なにそのツンデ霊★2人目at OCCULT
なにそのツンデ霊★2人目 - 暇つぶし2ch250:本当にあった怖い名無し
06/02/19 00:23:45 85pesOZL0
Mは最初からそのつもり
ツンデレ受難者は受難から許容へ

251:1/14
06/02/19 00:48:23 ZRt22Wt10
―少し、想像力を働かせてみて欲しい。

季節は夏。大学生である君とその家族は、祖父の葬儀のため父方の田舎に向かう。
山野に囲まれたのどかな村で、都会の喧騒をしばし忘れている君。
地元では名士だったらしい祖父が住まう家屋は、武家屋敷を思わせる広大さ。
親族たちの歓待から開放された君は、子供のような好奇心でもって広い屋敷を
歩き回っているうちに、祖父が使っていた部屋で奇妙な少女に出会う。

さて、ここで質問だ。

「……あなた、もしや私の姿が見えるのですか?」
「…………」

見た目、十二~三歳の紅い着物姿の少女が

「質問に答えなさい。私が見えるのかと聞いているのです」
「…………」

容姿に似合わぬ大人びた口調で

「その表情から察するに、見えているようにしか思えないのですが……」
「…………」

“空中に浮遊したまま”問いかけてきた場合には、どう答えるべきだろう?

①見えない
②見えないよ
③見えないってば

えーと……えーと………む、むつかしいなあ………えーい、ままよ!

252:本当にあった怖い名無し
06/02/19 00:48:35 uqCkKMcl0
隙をつかせてくれるのがM
隙をつきたくなるのがツンデレ

253:2/14
06/02/19 00:49:09 ZRt22Wt10
「①見えないっ! 着物姿の女の子なんか全然見えないってマジで!!」
「………これ以上無いほど愚かしい回答をありがとうございます。さてはあなた、莫迦ですね?」
「くっ………カメ虫を見るような目で断定されたっ……!」
「……まあ、いいでしょう。莫迦でも愚鈍でも久方ぶりに話の出来る相手ですし」
「えーと、その、僕は……君にとり殺されちゃうのかな?」
「莫迦なだけでなく、浅慮で無礼者ですか。それがあなたなりの自己紹介なのですね?」
「うふふ、うふふふふ……僕にマイナス方面の個性がどんどん付与されていくよ……ふふふっ」 
「遠い目で呟くのはそのくらいになさい」


紆余曲折があり、だだっ広い和室に正座させられて少女の話を聞く羽目になった。
なんでもこの子は、四代ほど前に遡る先祖であるらしい。
年若くして病気で亡くなったが、以来こうして家を見守っているのだ、とのこと。

「……座敷童子、っていうヤツなの?」
「違いますね。座敷童子とはその家を富ませる物の怪でしょう?」
「うん、一般的には。だってほら、この家ってここ数代すごく成功したらしいし……」
「私はその辺には関与しませんので。偶然でしょう」
「じゃあ見守るっていうのは……」
「言葉通りの意味です。見ーてーるーだーけー」

ぶっちゃけた! ぶっちゃけたよこの子! 悪びれる様子も無く!

「……まあ、ごくごく稀にあなたのような“見える”人が、そう勘違いしたこともありますが」
「そういう時、君はどうしたの?」
「とりたてて否定はしませんでした『……御供えには、みたらし団子が吉』と呟いたりはしましたが」

254:3/14
06/02/19 00:49:58 ZRt22Wt10
うわあ……やらずぶったくりっスね?
しかもみたらし団子、て。食えるんですかあなた。

「つまり……今までの話を総合すると、君は由緒正しいニートなんだね?」
「にーと? にーと、とはなんです?」
「………説明したら負けかな、と思うからやめておく。それでさ……」

やがて妹が僕を探しに来るまで、少女との会話は続いた。
「故人を偲んでいた」と誤魔化しながら祖父の部屋を後にする。
彼女に聞こえたかどうかは分からないけど、「おやすみ」と小声で挨拶。
妹に急かされながら、ぼんやりと彼女との会話を反芻する。
可憐な佇まい、鈴を振るような声。桜色の唇が歌うように動いて―

―莫迦ですか
―黙って聞きなさいこの俗物
―いいですか凡夫。何の取り得も無いあなたでもこうして私と話が出来るからには……

待て。
なんか、ちょっと違くないか。
こういう回想はもっとこう、心温まるやりとりであるべきではなかろうか。
何ゆえ先ほどの会話は、僕への罵詈雑言のみでもって構成されているのか。

「……お兄ちゃん、なんで泣いてるの?」
「な、涙の数だけ強くなるため、かなあ………ぐすっ」

255:4/14
06/02/19 00:50:48 ZRt22Wt10
翌朝。眠い目をこすりながら洗面所に向かう途中で、例のビックリドッキリ先祖に会う。

「おはようございます。良く眠れましたか?」
「………おはよう。うん、昨夜の気疲れする会話のおかげでぐっすりと…
 ―いやいやいやいやちょっと待って。なんで朝から? しかも縁側に?」
「霊が朝方出歩いてはならない、と誰が決めたのですか?」
「決められてはないだろうけど……でも、なんかこう………」
「あの……お、お兄ちゃん………誰と話してるの?」
「ああ、おはよう祐子。いや、こちらにおわすTPOをわきまえない方にちょっと………」
「……妹さんは、私の姿と声は認識出来ないようですが。
 あなたの夢うつつな鳥頭は、そのあたりを理解していますか?」
「そーなの? じゃあ、なんだ。今の僕って、目を合わせるにはちょっぴり気まずい人っぽい?」
「有り体に言えば。ああ、あなたの背後で妹さんが泣きそうになっていますね」
「……お、おかあさーん! お兄ちゃんがおかしくなったあっ!!!」
「………………」
「………………」

その後、歯を磨き終えた僕が居間に行くと、目に涙を溜めながら俯き加減の妹を
「ばかねえ祐子は。昌悟がおかしいのは今に始まったことじゃないでしょう?」と
優しく慰める母さんの姿があるわけで。
ほうじ茶を啜る父さんからは「昌悟……奇行は隠れてやるもんだぞ?」などという
ありがたいアドバイスもゲット。
ちなみに件の少女霊は朝の連ドラをかぶりつきで観賞中だったり。

とても良い朝ですね。死にたくなるのを除けば。

256:5/14
06/02/19 00:51:36 ZRt22Wt10
砂を噛むような味の朝食を摂り終えると、それでも少しは元気が出てくるもので。
屋敷の周囲を囲む山林へ散歩に出かけることにする。もちろん僕の傍らには……

「なんで居るの?」
「私と話が出来るのはあなただけだと言ったでしょう?」
「いや、別に話さなくてもいいじゃん。さっきまで連ドラ観てたし」
「……私と話すのは、嫌ですか?」
「えっ? 別に、そういうことは……」

か細い声で下方から問いかける姿に、少し慌てる。
ワンセンテンスごとに僕を罵倒する女王様型少女霊・改に似合わない態度だ。
……しかしまあ、なんだね。アレだよね。
若いというよりは幼いと形容したほうが相応しい容姿なんだけども。
この子はめっちゃ綺麗だ。黒絹みたいな髪がさらさらと風になびいて
白い肌とのコントラストが際立つ。紅を引いてるわけでもなかろうに
艶めかしい唇は薄くて形が良く、吊り目がちな黒瞳は濡れたような
光を湛えて僕の顔をじっと―

「……何か、凄まじく下種なことを考えてはいませんか?」
「う、ううん。そんなコトないよ? ないったらないんだよ?」

人が道を踏み外すのはきっとこういう瞬間なんだろうなあ。
僕、一応は二つ下~人妻までがストライクゾーンのはずだしなあ。
ボール球に手をだして社会的バッターアウトになるのは御免こうむりたいところ。
あせらず球を選んでいこうぜ!

「そっ、そんなことよりもさ、ここって空気が美味しいよね!」
「私に劣情を抱くような、人面獣心意馬心猿な鬼畜にも
 ここの新鮮な空気を味わう権利があったのですか? 驚くべき事実です」

むしろビーンボールでした。

257:6/14
06/02/19 00:52:23 ZRt22Wt10
なんだかんだ言いながらも、暇さえあれば彼女は僕の前に姿を見せる。
周囲に人が居ない時を狙って現れるのは彼女なりの気遣いなのかもしれない。
まあ、それでも幾度かは妹に「虚空と会話する僕」を目撃させてしまったが。
気遣いが気違いに早変わりって寸法さ。洒落が効いてると思わないか、ジェイク? HA-HA-HA!!

……最近、祐子が何か痛ましいものを見るような視線を僕に向ける。どうにかせねば。


庭の隅にある土蔵の裏手で、かの少女がぽつねんと佇んでいるのを発見。
周囲に人影は無し。母さんと妹は、親族の女性陣と一緒に夕飯の仕度をしているはずだ。
例の相談をするには絶好の機会と言える。さっそく実行に移す。

「……話が見えませんね。要するにどういうことですか」
「うん。つまりその、僕に話しかけるのをしばらく止めてほしいかな、って」
「何故」
「……妹が怖がるから……僕のことを」
「ああ、妹さんや他の方には私が見えませんからね。無理も無いでしょう」
「ここ二、三日の間で、祐子に4、5回は目撃されてるんだよね……君との会話を。
 実の兄が『見えないナニカ』と語り合ってる姿って、多感な年頃の女の子にはどう思えるだろう?」
「私が妹さんだったら、他の家族と協議の上しかるべき施設に収容します。
 あなたが泣こうが喚こうがそうします。そして見上げた青空にはあなたの笑顔が大写しです」

死んでる。それ死んでる。
というかすげえ嬉しそうに語りますね。Sっ気隠そうともしませんか。

「これ以上心配させるのは嫌だからさ。……頼むよ」
「……ふん。なんですかいつになく神妙な顔で。そんなに妹さんが大事ですか?」
「そりゃまあ。かわいい妹だし、これからも兄妹仲良くやっていきたいし」
「…………………」

258:7/14
06/02/19 00:53:15 ZRt22Wt10
そうなのだ。他の家庭がどうなのかは知らないが、うちは幸いにも親子仲や兄妹仲が良好だ。
妹の祐子は4つ年下の中学二年生。まだ少し子供子供した部分が抜けきらないとはいえ
身内贔屓を差し引いても気立てが良い子で、小さい頃から僕を無条件で慕ってくれたかわいい奴なのだ。
義理チョコとはいえ、手作りしてくれるんだよ? ゴディバ買ってくるよりは手間かかりますよ?
つうか強そうな響きだよね、ゴディバ。RPGなら中ボスくらい務まる名前だよね。
>ゴディバがあらわれた! コマンド?→ 
何の話だったっけ……えーと、そうだ、つまり

「というわけなんで、その方向でひとつお願い」
「前向きに努力させて頂く所存です」
「いや、あの。そんな日本的玉虫色回答じゃなくて。はっきりと……」
「社に持ち帰って検討させていただきます」
「勤めてないだろう。ネバーエンディング無職だろう君は」
「……はあっ……わかりました。これからしばらくは話しかけることをやめましょう」
「え? マジで?」
「失礼な言い草ですね。あなたが言い出したことでしょう?」
「うん、そりゃそうなんだけど……君がこんなにあっさり折れてくれるとは思わなかったから」

いつもの5割増しくらい罵倒された上で折れると思っていた。彼女の意志がではなく僕の心が、だ。
僕は基本的にも応用的にも弱気なので、意志や決意がポッキーより折れやすい。

「ありがと、そうしてもらえると助かるよ」
「勘違いしないことです。妹さんのため、という点を考慮しただけですので」
「わかってる。じゃあ、ここからはそういう方針でいこう」
「…………」

259:8/14
06/02/19 00:54:02 ZRt22Wt10
彼女はさっそく黙り込む。うむ、実践が早い。
ちょうど夕飯が出来た頃だし、妹が僕を探しているかもしれない。
やがて軽い足音が近づいてきて―
「……お、お兄ちゃん、晩ごはんできたよ……」

ビンゴ。
まだ少し及び腰とはいえ、それはすぐ元に戻るだろう。
妹よ、もう兄のサイコな言動に心を痛めなくてもいい。
兄が拘束衣を着せられて何処ともわからない施設に収容されることは無い。
……多分。

「今行く。ちなみに今夜のメニューは?」
「あ………うん、あのね、なんかこっちの名物料理みたいだよ。
 すっごく美味しそうなの。加南子伯母さんたちもはりきっちゃって……」
「祐子も手伝ったんだろ?」
「わたしはじゃがいもとか剥いただけだし」
「芽には毒がある。これ、トリビア」
「あははっ、そんなの皆知ってるってば」

楽しそうに話す祐子の頭越しに、ちら、と土蔵の方を窺う。
少女はじっとこっちを見ていた。土蔵の白い壁に紅い着物が良く映えている。
この距離ではどんな顔をしているのかまでは分からない。分からないが……。

なぜだろう。なんだか、自分がいじめっ子になったような気がした。

260:9/14
06/02/19 00:54:46 ZRt22Wt10
彼女の意志は、僕と違って強固だった。
少女は翌日から一切僕に話しかけてこないようになった。
ただ、姿が見えるのは相変わらずなので妙に気詰まりがする。
例えばこんな風に、親族や家族と和気あいあいとした朝食を摂っていても。

「……………………」
「……あー、こ、この漬物美味しいですね」
「あら、そういって貰えると嬉しいわねー。これ自家製だから」
「……………………」
「う、うん、ほんと美味しいなあ、この漬物っ!」
「……………………」

真正面、食卓上空に正座して僕をまじまじと眺める少女霊が居なければ
もっと美味しいかもしれない。彼女はとても恨めしげな顔で僕を睨んでいる。
そもそも幽霊だから、そういう顔をしているのが正しい在り方なのかもしれないが、
小馬鹿にしたような顔や呆れ顔でなく「恨めしそう」な顔というのは初めて見る。
怖いし、消化に良くないし、非常に居心地が悪い。
内心で冷や汗をかきながら機械的に箸を動かしていると、伯父と父さんの会話が耳に入ってきた。

「いつごろまでこっちに居られるんだ?」
「ああ……仕事もあるから、あと2、3日がせいぜいかな」
「もっと居りゃあいいのによ。お前は親父とあんまり折り合い良くなかったけんど、
 別にもう誰も気にしねえやさ。20年ぶりに帰ってきた家だろうが」
「そういう訳にもいかないよ」
「ま、無理にとは言わんけどよ……」

父さんと祖父の折り合いが悪かったというのは初耳だ。
そう言えば、小さい頃に遊びにいく「じいちゃんばあちゃんの家」は母方に限られていた。
もし、この家をもっと小さい頃から訪れていたら

「……………………」
……この子とも、無心で仲良くなれただろうか?

