07/01/06 21:19:51 1CNM8g3F0
人間の網膜は、「RGB」と「明暗(コントラスト)」を別々の細胞で捉えています。
光のRGBを感知する受容体を「錐体細胞」と言い、この数は片目で約650万
個あるのだそうです。その中で光の波長に反応するタンパク質を「オプシン」と
言いますが、これはR、G、Bに対して3種類あり、錐体細胞にはそれぞれ1種
類づつが治められているということですから、これを網膜の「画素数」と言って
も間違いではないのかも知れません。ですが、網膜の中にはそれとは別に、
「明暗」を感知する「桿体細胞」が1億2000万個あるのですから、ここからは
先は話がぜんぜん違います。これは相当な数ですよね。
オプシンが色を感知するのには光子の数にして100個程度が必要ですが、桿
体細胞の中で明暗を感知する「ロドプシン」は、光子1個のある成しを判定する
ことができます。これによって、人間の目は「輪郭」というものを極めて鮮明に捉
えることができます。
ですから、人間の網膜は「色彩」の判別に関してはあまり大したことはないので
すが、「コントラスト」で言うならば、質問者さんがお読みになった記事の通り、
近年のデジタル技術の進歩など容易に寄せ付けるものではありませんね。これ
は、かつて哺乳動物が夜行性であったことに由来していると言われています。
現在の技術で、デジカメの撮像素子がいったい幾つぐらいの光子で反応するの
かは知りませんが、きっと色の判別が網膜のレベルを超えてしまうのは時間の問
題なんでしょうね。ですが、人間のロドプシンのように、1億2000万個の光子の有
る成しを信号に変換するというのは並大抵のことではないと思います。