07/02/07 19:19:34 Z70+gdjJ0
秋の早朝。
高速の長いトンネルを駆け抜ける。そこはワープ空間。
オレンジの光が流れ去る。超高速にも耐えうる車体に身体を委ねる。
懐の広さを感じさせる。不安を微塵も感じさせない。
トンネルを抜けると空は快晴だ。
越後平野が見える。魚野川から立ち込める川霧があたかも雲海のように
眼下に見える。道はその雲海に突っ込むかのように続く。
まるで気分はウォータースクリーンに包まれたF1パイロットのようだ。
コイツのメーター回りもF1のDNA。
前走者のスリップストリームに入ったかのように緊張感が走る。
霧の中を走る。フロントウィンドウに水蒸気がつく。
冷えたそれにふれ、瞬時に水滴となり後方に流れ去る。
空力デザインのボディ、そして
モータースポーツで鍛えられたMTRECのエンジンサウンドが空気の壁を切り裂く。
海辺に辿り着く頃には霧も晴れた。
波の音、そして朝日に光輝くこの車体。
海辺にたたずむハーバードブルーパールの車体は、
世界を舞台に闘ってきた歴史、威厳すら漂う。
PGM-FIによる優れた燃費は400km以上の航続距離を約束する。
僧侶が尋ねた。
これでここまで来たのか、と。
笑って答える。
ホンダだから来れたのさ。
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