07/06/15 06:22:04 bOZWe/BL0
トヨタ、新「プリウス」の発売を半年間延期
トヨタ自動車は、全面改良し、08年秋に投入を予定していた新型ハイブリッド車(HV)
「プリウス」の発売時期を09年春に半年間延期する。HVの中核部品であるシステムの開発や
供給体制の課題に加え、車両設計の変更や品質確保の観点から販売時期の延期に踏み切る。トヨ
タが開発上の課題から新車発売の時期を半年間延期するのは異例。月内にも部品メーカーなど関
連各社に同決定を正式に伝える模様だ。
通常のガソリン車とは異なるHVならではのシステム開発が、最終的な発売延期の決定の背景
となった。
トヨタは当初、次期モデルで、3代目となる新型プリウスを、日本で08年10月をめどに投
入する予定だった。燃費性能を格段に上げる新型モデルの目玉として、ハイブリッドシステムの
中核部品である二次電池に高性能なリチウムイオン電池の採用を予定。従来のニッケル水素電池
からの置き換えを前提に、開発を進めていた。
しかし安全上の課題から、このほどリチウムイオン電池の採用を断念。急きょ、従来のニッケル
水素電池の継続使用を決めた。そのため、車両設計の見直しが生じたほか、ニッケル水素電池の
生産、供給面での課題から総合的に判断し、発売時期の延期を決めた。
トヨタは03年9月に現行のプリウスを発売。日米を中心に大ヒットし、HVの普及に弾みを付
けた。5月末には、トヨタが世界で発売したHVの累計販売が100万台を突破。そのうち約7
6万台がプリウスだった。さらなるHVの普及を狙うトヨタにとって、新型プリウスの成否は今
後のハイブリッド車戦略に大きく影響する。それだけに、より慎重を期した判断に至ったと見ら
れる。