来過ぎ、とか言ってるやつはこの世で一人しかいねぇ。中学校の時まで
煮え湯を飲まされ続けたあいつだ。そのくせに、ふらっと私立なんて行きやがって・・・。
だがここで敵意を丸出しにしてはいけない。そう俺の最大の友人から教わったんだ・・・。
「出来杉くん!久しぶりだね!!二人とも何をしてるの??」
そう、ここから俺たちの戦いは始まっていく・・・。