06/04/27 20:19:51 0BankM4i0
ありもしない「偽記憶症候群」とは、
実際には起きていない幼児虐待の記憶があると強く信じている状態を言う。
偽記憶は、セラピーの過程、特に、間違った誘導尋問の使用やセラピストによる提案などによって、
クライアントの心に「植え付ける」事が可能である。
具体的に言うと、セラピーの中で間違った情報を繰り返し聞いていたり、
時には催眠療法のような記憶回復の為の特別な療法を使いながら、
何かを強く提案されたりした場合に、人の記憶はゆがめられてしまうのだ。
EnnsとMcNeilly(1995)が記憶についての莫大な研究を振り返った結果、
セラピーの中で以下の4つの状況下に置かれると、人は暗示にかかりやすくなるのだと結論を出した。
(1) 間違った情報を、セラピストや精神科医のような権威のある人から与えられ、繰り返し聞かされた場合
(2) 間違った情報が、理論的また経験的に、ありそうだと思える内容のものだった場合
(3) 過去に起きた事について思い出そうとしている時と、その事柄が起きたであろうと推測される時の間に、大きな時間差がある場合
(4) セラピストが、自由想起などの間接的な質問より、はい、いいえで答えられるような直接的な質問を使用した場合
20代の女性に、2~4歳の頃を想起させるという、極めて大きな時間差がある場合で、
かつ国立大学教授という権威ある人から与えられた情報ならば、偽記憶症候群が起き易くなるであろう。