261:10/14
06/02/19 00:55:29 ZRt22Wt10
夕食後、あてがわれた客間でぼんやりしていると、祐子がトランプを持って遊びに来た。

「なんかこう、もっとデジタルでハイテクな遊具は無いのか?」
「でも……たまにはこういうのも面白いと思うよ」
「じゃあ僕がトランプタワー作るから。祐子はそこで指咥えて見てろ」
「お兄ちゃん一人を楽しませるために持ってきたんじゃないのっ!」

「………………」

やがて彼女も来た。話しかけてくるわけでも無い。ただ僕と祐子を見ているだけだ。
ポーカー、ブラックジャック、神経衰弱。室内には僕と祐子の笑い声だけが響く。
やがてゲームはババ抜きに移行する。
2のペア、7のペア、クイーンのペア、残るジョーカー。
エースのペア、3のペア、6のペア、キングのペア、余るジョーカー。

彼女はただ見ている。恨めしそうにではない。何か眩しいものを見るように。

僕は、手の中のジョーカーを見ながら思う。
なんでこのカードだけペアにならないんだろう。
当たり前だ。だってこれはそういう遊びだから。
誰かが勝手に決めたルールで「仲間はずれ」になってるだけだ。
僕が悪いわけじゃない。祐子が悪いわけじゃない。だけど―

「だけど、君だって、悪くないはずだ」

はっきりと、彼女を見据えて言った。
祐子が目を丸くして僕を凝視するが、構わない。
元は自分で言い出したことだけど、僕はやっぱり意志が弱いから。
彼女は確かにそこに居るのに無視し続けるなんて、こんなのは嫌だ。

262:11/14
06/02/19 00:56:45 ZRt22Wt10
「君、カードに触れられる?」
「………………」

少女は祐子に劣らず目を丸くしていた。何を言い出すのか、と。
あんなに妹を気遣っていたのに今更何のつもりか、と。

「……お、にい、ちゃん。あ、あの……その……」
「祐子。僕は気が狂ってるわけじゃない。少しだけ待ってくれ」
「お兄……」
「触れられるなら、このカードを持って」

クイーンのカードを手渡す。彼女にはぴったりだと思ったから。
少女は覚束ない手付きでカードを持つ。隣では祐子が息を呑む気配がした。
彼女の姿が見えない祐子にしてみれば、空中にカードが浮いているようにしか見えないはずだ。
怖がらせないように細心の注意を払って、告げる。

「祐子。彼女が、僕のここ数日の話相手だよ。この家のずっと前のご先祖さま」
「……………」
「……………」

少女の唖然と妹の呆然を交互に眺める。
祐子は宙に浮くクイーンを見たまま固まっている。少女はクイーンを手にしたまま目を泳がせている。
僕は言葉を重ねていく。

「生きてる人じゃないけど、悪い存在では無いと思う。
 祐子には見えないだろうし、他の人にも見えてない。僕だけが見えた」
「…………ゆうれい、なの?」
「うん。でもすごい綺麗なんだぞ。だけど口が悪い。めちゃくちゃ悪い。
 容姿端麗という美点を相殺どころか虐殺するくらい悪い。そんな美少女霊」
「………私を驚かせたいのか怒らせたいのか、どちらですか?」
「いやもうこの期に及んで、君にそんな風に睨まれても怖くないもんね!
 でさ……どうだろう、祐子。彼女も交えて三人で遊ばないか?」 

263:12/14
06/02/19 00:57:30 ZRt22Wt10
視線を僕に戻した祐子は、大きく深呼吸をひとつ。
クイーンの方向に身体を向けて正座して。
柔らかく笑いながら。

「はじめまして。祐子です」
「………………はじめ、まして………」
「はじめまして、って言ってる。あ、そういえばまだ君の名前聞いてなかったなあ……」
「…………お兄ちゃん、それすごく失礼」
「祐子さんは、お兄さんと違って礼儀正しいのですね」
「………祐子はお兄さんに似て礼儀正しい、と言ってる」
「くうっ………わ、私の言葉が捻じ曲げられていきますっ……!」

それからはまあ、わざわざ書き記すまでもない。
僕らは彼女にルールを教えながら、色々なゲームに興じた。
話していた時の印象どおり彼女はとても聡い子で、簡単な説明と数回のゲームでルールを理解した。
セブンブリッジでは祐子と共謀して僕に足止めを食らわす、という段階にまで進化していたほどだ。
僕という通訳を介して、祐子はあっという間に彼女と仲良くなり、

「……お兄ちゃんの通訳、ところどころヘン。ちゃんと正しく伝えてる? うそ言ってない?」
「ば、ばっかだなあ祐子は。僕が嘘なんか言うわけがっ」
「素晴らしい。この三流通訳の意図的な誤訳を看破するとは……」
「祐子は素晴らしいと言ってる」
「その後も伝えなさい。一言一句違えずに」
「こ、この三流通訳の、ぐすっ……意図的、な………」

気付けば僕の味方はいなくなるほどだった。

264:13/14
06/02/19 00:58:18 ZRt22Wt10
僕たちはその後もそんな感じで、日々を楽しく過ごした。
ただまあ、楽しい時間というのはいつか終わるもので。

「もう……ここを発つのですね」
「う、うん。そろそろ父さんの仕事が詰まってきてるらしいんだ。だから……」
「祐子さんに宜しく伝えておいてください。楽しかったです、と」
「そんな、もう二度と会えないみたいな言い方は止そうよ」
「……………あなたにも、感謝します。今度のことは類稀な経験でした」
「……………だから、そういう言い方は……」

淡々と紡がれる寂しげな声色が僕を打ちのめす。何か言おうとしても、上手い言葉が出てこない。
何か、何かを言わなければ。ただ焦るだけで空回る思考。その時、外から僕を呼ぶ声がした。父さんだ。
既に僕たちの荷物は親族からの土産と共に車に積み込まれ、後は僕というかさばる荷物が残るだけ。
祐子はもう車の中にいるはずだ。朝から泣きそうな顔をしていたから、彼女にその顔を見せたく
なかったのだろう。ふと、自分の行動を振り返る。彼女にも祐子にも残酷なことをしたのだろうか、と。
今生の別れでは無いにせよ、またしばらくの間この家を訪れることは無いだろう。
彼女はまた一人ぼっちになり、祐子はその姿を想像して心を痛める。無論、僕だって。
俯いたまま立ち尽くす僕の耳に、ついさっきまでとは打って変わって明るい声が響いた。
―明るい、声?

「……これなら、今後にも楽しいことがあるかもしれませんね」
「えっ?」
「見えなくても、声が届かなくても、触れ合えるということを知りましたから」
「…………えっと……」
「ではまた後ほど。幾久しくお健やかに」

つま先を眺めていた顔を上げると、ふらりと宙に浮く彼女と目が合う。彼女は……笑っている。
冷笑でも自嘲的な笑みでもない。年相応に悪戯っぽく、でも花が咲いたように魅力的な笑顔だった。

「………騙された、か。ははっ」

そうして、広い部屋には彼女の演技に騙された間抜けだけが残った。

265:14/14
06/02/19 00:59:01 ZRt22Wt10

とある、夏の情景。



「おとーさん。あのね、おくのおへやに、ね。おねえちゃんがいたの」
「………どんなお姉ちゃんだった?」
「あかいおきものきてるの。きれいなひと」
「結花は、その人とお話ししたか?」
「うん、あのね、あのね……えと……
『こんどはどんなあそびでまけたいか、おとーさんにきいてきなさい』って」
「………『のぞむところだ、このさびしんぼう』って、そのおねえちゃんに伝えてきなさい」
「うん!」








終わり。……前よりさらに長くなった。マジごめん。

266:本当にあった怖い名無し
06/02/19 01:00:23 85pesOZL0
君は「ツンデレ初心者」さん?
トリつけなよ

267:本当にあった怖い名無し
06/02/19 01:12:52 fYt3oJR00
ちっげーよ!このノリは…148とみた!

268:本当にあった怖い名無し
06/02/19 01:17:00 85pesOZL0
そだね^^
いい感じのノリだw
>>266の時点ではまだ読んでなかったから勘違い。

とりあえずID:ZRt22Wt10 GJ!!

269:本当にあった怖い名無し
06/02/19 01:59:37 fj9mVJ7c0
>>251-265

ぐっっ…… GJなんて言わないんだからっ……!!!


これから酉も付けて、もっと、もっと作品を書かなきゃ 許さないからねっ!!!

270:本当にあった怖い名無し
06/02/19 02:41:45 IfXgWb9bO
ん?>>140-148
の書き込みか?
どー考えても素人の書き込みじゃねーな。
高橋留美子あたりの短編集に匹敵する出来栄えだ。

271:本当にあった怖い名無し
06/02/19 02:53:54 V2Q6t4Mn0
今までの作品見て思ったんだが、ツンデ霊はテレビ好きなのな。


272:本当にあった怖い名無し
06/02/19 03:51:42 0Yg2k3s20
確かに>251-265の作風は>140-148の作風と似ている。
特にその後の描写をいれたりするところが。

273:本当にあった怖い名無し
06/02/19 04:03:47 5ryOdYIC0
>>251-265
なにかホッとする話でとってもよかったお(´・ω・`)

274:本当にあった怖い名無し
06/02/19 05:16:47 PpfJZxwv0
すごいね
sneg?ってな乗りではあるけど完成されてるよね

275:範馬雄子はツン
06/02/19 07:40:20 L5alWjBmO
裁判所で元彼女に慰謝料1300万の支払いを命じられた俺と女。
 
「…で、どうしたらよいのでしょうかね?」
「黙れィ下郎が!
それを考えるのが下僕たる貴様の役目だろうッ!
脳髄ブチ撒けられてぇか!あぁ!?」
傲然と言い放つ女。
 
「や、やはり地道に働いて返済しましょうか?」
「却下だッ!面倒臭いからな!」
「じゃあ街金?」
「阿呆がァ…そんなモンよりあるじゃねぇか、金目のモンがよぉ」
「え…?」
「肝臓と角膜、どちらがいいか選ばせてやるッ
感謝しろ、薄汚い家畜野郎が!」
 
グ チ ャ
 
それ以来私の右目は義眼です。


276:本当にあった怖い名無し
06/02/19 08:47:35 V2Q6t4Mn0
>>275は48さん?w

それはただの怖い人じゃぁ、ないでせうか…

277:本当にあった怖い名無し
06/02/19 09:23:12 jANLkbi8O
これが とり殺される ってことか……

278:本当にあった怖い名無し
06/02/19 12:00:03 3tuNDL4WO
久々に来たらクオリティ高い作品が多くて気後れするけどこれから書いてみる
かっ、書き上がり次第投下するから待っててなんて言わないんだからっ

279:本当にあった怖い名無し
06/02/19 12:10:18 4nkohz0P0
>>278
wktk

280:本当にあった怖い名無し
06/02/19 13:41:58 IfXgWb9bO
>>275
気持ち悪いし面白くないから、もう書き込まないでくれないかな?

281:本当にあった怖い名無し
06/02/19 14:04:38 1ANpDNJP0
>>280
君もね

282:本当にあった怖い名無し
06/02/19 14:52:57 YjYMGolj0
>>275
ツンデレのツンは暴力じゃない

283:本当にあった怖い名無し
06/02/19 15:10:34 ax2QqgrZ0
>>275
なんかさぁ、読んでて後味悪いっつーかスレの趣旨を勘違いしてないか?

284:本当にあった怖い名無し
06/02/19 15:28:27 1274nxQi0
さすがに右目とか喉仏つぶすとかはちょっとな・・・

285:本当にあった怖い名無し
06/02/19 15:29:23 sXAvKSQC0
一人暮らしの僕は、さみしさからハムスターを飼っていた。
僕の本当に大切な心の拠り所だった。
よく懐いてくれて、手から喜んでエサを食べた。
嬉しかった。

だけど、学校の帰り道・・・・僕は信号無視の車にはねられ
病院に担ぎ込まれてしまったらしい。

らしいというのは、一月意識がなかったからだ。
気がついた僕は一月後だった。泣いている両親の顔を見上げ・・・
はっと気づいた。
ハムスターは・・・一月もほったらかしてしまった!

それから三日後、僕はアパートに帰る許可を貰った。
両親が付き添うといったが、田舎から出てきていたし、仕事や妹もいる。
帰らせた。なにより・・・ハムスターの埋葬の道のりなんだ。
一人でいたかった。

「・・・ただいま」
誰に言うともなく、部屋に入ると
「ちょっ・・・何やってたのっ?!あきれたわよっ」
という返事が。驚きながらも部屋を見ると、出掛けに散らかっていた部屋は
綺麗に整理され、なにより・・・
ハムスターも元気にこちらを見ていた。
「・・・ふん。貴方のためじゃなくて・・・ハムスターがかわいそうだから」
声はするけど、姿はどこにもない。
でも・・・こちらを見てわさわさと動くハムスターは元気なままだ。
ゲージの中も綺麗に清掃されていた。
「・・・・ありがとう」
「な・・・勘違いしないでよねっ」

ただ・・・ハムスターは一月の間に飼い主を完璧に取り違えていて、僕を忘れていた

286:本当にあった怖い名無し
06/02/19 15:57:07 ax2QqgrZ0
>>285
続きあるよね?
wktkしていいよね?
ね?ね?ね?

