07/04/14 17:23:52
『戦争における「人殺し」の心理学』という本に詳しいですが、
第二次大戦中の戦闘では、アメリカのライフル銃兵はわずか15から20%しか敵に向かって
発砲していないそうです。
それは人間に生来備わっている同種殺しに対する強力な抵抗感に由来しています。
その抵抗感を兵士に克服させるために数世紀にわたって軍は「条件づけの技術」を開発して
その心理的機構を戦闘訓練に応用させていったそうです。
これらの訓練法の研究によって朝鮮戦争では発砲率が55%に上昇し、
ベトナムでは90~95%に上昇したそうです。
ですから、現在の軍隊における訓練法は高度に心理的な研究を重ねて生み出されたものです。
僕自身、短期間ですが自衛隊に在職していましたが、初めて64式小銃の実弾射撃訓練をしたときは
緊張と恐怖で手が震えた経験があります。実弾が飛び交う戦場で冷静な判断を下せる心理状態を
維持するためには、やはり特殊な訓練が必要なんでしょうね。