05/10/12 22:42:46
景勝「恥を忍んで(与六は教えてくれないから)義父上のことを教えてくれ」
直江景綱「といいますと…私は御実城様が若かりし頃より御仕え申し上げておりますれば、どれから話していいやら」
影綱「(うらやましい)義父上の若い頃というのは一体どのようなものだったのだろうか」
景綱「若い頃の謙信様はそれはそれは多感で感動しやすく…これは今もですな、この城に入ったのはまだ黒目の大きな
あどけなさ残るころでございました。晴景様を廃してしまったと葛藤し、時には涙したことも…よく酒の相手などした
ものです」
景勝「(かなりうらやましい)義父上のあの戦の強さとは…」
景綱「それは幼い頃に寺に入っていた時に高名な和尚殿に兵法を学ばれたからと存じます。
寺と言っても色々ございまして、中には預けられた者を褥に連れ込む狼藉者ばかりの寺もございますが…
謙信様はまことに良いところにはいられたわけです」
景勝「(まったくだ)義父上はどうしてあのように家臣にしたわれておられるのだ」
景綱「はて、それは本当に色々なわけがございますが…」
景勝「若い頃の義父は軍神といえども苦労なされたのではないか。そういう経験はわしには話してくれぬのだ」
景綱「あまりご自身でも面白くない思い出なのかもしれませぬな。ただ、そうですな、それがしどもの心をわし掴みにしたのは
謙信様が栃尾の城に入られ、初めて我らに謁見なされたときでございます。
寺にいた時期が長ごうございましたので、まだ年上の家臣というものにどう対応していいかわからぬようでございました。
それで本庄殿がこっそりカンペを…」
景勝「カンペか」
景綱「左様。それを暗記していただいたのですが、それはそれは気張った顔で一生懸命にご挨拶なさり、最後
ちゃんと言えたことに安堵したのか、こう、ふわっと微笑まれたのです。
もうそのときから我らの心は謙信様がわし掴んで放さぬのでございます(萌)」
景勝(すっげぇうらやましい)
景勝「与六、わしはあと30年早く生まれたかったぞ」
兼続「景勝様、何かよからぬことを考えてますね? 」