287:本当にあった怖い名無し
06/02/19 15:57:09 sXAvKSQC0
噂には聞いていた。
このアパートが安いのは、でるからだって。
でも僕はそういう感覚がなかったし、出るなら出るでいいと思っていた。
寂しくないから・・・・

でも。今は2重の寂しさを味わっている。
僕が寝ている間。学校に行っている間に、ハムスターはエサを食べ、掃除も
されている。僕がゲージを覗き込むと巣に隠れてしまったりした。

「・・・・どうして」
ポツリとつぶやいたとき、誰もいない部屋。僕の背後から声がした
「・・・な、ならっあたしを世話すれば、いいじゃないっ」
「え・・・?」
「だっだからっあたしがハムスターを世話するから貴方がわたしを世話するのっバカね」
・・・姿も見えない。僕はあの日以来おかしくなってしまったのだろうか。
「・・・その・・・悪かったかなって思ってるのよっでもでも、あのままなら死んじゃってたし」
「うん。ありがとう。世話してくれて・・・でも、君を世話って・・・どうすればいいんだろう」
おかしな話だが、僕は新たな拠り所が欲しかったのかも知れない。
「ふんっ・・・自分で考えなさいよっそれくらい」
さっきまでの弱気なトーンから、一転して何か弾む声が響いた。
僕は新たな世話をしなければいけないらしい。たぶん・・・出るといわれていたものの。

早速僕は、塩を持ってみたのだが、夜中えらい剣幕で起こされた。
「あ・・・あんたバカッ?!それともわたしをお祓いしたい訳っ?!」

塩はダメらしい。ひまわりの種もダメだったし。前途は多難だ

288:本当にあった怖い名無し
06/02/19 16:10:06 sXAvKSQC0
同じクラスに、いわゆる霊感少女がいる。
普段は会話もないんだけど、僕は途方に暮れていたので彼女に
相談してみた。彼女は僕の斜め後ろを見やり
「・・・なるほどね。じゃ、耳貸して」
と顔を寄せてきた。耳打ちというやつだが、ドギマギしてると
やっぱり斜め後ろを見つつ、ニヤッと笑い
「・・・早く。・・・ふふっ怒ってるよ?」
といった。斜め後ろにいるのだろうか?ハムスターの世話もせず。

彼女から聞いた知恵を持ち、僕はコンビニでワンカップを買って帰った。
身分証を見せ、親に買って帰るんだとなんとか説き伏せて買ったんだ。
お神酒というらしい。これを部屋に置けばいいとの事だった。

半分封を切り、巣から出てこないハムスターに寂しく思いつつも就寝した。
今日は・・・・黙ったままだったな・・・・・

「ちょっとぉーっ起きなさいよぉーっもぅーっっ」
夜半。午前2時頃、いつのも声で僕は起こされた。
心なしかろれつが回っていないような?
「・・・なに・・・どうしたの?」
「どしたのじゃ・・・ないわよぉっなんなのあの娘はぁー・・・ふぃー」
真っ暗な部屋の中、半身を起こした僕の目の前から声がする。
心なしか酒臭いような感じさえした。
ハムスターの回す回し車のカラカラという音が響いている。
「なんなの・・・って。相談したんだよ、君の世話について」
どぎまぎしながら答えると、ため息のような音がした。
「・・・・考えなさいよぉ・・もぅーっもぅーっっ・・なによもぅーっっ」

翌日。お神酒として置いておいたワンカップは空になっていた。
次は自分で考えよう。右斜め後ろに僕は目を送り、うなづいて部屋を出た

289:本当にあった怖い名無し
06/02/19 16:29:22 sXAvKSQC0
それからしばらくして、僕はインフルエンザで寝込む事になった。
一人暮らしで寝込むのはとても辛い。
病院にも行けず、とりあえずありもので食べつなぎ、衣服もあるのを
着替えて昏睡するかのように寝ていた。
ただ・・・例の声の主が汗で汚れた服を洗濯してくれ、額に濡れたタオルを
あてがってくれていた。
「・・・・ありがとう・・・・」
痛む喉でかすれた声を出し、独り言のようだけどお礼をいうと
「ふ・・ふん。わたしがとり殺すならともかく、風邪で死なれちゃ困るからよっ」
といった。だが何か声が嬉しそうだったのは、気のせいだろうか・・・。

一週間後、お陰様で。本当にお陰様で僕は元気になった。
うちにないはずの桃の缶詰とかが枕元にあったりと、本当に世話になった。
「ありがとう。助かったよ」
いつものように僕は見えない相手にお礼をいった。
そしてふと・・・ハムスターのゲージを見やった。こいつにも心配をかけ・・・
ゲージは荒れ放題で、掃除はおろかエサも満足にやっていなかったようだ。
「な・・・何やってるんだっ?」
思わず声を荒げると、台所の方から声がした。
「え・・・っ?あ、起きたんだ。なっ何よっ」
「僕はハムスターの世話を君に託していたはずだよっどうしてこんななんだっ」
「な・・・・なーっなんですってーっっ」

その後二日口を聞いていない。思えば僕が悪かったような気もする。
ゲージはその後綺麗になり、ハムスターも元気だ。

290:本当にあった怖い名無し
06/02/19 16:42:41 4S0Li89+O
ハムスター←僕←ツンデ霊

何この図式w

291:本当にあった怖い名無し
06/02/19 17:38:39 V2Q6t4Mn0
>>289、GJ!

なんか、ほのぼのしたよ。

292:本当にあった怖い名無し
06/02/19 18:25:24 sXAvKSQC0
僕の話はここで終わりです。
終わりは作りません。
レスしてくれた人、ありがとう。
ハムスターの名前はハムポンです。

293:本当にあった怖い名無し
06/02/19 18:26:50 85pesOZL0
(゜д゜)エェェェェェエエ工工…

294:14/14
06/02/19 19:18:31 Cd59PwjS0
>>292
あくまでハムスター優先なのは何故なんだろうw

295:本当にあった怖い名無し
06/02/19 19:22:48 85pesOZL0
>>294
もしや>>251-265の人?
トリつけなよ、ね?

ちっ、ちがっ、次の話を期待してるからじゃないんだからっ!!

296:本当にあった怖い名無し
06/02/19 19:36:43 Cd59PwjS0
>295
あ、残ってましたな。うい、265とか書いたモンです。話がやたら長くなるのがダメダメですね。
前スレの306-310かな。アパート暮らしの学生と見えないツンデ霊さんのお話とか最高だと思うのですよ。
長さといい、描写の巧みさといい、結末といい。

297:本当にあった怖い名無し
06/02/19 19:42:13 85pesOZL0
>>296
だ~か~ら~、トリ付けなさいっつってんでしょ!?
付けないなら勝手にコテハン付けるわよぉっ!!

…あんたが、そのぉ…す、好き…とかじゃなくて…
そ、そうよ、他の人と区別するためよ!
それ以外にないんだからねっ!!

……ばか

298:本当にあった怖い名無し
06/02/19 19:42:24 sXAvKSQC0
僕はハムスターにハムちゃんと名づけていた。
呼ぶと巣で寝ていてもにゅーと出てきて鼻をくんくんさせたものだ。

「ハムちゃん」
久々に呼んでみた。あいつと喧嘩して、家でテレビだけがついている
生活が寂しかったからだ。
だが、ハムちゃんはかつてのように出てくる事はなかった。
がっかりしていると・・・

「ハムポーン。出ておいでーご飯だよー」

と声が背後からした。巣の入り口の綿がもそもそっと動き、にゅーとハムスターが
顔を出した。僕は軽いショックを受けつつ
「ハ・・・ハムポンってなんだっ?!こいつはハムちゃんだっ」
と抗議した。最初に名づけ世話していたのは僕なんだ。
「・・・ふふん。貴方が居ない間、私が世話したんだもん。ハムポンだもん」
すぐ背後から声がした。ふと見るとハムスターはいつの間にかひまわりの種を食べている。

悔しかった。僕はずっとハムちゃんと仲良しだった。
辛いときも悲しいときもハムちゃんに癒してもらっていた。
だのに・・・ハムポンになってしまったんだ。
「・・・・そういえば、君に名前がなかったね」
「・・・・?そういえば、そうね・・・」

僕に悪魔がささやいた。
「君の名前は・・・・レイポンだ」
「ちょ・・・なっ・・なんですって?」
「レイポンだーっっっ」

レイポンとは三日口をきいていない。呼んでも答えないからだ。

299:本当にあった怖い名無し
06/02/19 19:44:12 sXAvKSQC0
>>293
続きはちまちまと続けます。
誰かが続けたいのなら、誰でも参加して欲しいです

>>294
ハムスターが好きなんです。
っていうかレスいただけて感激ですw

>>295
ツンデレw

300:本当にあった怖い名無し
06/02/19 19:53:44 85pesOZL0
>>299
じゃぁ、あんたもトリかコテ付けなさいよ?
付けられないならあたしが付けてあげるわよ。

…う~ん、ハムポンにレイポン?
じゃ、あんたは【ポン介】ね。
口答えは許さないんだからっ!

301:本当にあった怖い名無し
06/02/19 19:56:26 Jy5BFsCX0
レイポンわろたwwGJ

302:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/19 20:15:14 sXAvKSQC0
夜半。一心不乱に回し車で走るハムポン・・・を見つめながら
僕はぽつりとつぶやいた。
「ハムちゃ・・・ハムポン。レイポンが全然答えてくれないんだ」
もう一週間がたとうとしている。どんな事があろうと、喧嘩しようと
晩御飯の洗物は翌日には綺麗に洗われていた。
「ふ・・ふん。気になっただけよっ」
朝目覚めると聞きもしないのに、そんな答えが返ってきたのに・・・
「レイポン・・・そんなにいやだったのかなぁ」
一心に回し車を回すハムスターを見つめていると
「・・・なにやってんだか♪」
背後から弾む声がかかった。
「レ・・レイポンッ」
「レイポンいうなっ」
いつものあの声が返ってきた。僕はほろりと流れた涙を見られたくなくて、
ゲージに顔を向けた。
「・・・ふふ。ちょっと事情があって留守にしたの。寂しかったでしょ?ねぇねぇ」
たぶん僕の情けない顔を見たのだろう。悦に入った声が響く。
「あ・・ああ。帰ったんだ?ふーん」
ハムスターが沈黙の中、たまに様子をみながらカラカラと回し車を回した。
夜半にその音だけが響いた。
僕は事情は聞かなかった。レイポンもいわなかった。
ハムポンはひたすら走った。
それでいい。それが僕たちだったから。

303:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/19 20:16:53 sXAvKSQC0
>>300
切り番ゲットおめでとう。素敵な名前ありがとう。
ミレレイ。300だから君はミレレイw

304:本当にあった怖い名無し
06/02/19 20:22:14 85pesOZL0
>>303
正直、それは無理。

305:本当にあった怖い名無し
06/02/19 20:35:33 sXAvKSQC0
「どうしてだいミレレイ。君はツンデ霊のはず・・・」
「死んでないからよっ」
ミレレイは天然ボケのポン介に突っ込んだ。
なんで名付け親になんてなってしまったんだろう。
今更ながら激しく後悔していた。
「だけどミレレイ」
・・・まったく話を聞いていない。こちらの都合などお構いなしなのだ。
「あ・・・あんたはハムスターの話でも書いてればいいのよっ」
「うん。それも書く」
・・・ダメだった。もはやミレレイと名づけられたかの者に逃げ場なんかなかった。
ほっといてもこいつは勝手に話を作るだろう。
天然とはそういうものなのだ

306:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/19 20:39:10 85pesOZL0


…orz


判ったよ、俺もそのうちなんか書くからその呼称だけは勘弁してくれ…

307:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/19 20:43:06 sXAvKSQC0
楽しみにしてるよ。ミレレ・・
85w

308:本当にあった怖い名無し
06/02/19 20:45:41 V2Q6t4Mn0
ポン介さんの、ほんま和むわぁ。

レイポンの姿が見えなくて語られてないのが、想像力かきたてていいw

309:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/19 20:58:49 85pesOZL0
ええい、もう自棄だ、>>300の通り
>>251-265にも名前を付けちゃる。

>>258のゴディバ関連のボケがラーメンズを彷彿とさせるから、
ID:ZRt22Wt10=ID:Cd59PwjS0、おまいは【運動場整備戦隊】な?
嫌とは言わさん、嫌なら次回作を早く貼るがよい。

310:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/19 21:00:34 85pesOZL0
間違いた、↑の>>300>>297ね。

311:本当にあった怖い名無し
06/02/19 21:02:14 Cd59PwjS0
かわいい。レイポンも主人公もハムポンも。
……でも、通称レイポンはもはや確定しちゃったんだなw

312:本当にあった怖い名無し
06/02/19 21:06:38 Cd59PwjS0
とか言ってたらなんか俺も確定されたっぽい。ピンチ。

今夜中にいけるかどうかはわかんないけど、なんか書いてみるよ。
目標は短めなやつ。

313:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/19 21:08:51 sXAvKSQC0
「運動場整備部隊かぁ・・・いい名前だと思うよミレレイ」
「ミレレイいうなぁっ」
幾度か繰り返されたツッコミを、律儀にミレレイは繰り返した。
もはやこの天然ボケにつける薬なんか現世にはないというのに。
「ミレレイって律儀だよね」
ほんわかと笑うポン介に、もはやツッコム気力もなかった。

こいつは本当に私をミレレイとして扱うつもりなんだ

運動場整備部隊はどう思うだろう。もはや運動場整備部隊という意外ないのだが。
ほぼ誤爆・・・・というかいいがかりのようにミレレイになってしまった私の気持ち。
少しは分かち合ってくれるだろうか。

「ミレレイ。お茶いれて」

このバカを祟り殺す意外道はないだろう。

314:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/19 21:17:24 85pesOZL0
もうなんだかツンデ霊とは関係なくなってる希ガスw

てか実は俺は>>110だったのよね。
>>115にも
>評論するのは自由だが、せめて作品の改善点とかしゃべってみ。
>まぁ、にわか評論家の多くは自分じゃ書けん奴らが多いからな。

とか言われちゃって少しく奮起させられたから、現在2本構想中。
早ければ明日午後にでも出来るかしら?

