06/03/17 23:56:50 UXeKT+Gf0
>>243-245
うちのじーちゃん、山で炭焼きしてた。
現在でもそれなりに注文があるみたいで、時々山にこもってる。
一年くらい前、酒持って遊びに行ったんだが。
その時ね、この話と似たようなことがあったんだよな。
夜中、釜の火を見ながら二人でチビチビやっていたんだけど。
いきなりじーちゃん、じっと闇の中を睨みだした。
それで「タバコなんざ吸いやがって、罰当たりが」とか言い出すんだ。
俺が「何言ってんだ?」と言ったとたん、じーちゃんの視線の先で
「ポッ」と赤い点がともって、すぐ消えた。
誰かが向こうの斜面でタバコに火をつけたんだ、ってさすがの俺にも
理解できた。
「何でわかったの?」って聞いたら、モク臭はきついからすぐわかる
んだと。里じゃわからないとも言ってたけど。
山にこもると、何て言うか、五感が鋭くなるってさ。
ふと、別のことが気になった。
「今の・・・誰がタバコを吸ってんだ?こんな夜中に、こんな山奥で?」
じーちゃん、あっさり答えたさ。
「密猟者だろ。あいつら山ン中じゃ無茶苦茶するからな。」
「おまけに、山の持ち主より山に詳しいもん(者)も居る。関わらん方がええ」
個人的には、密猟者のくだりが一番怖かったとです、ハイ。