なにそのツンデ霊★2人目at OCCULT
なにそのツンデ霊★2人目 - 暇つぶし2ch2:本当にあった怖い名無し
06/02/11 19:23:37 Wg93mRj+0
2?

3:本当にあった怖い名無し
06/02/11 19:24:04 AQpHPRMg0
3GET

4:本当にあった怖い名無し
06/02/11 19:25:00 vmHcJSZHO
4

5:本当にあった怖い名無し
06/02/11 19:26:51 rNZPYudNO
>>1乙(*゚ー゚)ノシ

6:本当にあった怖い名無し
06/02/11 19:38:41 qjUsD+HH0
次スレなんてたてなきゃよかったのにっ!!


>>1

7:本当にあった怖い名無し
06/02/11 20:23:22 yguBqPjF0
濡れ3話>詳細キボン

8:本当にあった怖い名無し
06/02/11 20:36:39 sxz4IyfmO
>>1乙だ
わしゃあ期待してるぜよ

9:本当にあった怖い名無し
06/02/11 21:33:27 d9TqXRoM0
あっちで誘導あったから来て見たが
あっちのが本スレっぽい雰囲気だなぁ

10:本当にあった怖い名無し
06/02/11 21:47:34 4jeErO2a0
あっちの1です
こっちの方が早くたってるんでこっちが本スレで良いと思います
あっちはあのままdat逝きと言うことでお願いします

11:本当にあった怖い名無し
06/02/11 22:32:06 WMqC/EXQ0
なっ、何よ。
こっ、こっちが本スレだと思うからきただけ。
……べっ、別に誘導なんかされてなんだからッッ!!!!!

12:本当にあった怖い名無し
06/02/11 22:39:29 GegAye/r0
>>10りょーかい

>>1

そして、多くのツンデ霊の語り手達に最大限のグッジョブを!

13:本当にあった怖い名無し
06/02/11 23:50:25 kuGzpuVh0
重複のほうが落ちたので、そっちに書き込まれたやつを救出貼り

10 本当にあった怖い名無し sage 2006/02/11(土) 21:29:24 ID:7pkplBsP0
「私メリーさん。今あなたの家の前にいるの」
「最近ずっと尾けてたのはオマエか」
「そうよ」
「1日100件のキチガイみてーな無言電話もオマエか」
「そう・・・(100件?)」
「風呂場にこれ見よがしに髪の毛落としてったのもオマエか」
「・・・ふふ」
「俺の女に脅迫状送りつけたのもオマエか」
「・・・・・・」
「下着盗んでいくのも」
「!!ば、バカじゃないの?な、なんで私メリーさんがそんなコト・・・!」
「俺のたてぶえよだれまみれにしてくのも」
「?!ち、ちが・・・っ!?そ、それは私メリーさんじゃ・・・」
「俺の半裸の寝姿の写真をホモ雑誌Badiに投稿したのも」
「に、逃げて!そこからはやく!超逃げてー!!」

14:本当にあった怖い名無し
06/02/12 00:11:41 8XmzHnNN0
かわええw

15:本当にあった怖い名無し
06/02/12 00:18:42 qgmooGZe0
>超逃げてー!!
に萌えた

16:本当にあった怖い名無し
06/02/12 04:04:34 unPjAL0O0


17:本当にあった怖い名無し
06/02/12 06:42:52 PBSZ0OBV0
よっしゃ。モレも投下するでぇ!!近いうちに(笑)

18:本当にあった怖い名無し
06/02/12 11:17:25 gDVOiY3N0
>>1
性懲りもなくスレ立てて、ばっかじゃないの!
とりあえず1000レスまではつきあうけど、後は知らないからね!!



19:本当にあった怖い名無し
06/02/12 12:10:05 i7P8wi04O
飼い猫のミミが死んだ。
だが次の日ミミは帰ってきた。
猫耳を着けた人間の女の子になって…

人間の言葉を話し、人間の姿をしていても性格は猫の時のままだった。
「お帰り、ミミ…」
「別にっ…あんたの為に帰ってきたわけじゃないんだから!
ただ、あの世には下僕がいないから…そっ、それだけよっ!」
「ミミっ!」
俺は再会の感動で、以前のように抱っこしようとした
「にゃっ!ちょっと!や、やめてよっ!!フーッ!!!」
怒らせちゃった。
抱っこがダメなら喉をナデナデ攻撃だ!
「ゴロゴロゴロ…はっ!ちょっ、止めてよ!」

20:本当にあった怖い名無し
06/02/12 12:46:43 Su8LQDjh0
516 :列島縦断名無しさん :2005/09/25(日) 11:31:11 ID:NxlwKFeS0
北見の某ホテルなんだが、寝てたら隣の部屋(?)から

「ふふふ・・・・・ふふふ・・・・・・」と女の笑い声が聞こえてくる

結構気になるくらいの音で、時間も3時だったので
頭に来てフロントに掛けて注意してもらおうとした

「??え、隣空室ですよ」

・・・・・俺も疲れていたので、余り考えないようにして
    また部屋の電気を消して寝た、すると

「ごめんなさ、うるさかったかしら?」

天井から声が、ちょうど白いものがへばりついてる(近眼だからみえない)
スーッと消えましたが


そのままガクブルで朝まですごしました


何の改変もしていないんだが、これは素直クールに分類されるのだろうか?

21:本当にあった怖い名無し
06/02/12 13:55:58 i7P8wi04O
数日後、俺が居間の窓の辺りで漫画を読みながら日向ぼっこをしていた
するとミミが近寄ってきた。
ミミの視線は俺の存在を明らかに無視していた。
でもミミ、俺の足踏んでるww
「べっ、別に触れていたいわけじゃないもんっ!下僕が逃げないように見張ってるだけなんだからっ!」
素直じゃないなあw
少ししてミミは何かに反応して急いで外に飛び出してった
「ちょっと出てくる!私がいないからって遊び行っちゃダメだからね!!」
と言い残して…。
数時間後ミミは帰ってきた。
「はい、コレ…」

22:本当にあった怖い名無し
06/02/12 14:12:17 i7P8wi04O
そう言って俺に小さな箱と手紙を渡すと、走って部屋に行ってしまった。
手紙を開けて見た
『一生懸命獲りました。今日はバレンタインデーだから…。
かっ、勘違いしないでよっ!義理なんだから!!』
箱の中身はネズミだったorz
食えないよ、ミミ…

一ヵ月後、ミミは外出したまま帰ってこなかった…。
動物は死ぬ時になると、人前から姿を消すらしい。
いよいよ本当の別れなんだと解った。
ミミの最後の言葉、
「猫耳モード♪」
忘れないよ

23:本当にあった怖い名無し
06/02/12 14:17:11 8IT1IyU/0
GJ、感動した

24:本当にあった怖い名無し
06/02/12 18:37:52 U1oqyULL0
お前等もう何でもありだな。

25:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:02:00 unPjAL0O0
猫耳もオカルトも大型車両も大好物です

26:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:05:11 LZ1sVDkl0
現場のブルドーザーが死んだ。
だが次の日ブルは帰ってきた。
ブル耳を着けた人間の女の子デブになって…


27:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:10:28 unPjAL0O0
GJ、感動した

28:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:14:18 rkGIM+ff0
雨の日に、十字路になっている交差点で信号待ち。
道の向こうに全身がもやもやした影みたいのに包まれた女の子が立っていた。
異様な気配を感じてその子をじっと見ていたらすーっとその子が寄ってきて、
すれ違いざまに「よく気付いたね」と小さな声で言って通り過ぎていった。
聞こえるかどうか分からないけど、伝えなきゃ、と思ってこう言った。

「そりゃ気付くよ」

その瞬間、だだだだっ、と背後から足音が響いてきた。
やがて足音の主は俺の前に回りこんで急ブレーキ。水しぶきがあがる。

「な、なんて言ったの今っ!!」
「いや……だから、そりゃ気付くよって」
「どうして!」
「君の名前も知らないけど……いつも通学時間、ここですれ違ってたよね?」
「う、うん……学校違ったから」
「君とすれ違わなくなってから、この近くで女の子が
 交通事故にあった、って聞いて……もしかしたらと思ったんだ」

結局、その子の名前もわからないままだった。
それから今日まで一ヶ月近くの間、彼女の姿を見ることはなかった。

29:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:14:23 vAj0HTGz0
お前等もう何でもありだな。

30:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:15:11 rkGIM+ff0
「…………ふ、ふん。ボク霊感あるんだよスゴイっしょー、って? ばっかじゃないの?」
「うん、馬鹿かもしれない」
「なによそれ。何が言いたいの?」
「生きてるうちに告白できなかったなんて、大馬鹿だなってこと」
「………っ! そ、それって……その……」

真っ赤な顔でこちらを凝視する彼女。雨の中でも彼女の制服は濡れていない。
ああ、やっぱりこの子は亡くなってるんだな、と思って少し胸が苦しくなる。

「君のことが好きです。名前も知らないけど、好きでした」
「あ……ぁ……う…………え、っと………」

もじもじと手を動かしながら俯き加減でしどろもどろ。
可愛らしい仕草をじっと見つめる。雨はまだ止まない。

「過去形になっちゃうのが悲しいけど……本当の気持ちだよ。
 もっと早く言えば良かった」
「……過去形じゃ………ぃゃ…」
「え?」
「……だから! 勝手に過去形にしないでって言ってるの!」
「だって……」

彼女は亡くなってる。どうすることもできない。

31:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:16:05 rkGIM+ff0
「も、もうちょっとだから、その………待ってなさい! 命令だからね! いい!」
「待つって……何を?」
「い・い・か・ら・黙・っ・て・待・つ・の」
「ワカリマシタ」

幽霊に胸倉掴まれて意味不明な脅迫をされたのは俺くらいだろうなあ、と他人事のように考える。
「待て」ってなんだろう。取り憑かれて連れて行かれちゃうんだろうか。

「約束だからね……破ったらマジ祟るから。貞子なんて目じゃないんだから」
「う、うん、待てばいいんだね? よく分かんないけど、とにかく待つよ」
「ん。……じゃ、じゃあ、ばいばい!」
「あっ………」

くるっと踵を反して駆け出す彼女。
雨にけぶって見えなくなっていく細い背中を呆然と見送る。
ああ―また名前を聞きそびれた。

32:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:16:55 rkGIM+ff0
数日後、市内某総合病院で交わされたとある会話

―訊いた? 201号の患者さんの話
―意識戻ったらしいねー……このまま植物状態かもって言われてたのに
―あんな若い娘がそれじゃあんまりだもんね、ともかく良かったわ
―でもなんで突然……先生だって匙投げてたのに
―ねえ?





生霊はダメか? ツンも足らんような気がするが、頑張ってみた。 

33:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:24:56 TTRj5lCy0
ハッピーエンドは大好きだ!!

34:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:41:47 ybydPJ0g0
きわめてGJ
漏れもハッピーエンドは大好きだ

35:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:50:42 PBSZ0OBV0
レプとか478キボン。うん。かなり切実…

36:本当にあった怖い名無し
06/02/12 20:53:27 8d2Inycw0
大変GJだお(`・ω・´)

37:本当にあった怖い名無し
06/02/12 21:02:11 CR37qgKl0
感動した

38:本当にあった怖い名無し
06/02/12 21:15:49 8IT1IyU/0
GJ!!

39:本当にあった怖い名無し
06/02/12 22:43:11 OUbMbtJ10
>「ん。……」
の部分が、「背伸びしてホッペにキスしてる」という気がしてならない

40:本当にあった怖い名無し
06/02/12 23:57:07 qgmooGZe0
華奢ーん見たばっかだからかリアルで泣きかけた
大変おいしくいただきました
GJ!

41:本当にあった怖い名無し
06/02/13 01:03:26 F5NRZQgbO
ある真夜中の事、初めて金縛りにあった
ふと暗闇の天井の片隅を見ると女の顔がこちらを見ているではないか
一瞬心臓が飛び出るかとおもったが、よく見ると髪はショートで顔のパーツも整っていてなんか可愛い
「えと…なに見てんの?」
「はあッッ?!バカッ?!貴方の目は節穴ですか?!
私白目なのよ白目?
貴方は白目で回りがみえるっての?」
そうわめき立てながら壁から抜けだしこちらに顔を近づけて来た
その途端甘い香りがふわっと漂い、心地よさに俺は香りを堪能しようと目を閉じ彼女の腰に手を回し引き寄せた
「ちょっっっ!!!人が怖がらせて楽しもうとしてんのに何故目をつぶる!!!
あと何この手は?!痴漢!キモオタ!死ね!」
「いや香りが落ちつく…ちょっとそのまま」
彼女の罵倒を気にせず髪に顔をうずめると彼女は急に大人しくなった
香りもいいがヒンヤリとして気持ちいい
「…バカ…死ぬまでそうしてなさいな…」
その日はそんなこんなで寝てしまったわけで…
今ではその娘は俺の抱き枕状態です
恥ずかしがって青白い顔を真っ赤にさせるのが俺の楽しみですw



なんか萌えないなorz
みんなゴメン

42:本当にあった怖い名無し
06/02/13 02:23:58 h7hg+za20
>>32
目から汁が、汁がぁ・・・。゚(゚´Д`゚)゜。

>>41
>「…バカ…死ぬまでそうしてなさいな…」

この台詞イイ(*´д`*)

43:本当にあった怖い名無し
06/02/13 02:29:25 0Z3oAjae0
>痴漢!キモオタ!死ね!

おっきしたおw

44:本当にあった怖い名無し
06/02/13 03:13:23 FsCtqisQ0
発表される作品を見て思ったんだけど、
デレ多め派が多数をしめてるのかなぁ?
俺のようなツン多めが好きなのは少数派ですか?