315:本当にあった怖い名無し
06/02/19 21:37:02 V2Q6t4Mn0
>>313を何気なく読んで、
最後の部分「外道はないだろう」が目に飛び込んだ。
読み返して、どちらの意味でも面白いことに気付いた。

316:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/19 21:40:35 sXAvKSQC0
ハムポンがその日は巣に引きこもったまま出てこなかった。
折りしも日曜日。僕は家にいて、レイポンと他愛ない会話を楽しんでいた。
誰もいないはずの台所から鼻歌まじりに洗物をする音。
台所に追いやられ、誰もいないはずの居間から鼻歌まじりに聞こえる洗濯物を干す音。

いつもの風景だった。何も変わらない。

だけど・・・
「あら?ハムポンがキャベツ食べてないわ」
ただ、ハムポンのためだけに昨今高いキャベツを買わされていたのだ。
「え・・・そう?ああ、何も食べてないね」
僕は見えないレイポンと顔を見合わせた。これはおかしい。
いやしんぼのハムポンがこの時間、食べ物に手をつけないなんて。

「・・・病気なのかしら」
すっかりしょげかえった声が響く。僕の胸もすっかりそれで一杯だったが、
声をからして。あえて陽気にいった
「な、何言ってんだよ。ハムポンにかぎってそんな事あるもんかっ」
根拠なんて何もなかった。本当は胸が張り裂けそうだった。
ハムポン・・・どうしたんだハムポ

プーゥゥゥ

高音が響いた。沈黙の部屋の中に。
それにともない、あわわっと巣から顔を出すハムポン。
鼻を両手で何度もこする。その姿はまるで
『くっちゃーいっくちゃくちゃっっ』
といっているようだった。巣の綿から顔を出したハムポンは、鼻をくんくんさせると
エサ箱のキャベツ、固形のエサに突進し、食べ始めた。
「・・・・なんだよ」
「・・・あはは」
確かに、僕たちは顔を見合わせて笑った。

317:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/19 21:42:37 sXAvKSQC0
レスしてくれた皆さん。ありがとう。
ハムポン喜んでます。
レイポンもw
僕も嬉しいです。

318:本当にあった怖い名無し
06/02/19 21:49:49 4nkohz0P0
GJ、癒された。マジで。

319:本当にあった怖い名無し
06/02/19 22:23:28 XtUuIyFO0
もはや霊とか関係なくなってきた気がするが、こういう流れは大好きだ!!
みんなグッジョブ!!もっとヤレ!!

320:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/19 22:26:24 sXAvKSQC0
あとは
>>314の話を楽しみに待つだけです。
ハムポンは目を輝かせて待ってます。
レイポンも・・・怒ってるからいいです。

321:ちょっとCMですよ
06/02/19 22:29:57 X8StIsOj0
「ねえマイク、最近困ってることがあるの」
「なんだい、ジェニー」
「ラップ音がすごくて夜も眠れないの」
「ああそれはタイヘンだ! でもコレがあれば大丈夫!」
「マイクが右手に持ってるステキデザインのそれはなに?」
「これが新開発の強力除霊アイテム、アブゴーストクリーナーさ!」
「胡散臭さ大爆発ね! ほんとうに効き目があるのかしら?」
「まあ見ててごらんよ。今回は怨霊界のスーパースター、カヤコで試してみよう!」
「……みんな……呪い……殺してやる……」
「きゃあ! で、出たわ! ムリよ! ぜったい殺されちゃうわ!」
「うーん、さすがカヤコだね。スゴい迫力だ! さあ、うまくいくかな?」
「は、はやくして! なんかあたしの方を超見てるもの!」
「使い方はカンタン! ノズルを怨霊に向けてスイッチを入れるだけ!」
「……愚か…そんな…オモチャで…私の…呪いからは……逃れられ……!?」
「ほ~ら、どんどん吸い取っちゃうからね!」
「……あ…あぁ? ……す~い~こ~ま~れ~るぅ~……」
「ほら、これで終わりだ。カンタンだろ?」
「すごいわマイク! あんなにしつこかった怨霊がこんなにキレイになくなるなんて!」
「いまなら隅にたまった怨霊も吸い取るアタッチメントもサービスするよ!」
「これで除霊もラクラクね!」


「……良かった…かしら。……あんな…小芝居で……?」
「ああ、カヤコ! すごかったよ! 注文が殺到してオペレーターも嬉しい悲鳴さ!」
「……わ…私…役に…たったのかしら……?」
「もちろんさ! キミがいなかったらあのボッタクリ商法は成功しなかったよ!」
「……べ…つに。……ギャラが良かった…から。……それじゃ……」
「ギャラ…って。誰もキミへの振込み先を知らないよ……」

322:本当にあった怖い名無し
06/02/19 22:38:40 4nkohz0P0
>>321
ワロス

323:本当にあった怖い名無し
06/02/19 23:14:24 rzLMA7Sx0
今1スレ目からここまで読んだ

鼻血がでた

324:本当にあった怖い名無し
06/02/20 00:39:39 4i12X5in0
運動場整備戦隊、という単語から学校を連想したのでそういうのを書いてみた。
では、5レスほど。

325:本当にあった怖い名無し
06/02/20 00:40:46 4i12X5in0
「先輩、こんばんは」
「……………」

挨拶をしても先輩から返事が無いのはいつものことなので、特に気にしない。
自分が通う高校の、それも真冬の屋上なんかに夜遅く足を運ぶのは、ひとえに
先輩に会いたいがためだ。

「……………」
「……………」

そうして、いつもの沈黙が訪れる。
手すりにもたれて夜空を眺める僕と、少し離れた場所で街を見下ろす先輩。
別に先輩は、僕の部活の先輩というわけでもない。この学校の数年前の制服
を身にまとっていることから推測して、僕が勝手に「先輩」と呼んでいるだけだ。
こんな奇妙な状況になったのは、友達が話してくれた噂話がきっかけだった。
彼曰く

・屋上に幽霊が出る
・時間は夜9時~深夜0時くらい?
・女の子
・制服はデザイン変更前のもの
・屋上から飛び降りた? 

まあ、どこの学校にもありそうな噂話ではある。興味の薄い反応を示した僕に
「お前確かめてみ?」と薦めたのも彼だった。その理由は良く分かる。
僕の家は、学校から見て県道を一本挟んだ向かい側。家の玄関から校門までの直線距離、わずか80m。
「遅刻が許されない男」という異名を持つほど家が近いのだから。

「…………星、綺麗ですね」
「……………」

326:本当にあった怖い名無し
06/02/20 00:42:03 4i12X5in0
それでも、実際に確かめようとしてこうなったわけでもない。
ある夜、試験勉強の合間に新鮮な空気が吸いたくなって、窓を開けて学校の方角に深呼吸。
その時見えたのだ。屋上に佇む、夏服を着た女の子の姿が。暗闇の中に鮮明な白さで。


それからの行動は迅速だった。好奇心半分、怖いもの見たさ半分で家を出て、学校に向かう。
校舎裏手のフェンスを越えて非常階段を昇っていく。いまいち警備体制の甘い我が校は
各所が老朽化しており、その修繕も先延ばしになっている。
かくして鍵の壊れた扉は施錠されることもなく、屋上への道のりは容易く開けているというわけだ。
扉を静かに開けて、暗い屋上を見渡す。たしかあの人影は、給水塔近くに―
「いた………」

季節は冬。ダウンジャケットを着ていてすら冷気を感じるというのに、その影ははたして夏服だった。
ゆっくりと近づいていくにつれ、その姿がより鮮明になっていく。折れそうに細い体躯、脱色も染色も
していない黒髪はさっぱりとショートにまとめられ、清潔感がある。年は………僕より少し上だろう。

「…………?」
「……………あ、えーと…」

距離が5メートルをきったあたりで、街を眺めていた彼女がゆっくりこちらを向いた。
血が出ているわけでも顔がザクロのように割れているわけでもない。綺麗な顔だった。
どこか夢を見ているような瞳が、僕をじっと見据える。なんだか値踏みされている気分になる。

「……………こんばんわ」
「……………」

挨拶は返ってこない。彼女はただじっと僕を見て、やがてまた視線を街の方角へむける。
ホラー映画の霊のように生者への害意はなさそうだが、少なくとも歓迎はされなかったらしい。
彼女の白い横顔を眺める。澄んだ真冬の空気に劣らない透明感がある。

327:本当にあった怖い名無し
06/02/20 00:43:19 4i12X5in0
「あの……先輩、って呼んでいいですか?」
「……………」

それでもこちらの声は届いているようで、彼女がもう一度こちらを向く。
先ほどよりは長い時間僕を見つめて、また視線を戻す。勝手にしろ、と言わんばかりの素っ気無さだ。
だから僕は
「じゃあ、勝手に先輩って呼びますね」

勝手にして、いまだに勝手にそう呼び続けているというわけだ。


足しげく屋上に通ううち、無表情で無口な先輩からも少しずつ反応を引き出すことが出来るようになった。
相変わらず声は聞けないが、僅かな表情の動きや仕草が言葉代わりだ。
その日学校であったことを話している最中、先を促すように視線を向けてきたり。
最近の携帯の話が良く分からないらしく、小首をかしげてみたり。
先輩自身のことを聞こうとすると、気分を害したようにぷいっと顔をそらしてしまったり。

―つまり、なんというか。先輩は可愛かった。

328:本当にあった怖い名無し
06/02/20 00:44:07 4i12X5in0
その後も、僕の学校においての日常は、多くの人がそうであるように特にエキサイティングでも
ドラマチックでもなかった。試験前に一夜漬け、友達との馬鹿なやりとり、気になる女の子と
ちょっといい雰囲気になったり、その子に彼氏が出来てガッカリしたり、ありふれた日常が巡っていく。
それなりに楽しくて、すこしだけ退屈な日々。

「……だから、この非日常が凄く大切だったような気がする」
「……………」

星の降ってきそうな屋上で、先輩にそう言った。僕が先輩と初めて遭遇してから約二年。
さすがに毎日会いにこれたわけではないにせよ、これだけ長い期間幽霊を目撃し続けた人間はいるのだろうか、
と考えて少し可笑しくなる。

「今日が卒業式だったから、きちんと挨拶しなきゃと思って」
「……………」
「先輩、いい思い出をありがとうございました」
「……………」

結局僕は、先輩について何も知らないままだった。彼女が誰で、何故ここにいるのか。
知りたい気持ちが無かったと言えば嘘になる。でも、雑多な噂や伝聞で先輩を決め付けるのは嫌だった。
長い期間、僕の愚痴や他愛も無い話をただ静かに受け止めてくれた、綺麗で可愛い先輩。それで充分だ。
今夜、僕ははわざわざ制服に身を包んでここに来た。先輩に、僕のキチンとした姿も見て欲しかったから。

329:本当にあった怖い名無し
06/02/20 00:44:53 4i12X5in0
「……多分、もうここには来ません。
 もし僕みたいなのがまた来たら、そいつの話も聞いてあげてくださいね」
「…………」
「それじゃ、さようなら先輩」
「…………」

別れを告げると、不意に先輩が動いた。ゆっくりと僕に歩み寄り至近で止まる。
それはほとんどキスのできる距離だ。幽霊も生者も関係無く僕の胸が激しく高鳴る。
これは―期待していいのだろうか?

「………先輩」
「……………」

距離が、更に詰まる。僕の制服の胸に先輩の細い指が触れて―

「あ、あれっ? 先輩?」

そのまま先輩が消えた。陽炎みたいに、消えた。

「……………えっ?」

状況が飲み込めない。消える寸前の先輩の表情を思い出す。
いつも通りの無表情。その顔の中、黒目がちな瞳だけが先輩に似つかわしくなく笑っていて。

330:本当にあった怖い名無し
06/02/20 00:45:53 4i12X5in0
「………なんだったんだろ」

首を捻りながら屋上を後にする。何を考えているのか分からない人だったが、今夜の先輩は特に謎だ。
一人になると急に寒さが堪えてきて、コートの前を締めようと目線を下げる。
そこに答えがあった。

「あれっ?」

制服のボタンが、一つだけ無くなっている。悲しいことに全て揃っていたはずのボタンが。
そこは消える寸前の先輩が手を添えていた箇所で。

「………言ってくれればいいじゃん。なんなら全部あげたのに」

頬が緩むのを止められないまま、僕は呟いた。






終わり。6レスだった……まだ長いね。もっと短くできんものか。

331:本当にあった怖い名無し
06/02/20 01:06:31 oePnWecw0
(*゜∀゜)


( ゚Д゚ )

332:本当にあった怖い名無し
06/02/20 01:11:25 dq9QiDSR0
フィィィィバァァァァァァァッ!!!
無口なツンデ霊もイイ!!
私は長くても一向に構わん!むしろ今の具合は短編として丁度良い!!

333:本当にあった怖い名無し
06/02/20 01:14:55 1L+SJapV0
まったく喋らないツンデ霊なんて初めて見たw
(・∀・)イイ!

334:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 01:27:09 mJoiWpvI0
くはぁぁぁぁ…
見なきゃよかった…OTL

いま作成中の俺のなんか、運動場整備戦隊の足元にもおよばねぇよ…
そんな男女の機微なんか、とてもじゃないが表現できない。
しかもこの短時間で。

吊ろうかな…

335:本当にあった怖い名無し
06/02/20 01:52:37 ujjwgjjRO
>>334
簡単に死ぬとか言わないでよっ!
生きたかった私が…馬鹿みたいじゃない…
別に心配してるわけじゃないんだからね!?ただその…作品が少ないと…スレが寂しいし…



期待してるんだからね(ボソッ

336:本当にあった怖い名無し
06/02/20 01:54:13 cHURj0Qt0
>>334
イキロ

>>335
ナイス応援

337:本当にあった怖い名無し
06/02/20 02:02:12 Xk7QYlZC0
>>330
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//

静の雰囲気が出ていて思わず読み耽ったYO。

>>334
イ㌔

338:本当にあった怖い名無し
06/02/20 02:11:43 BphXnm9vO
>>325-330
すげー!
すごすぎる!

339:本当にあった怖い名無し
06/02/20 02:53:29 Iy0o3Xhk0
シチュエーションて大事だな
真冬 屋上 星空 先輩 寡黙
単語並べただけで清冽な雰囲気がする

340:228@ホリヲタ ◆Suppa9ed92
06/02/20 03:10:35 rcDikkx+0
URLリンク(www.tsunderei.org)

まとめサイト作ってみた。
汚くてごめんよ。

341:本当にあった怖い名無し
06/02/20 03:35:32 mJoiWpvI0
>>340
超GJ!!

つ【旦】お茶ドゾー

342:範馬雄子はツンじゃなく暴力
06/02/20 03:36:42 yEs6HaVOO
雄子「で、どうか?シモジモは私に『萌え~』とか『泣ける!』と絶賛の嵐か?」
 
俺「…『ツンというよりS』『ツンと暴力は違う』『ただの恐い人』『趣旨を勘違いしてる』『後味悪い』と非難ゴウゴウですが」
 
雄子「馬鹿なッ!この愛くるしいツンで霊の私が!?」
俺「歴代ツンで霊の中でもブッちぎりの不人気です」
 
雄子「…ならば他の霊どもをどうにかするか、具体的に飼い犬から頃して」
俺「その殺伐さが嫌われる最因かと」
 
雄子「時代が悪いのだ!時代が未だ私に追い付いていないのだ!」
俺「いや、何億年待っても貴女がツンデレのスタンダードになる事はありえねース」
 
雄子「このままではおわらんぞー!」
俺「だから終わりですってば」
 
俺たちのツンデレはこれからだ!
<第一部・完>


343:本当にあった怖い名無し
06/02/20 03:39:35 Iy0o3Xhk0
>>342
正直今までで一番萌えた

344:本当にあった怖い名無し
06/02/20 04:34:23 JnATsURC0
>>342
ワロタ

345:本当にあった怖い名無し
06/02/20 05:56:27 /H31k+jM0
>330
消えたのは第二釦か?
第二釦だな。

346:本当にあった怖い名無し
06/02/20 08:14:04 YFwzLounO
>>334
俺もだ…
USBケーブルで首って氏んできます(´・ω・`)

347:本当にあった怖い名無し
06/02/20 08:16:51 YFwzLounO
間違った…
鬱だ…今度こそ首吊ってきます(´・ω・`)

348:本当にあった怖い名無し
06/02/20 09:31:03 S7Z0i5IY0
>>340
超おつ!!
なんだか感慨深いお(`・ω・´)
サイト管理大変だろうけど失踪しないでガンガって。

349:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 10:37:48 u0IPvT0E0
みんなレベルが高いなぁ。
んで、不覚にも雄子さんに萌えた…。いや、でも彼女に取り付かれるのは…ちょっとマジ勘弁。

それでは、僕も短いの(自分的に)を投下します。

350:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 10:40:08 u0IPvT0E0
>>321…おもしろいわね」僕が2chでツンデスレを読んでると声がした。
薫だ。彼女は僕の背後霊をしている。

「私のことも書いてよ」実はもう、書き込んでいた。
薫を文字って香で書き込んだが、それがちょっと不評を買ってしまった。反省と照れくささで見せられない。

「そのうち書き込むよ。っていうか、これ、ツンデ霊だよ? 自覚あったの?」

「…!? ば、ばっかね、何いってんの。そんな訳ないでしょ。つんつんでれでれなんて意味わかんないんだから」しっかりわかってる。

自己分析が出来ているのか、キャラ作りでそうしているのか。
まぁ日常から接している僕はよくわかるのだが、薫の場合は前者だ。
2ch用語を知っていたのが恥ずかしかったんだろう。そっぽを向いている。

「…ふん、お休みの日も自宅でそんなの読んでて、不健全なのよ」薫も楽しそうによんでたじゃんか…。

「外行くわよ、外」「あ、ああぁ、まだ全部読んでないのにぃいい」僕は薫に引きずられるようにして家を後にした。

「どこ行くの?」「行き先は男が決めるものなの!!」おいおい。

「あて、なかったの?」「…ぐむっ」ぴ~ひょろろ、とトンビが鳴いている。間が長い。

「じゃ、あっち行こうか」とりあえず、歩き出した。

さて、ここで僕の悩みを打ち明けよう。僕には恋人がいる。でも、その子は背後霊なんだ。

見える人は見えるんだけど、見えない人には見えない。そうなると、まともなデートなどいけやしない。
彼女が出来たら金がかかる…なんて人いるけど、僕の場合は恋人がいない時と生活は変わらなかった。
僕も一般の人みたいな恋愛したいな…それが僕の悩みだ。

351:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 10:43:39 u0IPvT0E0
「どこ行くの?」今度は薫が僕に聞いてきた。
「いいからいいから」と僕は先を急ぐ。上演時間まで後15分だ。間に合うか?

僕がほぼ満員の映画館に飛び込んだのはそれから20分後。まだ、予告編を上映しているところだった。

「映画かぁ…それでなによ。いっちょ前に恋愛映画でいいムードでもつくろうっての? やぁらしい」
その声がちょっと弾んでる。映画につれてきたのが嬉しいんだろう。

生前の彼女は入院が多く、あまり、これなかったらしいから。
「で、タイトルは何?」「しっ、始まるよ」
僕は薫をひざの上に乗っけた。いくら幽霊でも、他人のうえには座らせられないだろう。

薫ははじめ、わくわくしていたからか、ゆらゆらと僕の体をゆらしていた。後ろの人、めいわくだったろうな。
ストーリーが進むにつれ、それは次第に小刻みになっていき、僕は震度3の地震にあってるかのような感覚に襲われた。
ぎゅっと僕の手を握り締められた。映画のタイトルは「サイレン」ゲームが原作で前からみたかったのだ。
そして佳境に入ったとき…

じわーっ…
…と僕の膝に生暖かい感覚が広がっていく。

…やられた。

映画がおわったあと、僕はさっさとコートを着て、抱きついて離れない薫を抱えて映画館を飛び出した。
「…あれは、誰もいないシートを濡らすから怪談になるんだよ。僕をぬらしてもなぁ…?」僕は薫に言った。

「ひぐっひぐっ…だって、だって、ぅ、うぐぅ…」薫は僕の胸に顔をうずめて泣き止まない。

コートの下の僕の膝はびしょびしょだった。
「…怖かったの?」「…」答えない代わりに、こくりとうなずく。
いつも勝気でいけいけな薫がこんなに怯えるなんて。ちょっとかわいそうなことしたかなぁ。

僕は夕暮れのベンチで薫が泣き止むまで、抱きしめた。

352:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 10:45:10 u0IPvT0E0
終わりです。
家に帰ってきた後、『僕』は一週間くらい薫に口をきいてもらえなかったそうです。

353:本当にあった怖い名無し
06/02/20 11:04:36 mJoiWpvI0
>ツンデレ初心者さん、乙!
お茶ドゾー
つ【旦】

354:本当にあった怖い名無し
06/02/20 11:20:57 v4udFtG40
馬っ鹿じゃないの?
みんなしてこんなことをやってるなんてさ。
時間の無駄よ、無駄。

こんなことしてる暇があるなら
彼女でも作って尽してあげなさいよ、まったく。




…ま、まぁ努力は認めるわ、努力だけね。


…な~に見てんのよ~
馬~鹿

355:本当にあった怖い名無し
06/02/20 11:32:07 Fm7tadApO
雄子さんに萌えた人が多くて、異例の打ち切り→復活のコンボは完成しないんですか?

356:本当にあった怖い名無し
06/02/20 11:39:34 VqBaqvA/0
はぁ?!
何を言い出すのかと思ったら、またそれぇ?
二言目にはそれね、あんたたち。

脳味噌わいてんじゃないの?
あごめーん、わくほど脳味噌無かったわね、ハハン♪

357:本当にあった怖い名無し
06/02/20 11:50:43 VqBaqvA/0
ハッ、あたしはいいの特別だから。
ここに居て、あんたたちの作成の総指揮をとってあげるわよ。

このあたし直々に指揮をとってもらえるなんて、
あんたたちはなんて運が良いのかしらね♪
感謝しなさいw

358:本当にあった怖い名無し
06/02/20 11:57:30 ujjwgjjRO
なんか変なのが沸いたな

359:本当にあった怖い名無し
06/02/20 12:10:07 mJoiWpvI0
華麗にスルー汁

360:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 12:13:37 u0IPvT0E0
僕には背後霊がいた。
勝気で横暴なところもあったけど、そそっかしくて、それでいて優しい僕だけの背後霊が…。
でも、それも昔の話。今は…もういない。

『薫と僕‐最終章‐』

僕と薫の微妙な関係が続いて早一年。ここのところ、体調を崩すことが多くなった。
病院にいってみたが原因はよくわからない。バイトが忙しかったからそのせいだろう。
「ふん、鍛練が足りないのよ」とかいいながら、薫は俺の看病をかいがいしくしてくれた。
だが…病状は悪化し、僕はついに入院することになる…。

田舎から僕を見舞いに母が来た。「あらまぁ、鬼のかくらんかねぇ。丈夫に生んだつもりなんだけど」僕を見て母は大笑いした。笑い事じゃねぇよ。
りんごをむいてくれている母が看護婦に呼ばれた。「あらら、治療費かしら…この金食い虫」なんていいながら母は出て行った。
「お母さん、きれいな人だね」それまで黙っていた薫が僕に声をかけた。彼女はいつもそばにいる。
「顔色よくないね」前までは僕を振り回していた薫だが最近は元気がない。
「いや、今日は調子がいいよ。ありがとう薫」僕はしゅんとしている薫を元気付けようと声をかけた。
母さんが戻ってきた。ちょっと顔色が悪い。「どうしたの? 高かったの?」
「う、うん。ちょっと手持ちじゃ足らなくてねぇ。ほんっと、この金食い虫…」あはは…すんません。
母さんはお金を下ろしてくると病室を出て行った。その後ろ姿を薫は眺めていた。
「私、外の空気吸ってくる。病室ってあまり好きじゃないから」薫も外に出て行った。
薫には調子が良いといったが、実は今日は絶不調だった。だから、僕が眠りにつくのは早かった。

深夜。目を覚ますと薫が僕の顔を覗き込んでいた。
「うわっ」「あら、起こしちゃった」薫が悪びれる風もなく言う。
「私、あなたの背後霊やめるわ」「…え…」唐突だ。
「何いってるの?」「私は病院嫌いなの。病弱な男に用はないのよ」ぐはっ。
「他の健康な男に取り付くの。じゃぁね。軟弱さん♪」
それだけ言い残して、薫の気配は消えた。あとに残された僕はただ、呆然と窓の外をみていた。

361:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 12:15:08 u0IPvT0E0
あれから、3週間後、僕は無事退院できた。
ただ、寂しさは募るばかりだった。ある日、そんな自分の夢枕に死んだおじいちゃんが現れた。
「少しは元気にならんと薫さんもうかばれんぞ」なんじゃそりゃ、僕は彼女に見捨てられたのだ。
「ほっほ。お前は短絡的な性格じゃぁなかったんだがな。あんなにべたべた見せ付けておったくせに彼女のこと何も知りゃせん」
「おあいにく、まだそれほど長い付き合いでもなかったからね。あんな浮気する女とは思わなかったよ」
爺ちゃんは僕を本当に情けなさそうに見て、「薫さんはの、お前のために成仏したんじゃよ」と言った。
「え…」「あの日、お前の母があの足のきれいな看護婦しゃんに呼ばれたろ」看護婦の足なんてみねぇよ。
「お前の母親のそのとき、お前の死の宣告受けたんじゃ」おいおい。そんな大病だったのか。
「原因は、薫さんじゃったんだがのぉ」「…は?」

人は食事をして栄養を取る。では、霊はどうするのか?
浮遊霊などは大気に散る有象無象の生気や精気からエネルギーを補給する。
しかし、人に取り付くとその人間の魂から力を得るらしい。それは、自分の意思でどうにかできるものではないそうだ。
人が吸う空気をを選べないように。
本来人間が支えられる霊は一体分のみ。自分の守護霊と呼ばれる霊のみだ。しかし、僕は薫も背負ってしまった。
僕の体はそれが原因で衰弱していったそうだ。

「ワシも悩んだんじゃが、やはり薫さんには本当のことをいったよ。そして彼女は成仏することを選んだんじゃ」
「なんで、早く言わないの!! 僕はちゃんとお別れを出来なかったんだよ!!」爺ちゃんにつかみかかった。
するりとすり抜ける。「まぁ、そういうわけじゃ。最後にの、お前が回復したら伝えてといってたことがある」
「これからも、がんばってね。…あんな別れ方でごめんね…じゃと」
夢から覚めた僕のほほには涙が伝っていた。僕はそれをぬぐって外に出た。
咲き乱れる桜、春のかおりが僕の鼻腔をくすぐった。

それから、15年。僕はゲーム会社を興して社長になった。お金はたくさん出来たが、嫁はもらわなかった。
僕の恋人はただ一人。薫だけでいい。いま、僕は32歳。忙しい日々に追われている。

362:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 12:16:06 u0IPvT0E0
「社長、恋人作らないんですか?」昨日入った新人バイトの子が僕に聞く。
「はは、仕事が恋人さ」顔も見ずに僕はいう。
「ばっかみたい。いまどきはやんないのよ」うあ辛らつだなぁ、この子。
「前の彼女を引きずっているとか?」しつこい子だ。
「…君、口は気をつけないと…」顔を上げて…絶句した。
そこには薫がいた。
「ほんと、あんたって馬鹿なんだから」おでこにキスをされる。
「生まれ変わりって、信じる? …ふふ、今度はちゃんとした恋愛しようね…」そういって走り去っていった。
涙でくしゃくしゃになっていく彼女の後姿を眺めながら、
こういうのもロリコンっていうのかなぁ…とふとおもった。

‐了‐

363:本当にあった怖い名無し
06/02/20 12:18:43 VqBaqvA/0
ちょっ、ちょっと待っ、待ってってばっ!
なによこれ、こんな格好までさせたくせにぃ…

こんなんじゃあたしの評判台無しじゃないのよっ!
どうしてくれるのよ、責任とってくれるんでしょうね!?


