06/04/24 00:20:57 wLM0F3bw0
「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」
僕は電話を切り、背後の気配に話しかけた。
「君がメリーさん?」
「電話で言ったでしょ?可哀想だけど、ルールだからあなたを殺さなきゃいけないの」
僕はその言葉を聞き慌てた。
「ちょっと待った。…死ぬ前にちょっとやりたいことが2つあるんだけど、いいかな?」
「いいけど…何?」
「君の顔が見たいんだ。誰に殺されたかわからないなんて気分が悪いだろ?」
「それはできないわ。あなたが振り向いたら私は鎌を振らなきゃいけないの」
「…じゃあ2つ目、コインランドリーに洗濯物取りに行きたいんだけど、いい?」
メリーさんは少し悩んでいたようだったが
「それくらいだったらいいわ。でも、振り向いた瞬間にあなたは死ぬ。忘れないでね。」
コインランドリーまでは片道5分、僕はメリーさんとの会話を期待していたが、
「私の姿は電話がかかってきた人にしか見えないの。変人だと思われたくなかったら話しかけない方がいいわ」
と言われ、断念した。結構人通りが多い道だったから。