んー、また◆D60106Bc4sさん何か書いてくれないものか……
あのぐらいのツンがツボなんだよなぁ。

45:本当にあった怖い名無し
06/02/13 03:42:06 a6aH6d5E0
ここに限らずデレ多めになるのは、単純に
ダイジェスト化するのでツンが省かれがちになる
ってのが一つの理由だと思う。
(ツンの過程は前提というか暗黙の了解みたいな)

問題は、ツンデレってのはそういうもんだと思って
それを拡大再生産しちゃう人が増えたことだな。

その結果が昨今蔓延る“どもりがちに「~~なんだからねっ!」”
という記号化なのではないだろうか。
ツンデレという様式自体は昔から存在するものだったが、
それに“ツンデレ”という記号を与えてしまったが為に、
記号が独り歩きしてゆく……それはまさにツンデレという
ミームが発生し、進化してゆく様そのものであると。

でも素ツン義理ナチおあずけ乱視はやっぱ無理だったなぁ。

46:本当にあった怖い名無し
06/02/13 04:12:54 H26Wxr0t0
44の言うとおりや!!

47:本当にあった怖い名無し
06/02/13 05:45:32 GRlpWBXM0
>32
月宮あゆを思い出した俺は、もうダメポ。

48:本当にあった怖い名無し
06/02/13 07:24:54 bpUvl0U/O
夜中に息苦しくて目が覚めた。
見ると髪の長い女が俺の胸を足で踏み付けていた。
 
「…なにしてんの?」
と聞いてみると
 
「見てわかるだろう?
貴様の薄汚い胸をふんでいるのだ!」
 
と薄い胸をはって誇らしげに答えてきた
 
「ぇ…なんで?」
 
「特に理由はないッ!
こうしていると何となくたのしいのだ!
不満があるのか?
虫ケラが!」
「いや、痛いからやめてほしいんだけど」
「…貴様ごときクソ虫野郎が、この私に指図だと…
身の程を知れィ!」
 
足刀で喉仏を粉砕されました

49:本当にあった怖い名無し
06/02/13 11:18:40 ZIz5ZPe0O
ツンデレ初心者且つ形能でも可でつか?

50:本当にあった怖い名無し
06/02/13 12:30:16 fH57Hc/20
>>48
足コキしてくれるまでガンガレ

51:本当にあった怖い名無し
06/02/13 12:33:30 JJHNJCSl0
>>48
…それってなんて悪霊?

52:本当にあった怖い名無し
06/02/13 12:50:34 Z1Z+INQ0O
>>49
とりあえず投下しろ。
話はそれからだ

53:49
06/02/13 13:05:01 ZIz5ZPe0O
俺は幽霊なんてものには全く関わりがなかった。少なくとも、今まで。
しかし今日、生まれて初めて幽霊というものを見た。女の子だ。視力はそう良くはなく彼女の向こうにある箪笥の輪郭はぼやけているにも拘わらず彼女だけははっきり見えるのが不思議で仕方ない。
ベタなホラー映画に出てくるような幽霊と違って髪はそこまで長くないため、まだ幼さの残るその顔も確認できた。とても悪い霊には見えないが油断した隙に…なんて考えるとやっぱり怖い。
俺は取り敢えず台所から塩と皿を持って玄関に向かった。盛り塩とやらをやってみることにしたのだ。戻ってきたときにいなっている可能性だってあるし、やってみて損はないだろう。
「はっかったっのっ塩っ」
恐怖を紛らわせるためにその歌をエンドレスリピートで歌いながら玄関先に塩をセッティングした。が、その時。

54:49
06/02/13 13:06:49 ZIz5ZPe0O
「いい加減にしてくれない?あんたの下手な歌延々延々聞かされて耳が腐ったらどうしてくれんのよ」
「へ?」
不満げな声に振り返るとそこには先程の女の子が立っていた。いかにも不機嫌そうな顔でしゃがみ込んだ俺を見下ろしている。
「なん、ですか?」
「だぁかぁらぁ、その下手な歌やめなさいって言ってんの」
恐る恐る訊ねると、俺の目に刺さらんばかりの勢いでびしっと指を突き付ける彼女。
「・・・もう歌ってないよ?」
「むむむ…ヘリクツ言うな!」
俺の返答は彼女を更に怒らせてしまうものだったらしく、彼女はそっぽを向いてしまった。
しかし歌だけでここまで嫌われることになろうとは。たとえ幽霊であろうとも乙女心は男の俺には理解し難いものなのかもしれない。
「なんかわかんないけど、ごめんな?」
「何よわかんないけどって。謝る気あるの?」
「いや、その、今のは言葉のアヤで…」
「そうやって言い訳するとこ、昔からだいっきらい!」
しどろもどろになる俺に彼女はぴしゃりと言い放つ。

55:49
06/02/13 13:08:11 ZIz5ZPe0O
「昔からってお前俺の何を知って…」
反論を全て言い終える前に、突然俺の脳裏にある映像が蘇った。
──ずっとずっと忘れないからね、もう忘れてくれって頼んだって忘れてあげないんだから!
それは幼い俺と彼女の別れの日、彼女が車窓から精一杯俺に手を振る彼女の姿。
「・・・やっと思い出した?」
彼女はそこで初めて笑顔を見せる。その笑顔を見た途端、自然と涙が込み上げてきた。
彼女は本当に忘れないでいてくれたんだ。それなのに俺は…。
「ごめん…ごめん…」
俺は泣きながらあの頃よりも大人びた彼女を抱き締める。勿論彼女の身体に触れることは出来ないけれど、気持ちだけは近付けるように。
「いいよ、そんなに謝らなくても…あんたがバカだってことはあたしが一番よーく知ってるんだから」
彼女は最後の最後まで憎まれ口を叩いて俺の前から姿を消した。
「もう絶対忘れないからさ…また逢いに来てくれよな?」
誰もいなくなった空間に問い掛けると、耳元で「当たり前じゃない」と彼女が笑った。





長々お付き合いありがとうございました。

56:本当にあった怖い名無し
06/02/13 13:25:08 F5NRZQgbO
全米が泣き崩れた
。'(ノД`)゚,
超イイッッ!!!gj!!!

57:本当にあった怖い名無し
06/02/13 14:15:49 ZIz5ZPe0O
全米って意外と泣き虫なんだなw
ともあれ初ツンデ霊で緊張してたからそう言ってもらえるとありがたい限りですん。㌧㌧!!

58:本当にあった怖い名無し
06/02/13 16:01:01 bpUvl0U/O
喉仏も治った頃、また夜中に寝苦しくて目が覚めた。
あの髪の長い女が俺の腹に腰掛けて漫画を読んでいた。
「あの…ドイて下さいませんか…?」
と懇願してみた。
 
「却下だッ!
この私の敷物になれる光栄にむせび泣け!
このゴミヘドロが!」
 
「いや…でもこのままじゃ眠れないですよ…」
 
「ほぅ…座布団の分際で抗議とは偉くなったものだな?」と
 
ぐりぐりと足で顔を踏み付けてきた。
「ちょ…痛いから止めて」
 
「黙れ!
このチンカス野郎がァ!
眠りたければ眠らせてやる!
 
永遠になッ!」
 
脳天に強烈な踵落としを食らい、目が覚めたら集中治療室でした。


59:本当にあった怖い名無し
06/02/13 16:14:45 afgL3uKu0
>>58
先生、それツンというよりSです。


60:本当にあった怖い名無し
06/02/13 17:04:23 0Z3oAjae0
俺「毎日ダルいな」
霊「働くがよい」
俺「便所いくのもメンドクセ」
霊「げえむをする気力があるのにか」
俺「あーフィルム足んねぇ」
霊「私の前で零とやらはやめてくれ」
俺「セックスしてぇ」
霊「連れ合いを探す努力をしてから云うのだな」
俺「メンドクセ」
霊「ただの負け惜しみにしか聞こえぬぞ」
俺「うるせーな小姑かよ」
霊「守護霊だ。感謝しろ」
俺「守ってもらわなくても死なねーよ」
霊「いや、死ぬ」
俺「……」
霊「……」
俺「マジで?」
霊「死ぬ」
俺「……そーいやおまえよく血まみれになってるけど」
霊「よく階段から落ちるのだ」
俺「階段から?」
霊「階段から」

61:本当にあった怖い名無し
06/02/13 17:43:18 Hg17KXbHO
ツンデ霊にとりつかれた女子校生
スレリンク(truck板)

62:本当にあった怖い名無し
06/02/13 18:20:28 0pybi9f80
とりあえずなぜ 「truck」 なのか聞いておこう。

63:本当にあった怖い名無し
06/02/13 19:45:04 p96OS/Fr0
>>60
>俺「あーフィルム足んねぇ」
>霊「私の前で零とやらはやめてくれ」

w

64:本当にあった怖い名無し
06/02/13 20:09:29 Xysmhhok0
>>60
シュールすぎw
>>62
>>25がやっと理解できたよ…とりあえずばかばかまんこ!

65:本当にあった怖い名無し
06/02/13 21:02:33 8kLhL9qkO
>>58
(・∀・)イイ!!

66:本当にあった怖い名無し
06/02/13 21:21:56 m4QZUK2p0
>>58
それ、範馬勇次郎の霊ですか?

67:山スレからコピペ
06/02/13 23:30:18 m2v62FW60
∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part24∧∧
スレリンク(occult板:730番)
730 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2006/02/13(月) 22:47:43 ID:m4QZUK2p0
ある日、俺は花咲く森の道を歩いていた。そしたら、突然、目の前に熊が現れたのだ。
俺は、突然の出来事に、どうしていいのかわからずに固まっていたところ、突然熊が、
「ふ、ふん!アンタなんか逃げてもすぐに追いついて食べられるんだけど、まあ、
逃げ切れると思うんなら、試させてやってもいいわ。」と言い出した。
俺は、(ここは逆らってはいけない)と思い、無言で後ろを向いて走り出した。
しばらく走った後、ふと、後ろを確かめてみると、なんと、さっきの熊がトコトコトついて来る。
熊との距離はどんどん縮まり、ついにはすぐ後ろまで来たところで再び熊が言った。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。これ、落としたでしょ。」それは白い貝殻の小さなイヤリングだった。
「あっ、そ、それ。」俺が思わず立ち止まって答えると、熊は「あっ、か、勘違いしないでよ?
別にこれを届けてあげるために追っかけたわけじゃないんだから、あたしはあんたを食べるために・・・。」
俺はちょっと熊が可愛くなり「ありがとう。」と礼を言った。すると熊はあわててこういった。
「ば、馬鹿じゃないの!あたしはアンタを食べようと・・・・でも・・・あんたがどうしてもっていうなら、
一緒に踊ってあげてもいいわよ・・・。」

68:本当にあった怖い名無し
06/02/13 23:31:27 0pybi9f80
>>60 GJ!
すごく続きが気になる。
いや続きがあるかどうかわかんないけど。

69:本当にあった怖い名無し
06/02/14 01:35:01 8JF6zydv0
>>60
あー、俺こう言う雰囲気好きだわー。
小ネタ面白かったし、また気が向いたら書いて下せぇ。

70:本当にあった怖い名無し
06/02/14 01:54:48 fRPUGp200
俺は引っ越しが多かった
どの街も印象に残っているが一番始めに居た街だけは忘れられない。忘れちゃいけない。

教室、
「なんだ転校するんだ。ふぅーん。」
なんとも思ってくれないんだ
「で?何が言いたいの?用がないなら帰らせてくんない?見たい番組あるんだけど」
言いたい。 言えない。
「転校するってだけ?だったら帰るわよ。じゃあね。」
行かないで。言うから、絶対言うから。
誰もいない



「あ"ー」なんか出てしまった一言、鬱憤の矛先だ。電車に3時間も乗っていれば言いたくもなる。
13年経っても町なんてのは大して変わらないわけで記憶の断片を探り俺の旧家に行くことにした。
借家ではあったが俺の住んでいた家に変わりはない。次に俺はそこから3軒目の家に目を向ける
あいつの家だ。変わってない。庭も表札も。つい足を運んで見入ってしまった。
「うちになんか用?」
いつの間にか隣に若い女がいた
こっちをふてぶてしく見つめている
「あっ?いや、ね?怪しいもんじゃないですよ、いやすいません。」
(そりゃ自分の家がワケワカラン男に凝視されていたら怪しむよなぁ。立ち去るか。…………こいつの家!?)
俺はそいつの顔を見て確信した。面影が重なる。

71:本当にあった怖い名無し
06/02/14 01:59:00 fRPUGp200
「おっおまえっ」
「警察ですか、今家の前に不審なおとk」
(呼んでるっ……… 警察をっ……………)
「っちょまぁぁぁぁぁっぁぁあぁぁぁっぁぁっぁっぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁ
ぉ俺だ和真だ思い出せ俺はまだ娑婆にいてぇよぉぉぉぉぉぉぉぉ」
俺はそいつの肩を掴んで訴えかけようとした


       ガッ


グーで殴られた。痛い。口の中切れた。あっ、鼻血出てきた。
そいつは携帯の電源を押してからポケットにしまうと倒れた俺を蔑むような目をして言った
「なんだあんただったの?てっきり 死 ん だ かと思った。」
「…………勝手に殺すんじゃねぇよ。」
「ずい分と口がでかくなったわね、あの頃のあんたとは大違いね」
「悪いね、人は成長するんだ。環境が劣悪なほどワイルドにね」
立ち上がるとそいつは俺にハンカチを渡してくれた
「ふんッ、なにがワイルドよ。さっさとそのみっともない体液拭きなさい。」
「ったく、引越し初日から最悪だ。」
「あっそ、あんたの事情なんて知らないわ。じゃあね。」
そいつは身をひるがえすと去って行こうとした。どうやら来た道を戻るようだ。
じゃあなんでここに来たんだよ。完全に背中を向けたそいつに声をかけた
「ハンカチ、サンキューな。凛」


72:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:03:12 fRPUGp200
数日が経った
アパートでの生活も慣れてきて時間的な余裕も出てきた、ふと洗濯をしていると
ハンカチが目に留まった。凛のハンカチだ。返すか。時間あるし、休みだし。
思い立ったらすぐ行動するのが俺の良いところだ。凛の家にはすぐついた
インターホンを押すと凛の母親ができてくれた。
「覚えてますか?和真です。ちょっとr」
「あぁカズ君?大きくなったこと、ほらほら上がってお茶淹れるから」
おいおいこんなに容易に人を家に上げるかよ。それともまだ俺が幼く見えるだけか?
くだらない葛藤している間に凛の母親が来た。
「はいカズ君、お菓子は適当に食べていいからね」
「ありがとうございます………」
ただハンカチ返しに来ただけなのに……………、するととんでもないものが目に入った。
仏壇だ。でも誰の?3日前俺は凛にあったが家族は元気だと言った。父も母も弟も。
じゃあ誰?誰なんだ?さらに見てはいけないものを見てしまった。
凛だ。遺影には先日あった凛より幼い凛が写っている。
驚愕の眼差しで遺影を見つめる俺に母親は言った。
「ありがとうね、線香あげにきたんでしょ?凛喜んでるよ。いつも仲よかったもんね。」
「……ぁあ、そうでしたね。あいつにはいつもやられましたよ。」
ハハハなんて母親と笑っていたがわけがわからなかった。
俺はこの前借りたハンカチを返しに来たんだ。線香?そんなもんあげに来たんじゃない。
嘘に決まってる。下手な嘘だ。しかし嘘は紛れもない本物で俺は自分自身に嘘をつくことになった。
ハンカチを返しにきた自分に嘘をつき俺は線香を立てて凛の家から去った。

73:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:07:08 fRPUGp200
なんか虚ろな顔をして家に帰った。まだ午前中だったがこれ以上外に出る気がしなかった。
俺はハンカチを返す事を口実にデートに誘おうとしたつもりだった。こんなはずじゃなかった。
「わかんね、わけが、まったく。」
2月でもまだ寒い。コタツに入ってテレビを点けてるが内容が頭に入らない。当然だ。
幼馴染が死んだんだ。大好きな人がこの世にはいない事になっているんだ。
引越しをしても凛は好きだった。他の人も好きになったが凛より好きにはなれなかった。



いつの間にか寝てしまったみたいだ。6時半。出勤まではあと1時間半ある。余裕。
携帯が目に入った。 Eメール受信 1件  知らないアドレスだ。


件名 凛

内容 明日バレンタインデーでしょ。あげるわ。
   明日いつもの公園に来なさい。


凛!?ハァ!?あいつは死んでいる、でもこの前会った、携帯持ってた、でも死んでいる……
行くべきだ。知らなければ、真相を。決心した。凛に会う。本物でも偽者でもいい。

よし7時半だ。  かいしゃ 遅刻確定。

74:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:08:52 fRPUGp200
しかし決心したとはいえ吹っ切れはしなかった。仕事はおぼつかないし何もかも上の空。
凛の事しか頭に思い浮かばない。
「あー終わった。」
タイムカードを押した俺は真っ先に公園に向かった。小さい頃いつも遊んだ…………否、
弄ばれた公園だ。いつも凛は俺を玩具にしてた。
8時だ。明日までまだまだあるし12時に来るとも限らない。だが心中穏やかだった。また会える。
俺はベンチに座って缶コーヒーとパンをむさぼる。寒い。缶コーヒーを握る手が強くなる。

もう3時間経つ、あと少しだ。と思った矢先。
「なにしてんのよ?」
「ぅおお!!」
「何?その驚きかたッ!?人のこと馬鹿にしてんのッ!?」
そりゃそうだ、死人が目の前にいるんだ。驚かないわけがない。しかし冷静を装う。
「あっハハ、悪い。いきなりだったからな。」
俺の隣に凛が座っている。シャンプーだろうか、いい匂いがする。
お互い喋らない。まるで付き合ったばかりのカップルだ。
「ねぇ」「おい」
同時だ。気まずい。しかし凛はかまわず喋り続ける
「あんた、家に来たでしょう?」
同じ事を言おうとしていた。
「行ったよ。お前死んでるんだってな。なんで教えてくれないんだ?」
悲しい。こんなこといってる自分が悲しい。
「なんで教えなきゃいけないのよッ!?死んでても私は私でしょ!?冗談じゃないわよッ!?
 思い上がるのもいい加減にしてくんないッ!?」
半ギレだ。知られたくなかったんだろう。俺はうつむいた。

75:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:10:39 fRPUGp200
「……………違う、ショックだった。だってただ俺はハンカチ返しに来ただけなんだぜ!?
 なのになんで………おかしいよ。」
涙が出てきた。
「ちょっとなに泣いてんの!?男でしょ!?見っとも無いわねッ!!」
思わず立ち上がってしまった。
「好きな人が死んだのに笑ってられるかよっ!!これが泣かずにいられるかよっ!!」
さりげなく告白してしまった。でも後悔はしてない。
「………………私だって死にたくなんかなかった。」
凛まで泣き始めた。
「私だってまだあんたと一緒にいたかった。できればこれからもずっと。」
「ごめん、凛」
「あんたは悪くないわよ。私が間抜けだから事故にあっただけの話」
凛は死因を話してくれた。どうやら凛は9歳の時に車に轢かれたらしい。
原因は相手の前方不注意。

お互い落ち着いてきた。11時52分。あと8分で明日がくる。


76:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:12:16 fRPUGp200
「あんたさ、さっき 好きな人が って言ったわよね?」
「ぁああ?言ったよ?俺は凛が好き。大好き。」
これが吹っ切れるってことなのかな?簡単に口が動く。凛は顔がもう真っ赤だ。可愛い。
「…………よくそんなこと言えるわ。呆れた。」
「何度だって言ってやる。好き。大好き。超好き。」
「ハッ、馬鹿じゃない?ずっとやってなさい。」
いつもの凛に戻ってきた感じだ。時計はとっくに12時を過ぎている。今日が来た。
隣で凛がもじもじとしている。そう思うと手に持っている箱を俺に押し付けてきた。
「ほっ、ほらっあげるわよッ!!どうせ誰からも貰えないんでしょ!!ありがたく食べなさいよッ!!」
「ありがとう、大事にするよ。」
「大事にってあんた、食べ物なんだからちゃんとたべなさいよッ!」
「わかってるって、ちゃんと食べるよ。」
俺は箱のひもを解きチョコを一つ食べた。
「どう?おいしい?ねぇ?」
「うまいよ。すごく。」
「そっそりゃそうよねぇ。私が作ったんだから不味いわけないのよっ」
その後も俺は食い続けた。と言っても6個しか入ってなかったが。
食べ終わってまた沈黙が流れた。またしても凛が口を開く。
「そろそろ……………帰らなきゃ」
「えっ、それどういうことだよ。」
時間が無限にないことはわかっていた。でも早すぎる。まだいてくれよ。頼む。お願いだ。


77:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:14:13 fRPUGp200
「ちょっと立って、私の前に立って後ろ向いて。」
「えっ?なんで?」
「いいからあんたは私の言うとおりにすればいいのッ!」
しかたなく俺は凛の前に立った。そのままいなくなるんじゃないかと思いつつ。
すると凛は淡々と喋り始めた。
「しかしあんた背高くなったわねぇ。昔はチビだったくせに。」
まただんだん涙が込み上げてきた。
「あんた向こうで彼女とかできた?ま、いるわけないか。あんたなんかにいたら
 少子高齢化なんてとっくに解決してるわ。聞くだけ無駄だったわ。」
よせよ消えるならさっさと消えてくれよ。
「なんかさっきから肩ヒクつかせすぎ、もう泣くの止めなって。男でしょ?」
「あと私のこと追おうなんて考えないでよッ!あんたの世話なんてみたくもないんだからッ!!
 わかったッ!?」
俺は黙って頷いた。
「よしっ、こっち向いて良いわよ」
いやだ、きっと振り向いたらいないに違いない。だめだ。振り向けない。
さよならすら俺に言わせてくれないのかよ。
「さっさとこっち向きなさいッ!!あんた日本語忘れたのッ!?」
「はっハイィィィッ!!」
凛がいた。それも目の前に。
次の瞬間凛の唇が俺の頬に触れていた。
放心状態の俺に凛は言った。
「誰があんたみたいな中途半端な別れ方するのよッ!?頭悪いんじゃないッ!?」
「なっ、覚えてたのかっ!!」
俺が転校する直前のことを覚えてたんだ。
「だけどこんどは私がそれをする番。次こそさよならね。ありがとう和真。    だいすき。」
凛の姿がぼやけてくるのと同時に涙が溜まってきた。俺は相当泣き虫らしい。
でも今涙を拭ってはいけない。きっと凛までいなくなるから。
しかし、溜まった涙が流れると同時に凛もいなくなった。

78:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:16:31 fRPUGp200
午前1時半、俺は家についた。チョコの入っていた箱を持って。
玄関をくぐり、座り込んでしまった。  

            クシャ

なに?今の音?この感覚?半泣きの俺は上着を脱ぎ、上着の背中を見た。
紙が貼ってある。


            「僕は素人童貞です」


おいおい、俺はこれ貼ったままここまできたのかよ。馬鹿みて。
これのために後ろ向かせたのかよ。くだらなくて笑いが出てきた。
裏にもなんか書いてある。


            「がんばって」


おめーもだよ。らしくないこと書いてくれたもんだ。わかったよ。やってやんよ。
あー、今日も仕事だ。寝よう。     凛、お休みな。


79:本当にあった怖い名無し
06/02/14 02:39:40 9XprnIbr0
。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン、G━J。
此れで終わりなのですか
(;´Д⊂)2人は幸せにな、なるよね?エピローグとかあるんだよね。

80:本当にあった怖い名無し
06/02/14 03:27:37 hkUa2Onv0
大変よかったお。・゚・(ノД`)・゚・。

81:本当にあった怖い名無し
06/02/14 04:28:54 FoAQ0sKa0
あれから三日が過ぎた
あの女との戦いはまだ続いている

古雑誌とまとめてチリ紙交換に出すという暴挙によって
大切な戦友を失った俺は新たな友を求めて新しい町の本屋を開拓していた
そうして発見した本屋で見つけた友を手に早速帰宅
晩飯を終え、トイレも済ませ、そうこうしているうちに夜は更ける
…………妙だな
時刻はとっくに11時を過ぎている
俺の計画に気づいたのか? 勘のいいやつめ

翌日、昨夜の失敗を反省した俺は作戦を変えることにした
まず友の中身を小説に替える、俺は文字でもイケル口だ
当然カバーを一般小説のそれと交換しておくことも忘れない
それを読む俺も普通の小説を読むふりをする
そして時計が11時をさしたとき、再びあの視線を感じた

バカめ、飛んで火にいるなんとやらだ
しかしここで焦ってはいけない
俺はイメージと息子を膨らませ、ゆっくりと振り返る
いつでも発射できる態勢を取りつつズボンを下ろした俺の目に、
ニヤニヤと笑う女と、その右手に握られたティッシュ箱が飛び込んできた

しまった! その手があったか!
おもむろに立ち上がりティッシュ箱に手を伸ばす……はずが、
中途半端に下ろしたままのズボンが足に絡む
やばいと思ったときには俺は衝撃に耐え切れずカルピスを溢していたのですが、
どう見ても精子です
本当にありがとうございました

真っ赤な顔で俺を睨みながら女は消えていった
勝利と引き換えに大切な何かを失った夜だった

82:本当にあった怖い名無し
06/02/14 05:33:59 +SsaUt/hO
>>48>>58の続きデス
 
無事退院してゆっくり休んでいると、夜中にいきなり頭を蹴りとばされた。
 
「ハッピィィ!バレンタイーンッ!
さっさと起きんか!
このウジ虫が!」
 
あの髪の長い女が枕元に仁王立ちしていた。
 
「歓喜に震えるがいい、ゲス野郎!
この私が慈悲を垂れてくれるわ!」
 


83:本当にあった怖い名無し
06/02/14 05:35:15 +SsaUt/hO
「えぇっと…チョコですか?これ?」
 
「貴様の脳だけでなく目も腐ってるのか?
チョコに決まっておろうが!
さぁ、獣のように浅ましく貪れ!」
 
無理矢理、口に押し込んでくる女。
 
「あ、アリガトウゴザイマス…(もぐもぐ)」
 
「…ククッ…まるで白痴だな…魯鈍な…ククク」
 
「え?今なんて言ィイイイイィィ…アァ?レェェ…?痺…」
 
「ハハッ!どうだ?
アフリカ象すらマヒさせるシビレ薬入りのチョコの味は!?」
 
「~!~!」
 
「ハハハハハ!
下卑な豚め!
なんて惨めなざまだ!
貴様のその絶望に満ちた表情を見るとゾクゾクするなァ!
まさに最上の見せ物だ!
ハーッハッハッハッハ!」

 
5日後、家賃を回収に来た大家さんが発見してくれたので衰弱死はなんとか免れました。


84:本当にあった怖い名無し
06/02/14 05:40:45 nQjybo+o0
スレリンク(occult板:153番)

85:本当にあった怖い名無し
06/02/14 06:53:31 oMKWCvU30
やばい…70かなりGJ

86:本当にあった怖い名無し
06/02/14 06:58:19 wQWsb2FF0


        __    ,、-‐ '´:::......`!‐''"~`ヽ、
       /;;;;〃;;>'´,、::.、:::::::;、'' ‐-:、._ :::::::::::\、‐:.ii''''';;,
       |;;〃//::::_::::`''゛      ヽ :::::::::ヽ;;;;ヾ;;;;l
   ‐ '''>-:'-/ ,/ ''"´..,ゝ ゛`ヽ      ヽ:;:::::::\;;|!;|_,.、-
  /゛/::::;. '゛,:  ./  /::ヾ       ,ヽ `ヽ;!::/"'‐-..、
  '゛ /::;'/::;;/...:   .:  ,  ヽ  ',....  :.. ':,:\:::....ヽヽ \ヽ.
   i :/i ,;:''::i..:::::  .:::; ,'  :  ::..!;::::::....:::. ',:...`,‐::、ヽ ':,:::', ヽ
   !/ |'゛l::::l::::/  .:::/::/'i:... i ::.  ::::lヽ:ヾ:::::::. ':,::::',:ノ`ヽ  ',::i
     l::::| ::i ::i ..:::/l:/__ ';::::l ::::. i :::|__ヽ!\::: ト;:::l_; l:.  ',:|
     ヽ:| ∨| :/'"|,、;ッ、ヽ:ト、:: i,゛|,、-,、"'ヽ. fヽ!} l::  `l
      `! i :ヽ/ヽヾ ゞ:ソ  ヽ |!/ !'::ソ`>'ハ :|,.イ',  l::   ',
      l i ::::::l::|:',  ´    ヽ!  `゛  /``!::::l:. ', l::::.  ',
        l i ::::::l:::|::ヽ     :!      ,:':i:::::::i::::';::. ', l:::::.  ',
       ',! ::::::l::|::  l`:..、 `'''"  /!:::l::::::::i:::::',::. ',l::::::.  ',
       ,' .:::i i::l::  l :: ` ;、 ,,.. '´  i:';::l::i::::::i::::.':;: l:::::::.  ::',
       ,' ::::::i ::i::  ノ /;``!    _,、ゝ=ヽi::::::i::::. ';: 'l::::::::  :::',
      ,' .::::::| ::i:::,、:'゛/- '1 _,.、‐ '゛    ヽ::::i::::. ', ';:::::::  ::::',
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     ,' i:::i:::::/::ヽ、 ,!.:'´ _,.....__          _ _,.>::.   ',::::::  :::::',

