06/04/07 17:39:17
読んでたら本の間に手紙が入ってた、午後7時に○○○公園で待ってる
まるでワープロで印字したみたいに綺麗な手書き文字が書いてあった。
このそっけなさ、いかにも文学少女的な文字な感じではある。
午後7時とは今日の午後7時のことだろうか?
まさか俺がいつこのメッセージを見てもいいように毎日公園で
待ってたりしてたのじゃないだろうか?俺は7時まで後15分しか
ないのに気づき、ここからチャリでどんなに飛ばしても公園までは20分はかかる。
考えていたのは10秒くらいだった。
俺は手紙をジーンズのポケットに入れると三月兎のように部屋を飛び出て
階段を駆け下り、台所からアイスをくえわえてでてきた妹に「お兄ちゃんどこいくの?」
の声に「駅前」とだけ答え玄関先に繋いでたママチャリにまたがって走り出しながらライトを
あしで付け、帰ったらタイヤに空気入れようと決意しつつ可能な限りのスピードでペダルを
踏んだ。
これで誰もいなかったら笑ってやると思いつつ
電車や車のたてる喧噪をを背中で聞きながら、俺は公園に到着した
等間隔でたっている街灯、その下にいくつかかたまって放置されている
木製ベンチの1つに、彼女の細っこいシルエットぼんやり浮かんでいた
俺に気づき糸に引かれた人形の様に立ち上がった。
制服姿である
俺「今日でよかったんですか?」
うなずく
俺「ひょっとして毎日まってたとか?」
うなずく
俺「事務所でいえないことでも?」
うなずいて彼女は俺の前に立った