ちょっと…なんとか言いなさいよっ!
このままじゃ、あたし…あたし…
お嫁にいけないじゃないっ!

364:本当にあった怖い名無し
06/02/20 12:37:15 VqBaqvA/0
ほらっ、そこの長い髪の少年!
こっちに来てあたしの相手をしなさいっ!

365:本当にあった怖い名無し
06/02/20 14:24:59 +aeBAzBB0
>>340 本当にGJ!! あんた神だよ俺にとって!!

366:本当にあった怖い名無し
06/02/20 14:30:48 +aeBAzBB0
てかツンデレ初心者が徐々にうまくなってる件について

367:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 14:38:07 u0IPvT0E0
僕が薫と街中でデートをしていると、袖を引っ張られた。
「ねぇ、あれ」薫の指差すほうを見ると霊を背負った男がいる。
「ありゃ、なつかしいな」「ね、私たちもあんなだったのね」薫が懐かしげにつぶやく。

その霊は薄らぼんやりとして顔などはわからない。が、声は聞こえる。

―レ・・レイポンッ
―レイポンいうなっ

なんか、楽しそうだ。二人(?)はどんどん遠ざかっていく。
「絶妙ねぇ、実体化を抑えてあの男の人に負担をかけてないわ。私もああすればよかったか」薫がうんうんうなずく。
「あ」薫が怯えた声を上げて、さらにむこうを指差した。
「うあ」
そこには顔半分を包帯で覆った男がよろよろ歩いている。後ろには…なんだありゃ…。

―このままではおわらんぞー!
―だから終わりですってば

なんか、男についているでっかいモノが雄たけびを上げ、大気が揺れている。あきらかに生気を吸い取りまくっている。
だが、取り付かれてる男は困った顔しながらも楽しそうだ。


368:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 14:38:39 u0IPvT0E0
「いろいろな形があるのね」「あ、あぁ。でもあれはかんべんな」
その声が聞こえたのかのようにもう一度、遠くのアレが吼えた。
昨日夢うつつにみたテレビ通販の「強力除霊アイテム、アブゴーストクリーナー」で祓えるだろうか?
…無理だな…

すれ違う親子の会話が聞こえた。

―おとーさん。あのね、おくのおへやに、ね。おねえちゃんがいたの
―どんなお姉ちゃんだった?
―あかいおきものきてるの。きれいなひと

お父さんが妙に懐かしそうな顔をしていた。

マクドナルドに入ると楽しそうにおしゃべりをしているカップルに目が留まった。
「あそこにもいるね」男の後ろにいる女の霊が男の髪を引っ張っている。あれは嫌がらせ…じゃないな。
「奥手の彼をせかしてるみたいね」世話焼きな幼馴染ってところかな?

隣の別のカップルの会話も聞こえてきた。

―ねえ、あのカップ、どうしてあんなボロボロなの?
―ん? ああ……昔の彼女がくれたやつを次の彼女がぶっ壊して修復した
―じゃあ……現在の彼女であるあたしが、また叩き割ってもいい?

うあ、熱い会話だなw
僕たちはそうした声を背に店を出た。
日々は悠々と過ぎていく。その中に僕らのような奇妙な出会いもたくさんあるのだろう。
これから、そういった体験をする人たちに思いを馳せながら僕たちは帰路についた。



369:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 14:39:50 u0IPvT0E0
他の方のよんでたら、いろんなシチュエーションがあるんだなとおもい、ついやっちゃいました。
すいません。

370:本当にあった怖い名無し
06/02/20 14:50:24 REHrCOraO
>>285ハムスターが信号無視まで読んだ

371:本当にあった怖い名無し
06/02/20 14:52:38 Lset058n0
>>369
おもしろいけど、ちょっとやりすぎかも
これじゃあ、みんな同じ街にいるかの様で

…そうか、この世のどこかにツンデ霊がいっぱいいる街があるんだな!

372:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 14:59:16 u0IPvT0E0
あう、猛省します:;

373:本当にあった怖い名無し
06/02/20 15:07:49 xfO2mavLO
>>366 漏れもオモタ…
いやホント俺は普通に楽しませてもらいましたよっと
初心者乙!

つ旦







素直にgjと言わずスマン!

374:本当にあった怖い名無し
06/02/20 16:15:36 EgWIF7ey0
>>367-368
まあ番外編ってことでいいんでないの。
ほら、あれだ。マジンガーZにグレートマジンガーが出てきたみたいな感じで。


375:本当にあった怖い名無し
06/02/20 16:22:44 xTk77Tav0
>素直にgjと言わずスマン!

それがツンデレ

376:本当にあった怖い名無し
06/02/20 16:36:17 LuiBlK+u0
俺はツンデ霊のプロだぜ!

377:本当にあった怖い名無し
06/02/20 17:06:41 e8KJbqmw0
プロ市民みたいなもんか?

378:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 18:40:52 mJoiWpvI0
とりあえず途中経過報告。

>>314で大胆発言&約束をしたにもかかわらず、
 >現在2本構想中。
の部分の訂正をしなくてはなりません。
wktkでお待ちいただいた皆様には大変申し訳なく思っています。

現在、2本どころか10本にまでプロットが広がってしまい、
うち3本が校了致しました。
でもUPはもう少し待ってください。

何というか…「作品群」みたいなものになりつつあり、出す順番が結構重要になっちゃいますた。
といっても他の皆さんのように文章力も無いので思いつきだけが命なんですがw

なんだか自分の首を絞めているみたいだ…w
応援してくださった皆様ありがとう、も少しがんがります

379:本当にあった怖い名無し
06/02/20 19:19:18 xTk77Tav0
>>378
wktkで待ってます、ガンガレ!!

380:運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q
06/02/20 19:54:41 dLGujYeE0
>378
期待しつつ晩ご飯食べる。

ところで範馬雄子さんはもう見られないのだろうか。俺、愛してたのに。
全身黒づくめの、刃を思わせる雰囲気の長身美女に脳内変換して楽しんでたのに。
片タマくらいなら蹴り潰されてもいいほどに。

381:本当にあった怖い名無し
06/02/20 20:23:09 dt9QaKT60
いなくなったらいなくなったでさびしいな






な、なによ。そんな好きだったとかそんな感情じゃないんだからね

382:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 20:43:32 u0IPvT0E0
それでは、場つなぎに一本。
3部作です。

383:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 20:44:53 u0IPvT0E0
夜ひとりでに響くピアノ。一段増える怪談。歩き出す二宮金次郎。トイレの花子さん…etc…etc。
学校の7つの怪談。あなたはいくつ遭遇したことがありますか?

僕は残念ながらひとつです。…え、どの話だって?
僕の話はね…

『回る少女』

小学校5年の暑い夏の放課後。僕は学校に一人取り残されていた。体育の授業で逆上がりが出来なかったのだ。
一生懸命、がんばるがどうしても出来ない。カラスが寂しく鳴いている。
「できるわけ…ないじゃん」つい、愚痴が出る。それでももうひと頑張りしようとしたら鉄棒から落ちた。
「…くすくす」どこかで笑い声が聞こえた。「笑うな!」…あれ? 誰もいない。
「気のせいか」沈む夕日を尻目に僕は逆上がりの練習を続けた。

次の週の同じ日。
僕は相変わらず、逆上がりをしている。他のやつらは、なんでこんなこと出来るんだろう?
その日は僕は頑張りすぎた。いつの間にか日が落ちていた。
鉄棒のある場所は校庭の端っこにあったので管理人さんも見逃したのだろう。ちょっと寂しい。
…てー…ん…て…ーん。
ボールをうつ音が聞こえてきた。…ひとりじゃないんだ。僕は不思議を感じるより先に、誰かがいることに喜んだ。
「もう一回、やって帰ろ」…誰かがいる喜びのためか、怖くて帰りたかったためか。出来ちゃったよ、逆上がり。
「ひゃっほぅい!!」調子にのって再チャレンジ。また出来た。んじゃ、もう一度…と続ける僕に、
「あんた、馬鹿じゃない」唐突に声をかけられた。目の前に僕と同い年くらいの女の子がいる。
「こ、こんばんわ」「こんばんわじゃないわよ。馬鹿みたいな声上げて、くるくる回って。バターになるつもり?」
「で、でも出来たんだよ、逆上がり」「私でも出来るわよ。私なんて大車輪もできるんだから」…絶対嘘だ。
「じゃぁ、やってみろよ」「ふん、うら若き乙女がスカートの中身をさらせると思って?」確かに彼女はスカートをはいてる。
「じゃぁ、明日、ズボンでこいよ」「ふ…ふん、臨むところよ」そうして僕たちは約束を交わした。
僕が荷物を取って校庭に戻ると彼女はいない。先に帰ったんだろうか?
門をくぐろうとした僕は、また、…て…ーん、てーん…とボールの弾む音を聞いた気がした。


384:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 20:45:26 u0IPvT0E0
次の日の放課後、僕は昨日の少女を待った。しかし、いくら待ってもこない。しまいには用務員さんに怒られた。
もう…こないのかな? 僕は帰ろうと校門をくぐった。そのとき。
…てー…ん…て…ーん。あ…ボールの音。僕はなんとなく、鉄棒のところにもどった。
「おーい、だれかいるの?」声をかけるとボールの音がぴたっとやむ。
「…おそい」昨日の少女が腰に手をあて威張ってる。…遅いのは君だろ…。口には出さなかったが…
「私が世界の中心なの。私に不満をぶつけるのは50年早いわ」人の考えを読み取ったように答えた。…こいっつ…。
「さ、今日はちゃんと運動できる格好よ」そういった少女をみると…ん、なんか変だ。
テレビで見るような田舎っぽい格好している。「なんだぁ、それ。だっさーw」
「ふん、あんたごときには私のハイカラな格好は理解できないでしょうね」
ハイカラってなんだ? 僕はまた馬鹿にされるのもいやだったので聞き流して、鉄棒にスタンばった。
「それじゃ、いっせーのせ、でやるよ。いい?」
「ふん、はやくしなさいよ」
「じゃ、いっせーの…」

「せ!!」

…くるん。僕はちゃんと成功。隣の少女を見ると…

…くるん、くるん、くるん、くるん、くるん、くるん、くるん、くるん…回る回る。
…お見事です。
最初はゆっくり回っていたのだが、どんどん加速していく。
おいおい。こんなのスカートでも中身見えないよ。

…くるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるん…

少女は止まらない。


385:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 20:45:58 u0IPvT0E0
それを見てるうちに、ちょっと怖くなってきた。
「も、も、もぉいいよ。わかったよ。僕の負けでいいからやめなよ…」声が震える。
くるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるんくるん…ヒュッ…ぐるんぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる
くるくる回る彼女から、空気を裂く音が聞こえたかたと思うと、少女はさらに加速した。
「ひ、ひぇぇ…」ぐるぐるぐるぐるぐる…僕はもうどうしていいかわからない。
そういう時、人は本当に「ひぇえ」って言うんだなと何気に思った。

「もう、やめて!!やめて!!」僕は我に返り必死にお願いする。
…少女は相変わらずぐるぐるぐるぐる…。
…で気づいた。
彼女が少し小さくなってる気がする。
僕は昨日の少女との会話の「バター」を思い出した。
「う、うああああ、溶けちゃってるよ!!」僕は危険をかえりみず、彼女を止めた。
「わ、わ、わぁあああああああああああ!!!」遅かった。彼女の頭がもうない。頭がない!!
腰が抜けた。彼女の体がずるりと鉄棒から落ちる。…ドスン。ピクリともしない。
「ひ、ひぃい」股間が生暖かく湿ってくる。首のない体というのはとても気味が悪いものだ。
それが知っている人のものだとさらに、恐怖が増す。
僕は気を失った。

「ねねぇ、ちょっと起きてよ」…僕は少女の声で目が覚めた。「無事…だったの?」あたりを見回す。少女はいない。
もう、日は沈んでる。鉄棒のあった場所は真っ暗だ。
「無事といえば、無事なんだけどねぇ」僕は悪い夢でも見たのだろうか。それより、少女の姿がないのが不安だった。
声…聞こえるのに。…ん?どこから聞こえるんだろう。僕の真上…!?