 


87:本当にあった怖い名無し
06/02/14 07:28:57 qaBw5P+10
      :::/:/:': : : ': :!:|:   ヽ:.  \      ヽ
    :::i:/.:'/:,: .:/.: :!.:l:    `   \    i
    :::/.; '//: :!: : :i: ト.     、          i    < 綾波ツンデ霊
   :::,!'.: :レ'; ; : ; :l: : : :ヽ    i. 、   、    :}
   :::/: /;/;': ;、:ハ: ト、: 、: ヽ ト、|、ヽ.   ト、   リ     < 愛機は涅槃ゲリオン・霊号機
   :::!,/:レ: |: ハ|_ヾiヾ: ヽ:. ト、,!_ヽ、ト、  i ヽ ,イ
   :::iハ.:i :i: :ゝ-┬ェ,\:、ヽ:|リ-rェ,-ゞヽ !  ヽ,!
    :::',:i.: :|: :ミゝ`¨   ` リ  ¨´ ノ冫i   /
     :::/; :イ:ヾ:>         イィ:   ィ:}      < ・・・勘違いしないでよね
     :::{.;ハ:. ; :ヽ.   ``    彡':  ,ィ/ リ
     :::ゞ ヽハ: :.\  ´ `   <イ: ノノ     < あんたのために闘っているわけじゃないんだから・・・
         :::リ ヾ: :; :ト _,.イ ソ: :,イ{
           ::: ' Y、__ ニ-  |,/`リ
         :::,  ^ゝ      へ、
      ::: -‐'´    ` ̄7´/ ,.ィ^ヽ、
  :::/´      ̄`¨`ー ∠´ /´/// `7ヽ _
 :::/           /  /   /  / /   `ヽ、

88:本当にあった怖い名無し
06/02/14 14:09:20 wQWsb2FF0
                 ∥
           ___  ∥
       /    `ヽ∥
      ,:'      、ゑ
     ,'    ;  i  八、
     |,! 、 ,! |  ,' ,〃ヽ!;、
      |!| l川 l リへ'==二二ト、
     リ川 !| i′  ゙、    ', ',
     lルl ||,レ′   ヽ   ,ノ ,〉
       |川'、  ,,.,.r'"    ,,ン゙
        `T"  ! ,/ '.ノ,/|
         /   ,!´ !゙ヾ{ |
          /   ,'   i ゙ ! ,l゙
      ,r‐'ヽ-、!   ',  l|
      {    `ヽ   !  「゙フ
      ,>┬―/   ;  i,`{
     / /リ川'        ', ゙、
    / ,/            ゙、 ゙、
   ノ  /           ', `、
   \_/   ;          ゙、ヽ、
    l__   !        ___〕 ,、l
       ̄`‐┬―r┬‐r'´ `'‐'′
           |  .! |  |
           |  | .|  |
          | j |  !
           |  Y  ,)
           !   〈   /
           |   ! /
          '、 /ー'
            `''"
あんたのとこに化けて出てやるんだからっっ!!

89:本当にあった怖い名無し
06/02/14 14:34:58 hkUa2Onv0
>>88
自殺はイクナイ(´・ω・`)

90:ツンデレ初心者
06/02/14 14:49:24 skvdFfJa0
俺はどこにでもいる、普通のオタク。
俺はここ数日、謎の電話に悩まされていた。
街中を移動しているときも、大好きなギャンダムのプラモデルを作っているときも、不意に電話がなり、小さな女の子の声で
「私メリーさん、××にいるの」
とささやかれる。電話を取らなくてもどこからか必ず、居場所を告げられる。

そしてついに
「私メリーさん、いま貴方の家の前にいるの」
家にまで来てしまった。

「もう、疲れた観念しよう。」
俺はびくびくしながらドアに手をかけた。

部屋のドアを開けようとしたとき、
「こぉっっの、ばぁかちんがぁああああ!!」
唐突に頭を殴られた。
それは俺が魂を込めて作り上げた、マスター☆エイジアのフィギュアだった。

>続く



91:本当にあった怖い名無し
06/02/14 15:01:22 j+gzU8sY0
>>88 は呪いのてるてる人形(全長15cm)

92:ツンデレ初心者
06/02/14 15:05:42 skvdFfJa0
>>90 続き

「あきらめるな、抗え、戦え!!」
なんとご無体な言葉。俺はただの人間なんだよ。
「だぁから、お前はあああぁほなのだぁ!!」
なんと言われても俺はただの肝オタ。あんな得たいの知れないものとと戦えるわけないじゃないか。
そうだ、マスター☆エイジアなら俺より強いんじゃないか?
なんてったって、俺が魂を込めて作った全長120cmの特大フィギュアなんだから!!
しかし、俺の良策をマスター☆エイジアはあっさり切り捨てた。
「あまえるな、馬鹿創造主が!」
あう…、やっぱり諦めよう…
頭をうつむくと涙がほろりと落ちた。
「あ、う…、その、落ち込むな」
だって、俺、本当にどうしようもないし…
「死ぬ気で挑め」
ねぇ、助けてよ、マスター☆エイジアぁ
「豚め」
だって、俺にはマスター☆エイジアみたいに必殺技もないし…、素手でモヴィルスーツとも戦えないし…。
次第に嗚咽も混じってきた。俺ってなさけねぇ…
そんな俺をマスター☆エイジアは黙って見下ろしている。

>続く



93:本当にあった怖い名無し
06/02/14 15:22:06 ZxDxONRCO
肝臓オタクとは、新しいジャンルだな

94:本当にあった怖い名無し
06/02/14 15:34:36 MF2q0iBqO
ツンデレって何ですか?
東京タワーの別称?

95:ツンデレ初心者
06/02/14 15:43:54 skvdFfJa0
15分ほどだろうか、ようやく、本当に諦めがついてきた。
「俺、行くわ、マスター☆エイジア。パソコンの横の観葉植物の世話、よろしくな」
「どこに行く!!」
「いや、ほら、とりあえず、当ってくだけるよ」
ドアに手をかけた。
「お、おい、こら、砕けたら駄目じゃろが!!」

♪パラ、パパッパッパン、パラ、パパッパッパン(翔べギャンダムのテーマ)♪
この場に不釣合いな着メロが流れた。
ピ☆
「私、ぜいぜい、メ…リーさん、はぁはぁ…」
…息が切れてる。どうやら、我が家の2060段の階段を上りきったらしい。俺の部屋まであと少しだ。

「もう、時間無いみたいだ。勇気(諦めともいう)をありがとう」

132メートルの長い廊下を行くとようやく、階段が見えた。
まだ、メリーさんは来ていないみたいだ。

♪パラ、パパッパッパン、パラ、パパッパッパン(翔べギャンダムのテーマ)♪

「私、メリーさん。今あなたの後ろにいるわ」
…覚悟していたが、後ろをふりむけない。

>続く

96:ツンデレ初心者
06/02/14 16:19:21 skvdFfJa0
「あなた、私を殺す気?」振り向けない俺の後ろで少女の声が聞こえる。
「ごめん、俺の家大富豪なんで…」恐怖を気取られまいと、平然を装う。
「あなた、死ぬわよ」いや、殺さないでくれ。
「こっち向きなさいよ」振り向きたくなかったが自分の意思に反して、体が自然と後ろを向く。おれはしょんべんちびりそうな勢いだ。
「いい子ね…」そこにはあどけない少女がいた。俺は実は口利属性も備えている。しかし、萌えたのはそこまでだった。
(表情が欠落している)確かに笑っているのだが、感情が感じられない。怖い。逃げ出したい。
「さぁ、お逝きなさい」俺は抵抗を試みた。
「なんで俺が死ななきゃいけない!!」「理由なんてないわ、強いて言うならあなただからよ」わけわからん。
「世界にはもっと悪いやつがいる、ブッシ●とか、一級建築士とか、そいつらを殺せばいいだろ!!」
「浅ましいわね、自分が生き残れば、他人はどうでもいいの?」「ぐむっ」言葉に詰まった。たしかに俺は浅ましい。
「いいよ…好きにしなよ」
「抵抗してみる?それとも、命乞いするのかしら…え?」メリーさんはきょとんとした。
「あれ? もうちょっと生に執着しなさいよ、がんばりなさいよ」いや、もう覚悟は決めたんだし。
「さっさと殺せばいいだろ!!」ニートをなめるな。肝オタの俺にだってプライドはある。2ゲットするくらいの気概はある!!俺の気迫に気圧されたかのようにメリーさんが一歩下がった

>続く
あと、長くてスマソ

97:ツンデレ初心者
06/02/14 16:57:40 skvdFfJa0
「さぁ、早く殺してみろ、どうするんだ」後ずさるメリーさん。思えば、相手は自分より数段力の弱い少女(の風体)。俺は調子に乗っていた。
(いける!!生き残れる!!)掴みかかろうとした瞬間、金縛りにあった。
「あんた、馬鹿? 私がか弱いだけの美少女と思ったのかしら」あ、いま、こいつ自分のこと美少女って言った。
「今、あなたは無抵抗。私が少し、力を加えるとどうなるかわかって?」俺はその瞬間、冷や水を浴びたように状況を悟った。
俺の後ろには2060段の長い階段。ほんの一押しで転がり落ちていくのだ。目に涙がたまっていくのがわかる。
「あはは、無様ね。そんなに涙を溜めて。覚悟を決めたんじゃないの? 死ぬのが怖いの?」俺は今度こそ覚悟を決めた。俺は…確実に死ぬ。
「その絶望が私の糧になるのよ。さぁ、怯えなさい」メリーさんは俺を見上げているのに、数段高みから見下ろされている感覚を覚える。俺の命はこの少女に握られているのだった。
「最後に残す言葉は?」やさしく俺にささやく。「ねぇよ…」俺は投げやりに言葉を放つ
メリーさんはなぜか激怒して「ぅ…、ほんっとそういったところが昔から嫌いなのよ!!」と叫び、はっと口を手で覆った。
「…昔から…?」瞬間、俺の脳裏に、手をつないで歩くポニーテールの女と目の前のメリーさんと酷似少女の姿が浮かんだ。それは小学校の時のクラスメートとその姉だった。
「…おまえ、芽理ちゃん?」俺はその少女の名前を思い出した。
いつも、気弱な自分を叱咤し、守ってくれた女の子。彼女は俺をいじめたが、他人が俺をいじめるのは許せなくて3つも年上の男の子とけんかしては勝利していた、そんな勝気な女の子…。
怖がりの俺をよく怪談で脅かしていたっけ…。
「ちがう、ちがう、ちがうもん!!」…もん?
「どうして、君が?」「知らない、知らない、あなたなんて知らない…あ…」動揺したメリーさんは、己の意思とは裏腹に俺を突き飛ばしていた。
宙を舞う俺の脳裏にうかんだのは
…交通事故にあった芽理ちゃんとその姉の葬式、12歳の出来事だった…

>続く
次回、芽理さんと肝オタとマスター☆エイジア 最終回「明日はどっちだ」
乞う、御期待!!

ホント、スンマセン。次で終わります。 

98:本当にあった怖い名無し
06/02/14 17:00:13 n9KgxRdM0
>>90 GJ!!

99:本当にあった怖い名無し
06/02/14 17:10:52 bqFD9Cnn0
>>90
おまい、アホだろ(褒め言葉)

100:本当にあった怖い名無し
06/02/14 17:42:58 n9KgxRdM0
100get

101:ツンデレ初心者
06/02/14 18:07:06 skvdFfJa0
芽理ちゃんたちが交通事故にあったのは、猫を助けようと車道に飛び出した俺を、たまたま通りかかった芽理ちゃんが突き飛ばしてくれたからだ。
芽理ちゃんのお姉さん・星恵さんは妹を助けようとして、同じく飛び込んでしまった。身代わりになってくれたのだ。猫と俺のために。
俺は二人を殺してしまった。しかし、記憶とは便利なもので、あまりに、苦しい記憶は封印してくれるものらしい。
今日まで思い出せなかった。だが、記憶はなくても罪悪感がどこかにある。俺が引きこもった理由はこれか…。
芽理ちゃんには、ちゃんと俺を殺す理由があったんだな。

でも、なんで今日なんだろう? あ、今日は2月14日か。彼女たちの命日じゃん。
俺は、なぜかバレンタインデーが嫌いだった。モテナイ君のひがみかと思ってたんだが、その謎が解けちまったな。

俺は罪をしり、断罪される。でもそれは救いともいえるんじゃないだろうか。おれは妙に晴れ晴れとしながら、重力に身を任せる。
492段目…498段目…俺は階段を転げるまもなく、515段目にある踊り場まで一気に吹っ飛んでった。
(ここに、脳漿をぶちまけるのか、冥途さんたち、片付け大変だなw) 最後に、芽理ちゃんをみた。青ざめた顔で立ちすくんでる。そんな顔するなよ。恨み、晴れたんだろ?^^;

グワシャっ!!

102:ツンデレ初心者
06/02/14 18:07:58 skvdFfJa0
嫌な音と衝撃が俺に響いた。しかし…
俺は生きていた。俺の下にはマスター☆エイジアがばらばらに砕けていた。
「こぉの…馬鹿ち…んが…。私たちが救った命、無駄にしちゃ…駄目だぞ☆」 あ…、この口調…星恵さ…ん!?
俺がマスター☆エイジアが好きだった理由は、妹以上に男勝りだった星恵さんの口調にそっくりだったからだったのだ。今更、気づいてしまった。

「芽理、今度はちゃんと救えたわよ。これからはあまり、この子を脅かさないようにね」星恵さんがやさしく、階段上の芽理ちゃんに語りかける。
…ん? あまり? これから? …あれ?

「ひぐぅ…、お姉ちゃん、ありがとう。この肝オタの更正は私がちゃんとするから…ひぐっ、ひぐっっ」 あれ、どういうながれ? あの、あれ? 星恵ねぇさーん!!


これが、俺が2月14日に遭遇した心霊体験だ。
いまは、俺はちっちゃいが頼りになる美少女(微妙女?)に、しごかれ(とりつかれ)ながら社会復帰の第一歩を歩み出している。

☆☆終劇☆☆

>>93 >>94 >>98 >>99さん ありがとうございました。
構成が上手くいかず、長文になったことをここでお詫びします。

103:本当にあった怖い名無し
06/02/14 18:27:46 n9KgxRdM0
>>90-102 GJ!! 次作もキボン!!  

104:本当にあった怖い名無し
06/02/14 21:07:41 szns/t8yO
いやホントおもろかったおmg(`・ω・´)

激しくgj!

105:本当にあった怖い名無し
06/02/14 21:38:40 MF2q0iBqO
全然面白くないし
自演イタタだし
純粋に引くわ~

106:本当にあった怖い名無し
06/02/14 22:08:31 nQjybo+o0
マスター☆エイジアとかいらね
それを除外した作品だったとしても甘い採点で20点もいかない。

107:本当にあった怖い名無し
06/02/14 22:12:35 j+gzU8sY0
>>105
ID 見た限りでは自演は確認できないんだが。具体的にどれらのレスが自演?

108:本当にあった怖い名無し
06/02/14 22:27:45 57x59xVS0
>>32
「ジャストライクヘブン」 (原題:Just Like Heaven)の日本版だな。
そーゆーの大好き!

109:本当にあった怖い名無し
06/02/14 22:35:25 +SsaUt/hO
>>82>>83の続き書いたら怒るかな?かな?

110:本当にあった怖い名無し
06/02/14 22:42:17 hhs0mVER0
>>109
ドゾー
でも、>>90-みたいな元ネタわからないと楽しめないのは正直イラネ(AA略

111:本当にあった怖い名無し
06/02/14 23:11:30 oTvEnxvk0
どうやら道に迷ったらしい。
行けども行けども街頭すら無い未舗装の山道。急ぐ用でもないのに近道をしようとしたのが
いけなかったのだろうか。ガタガタの道を何とも頼りないヘッドライトが照らす。
路肩にひっそりと祀られた地蔵が視界の隅を掠めていった。

「べっ別にアンタの車に好き好んで乗ったワケじゃないんだからね!」
バックミラーごしに睨みつけてくる。この十代半ばごろの白いワンピースの少女が、当たり前の
ような顔して後部座席に座り込んでいたのは地蔵を通り過ぎたあたりからだっただろうか。

「あの、洗車面倒だからボディに手形ビッシリとかは・・・」
「だっ・・・誰がアンタのこんな汚い車触るモンですか!頼まれたってお断りよ!!」
「崖手前の急カーブでブレーキ踏もうとしたら足つかむとか・・・」
「くっ・・・み、水虫うつされるのがイヤだからそんなことしないわよっ!」
「・・・('A`) あとシートで漏らしたりされると後でクリーニングが・・・」
「もら・・・・ばっばかぁ!!アレは違うんだってば!!年頃の女の子に向かって何言ってんのこの
ヘンタイ!ばかばかばかばか!」

少女は長い黒髪を振り乱しつつシートを後ろからボコボコ殴っていたが、しばらくするとただで
さえ青白い顔から更に血の気が引き、ちょっとぐったりした様にもみえてきた。
「・・・もしかして酔った?」
「だ・・・誰が車酔いなんか・・・うぷ・・・」
幽霊だからゲロなんてとか思ったがシートがぬれていた例もあるので一応車を止めることに
した。

112:本当にあった怖い名無し
06/02/14 23:12:16 oTvEnxvk0
「・・・お礼なんていわないからね」
その口を拭っているのは俺のハンカチなんだが。
目をこらすと鬱蒼とした木々の隙間から麓の町の明かりがちらほら見えている。もう少し走れば
まともな道に出られるだろう。
「ふん!どうせアンタみたいなどんくさいヤツはまた道間違えて山道さまようハメになるんだから!
・・・ハンカチ洗濯しといてあげるから、ちゃんと取りにきなさいよっ!」
「いや、その、今度のボーナスでカーナビでも買おうかと・・・」
「な・・・何よそれっ!ばかばかばかぁ!もう知らないっ!!!」
少女は素足のまま山道を猛ダッシュで登っていき、やがて闇に紛れて見えなくなっていった。


ってリロせず流れぶった切って投下申し訳ないorz

113:本当にあった怖い名無し
06/02/14 23:13:46 lyCIDnsVO
ツンデレが多いスレでつね

114:本当にあった怖い名無し
06/02/15 00:24:57 gWytZg540
>>113
だってスレタイ(ry

115:本当にあった怖い名無し
06/02/15 00:58:59 lQoI2PYs0
どうでもいいことなんだが、109みたいにせっかく書いてくれた作品にイラねとかはどうかと。
評論するのは自由だが、せめて作品の改善点とかしゃべってみ。
まぁ、にわか評論家の多くは自分じゃ書けん奴らが多いからな。

でも、>>102>>106が言うようにマスター☆エイジアはいらんかったな。
…書いてて思ったんだが、星恵さんとマスター星恵イジアでかけてた? そしたら、少しほめたいかも。

116:本当にあった怖い名無し
06/02/15 01:01:30 FrKY5/lM0
エー

117:110
06/02/15 02:02:40 wIoRt1i90
>>115
>>109じゃなくて>>110だろ?

ギャンダム?マスター☆エイジア?芽理ちゃん?
芽理ちゃんのお姉さん・星恵さん?

何ょこれ?丘板の常識なん?
さっぱり判らない。

作品の出来・不出来に関わらず、舞台の背景も設定も見えてこないのに、
評論以前の問題だと思うが?

あぁ、芽理ちゃん>メリーさんってことか?

ま、とりあえず解説キボンage

118:本当にあった怖い名無し
06/02/15 02:14:29 3/ErfdKmO
「何だおまえら」
「私はツン子」
「デレ子でぇっす♪」
 
「不法侵入だな警察に突き出してやる」
「むしろ氏ね」
「いや、イ㌔」
 
「…」
「なんかしゃべれ」
「うふ、クールな人って素敵」
 
「で、何が目的だ」
「ツン」
「デレェ~ん♪」


119:本当にあった怖い名無し
06/02/15 02:24:50 3bt776nPO
毎週金曜は石原さとみもきいている
本谷有希子のオールナイトニッポン聴けよ!
おもしろいから
URLリンク(c-au.2ch.net)

120:本当にあった怖い名無し
06/02/15 06:54:06 YQFVd5u10
俺「なあ守護えもん、毎日楽しいなあ」
霊「そなたは毎日が休日であるからな。それと何だその呼び名は」
俺「おかしいな世界が輝いて見える」
霊「人の話を聞け。頭がおかしいのは重々承知しているが」
俺「もう童貞とは言わせねえ!」
霊「聞けというのにこの馬鹿者。何があった」
俺「……こんどデートすることになった」
霊「でえと…逢引のことか」
俺「アイビキって言うなよ何かやらしいだろ」
霊「気色悪いからモジモジするでない」
俺「ひっでー」
霊「それでどうして良いか判らずに狂っていたと」
俺「俺はまともだ」
霊「色恋に関してそなたは素人であるからな、無理もない」
俺「人の話を聞け。バカにすんな俺にだって必勝の策くらい」
霊「まあ人生の先輩である私に助言を求めるのが正しい選択であろ」
俺「聞けよこの洗濯板。いいか、俺が墜とした女は100人は下らねえ」
霊「現実でその経験が役に立つのか」
俺「スンマセンシタ」

121:本当にあった怖い名無し
06/02/15 06:54:49 YQFVd5u10
「よいか。まずは身なりだ」
俺「押忍」
霊「そなたが着飾ったところで嘲笑の的だ」
俺「泣くぞ」
霊「普段通りで構わぬ。野性味を全面に押し出していけ」
俺「おー。安上がりだな」
霊「それと今日から風呂は禁止だ。男の色香をわざわざ洗い流すことはない」
俺「フェロモンってやつだな!」
霊「最も気懸りなのは会話であろ?」
俺「トーゼンだ。あとセック」
霊「心配するな。そなたの少年の魂で母性本能をくすぐればよい」
俺「少年の…。つまり……おっぱいおっぱい?」
霊「そうだ」
俺「ウンコー!」
霊「そうそう」
俺「チンコー!!」
霊「その調子だ」
俺「おまえのことスネオって呼んでいいか」
霊「却下する」


122:本当にあった怖い名無し
06/02/15 08:07:41 YQFVd5u10
俺「今日は正しい日本語講座を開こうと思う」
霊「働くがよい」
俺「講師は俺。生徒はおまえ」
霊「必要性を感じぬな」
俺「『そんなことしなくてもいいもんっ!』…だ」
霊「……」
俺「さん、はいっ!」
霊「はいはい」
俺「くそこのやろう人がせっかく親切に」
霊「何のために」
俺「俺の生活の彩りのために」
霊「働け」
俺「おまえこそちっとは人の役に立て」
霊「心外だな」
俺「『うぅ…ひどいよぅ、おにいちゃん』」
霊「それでは白痴であろ。それと家系図を捏造するでない」
俺「これが現代の標準語なんだよ」

123:本当にあった怖い名無し
06/02/15 08:08:34 YQFVd5u10
霊「初耳だな」
俺「初めて言ったからな」
霊「標準語で。さん、はい」
俺「は、はじめて言ったんだから、しょうがないでしょー?」
霊「てれびではその口調はなかなか聞かれぬが」
俺「あ、あれは…そう! ほかの国のお話なの」
霊「いや、待て」
俺「なんで? どうして信じてくれないの? 私のことキライになったの…?」
霊「そなたが標準語の天才なのは判った。しかしな……」
俺「なに?おにいちゃん」
霊「先刻より、扉の隙間から母親が見ている」
俺「……」
霊「つまり、この一人芝居を」
俺「…………」
霊「表情から察するに、あれはもう心配やら不安やらを通り越しておるな」
俺「………………」
霊「摺り足で電話の方へ向かって行くようだが……」
俺「か、勘違いしないでっ!? ち、ちがうんだからね! ママ? ママぁぁぁああん!!!」

124:本当にあった怖い名無し
06/02/15 08:09:17 YQFVd5u10
霊「……働けばいいと思うよ」
霊「……ちょっと違うか……」
霊「……働いたらいいんじゃない?」
霊「む…こんなところか…難しいな……」
霊「……次は…あれか…く、何故私がこのような……」
霊「……お、お、おおおにいちゃん」
俺「呼んだか?」
霊「な!? いいきなり何だ居たのか!?」
俺「語尾にはすべてハートマークを入れるつもりで心をこめろ」
霊「みみ見たのか」
俺「見た。聞いた」
霊「ご、誤解するな。標準語を覚えようとして何が悪い!」
俺「いやー感心感心」
霊「く……不覚…っ」
俺「標準語で」
霊「云うものか馬鹿者!!」

125:本当にあった怖い名無し
06/02/15 08:45:25 2cv5gGCkO
朝から大変だな。
でも面白いからGJ

126:ななし ◆NANASIDdn.
06/02/15 08:46:44 wvYd4g6P0
        …守護霊…
     …ツンデレな守護霊…
霊感のないワタシには感じられない守護霊
.多分ワタシには守護霊は居ないのでしょう

127:本当にあった怖い名無し
06/02/15 09:15:27 LMPU475o0
GJ!面白かった
けど萌えねぇなこれ

128:本当にあった怖い名無し
06/02/15 12:30:53 WUo9RXa0O
>>120-124
GJ!続きがあるならwktkして待ってる

129:本当にあった怖い名無し
06/02/15 13:30:27 GisZk4vX0
>俺「なに?おにいちゃん」

ツンデレ守護霊は♂かよ…

130:本当にあった怖い名無し
06/02/15 18:13:31 jRaQyH850
もはやなんでもありだな

131:本当にあった怖い名無し
06/02/15 18:22:42 S4kKNMeB0
               :ill||||||||||l:
             :i|||||||||||||||
           /''';:|||||||||||||||||l:、
          /:i  :||||||貞|||||||i `'!    みなさま~おはよ~ございます~・・・
          / :|  :||||||||||||||||||l ノ!
          | ヽ |||||||||||||||||||| :|
          ! !;ヽ:||||||||||||||||||||!; |
      .__|  |/|||||||||||||||||||||; |____
       |  _|  .|/||||||||||||||||||||; |_____  .|
      | |:='ヾ‐イ:||:|l|l|l|l|l|l|ll|||||' |::::::::::::| |
      | |:::::::: | |;:|||||:l|:l|l|l|:l|:||||| イ=::::::| |  ザー ……
      | |:::::::::/ };|||||||||l|:l|l|l|:l|:|||.ノ:=:::::| |
      | |:::=!川!;|||||!l|||l|:l|l||||ー'‐'.;:::::::::::| |
      | |:::::::::!l.|ノ      / ./:::::=:::::::| |
      | |::::::::::::|:::      ノ }::::::::=::::::| |
      |  ̄ ̄~|:::      川リ ̄ ̄ ̄ ̄ |
      | ̄l ̄ ̄|::::      | ~ ̄ ̄ ̄| ̄|
      |_|:.::.:.:.:|:::::      |:.:.:.:.:.::..:.:.:|_|
      .:.:.:.:.:.:.:.:.:|;;;::::      .|.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:


132:本当にあった怖い名無し
06/02/15 19:49:27 MdSDKCd3O
貞子見て皆死んだか。

133:本当にあった怖い名無し
06/02/15 20:43:32 Ih4xJaQ00
ツンデレ式貞子は下半身から出てくるので、いたずらし放題です。

134:本当にあった怖い名無し
06/02/15 21:35:13 3/ErfdKmO
色々とツン霊にやられて寝込んでいる俺の部屋に彼女がお見舞いに来てくれた。
 
久しぶりに穏やかな時間を過ごしていたが、それも長くは続かなかった。
 
「ふん…色を知る年…か」
 
ゆらり、と彼女の背後に現れる例の髪の長い女。
 
「誰?この女の子?」
無邪気に問う彼女
 
「に、逃げて!ここから早く!
超逃げてーッ!」
 
「やかましいッ!囀るな阿呆がッ!」
 
メキョッ!
慌てて彼女を避難させようとする俺の脳天に女の踵落としが炸裂した。
 
「ヒィィ、何なのこの子!」
怯える彼女。
 
「黙れェ、女!
いいか!この豚野郎はこの私の家畜だ!血の一滴まで私のモノ…泥棒ネコには仕置きが必要だなぁ…!」


135:本当にあった怖い名無し
06/02/15 21:37:05 3/ErfdKmO
 
両手をワキワキさせながら彼女にニジリ寄る女。
 
「ちょ…やめ…」
 
女は何とか阻止しようと這いでる俺の頭にサッカーボールキックをかまし
「ガハハハハ!恨むなら己の無力を恨むんだな!
貴様はそこでゆっくり観賞するがいい!
 