木の上から少女の首が僕を見下ろしていた・・・

「うぎゃーーーーぁあああああああああああああああああああああああああ!」両手だけでその場を離れようとする。
「あ、あぁ、、あああ、い、いかないで、いかないでぇえ」怖い。怖い。怖い。なぜか僕は鉄棒の場所に来てしまった。

首なしの胴体がふらふらしていた・・・


386:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 20:47:10 u0IPvT0E0



ぷちっと何かが切れた音がした。すると妙に冷静になった。あれは、あれだ。夢だ。
遠くで「お願い、助けてー」とか言ってる。お笑いだw そんな現実はない。
僕は、もう一度、彼女を見に行った。大粒の涙がぼろぼろ…ぼろぼろ。
「わははは、ばっかみてぇ」僕はおかしくて笑った。どうやら、木に引っかかっているらしい。
僕を馬鹿にするからだ。「ごめんは?」「え?」うろたえる少女。急に強気になった僕にちょっと戸惑っているらしい。
「ご・め・ん…は?」「ごめんなさぁい…」僕は満足げにうなずいて木に登り、彼女をおろしてあげた。
手に持った彼女の髪からいいにおいがした。さすが女の子。ちょっと抱きしめてみる。
「む、むぐぅ」彼女が抗議の声を上げる。かわいい。彼女の体においてあげた。
「えっち…」自分の体とひとつになった少女がぽっと顔を赤らめて、走り去っていった。
さて、これは夢だ。ねなおそ…。僕はそのまま木の下で眠りについた。

翌朝。僕は用務員のおじさんにこっぴどくしかられていた。僕は木の下で寝ていたのだ。
夢の話をするとおじさんはこう話してくれた。
「あそこにはな。てまりの少女がおるんじゃ」
「夜中にな、ひとりでてーんてーんとてまりをついてるんじゃよ。」
「それでよーく近づくとな、まりはその少女の首なんじゃ」

それからはいつもの日常。
ただ、授業中窓の外をのぞくと、もんぺをはいた女の子が僕に手を振るようになった。
手を振り返すと、少女は満足げにうなずき首をはずして、てー…ん、てー…んと去っていくのだ。

…終わり。

387:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 20:47:45 u0IPvT0E0
ごめん、4部になっちゃった。

388:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/20 20:59:40 +380dzcr0
>>帰ってきたツンデレ初心者さま
ありがとうございます。夢の競演、びっくりしましたがとても
嬉しかったです。ハムポンがいないのが残念ですがw

>>ミレレイ
ガンバッ!ワクワクして待ってるよっ

みんなすごくおもしろいなぁ。仕事中いろいろ考えてしまうから、よろしくないねw

389:運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q
06/02/20 21:02:31 dLGujYeE0
あー……なんかシュールでいいなあ、これ。
少しだけホントに怖く感じる箇所があったりするのがいいですね。

>4部になっちゃった。
すごく良く分かります。書いてると歯止め利かなくなる俺には。

390:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/20 21:03:09 u0IPvT0E0
うわ、ポン介さんw
勝手にきゃら使ってごめんなさい^^;

僕は残業中にネタを溜めてます。で、日中、仕事の合間に直しして、アップしてます。
たまに、上司のお姉さんが白い目でみるのが・・・こわいです。


391:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/20 21:04:26 +380dzcr0
>>340
まとめサイト乙です!僕の話まで入れていただいて感激しました。
タイトルに笑いましたw
頑張ってくださいっ

392:本当にあった怖い名無し
06/02/20 21:06:51 Fm7tadApO
>>383-386
文体がアレだから萌えるけど、本気で怖くしようと思ったら思いっきり怖くなりそうだな…
取り敢えずGJ!

393:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐◇skvdFfJa0
06/02/20 21:10:48 u0IPvT0E0
たったいま、IDがその日ごとに変わることに気づきました。
すいません。
それで、みなさん、名前の後ろに最初のIDを入れてらっしゃったんですね。僕もそうします。

>>運動場整備舞台さん
ほめてもらえるてかなり嬉しいっす。
もちろん、他のかたのレスも最高にありがたいです。悪い部分、きっちり指摘してくれるから、嬉しくてつい連投しちゃいました。

いまは、ツンデ霊プロさんの作品とミレレイさんの作品が待ち遠しいです。

394:本当にあった怖い名無し
06/02/20 21:18:39 nuUFqtKc0
ち、違う・・・・トリップはそういうものじゃない・・・・

395:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐◇skvdFfJa0
06/02/20 21:20:48 u0IPvT0E0
げ、運動場整備部隊さんの名前まちがえてました。
あと、やっぱり、自分、間違えていたんすね。このあとちょっと調べて直します。

396:本当にあった怖い名無し
06/02/20 21:22:09 dt9QaKT60
>>395
名前#なんか好きなことば

397:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐◇2で0
06/02/20 21:23:53 u0IPvT0E0
こうするのかしら?
スレ汚し、お許しください。

398:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐ ◆xRLIMlkjQY
06/02/20 21:25:07 u0IPvT0E0
…お願い、成功してください。

399:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/20 21:25:16 +380dzcr0
今日は家で今月の「かわいいハムスター」をごろんと横に
なって眺めていた。
いつ見ても素敵な雑誌だ。小さかった頃、まだハムちゃんだった
ハムポンを写メで撮り、投稿したりした。
掲載された雑誌は今も宝物だ。

「ふむぅ・・・むー?・・・・ふむふむ・・・・」

さっきから、耳元で鼻息が荒いのは、レイポンだ。
僕の後ろから雑誌を見ているらしい。
すぐ耳元でふむふむ言われるのは、何か気恥ずかしい。
だが・・・それ以上に僕には気がかりな事があり、実は雑誌にも身が入らなかった。

もうすぐバレンタインデーなのだ。レイポンはどう思っているのだろう・・・

「レ、レイポン?」
「レイポンいうなっ・・・なに?」

あまり気のない返事なのは、読者投稿コーナーのハムスターたちに心奪われている
からだろう。
「・・・ん。いや・・・なんでもない」
「・・んー。ん?・・・・んんー?んふふ・・・何よ?」

まずいな。とてもいやな雰囲気だ。気づかれたのかも知れない。

400:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/20 21:25:47 +380dzcr0
「な・・・なんでもないよ」

ページをめくる指が自分のものではないようにぎこちない。
顔が熱いのがわかる。

「んー?んんー?気になるじゃないよ、いいなさいよっ」
含んだ笑いで声が弾んでいる。意地の悪い奴だ。

「レイポンはさ、その・・・桃の缶詰ありがとね」
「レイポンいうな。・・・んー?ああ、たまたまあったからね。で?」

カラカラ・・・・カラカラ・・・・
沈黙の降りた部屋に、ハムポンが回し始めた回し車の音が響く。

「でって・・・それだけだよ」
「・・・ふふん。そういう事にしておいてやるわ」
含み笑いの中に勝ち誇った響きを残し、レイポンは引き下がった。

レイポンは多分、女の子だろう。声から察するに同年代だと思っていい。
今まではハムポンの世話をしてくれる、便利な存在くらいにしか思っていなかった。
だけど・・・レイポンは僕をどう思っているのだろう。そして僕は・・・

当日、机の上にチロルチョコが一つあった。

「・・・・これが答えかっレイポンーっっ?!」
「なっなによっっきなこチョコなのよっっ」

もうレイポンとは2日口を聞いていない。きなこチョコっていわれても困る。


401:本当にあった怖い名無し
06/02/20 21:26:02 4hB1tPbP0
#と♯の違いに気をつけてな

402:本当にあった怖い名無し
06/02/20 21:27:32 41lR69lu0
>>398
成功オメ!!

403:本当にあった怖い名無し
06/02/20 21:30:08 xTk77Tav0
>>399-400
GJ

404:運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q
06/02/20 21:32:25 dLGujYeE0
ハムスターフェチなんだな……それも重度のw 
レイポンすげえかわええ。きなこチョコの何が悪いのさっ。

405:たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0.
06/02/20 21:35:33 u0IPvT0E0
帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐です。
成功したけど、>>397でトリップのパスワードさらしていたことに気づきました。
以後は「たまねぎツンデレ」に改名します。

ポン介さん、お疲れ様でした。チョコ欲しいとき、見透かされるとちょっとくやしいですよね。

406:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/20 21:36:27 +380dzcr0
流れブッチしてすいませんでしたorz

>>398
成功しましたねっおめでとう!

>>404
ハムスターはかわいいですよ。レイポンは添え物ですw

407:小ネタ@85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 21:48:15 mJoiWpvI0
85pesOZL0は、「ミレレイ」などと呼ばれることに、もう抵抗しなくなっていた。
「所詮呼び名なんて、ひとが自分を他人と区別する為の符号に過ぎない。
 自我を名前で表現しようと四苦八苦するなぞ、自己表現の手段を目的と勘違いした愚者の行いよ。
 私の自己表現の方法は、皆が待ち望むように早く物語を完結させること。
 それが私のこのスレでの存在意義であり、究極の目標なのだから…」

「ツンデレ初心者」に突っ込みを入れて、逆に>>115に批判されたときに思い描いたコテの付け方。
何か意味のありそうなIDを誰かがもじって命名してくれるだろうという願いは実現されなかった。
「85ペソ」とも読めるIDを得たとき、彼はここぞとばかり他人に命名した。
自分から目立つことで、祈りが通ずると思ったからだ。
「このスレならきっと誰かがIDから命名をしてくれる…!」

しかし、無情にもコテは彼の望むものではなかった。
そればかりか、命名者以外にもその名のほうが浸透してしまった。

 「まぁいいか」
彼は素直にそう思えるようになった。
何より皆がツンデレをこよなく愛していることに気付いたからだった。
 「ツンデレ至上主義、か。  ふふっ」
彼はこのスレを初めて覗いたときの興奮を思い出していた。
 「これからツンデレのとりこになる奴らのためにも、早く作品を仕上げることに集中しよう!」

だが彼は「ミレレイ」とは自分から名乗ることはしないだろう。
なぜなら、「 そ れ が ツ ン デ レ だ か ら 」

408:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 21:50:20 mJoiWpvI0
あたしの作品はこんな感じの説明口調なんですが、大丈夫でしょうかね…ぇ?

とりあえず文字数&行数確認を兼ねて小ネタを一発書いてみましたw


あぁ~煮詰まっちゃったよぉ~TT

409:ポン介 ◆ZMp2Jv9w5o
06/02/20 21:56:21 +380dzcr0
ツンデレ・・・w

大丈夫。おもしろいよミレレイ。
ううん、認めなくたっていいwされがツンデレだからw

410:運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q
06/02/20 22:17:31 dLGujYeE0
>誰かがもじって命名してくれるだろうという願い
ヒロインの切なる願いはニブちん男にスルーされるのが掟。
そこから生ずる愛しさとか切なさとか心強さがツンデレの原動力だ。
だから、胸を張って凹め。

ちなみに俺、85pesO よりもこの →OZL← 部分が気になっててなあ…。
「OTLさん」て呼ぶ寸前だったさ、ミレレイ。

411:本当にあった怖い名無し
06/02/20 22:19:08 gc8hmAAxO
馴れ合いはほどほどにしてくれよ

412:本当にあった怖い名無し
06/02/20 22:44:21 xfO2mavLO
>>411
ええい!!次から次へとツンデレがわきやがる!!


>ミレレイ…テラモエス…

413:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 22:45:45 mJoiWpvI0
歴代このスレに棲みつく奈緒美は思った。

―このスレで否定的発言をしても、それはツンデレの「ツン」だと見なされるってコト、
 なんで気付かないヤツが居るのかしら。
 ツンデリストに否定発言は逆効果だってコトくらい、このスレを定期的に覗くヤツなら常識でしょ。
―思えば、色んな作者が出ては消えていったわね。まるで泡沫の夢のごとく、ね。

―でも待って、なぜあたしのことをネタにしようとするヤツが居ないの?
 あたしが美しすぎるから?「ツン」色が強すぎるから?ツンデ'霊'ってそんなにムズい?

だが、奈緒美の問いに答える者は誰も無く、奈緒美の心の叫びは虚空に消えた。

―ふ、ふんっ なによ、あんた達なんてこっちから見捨ててやるわ。もう永遠にさよならね。

奈緒美はスレから離れると、この板のスレ一覧のトップに陣取った。

―ここならこの板全部が見渡せるわ。
 あの下らないツンデ霊スレがdat落ちする様までもね

しょうもない駄洒落をいいながら、奈緒美はじっとあるスレに目を向けていた。

―あのスレの色が赤く変わったら、真っ先に行って馬鹿にしてやろう…

そんなことを思いつつ。

414:1
06/02/20 22:51:52 EbL3uJMt0
小学校低学年くらいの年代だと、総じて女子のほうが発育は早くなる。

私と、幼稚園時代からの幼馴染である晃子は、たった2週間ほどしか
誕生日が変わらないにも関わらず、小学校3年当時で私が見上げるほどに
身長差がついてしまっていた。

もとより、私はクラスでも前から数えたほうが早いくらいのチビだったし、
活発に運動をこなす晃子と比べて屋内で本を読んだりすることのほうが
好きだった私とでは、そうした違いが生まれても仕方がなかったのかもしれない。

晃子はそんな私を「ジジむさい」「女々しい」「それでも男かよ」と
散々にバカにしてくれた。少なからず男子としてコンプレックスを抱えていた
私は、よくある幼馴染への恋心などは全く持つことなく、むしろ苦手意識を
感じるほどであった。

おとなしい性質の私であったが、それでも晃子に本当にキレた事がある。
読んでいた本を取られてからかわれたとか、今にして思えば本当に些細なきっかけだった。

本気になって殴りかかる私に、最初は笑っていた晃子も表情を変えた。
でも、悲しいぐらいに運動能力に違いがあった。

腕を振り回すだけの私は簡単にいなされ、周りは「もっとやれ~」と囃し立てる。
惨めだった、自分は男なのに、なんでコイツに勝てないんだろう。

「いい加減にっ……」と晃子が右足を軽く振るった。

彼女のハイ・キックは見事に私の顔面を捕らえた。そこまでは覚えている。
なにせ今でもぬぐえないトラウマなのだから忘れようがない。

今も悔しく思うのは、彼女にとってそれはハイ・キックではなく
ミドルくらいの感覚だったのだろうということだ。

415:2
06/02/20 22:52:26 EbL3uJMt0
私はそれから一念発起し、牛乳を飲み、魚を骨まで食べることにし、運動も始めた。
いつかあいつに一泡吹かせてやるんだ。もっと大きくなりたい。
まさに子供っぽい動機だったとは思う。

……でも、晃子に「一泡吹かせる」機会は二度とこなかった。
その年の夏、晃子はあっけなく死んでしまったからだ。

家の近くの道路は狭いにも関わらず、トラック運転手の抜け道になっていたようで
さんざ危険視されてきたのだが、晃子もそれの犠牲者になってしまったのだ。

そのときの感情がどういうものだったのか、今はよく思い出せない。
ずっと目の上のタンコブだった晃子がいなくなったことは、けっして嬉しくなかった。

いつも私は晃子を見上げていたから、うつむいているよりも、見上げればそこに晃子が
いるのではないか。私にとって晃子は憎らしい奴だったが、それよりも自分にとっての
目標であったり、超えたい壁であったり、そんな対象だったのかもしれない。

だから、あれから20年以上経過した今でも、私は上を向いて歩いていられる。
晃子が死んだときに、そう決めたことを守っているからだ。

『いつも本ばっかり読んで下を向いてるとね、猫背になって背が伸びないんだよ』

そんな風にからかわれたことが、今でもなんとなく思い出せる。

416:3
06/02/20 22:52:57 EbL3uJMt0
「良クンも大きくなったねえ」

そういって麦茶を出してくれたのは晃子のお母さんだ。
私は久しぶりに故郷に戻ってきていた。少ない盆休みを利用して帰省したはいいが、
これといってやることがない。

暇をもてあましてパチンコでもやりに行くかと思って家を出たら、ばったりと
遭遇してしまい、こうして家まで連れ込まれたといういきさつだ。

晃子の家に入るのは、なんだかノスタルジックな感覚があった。
自分の家も含めて、このあたりの町並みもあまり変化がない。
開発に目が向くような地域でもなく、近所の顔ぶれもあまり変わらない。

私は中学から全寮制の私立に進学し、大学、社会人と東京で暮らしていた
事もあって、まるで私だけが変に大きくなってしまっただけなのではないかという
錯覚をするくらいだった。

晃子の家の柱の傷も昔のままだ。

私の傷の15センチほど上にあるのが晃子のものだ。
今では、そのどちらも並んで比べなくてもわかるくらい低い位置にある。

その傷を感慨深げに眺めていることを気づかれたのか、晃子のお母さんは
しみじみと話し出した。

「ねえ良クン、晃子はずっと良クンのことが好きだったと思うのよね……」

417:4
06/02/20 22:53:30 EbL3uJMt0
『そんなことは』
私はいいかけたが、それはなんとなく今ではわかっていた。

「晃子はほら、背が大きくてお転婆で。でも良クンはあの頃はチビスケ
 だったからね。」

「……そうですね、僕はどんどん置いて行かれるような気がして、嫌だったです。」

「晃子は、そんな自分がすごく嫌だったみたい。あの子ももっと女の子らしいことも
 したかったでしょうに、そんなのが似合わない自分を嫌っていたわ。」

「はあ……」

晃子のお母さんも、変に悲しみを宿すようなことはない。
晃子のことは過ぎたこと。今は私と同じように、心の中にある
彼女のことを振り返っているのだろう。

「だからこそ、好きな良クンが小さいのがもっと嫌だったんでしょうね……
 ふふ、思い出しちゃった。」

そういって晃子のお母さんは、下駄箱からなにやら箱を取り出してきた。

「あの夏、晃子は良クンを誘ってお祭りに行きたがってたのよね。
 でも、足の高いのを履くと、もっと差が出ちゃうからって、
 結局買ってあげたこれを履いてくれなかったわ。浴衣も着ないって。
 せっかく揃えてあげたのにねえ……」

見せてくれたポックリは今でも真新しく、誰かが履いてくれるのを待っているかのようだった。

418:5
06/02/20 22:54:14 EbL3uJMt0
家をおいとました時には、もうすでに夕暮れになっていた。
道のあちらこちらには浴衣をきた人が歩いている。

そうか、今日がそのお祭りの日なんだ。

晃子が着るはずだった浴衣はどんなのだろう?
手を合わせた仏壇に飾られた晃子の遺影は、思い出にあるような
憎らしさはなく、とても幼く、可愛らしく思えた。

彼女がもし、もっと小さかったら?
いや、私がもっと大きかったら?

浴衣を着た晃子とこの道を、神社に向かって歩くようなこともあったかもしれない。
20年前のifは、決して形よくは頭に浮かばなかった。

そんなことを考えていたからだろう。
私は不意に視界に入ったヘッドライトにハッとした。
そう、この晃子が轢かれた道だって昔のまま。

トラックの鳴らすクラクションがなぜか遠く感じられるような気がした。


419:了
06/02/20 22:54:57 EbL3uJMt0
そのとき、私は背中を蹴られた。

決して強くはないが、呆然としている私を道端に転がすには十分な力で。

つんのめって転がった私の横を、数台の列を成したトラックが走り去っていく。

その、車列の隙間から見える向こう端に、彼女は立っていた。
決して見ることはなかった紫陽花の花のかかれた浴衣を着て。

彼女は私を見下ろしている。怒っている。

『何をボーっとしてるんだか』
『顔を上げて歩けって、いつも言ってたはずなのに』

そんなことを言っているのが、声も聞こえないのになぜだかわかった。

4台目のトラックが走りぬけたとき、そこには誰もいなかった。
ただ、私の背中にはじんわりと蹴られた感覚だけが残っている。

その痛さは、なぜだかとてもやさしく感じられる。

『そこまでしか届かなくなっちゃった』
『……おっきくなったね、りょう』

懐かしい声、ずっと聞きたかった言葉。
見回しても、やっぱり近くには誰もいない。

ただどこかで からん と

ポックリが鳴らす音だけがかすかに聞こえた気がした。

420:本当にあった怖い名無し
06/02/20 22:59:45 xTk77Tav0
GJ。
いい話だ。゜(゚´Д`゚)゜。

421:運動場整備部隊 ◆zR/LhJxu0Q
06/02/20 23:02:39 dLGujYeE0
……この文体と雰囲気は、俺が個人的に一番好きな話を書いた人のような気がする。
まあ、違ってても別にいいけども。ただひたすらにGJ。

422:本当にあった怖い名無し
06/02/20 23:03:13 s9e0xvDB0
やべぇ・・・このスレ感動した!!
俺も近いうちに書いてみようかな・・・

423:本当にあった怖い名無し
06/02/20 23:18:51 xfO2mavLO
スンゲ…マジでヤバヤバでないか??うますぎなんじゃねえのか??
だって見終えたあと夏休みが終わる時のあの寂しさが数年ぶりに…
・,゚(ノд`)'。・






またまた素直にgjと言えずに日が替わる…

424:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 23:19:02 mJoiWpvI0
>>414-419=ID:EbL3uJMt0 GJ!
君の話にパチンコが出てきたので、また小ネタ。

田舎のこの辺じゃ、若い男の道楽といったらパチンコかクルマぐらい。
そのどちらもこなすツワモノも少なくない。
が、ボクはどっちもやらない。ギャンブル運も無いし、資金も無いからだ。

ある日、行きつけの「すきや」に昼食を取りに行った。
カウンターに座り注文を済ませ、何の気なしに隣の席を見る。
銀色の小さな玉。  あぁ、パチンコ玉か。
この店はパチンコ屋の駐車場に隣接していて、パチンコ帰りの客が良く利用する。

特に気にも留めず視線を戻した…そのとき
「ちょ、ちょっとぉ!無視はないんじゃない?!」
小さいがよく通る声が、今しがた見ていたパチンコ玉から聞こえてきた。
ぎょっとしてもう一度声の主を見ると、そこには長い黒髪の美少女が居た。

仰天しながらも話を聞いてみると、彼女はこの玉にとり憑いた霊らしい。
会話は全てテレパシー&彼女の姿は他人には見えないとのコトで、
要するに「成仏するためにあたしの憑いたこの玉で、ちょうど1000人目のキミを儲けさせて」とのことだ。
願ってもない話だ。



425:本当にあった怖い名無し
06/02/20 23:20:19 4hB1tPbP0
>414GJ。
対比で時間の経過を表現する手法は好きだ。

426:本当にあった怖い名無し
06/02/20 23:24:05 S7Z0i5IY0
>>414-419
とってもいい話だったお。・゚・(ノД`)・゚・。

427:本当にあった怖い名無し
06/02/20 23:29:00 gc8hmAAxO
>>414-419
う゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛(つД`)ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛
映像化して見てみたい作品だ。GJ!

428:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 23:31:56 mJoiWpvI0
続き)

確かに良く出た。一日20万はざら、多いときには50万も勝った。
テレパシーで頭の中に直接罵倒や悪口雑言を言い募る彼女を我慢するのが引き換えだったけれど。
愚図、もやし、虚弱体質、ひょうすべ(?)……

だが、なぜか金は貯まらなかった。
ちょっと小金が出来たと思うとPCが壊れたり、原チャが盗まれたり。
パチンコに憑いた彼女の言によると、もともとボクには質の悪い貧乏神が憑いているそうだ。
マイナスにはならないけれど、決して金もたまらないそうだ。

一計を案じて彼女がぷいと出て行った。自分で転がって移動できるんだそうだ。
二日後、彼女が戻ってきた。  同じ仲間を50玉も連れて。

今では貧乏神も退散し、若いながらも一財産を築けた。

しかし、彼らはまだ一緒に居る。ボクの従順さが気に入ったらしく、成仏も望まないらしい。

さぁ、金か、心の平穏か。

429:85pesOZL0 ◆keaGkWNWxw
06/02/20 23:32:51 mJoiWpvI0
はぁ、本筋が進まない。
現実逃避。

430:本当にあった怖い名無し
06/02/20 23:57:42 CoEbtup20
な、なによこのスレ!

べ、べつに見たくて来たんじゃないからね!
偶々よ!偶々!
もう、二度と来ないんだから!

マトメなんて読まないんだからね!
で、でもちょっとくらい覗いてあげるわよ!






本当にありがとうございました。

431:本当にあった怖い名無し
06/02/21 00:01:58 xTk77Tav0
>>430
関係ない話だけど、「偶々」は「たまたま」と読むのだと初めて知った。
ありがとう。

432:本当にあった怖い名無し
06/02/21 00:09:55 TjZ16euuO
>>431なに?!そうなのか?!なんてこった…
ありがとう>>430

433:たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0.
06/02/21 00:16:13 i2GSR+P10
トリップのつけかたがわからず、騒いですいません。
お詫びに本日のラストを投下します。

------------------------------

僕の家では物がよくなくなる。
死んだおばあちゃん曰く、「妖怪いたずら小僧」のしわざだそうだ。
しかし、家でなくなったものは本当に必要なときは、ぽっと出てくる。
だから、最近では気にしなくなった。

ある日、僕に彼女ができた。嬉しかった。
僕は有頂天で、友達に自慢しまくったものだ。

そんな僕に彼女がマフラーを作ってくれた。
彼女は「ふん、友達に私が手編みのマフラー作れることを証明したかっただけだから。…ほんとよっ」
とかいってた。それでも嬉しかった。ちょっと、歪だが僕の一生の宝物だ。
今度彼女とデートで遊園地に行くことになった。僕はこのマフラーをつけていくつもりだ。

当日、大変なことになった。確かに机においていたマフラーがなくなっている。
僕は探した。一生懸命探した。
…見つからなかった…。

彼女とけんかした。僕はマフラーをつけていなかったし、遅刻もしてしまった。
彼女は大粒の涙を浮かべて、僕を突き飛ばして帰ってしまった。
僕はといえば、尻餅をついたまま声をだして泣いてしまった。
ちっちゃな女の子がハンカチを貸してくれたのが余計にみじめだった。

家に帰ると僕は大声で叫んだ。
「妖怪いたずら小僧なんて消えてしまえーーーーー!!!」母が何事かと、僕の部屋の戸をたたいた。
僕は鍵をかけて布団のなかで泣いた。



434:たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0.
06/02/21 00:17:09 i2GSR+P10

次の日、彼女が声をかけてきた。
「…これ」彼女が僕にみせたのは、手編みのマフラー。確かに、彼女からもらったマフラーだった。
「…家にあったわ。」といって、僕のほっぺたにキスをした。
状況が把握できない僕に彼女は、
「う、疑ったお詫びなんかじゃないんだから、まだ怒ってるんだから。でも、あまり情けない顔しないでよ」
といって走って教室に帰っていった。

腑に落ちないまま、家に帰った。
マフラーを置こうと机に目を向けると、書置きがあった。

『べ、べつにあなたが可愛そうだから、マフラーを返したんじゃないから。もう、暖かくなったからいらなくなっただけなんだからね』

僕はようやく、理解した。なるほど。彼女のお家にマフラーをおいたんだな。
「ありがとう、妖怪いたずら小僧」お礼を言った。
「あ、あんたのためじゃないんだから!! それと私は娘よ!!」背後から声がした。
ドアの向こうからちっちゃな女の子が顔を半分のぞかせて、すぐひっこんだ。

今も、僕のものはよくなくなる。そんな時、僕は机にケーキか和菓子を置いておく。
すると次の日
空っぽになったお皿となくなったものが机においてあるのだ。

―了―

435:本当にあった怖い名無し
06/02/21 00:25:22 C8ZwtB1g0
GJ!
でも、一日が始まったばかりなのに本日最後なんていわないでw

436:たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0.
06/02/21 00:35:07 i2GSR+P10
あ、ほんとうだorz

今日もよろしくお願いします。

437:本当にあった怖い名無し
06/02/21 00:38:42 fiJ67XoiO
範馬雄子追悼記念ぱぴこ
 
>>48
雄子タソ、喉仏を破壊
>>58
雄子タソ、ネリチャギ
>>82->>83
雄子タソ、バレンタインデー
>>134->>135
雄子タソ、レイープ
>>275
雄子タソ、目潰し
>>342
雄子タソ、打ち切りww

どうみても悪霊です
ありがとうございます


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