この女の乱れる様をなッ!」 
と彼女にのしかかっていった。
 
「嫌!嫌ぁ!お願いやめてぇ!」
服を裂かれ必死に抵抗する彼女。
 
「ククク上の口ではそう言うが下の口ではどうかな?」
人間離れした力で押さえ込む女。
 
‥‥‥‥‥
 
「堪能した…たまにはいいものだな、若い女というモノも」
ふぅ~、とタバコの煙を吐き出しながらテカテカした顔の女が言う。
 
「訴えてやるぅぅぅーー!」
 
泣きながら部屋を飛び出ていく彼女。
 
二日後、裁判所から出頭命令が届きました。




136:本当にあった怖い名無し
06/02/15 21:42:19 vdT5g5pqO
犯ったのか?犯っちゃったのか!?

137:本当にあった怖い名無し
06/02/15 21:44:08 MdSDKCd3O
…………の所超絶にくわしく

138:本当にあった怖い名無し
06/02/15 22:02:22 o+pKZ5kX0
てゆうか、それってツンデレなのか?

139:本当にあった怖い名無し
06/02/15 22:17:29 KGZ/KqPE0
>>138

>>59

140:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:08:29 JxCo/YWR0

1月20日
転勤先で住居探しを始める。中々いい物件が無い。
不動産屋の担当者と二人、あーでもないこーでもないと話しているうち
「……あまりお勧めはしませんが」という切り出し方で一つの物件を紹介される。
条件が良いのに加えて、家賃も安い。即決する。
担当者の苦笑いが少し気になる。

2月1日
荷物の運搬も一段落。最低限の荷物だけ開梱し、転居先で初めての夜を迎えた。
良いマンションなのに両隣は空室らしい。不思議なもんだ。

2月3日
部屋に帰ってくると、嫌に空気が重い。
首を傾げながらネクタイを緩めていると、なにやらおかしな声が聞こえる。
「……てけ」「………ていけ」
声は明らかに室内のものだ。さては泥棒かと身構えるが、泥棒なら自らの所在を明かす
ような真似はしないだろうし、そもそもこの部屋にはろくに身を隠す場所も無い。

「出て行け」

今度は、はっきりと聞こえた。若い女の声だ。ぞわり、と産毛が逆立つ。
その声が目前の何も無い中空から聞こえたからだ。ありえない。

141:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:09:13 JxCo/YWR0
「……誰だ。出て来い」
「………クスクスクスクス」
「誰だ! 姿見せろ!」

今度は背後から含み笑いがした。いよいよ「幽霊」という単語が脳裏をよぎる。
仕事の疲れもあってか、恐怖は鳴りを潜めてむらむらと怒りが湧いてきた。

「おいブス。やさしく言ってるうちに姿見せろよ」
「……………(ピキッ)」
「ああ、見せられないほどブッサイクなら見せなくてもいい。
 こっちだって飯の前にそんなツラ見たくねえし」
「……………(ピキピキピキッ)」
「とりあえず出てけ、ここは俺の部屋だ。誰かに憑きたいってんなら
 同僚にブス専がいるからそいつの住所教えてや―」
「誰がブスでブッサイクでクリーチャーよっ!!」

突如絶叫が響き渡る。謎の声の主は大分お怒りのご様子だ。
……つうかクリーチャーなんて言ってねえ。 

「あんた自分の顔鏡で見たことあるの!? 何よその冴えないエキストラ顔は!!
 一山いくらって感じ!? むしろ通行人B!? 時代劇で言うなら斬られ役!?」

えらい言われようだ。個性の薄い顔とは良く言われるが、こうもまくしたてられるといっそ清清しい。
ともあれ、まともなコミュニケーションを取るための第一段階はクリアしたようだ。

142:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:10:07 JxCo/YWR0
「……ああ、悪かった悪かった。で、その斬られ役から質問なんだが……お前誰だ」
「……………言う義理は無いわね」
「ここは俺が金払って借りてる部屋だぞ。幽霊だろうと間借りなぞ認めん」
「元々はあたしの部屋だったのよ?」
「現在は家賃払ってないだろう。そもそもなんでこの部屋に―」
「あたし、ここで殺されたから」
「――」

言葉を失う。幽霊と認識してはいたが、改めて説明されるとヘンな気分だ。
殺された? 随分と穏やかじゃない話だ。

「お前……ここから動けないのか?」
「どうやらそうみたいね。遠くに意識を飛ばすことも
 少しの時間ならできるけど……結局ここに戻ってきちゃうのよ」
「家賃が破格な訳がわかったよ」
「感謝しなさい」
「するかっ!!」

こうして、奇妙な同居人との生活が始まった。

143:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:10:58 JxCo/YWR0
2月4日
不動産屋を締め上げて以前の住人についての話を聞く。
固有名詞は避けたものの、どうやら一年程前に若いOLが不倫相手の奥さんに
刺殺されたという事件があったらしい。あの女幽霊に間違いあるまい。

2月5日
不倫相手が憎くて成仏できないならその相手に取り憑いたらどうだ、と薦める。
鼻で笑うような気配があり「別に憎んでなんかいない」という返答。
じゃあ何が未練なのか、と重ねて問うが返事は無い。むかついたので小声で「ブス」と呟く。
激しいポルターガイスト現象が起きる。短気な女だ。

2月6日
俺の姿は見られているのにお前の姿が見えないのは不公平だ、と言ってみた。
「美女のプライバシーをこれ以上侵害するつもり?」と高飛車な言い草。
じゃあせめて名前を教えろ、と言うと「……たえ」と名乗った。
「女偏に少ない、の妙か」「そう」「女ッ気が少ない……名は体を表すんだな」
激しいポルターry

2月7日
「あなたヘンな男ね」とやぶから棒に失礼なことを言われる。
幽霊ほどヘンじゃない、と答えるが「幽霊の住む部屋でそこまでくつろげるのがヘン」だそうだ。
そういえばこのおかしな状況に少しずつ慣れているような気がする。

2月8日
大発見があった。妙は鏡に映る。風呂上りに髪を乾かしていると
鏡越しに見えるリビングで髪の長い女がテレビを見ていた。
振り返ってもその姿は見えない。再度鏡を覗き込む。年の頃は二十代前半だろうか。
芸人のギャグにクスクス笑っている妙の横顔は、驚くべきことに本当に美人だった。

144:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:11:47 JxCo/YWR0
2月9日
風呂上りにビールを飲みながらくつろいでいると、妙が問いかけてきた。

「あなた彼女とかいないの?」
「いない。三年前に別れて、それっきり彼女と呼べるような女はいない」
「モテそうにないもんねーw ま、あたしは付き合う相手に不自由したことなんかないしーw」
「……不倫みたいな実りの無い関係構築するよりマシだ」
「…………ふん、何よ常識人ぶって。お説教のつもり?」
「説教より分かりやすい報いがあっただろ。お前死んでるし」
「……………………うるさい、ばか」

その晩はどれだけ呼びかけても、妙からの返事は無かった。


2月10日
妙とのくだらない口論が原因でポルターガイストが起きた。
キッチンの食器棚までがガタガタと揺れてボードのひとつが傾いた。
皿やカップが棚の中で割れていくのが見え、諍いも忘れて棚に駆け寄る。
コーヒーカップが割れていた。黙って欠片を拾い集めるうち、妙が近づいてくる気配。

「……わ、悪かったわよ………でも皿が一、二枚とカップ一つでしょ?
 そんな怖い顔しなくても……」
「このカップ………“死んだ”彼女からのプレゼントだったんだ。俺がコーヒー好きだから、って」
「…………っ! ……ご、ごめんなさ……」
「黙ってろ馬鹿幽霊」
「…………ごめん……なさい……」

破片となっても捨てる気がおきないので、そのまま引き出しに保管する。
いろいろな事を思い出してしまいそうなのでフテ寝することに決定。
部屋のどこかにいる妙が小さな声で再度謝ってきたが、無視。

145:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:12:37 JxCo/YWR0
2月11日
帰ってくると、割れたカップがセメダインで元通りにくっつけてあった。
きっと妙の仕業だろう。なんとなく肩の力が抜けて、穏やかな声でよびかける。

「妙。いるんだろ?」
「ん……余計なこと、だったかな」
「別に。ただまあ、今後は霊障抑え目にしてもらえると有難い」
「そうだね……あたし短気だから、さ……あははっ」
「……ついカッとなってやった?w」
「うん。今は反省しているw」
「ぷっ…」
「あはははは」


それからの妙は、頻繁に姿を見せるようになった。鏡越しにではなくその姿自体を、だ。
「なんでまた急に」と聞く俺に対して「別に意味なんか無い、単なる気まぐれだ」とのたまう。
間近で見る妙は芸能人と比しても遜色の無い美人さんで、なんとなく居心地が悪いような気分になる。

「成仏はもう、あきらめてんのか?」
「さーね……奥さんは刑務所行きだし、不倫相手は社会的地位も失って
 行方知れずだし……恨みらしい恨みも無いはずなんだけどね。どうしてかな?」
「………なんでだろうな」
「なんでだろうね」

146:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:13:26 JxCo/YWR0
月の綺麗な夜。二人なんとなく肩を並べて語り合った。
ベランダに頬杖をついて淡々と語る妙の横顔からは、何の感情も読み取れない。
本当にどうしてなのか分かっていないのだろう。

「あなたの彼女って……どうして亡くなったの?」
「……ありふれた事故だよ。居眠り運転の対向車がセンターライン越えてきて正面衝突。双方死亡」
「悲しかったでしょ?」
「というより現実味が薄かった。今だってまだ騙されてるような気がする」
「……どーせ幽霊に会うなら、あたしじゃなくて彼女だったら良かったのにね」
「はははっ……死んだ後まで俺なんかの世話させられないよ。
 付き合ってるときだって、大したことしてやれなかったのに」
「…………」

誰にも言ったことの無かった胸の内も、そんな風に気楽に話した。
それはきっと、妙が自分で言うほどに割り切っているようには見えなかったせいもあるだろう。
ベランダから月を眺める妙の姿は、幽霊だという点を差し引いても随分と儚げに見えたから。

「なんだか羨ましいな……亡くなってからも大切に思われてるって、さ」
「お前だって大概な若死にじゃないか。家族、悲しんでるだろう?」
「それがまた傑作でねー、不倫沙汰のもつれで殺されたなんて家の恥だ、って扱いで……
 密葬の上、まるで初めから居なかったようなコトにされてますw あたしんち、厳しい家だったから」
「………そんなこと、ないだろ?」
「いやいやダンナ、そんなことあるんだってば。気合で意識飛ばして見てきたから。
 葬儀はあたしの悪口と世間様への対処法会議で終わってた。……ほんと、単なる作業だわアレw」

147:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:14:17 JxCo/YWR0
言葉が無い。涙や思い出話に彩られることもなく、悪口雑言が経替わりの葬式もどき。
しかもそれが「自分の葬儀」となれば――それは、どんなに酷薄な光景だっただろう。
家族にさえ疎まれ、成仏も出来ずに自身が殺害された部屋に縛り付けられる思念体。それがこの女だ。
隣に佇む妙の姿を見る。夜闇に溶けそうな横顔。なんとなく泣きたいような気分になって
あわてて視線をそらすと、冷え冷えとした月光が目蓋を刺す。

――ああ、こりゃ、いけない
――あいつが死んだ夜にも、こんな月が出ていて
――もう死んだ女が、隣に、居て

「………なに泣いてるのよ。バカね」
「うるさい」
「ほんと、バカな男。居住権侵害してる幽霊に同情して泣いてるの?」
「知るか。ただ悲しいだけだ。お前なんか関係ない」
「みっとも、ない、なぁ……大の男が、さ………ひっく……ぐすっ……」
「お前だって泣いてんじゃねえか」
「あ、たしは……女だから、いい、のっ……ぇぐっ……ぅ」
「……………」

いつまでそうしていたかは覚えていない。
目尻が乾くまで月を睨んでいた俺の耳に、囁くような声が聞こえた。

「ありがとね。………なんだあ、こんなことでよかったんだ」
「…………妙?」

148:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:15:38 JxCo/YWR0
「泣いてくれる人が一人でも居てくれればよかったなんて、知らなかった」
「妙、おい……?」

姿が見えない。短気で口の減らない女幽霊の姿が。

「○○区の△△寺っていうお寺にね、××家代々のお墓あるから。……気が向いたら花でも手向けて欲しいな」
「…………妙」
「ほんと、出来すぎた話。あたしの初めての命日に、泣いてくれる人がいるなんて思わなかった」
「今日が? お前の?」
「ん。でもね、なんだか誕生日みたいに嬉しいよ……ありがとう」
「……お別れ、か」
「そうみたい。餞別がわりに、モテない君に一つだけアドバイス。
 あんたわりかし良い男かもしれないから、そのうちきっとまた幸せになれると思います。以上」
「……ははっ……そりゃ、どうも」
「じゃあね」

それきり。
奇妙な同居人は現れることもなく。
いろいろな気持ちなんかおかまいなしに年月は流れて。

―ねえ、このカップ、どうしてこんなボロボロなの?
―ん? ああ……昔の彼女がくれたやつを次の彼女がぶっ壊して修復した
―じゃあ……現在の彼女であるあたしが、また叩き割ってもいい?
―お、怒るなって!

日々は続いていく。 



終わり。長くてごめんよ。

149:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:17:21 KGZ/KqPE0
初めてリアルタイムで読んだ。
GJ、よかった。

150:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:30:10 Bg6e1JRDO
また退屈な一日が始まった。
幼馴染みのあいつが死んでから一年。
働く気も起きず実家から大学に通っている
朝起きて学校に行き帰宅すると部屋で寝る、そんな生活を続ける内に友人と呼べる人もいなくなり親からも見捨てられた
あいつがいれば「ばっかじゃないの?」
とでも叱ってくれそうだなと思いながら支度を済ませ学校に行く
ただひとつ、今日はいつもと違っている事に気付いた

151:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:35:10 Bg6e1JRDO
授業開始ギリギリに教室に入る。
あいさつなどせずに席につく
「おはよう、遅刻ギリギリじゃん」
俺は驚いた。話しかけてくる奴がいるとは思ってもいなかった
隣りを見た瞬間自分の目を疑った。
そこには生きた幼馴染みが座っていたのだ
「え!?」
席から飛び上がり大声を出す
「おい、静かにしろ」すぐに先生に怒られてしまった・・・・

152:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:40:04 Bg6e1JRDO
「先生!なんでこいつがここにいるんですか?」
「はぁ?何言ってるんだお前は」
クラスメイト全員が笑った。隣りの彼女も。
訳がわからないまま授業だけが進んで行き昼の時間になった
俺はすぐに彼女を追いかけて行った
「ちょっと!まてよ」
彼女の細い腕を掴んだ、間違いない生きている
「お前死んだよな?」何を言っていいかわからずにこんな言葉がでてきた

153:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:45:58 Bg6e1JRDO
「うん、私は死んだよ」
そうだ、死んでるはずなんだ
「でも今は生きてるんだよな?生き返ったのか?」
彼女はすぐに答えた
「あんたバカねぇ、私が死んだ後に死のうとか考えたでしょ」
「うっ・・・」
確かに何回も考えたさ、何しても楽しくなかった
「図星のようね・・・そんな人見てほっとける訳ないじゃない・・・」
「でも、他の奴等はなんで何もいわないんだ?」
「私が"死んでない"と思わせているから」
「?」

154:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:49:35 Bg6e1JRDO
「今日はあんたの為に来てあげたんだから」
「え?」
彼女の顔は真っ赤だった
「死んでる人間が学校にきたら驚くでしょ?だから死んでなかったことにしてるのよ」
「よくわかんないけど今は生きてる、お前は死んでないんだよな?」
「今日一日はね・・・」
「明日からは?」
「また死人に戻るのよ」

155:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:53:25 Bg6e1JRDO
「今日一日・・・」
俺は悲しくなった。
「そんな顔しないでよ・・・せっかく来たんだから、ね?」
「うん・・・なぁ、学校抜け出そうぜ。二人で遊びに行こう」
彼女はしばらく考えて
「そこまで言うなら行ってあげてもいいけど」
昔のままだ。
「よし、じゃあ街を歩こう」
彼女の手を引っ張り俺は街に出た

156:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:58:13 IkYaVV0P0
>>140
綺麗に終わりましたね、漫画か何かで見てみたい感じでした。
良かったですGJ!

157:本当にあった怖い名無し
06/02/15 23:59:37 Bg6e1JRDO
生前よく一緒に行った店を回った。
「うわぁ~これかわいい!見て」
こうしていると幸せだ、前はめんどくさいと思ってしまったが今思うとこれ以上の幸せはない。
「買ってやるよ」
「本当?ありがとうw」
彼女の笑顔をみるのも久しぶりだ
そして俺自身も笑ったのは一年ぶりかもしれない
飯食ったりゲーセンいってプリクラ撮ったりもした。こんな事できるのに死んでるのか
と思うと悲しくなるので考えずにいた

158:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:05:43 sBaNX+prO
時間が過ぎるのもあっという間でもう11時になっていた。
大きな公園について俺たちはベンチに座って話した
昔の話しをしたりして盛り上がった
永遠にこの時間続く事を祈りながら・・・
「もう11時30・・・」唐突に彼女が言った
それは後30分でまた死んでる事になると言う事だ
「・・・」
沈黙が続く
急に彼女が言い出した
「ちょっと目つぶって!」
言われるままに俺は目をつぶった
ガサガサ
何かをポケットに入れた後キスされた

159:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:09:43 sBaNX+prO
「あ・・・」
目を開けると真っ赤な顔をした彼女が涙を流していた。
「そろそろお別れみたいね」
その言葉を聞いて俺も自然と涙がでた
「やっぱり辛いよ・・・離れたくない」
彼女が言った
「ばかやろう、俺だって離れたくないよ。でもしょうがないだろ」
「うん、そうだね」
時間は後5分で12時だ


160:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:13:42 sBaNX+prO
「今日一日ありがとう、」
彼女が言う
「俺も楽しかった」
「手紙書いたから見てね?」
「絶対見る」
「私の事忘れたら許さないんだから」
「絶対忘れるもんか」
「最後に・・・」
「ん?」
「いままでありがとう、今度こそさようなら」
俺はすぐに彼女を抱き締めた。
何も言葉がでなかったけどただ抱き締めた


161:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:22:46 sBaNX+prO
俺の時計が12時を告げる
その瞬間に彼女は光の粒になってその場から消えた、微かな温もりを残して。


涙でぐしゃぐしゃになりながら俺は手紙を思い出す。
すぐに読み始めた
「私からの最後の手紙。実は死んでからずっと側から見守ってた、正直あそこまで私の事思ってるなんて思ってなかったよ(笑)私が消えたからって悲しまないで仕事も恋愛も頑張ってね!あ、私より可愛くない女と結婚したら承知しないからね!」
俺は最後まで読んでまた泣いた。
「あのバカ、最後まで世話焼きやがって」
その日から仕事も始めた、学校でも楽しい生活を送っている。
他に変わった事といえば・・・女と遊んでると幼馴染みが邪魔する事かな?

162:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:23:41 sBaNX+prO
長いし駄文スマソ
なんか全然だめだorz

163:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:24:26 GstWyr4h0
リアルタイム2回目。
GJ、感動した。

164:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:25:21 rlch/rBGO
いんじゃない?

165:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:29:05 8jF5GENK0
甚平が泣いた

166:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:29:34 lfYIZCxL0
>>140-148
>>150-161
どっちも泣きそうになったお(´・ω・`)
とってもGJ!

167:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:31:11 8jF5GENK0
>>141
>「誰がブスでブッサイクでクリーチャーよっ!!」

なぜなのか俺自身説明できないんだが、
「クリーチャー」を「アーチャリー」と一瞬読み間違えたorz

168:本当にあった怖い名無し
06/02/16 00:32:27 sBaNX+prO
そう言って貰えるとうれしいw
初めてだったからかなり不安だったよ(´・ω・`)

169:本当にあった怖い名無し
06/02/16 01:00:25 WwgOl21VO
おのれ、俺の作品には誰も泣かないのはどういう事だ!

170:本当にあった怖い名無し
06/02/16 01:02:13 G6xlsw620
バ、バカね。あんたなんかのくだらない文読んだくらいで泣くわけ無いでしょっ!!

171:本当にあった怖い名無し
06/02/16 01:52:15 ZadwrMs6O
>>148
あんたすげーよ!
才能あるよ!
武者小路実篤なんかよりぶっちぎりで感動した!
プロなの?
他に何書いたか教えて!

172:本当にあった怖い名無し
06/02/16 02:23:51 y2M6OsqVO
>>148
ギャグじゃなく、マジで泣いた。涙出た、うん。ひさしぶりに泣いたよ。。一人暮らししてこんなに清々しい夜は初めてだよ。.゚(PД`q)゚┼。

173:本当にあった怖い名無し
06/02/16 02:38:29 K6Sd+bYPO
>>150
うまいけどスレタイに沿ってないな

174:本当にあった怖い名無し
06/02/16 02:56:42 VxfOM4mSO
>>30
からけよまずに
ほぼKanonのあゆあゆやん

175:本当にあった怖い名無し
06/02/16 03:33:20 WwgOl21VO
>>134>>135みたいな馬鹿話を書いた自分が言うのも何だが…
泣き系ばかりじゃなくもっとオバカな話も増えてほしいと思う。

176:本当にあった怖い名無し
06/02/16 04:31:52 1fkXnv++O
>>148
ケミの「It takes two」聞きながら読むと、
もっと泣けてまうがな。。・゚・(ノД`)・゚・。



いやいやいや、なんでもない。

177:本当にあった怖い名無し
06/02/16 04:35:41 1fkXnv++O
間違えた。>>150だった。
でも>>148もイイ!



しかし、こういうスレみると何かあんまし幽霊なんか
怖くなくなってきてしまう…



178:本当にあった怖い名無し
06/02/16 06:54:41 ACiqP0bo0
>177
まぁ、霊は元生者だったわけで……。
良い人も居れば悪い人も居るように、
良い霊も居れば悪い霊も居るんですよ。
確かにここ見てると、恐怖心は無くなってくるけどね。

179:本当にあった怖い名無し
06/02/16 08:23:48 GGUgKT6O0
>>148
朝っぱらから泣かせてもらいましたGJ!!
さて涙目のまま仕事行くか

180:本当にあった怖い名無し
06/02/16 09:48:56 QSNIFAm8O
>>148俺も読ませてもらった
…良い…
今泣きながら足場を組み…







ち…ちが…!!!雨に打たれてビショビショなだけなんだからね!!!勘違いしないでよね!!!この自意識過剰!!
(ノシ;>Д<)ノシ ポカポカ!

181:本当にあった怖い名無し
06/02/16 10:27:10 BgeKq5kf0
>>148
すげー奈須きのこみてーだ
泣けたよ
仕事中に

182:本当にあった怖い名無し
06/02/16 11:16:04 66KgtG580
>>148
上手い。上手いな・・・。良い話だ。(T^T)

183:本当にあった怖い名無し
06/02/16 13:51:58 Udn1VX1l0
___,,
  l_、孔_l,,
 爪# ’д) < べ・・・別にあんたのために
 (  ∽,,)   策を思いついたわけじゃないんだからねっ!!!
 ノ_,,,ノ、l
 (_,,) (_)


184:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/16 16:22:53 jTBZ5o5e0
「あっ、まってよ、そっちは暗くてあぶないよ!」僕は先を進む不二子に注意を促した。
「うるさい、のろま。びびってんの?だめ男は私の後をついてくればいいのよ」不二子は顔はいいのに性格は鬼だ。
「ねぇ、不二子ぉ、もうやめようよぉ」僕は情けない声を上げながらこれ以上進みたくない意思を伝えた。
「あんた、ほんっとにマンモーニね。どうしようもない愚図だわ」不二子は自分より身長の高い僕の胸倉をつかんで自分の顔に近づけた。
…めきゃっ☆
頭がくらくらした。頭突きを食らったのだ。
「そこでそうしてなさい。私が帰ってくるまでママのオッパイ代わりに指でもしゃぶってるのね」僕をおいて彼女はどんどん進んでいく。
僕はこのとき彼女を必死で止めるべきだった。そうすれば、今のこの状況もなかったろうに。
ずんずん進んでいく不二子。それが彼女をみた生前の最後の姿だった。
不二子は暗がりで足を踏み外し、そして脳溢血で死んだのだった。外見はとてもきれいだったのに。
それはちょうど一年前の出来事だった。

「あんたが、あの時必死こいて止めなかったのがいけないのよっ!!」不二子が言う。
「ご、ごめん。」僕は素直に謝った。「はっ、あんたのせいで私は死んだってのにお気楽なものね」うぐっ、言葉に詰まる。
一年後、つまり、今日。彼女の墓参りから戻ってきた僕を待っていたのは、僕の部屋で仁王立ちする不二子だった。心底たまげた。

お化けであることをのぞけば、彼女はそのままだった。他の人には見えないが僕には見ることも触れることもできる。
「なんで、成仏してなかったの?」僕が質問すると彼女はこう答えた。「あんたをからかうため、遊びにきたのよ」なんてことだ。
僕は眩暈がして部屋を出ようとする。すると不二子が着いてきた。
「ねぇ、ちょっとあっちいってくれない?」目的地までついてきた不二子に僕は頼む。
「なんで?」
「なんでって、ここどこか知ってる?」間髪いれず「トイレ」…あう。身もふたもない。…あわわ、やばい、もう限界だ。もらすわけにはいかない。
「みないでよ…」「あはっ、いっちょまえに」冷たい微笑み。
ジッパーをおろす。隣には不二子。緊張がたかまる。僕は…。

>続く

185:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/16 16:26:52 jTBZ5o5e0
「なんで、用を足さなかったの?」緊張して、そんなものどっかいってしまった。
「ふん、小心者ね。ちっちゃいから自信ないんでしょ?」そういう問題か?
「不二子、女の子なんだよ? もうちょっとデリカシーってもの、ないの?」この言葉がいけなかった。
「…生意気言うようになったわね」そういうなり彼女は僕の胸倉をつかんで自分の顔に近づけた。
あ…デジャヴュ…。僕は次に来る衝撃に備え、身構えた。
…ほわっとした感触が僕の唇に重ねられた。…え、キス? 
僕はそのまま押し倒された。不二子のホッペがほんのり赤く染まってる。不二子の手が僕の胸をまさぐる。
「体は男の子らしいのにね。ニブチンで、臆病で、そのくせ…すごく…かわいいのよね」「…あっ」僕も彼女に呼応するように息が荒くなる。
夜の帳が僕たちの影を覆いつくしていく…。

>続く


186:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/16 16:35:57 jTBZ5o5e0
「どうしてあんなことしたの?」シャツのボタンをつけながら僕は不二子に聞いた。

「あんた本当に馬鹿ぁ?自分で考えなさいよ。」彼女も初めてだったはずだ。行為の最中の不二子はいつもの強気とは打って変わったものだったから。
「ねぇ、教えて。不二子の口から聞きたい」僕は意を決して彼女に詰め寄って彼女の肩をつかんだ。不二子の顔がとても近い。不二子って本当にきれいなんだなぁ…。
「みゃ…っう☆」不二子が変な声を上げた。変なところ触ってないはずだけど…。どうやら触れられただけで反応しているようだ。
「や、だ、めぇ…」息が途切れ途切れ。ちょっとおもしろい。調子に乗ってあちこちつつく。
「あ、はぁ、はぁ…ん…」ひとしきり遊んだ後、僕は彼女を解放してあげた。
ほんのり上気したホッペがすごく…

「かわいいw」

僕は口に出してそういった。不二子ははっとして僕をみつめた。
「…本当に?」小さな声で僕に訊く。
「うん、とっても」そう口にした瞬間、彼女はぼろぼろと涙をこぼした。その姿がとても女の子らしい。

「ありがとう…。私、行くね」

彼女がこういった。僕ははっとした。不二子がほんのりと光に包まれていく。
「どこ行くんだよ、行かないでよ!!不二子!!」
「ふん、ほんっと、あんたはマンモーニ(ママっ子)ね」あ、もう、いつもの不二子だ。
「あんたが来るのをあの世で待ってるからw」そういい残して不二子は消えた。

僕は座り込んだ。不二子のぬくもりがまだ残っているベッドの上に。・・・そして泣いた。
明日が来る。不二子のいない明日。そんな明日に意味はあるのか。

…ないよな・・・。
僕はベランダに足をかける。一歩踏み出せばいい。

そして僕は夜空に身を捧げた。
…これでいいんだよね・・・

187:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/16 16:37:02 jTBZ5o5e0

がっ!!

僕は体をつかまれ、ベランダに引き戻された。不二子が怖い顔で立っている。
「この馬鹿!!言い残したこと言いに来たらとんでもないことしてるんだから」そういって彼女は言葉を続ける。
「うんと長生きしておじいちゃんになってくるのよ。そうじゃないと許さないんだから。」…え…。
「私を忘れるのは許さない。だけど、私に縛られて、一生独り身なのもゆるさない。途中で死ぬの許さない。」
「ここで精一杯生きて、恋愛して、子供育てて、それからきなさい」仁王立ちになってそう言い放つ。
「奥さんと一緒に来ても、私が勝つ自信あるんだからね。それだけ、じゃ」最後に、とんでもないことをいってあっさり彼女は消えた。

僕はワンワン泣いた。朝が来るまで泣いた。そして、僕は彼女に誓う。不二子にあったとき笑われない強い男になることを。

‐END‐

188:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/16 16:41:49 jTBZ5o5e0
>>140-148さん >>150-161さんの作品すごいですね。


やはり自分はまだまだ、他の方の作品を眺めて研究しなきゃいけませんね。




189:本当にあった怖い名無し
06/02/16 16:50:29 FCOZwVWT0
いやでも、この流れはイイ!! このまま続いて欲しい。
三昨ともGJ。>>140はヤバス。次作キボン。

190:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/16 17:17:05 jTBZ5o5e0
あ、ちなみに私、初作品が「マスター☆エイジア」です。
前作、いただいた意見を参考にしました。へこみましたが、改善されているんでしょうか。
ちなみに、自作自演だけは行っておりませんので、あしからず。

191:本当にあった怖い名無し
06/02/16 18:48:23 nqNqRDkA0
んー、個人的意見としては、行間空けすぎじゃないの?というぐらい。
話はよかったよ。

192:本当にあった怖い名無し
06/02/16 18:49:15 nqNqRDkA0
って言うかこれ、改行がおかしかったのかな?

193:本当にあった怖い名無し
06/02/16 19:34:58 2/jlDO2FO
>>185>>186の間くわしく

194:本当にあった怖い名無し
06/02/16 19:36:32 Q7uORwKwO
感動しました! グッジョブです!

Σ∩
.(∃ ∧∧
 \(゚∀゚)
  ヽ  E)


195:本当にあった怖い名無し
06/02/16 19:59:22 UNxhDO3jO
たしかに>>140はやばい

が!これはこれでGJ!!

196:本当にあった怖い名無し
06/02/17 00:09:27 OBWqhTya0
>>193胴囲
>>185>>186の間はげしく

197:本当にあった怖い名無し
06/02/17 01:09:38 6k3g5RFHO
>>195
最近の若い子がつかう「やばい」の意味を取り違えてない?

>>140-148がGJなのは禿しく胴衣だが。
(つーか、プロの作品だよね。)

198:本当にあった怖い名無し
06/02/17 14:10:12 pQeU9HAh0
>>196胴囲
>>185>>186の間のはげしいやつをくわしく

199:本当にあった怖い名無し
06/02/17 19:28:27 uHTS0ktUO
前スレってもう見れないのですか…?(泣)

200:本当にあった怖い名無し
06/02/17 19:38:05 9lpEhPGv0
200get!!  >>199誰かまとめでも作ってないかな?

201:本当にあった怖い名無し
06/02/17 19:46:28 PaO0M3XF0
>>199
URLリンク(makimo.to)
最近の過去スレ一覧は大分ここに取って代わったね

202:本当にあった怖い名無し
06/02/17 19:49:47 s5mGxwGc0
ぶっちゃけ、前スレの306-310はこのスレの至宝だと思うのですよ。
あれ書いた人、まだここ見てるかな。あなた心底から神です。

203:戦慄の怪人Drラオ
06/02/17 21:06:22 U4pvTCZV0
ならば・・・こんなの↓もツン?

URLリンク(www.sonypictures.com)

204:本当にあった怖い名無し
06/02/17 21:38:33 9lpEhPGv0
URLリンク(moemoe.homeip.net)

まとめではないが、前スレの前半の作品残ってるここ。

てか、濡れ子って流れちゃったのかな第三話…

205:本当にあった怖い名無し
06/02/17 22:27:57 dnI7rM+W0
>>204
おう!俺のもあるじゃないか少し嬉しいな。

206:本当にあった怖い名無し
06/02/18 01:31:45 PuAgpi1K0
>>199
前スレのログならあるけどうpする?

>>200
2chのまとめサイトの運営って結構大変だからなぁ。こう言うSS系のスレだと特に管理人の負荷がでかいし…
早い時期にまとめサイトが出来たはいいが、管理人がばっくれて後任が見つからず本スレ消滅とか
目も当てられない惨状になると辛いし。

個人的にはこのスレはまだ様子見、あと2・3スレ続くようならまとめもありかなと思っている。

207:本当にあった怖い名無し
06/02/18 01:40:12 wIcWQi+R0
先にまとめサイト作ったら負けかなと思ってる。

208:本当にあった怖い名無し
06/02/18 02:42:01 8xepBqGR0
>>206
過去ログはもう >201 にある

209:本当にあった怖い名無し
06/02/18 08:21:42 jdOSaKPH0
  _....-‐ '''' ´´~` ``ヽ 、
   /, ,         ヽ  ヽ
  / // i         ヽヽ `、
  | // {  { | | | | } } } } }
  { !{ | {、.._{__| { | _!_,,}.-}. } | |
 | | | { | | ! !; | | | | |ノ |レ| |ヽ|  |
  { ||:: :| | !⌒!     :!⌒:! | | | | |
  | | | | .| |::..:;}    |::..;;} | |ヽヽ|       _____________
  | | | | !.,'''''' 、  '''''''` | | |ヽヽ|     /
    | | | .ヽ  i_`;    イ | | |:::|\|  < …幼児体形で悪かったわねっ!
    .|| | | :|::|:`i    ´|::::|:::| | |:::|:.| |'    \
   ./|-||-,!-‐フ'   !=‐-| | |::::|:.| |       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ./      __   __    |ヽ|:.| |ヽ
  /                | | ヽ!ヽ
  /   /                |     |
  |     |                |    |



210:本当にあった怖い名無し
06/02/18 11:03:56 +xyFjU/YO
《今スレの代表的ツンデ霊達》
 
妙 遠距離操作型、泣き属性
 
守護霊 近距離自動型 シュール属性
 
美那の叔母の霊 近距離操作型 感動属性
 
範馬雄次郎の悪霊 近距離パワー型 デレ無し属性
 
マスター☆エイジア 遠距離自動型 オタ臭属性


211:本当にあった怖い名無し
06/02/18 12:44:37 rOP8+h+dO
202が言ってるのは隙間の女の話しですか?

212:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/18 13:18:10 X/ALyOec0
僕は途方にくれていた。財布をなくしたのだ。
学校のクラスメートの告別式に参加したその帰りの話だ。
そのクラスメートは生まれつき病弱で、学校が始まってまもなく肺炎で入院した。そしてそれっきりだった。
名前は槙村香。すごくきれいな子だった。初めて体験するクラスメートの死に衝撃を受けなかったといえば嘘になる。
しかし、実感があまりないのも真実だ。
僕は彼女の棺を見送ったあと、少し、そのあたりを散策していた。そのときに財布を落としたんだろう。
他の人はもうみんな帰ってしまって、僕一人。お金を借りるわけにもいかない。僕の家はここから、かなり離れてる。

「財布ないし、どうしよう…」そうつぶやいたら、「歩けばいいじゃない」背後でいきなり声をかけられた。
「うわっ」と叫び、後ろを見てまた…「うわっ」
背後に立っていたのはさっき僕が見送った槙村香だった。心臓が飛び出そう。どきどきがとまらない。
「お、おばけ!?」「あたり」あっさりとした返事が返ってきた。そんな馬鹿な。
「お、お、お、」「お?」「お、おばけ!!」「それ、さっき言った」冷たく切りかえされた。
「男でしょ、歩きなよ」あまりに平然としてるので僕も次第に落ち着いてきた。
「あし、あるよね?」「なによ、唐突に。お化けにだって足はあるんだから」そうなのか?
「日本だけよ。ひゅ~どろどろの薄らぼんやりしたお化けは。ジェイソンとかも足あるでしょ」それはお化けなのか?
確かめようとして触ろうとしたら、さっと避けて「触らないで、下衆!!」うわ、ひどい。
僕の記憶にある彼女はすごくきれいで儚げだったのだが…。お化けの彼女はなんか、ぜんぜん違う。なんていうか。


213:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/18 13:20:15 X/ALyOec0
「パワフル」あ、言葉が出ちゃった。「なによ、いきなり」自分のことを言われたとは思ってないみたいだ。よかった。
「さ、いくわよ」「どこへ?」唐突だ。
「あなたの家にきまってるじゃない。恐竜並みの鈍感さね」僕、ちょっとこの子にときめいてた。でも、嫌いになりそ。
「結構、遠いんだよ。僕の家」「知ってるわよ。☆◇町でしょ」あふん:;
うなだれる僕をおいて彼女はずんずん歩いていく。でも、そっちは逆方面じゃ…。とりあえず、着いていく。
「で、こっちであってるのよね?」香さんが聞いてきた。「いや、反対だとおもうけど…」
「なんで先に言わないの!!こんの、愚図!!」
「おふっぅっ!!」香さんは思いっきりのフルスイングで僕のボディにブローを入れた。
お化けって人もなぐれるんだ…悶絶する僕はそんなことを考えながら、情けないけど…意識を失った。

ほっぺになにか暖かいものが、ぽつぽつと当り、僕の意識は覚醒した。香さんがぼろぼろと涙をこぼしている。
僕は香さんに膝枕されて寝かされていた。
ちょっとどきりとしが、泣いてる彼女があまりにきれいだったのでそのまま薄目で彼女をぼんやりと見てた。お化けの膝枕なんて、あまりないよね。
「うっ、うっ、私の見よう見まねの崩拳が殺人技まで昇華していたなんて…う、うぐぅっ」
…変な子。くすり…と笑ってしまった。
「あ、ああっ、、お、起きて…!?」どだん!!と僕は落とされた。地面がいたい。
「いた、たたた…」…ずん!!と身を起こそうとした僕の上に衝撃が。
「なんで、おきてたのに黙ってたのかしら。この破廉恥小僧…」お、おもい。お化けってかるくないのか…。子泣き爺というお化け譚をおもいだした。
ぽかぽかと僕の頭をたたく。あまり痛くない。さっきのことで加減してくれてる?
痛みがひいてくると香さんのお尻のやわらかい感触がちょっとうれしかった。


214:帰ってきたツンデレ初心者‐revenge‐
06/02/18 13:22:29 X/ALyOec0
「もう…馬鹿…、本当に心配したんだから…」と、僕の背中に、香さんが覆いかぶさってきた。
あた、あた・・・ってる、む、胸が…。やわらかい感触、香さんの鼓動。それが伝わってくる…。
…鼓動? 不意に冷静になった。…とくんとくん。やさしく、力強い音が響いてくる。
僕はガバリとおきあがった。「きゃ…☆」
「君、誰だ? 香さんじゃないんだろ? 悪ふざけはやめろよ。こんないたずら最低だ!!」
僕は確信を込めてこういった。
尻餅をついた自称お化けは、僕を上目遣いに見ていた。…が、立ち上がって、ぽんぽん、と砂をはらう。
そして僕に近づいてきて…。(本当にきれいだなぁ)と思うまもなく、星が飛び散った。

「私は香!! 私は私なの!! 死にたくなかった!! まだ、16なのよ!!」マシンガンのようにまくし立てる。
「お、お…おお」僕は動揺している。やっぱり香さんなのか?
「私だって、死にたかったんじゃないんだから!! 化けてあなたにあうより、生身で会いたかったんだから!!」
「だから、だからこうして来たのに!!」
そこまで言い切って、はっと彼女は口をつくんだ。大きい瞳に涙が溜まっている。
「馬鹿ーーーーーーーー!!」どずん☆!
彼女はまたお得意の殺人崩拳で僕を吹き飛ばした。薄れいく意識の中で最後にみたのは走り去る彼女の背中だった…。

僕が目を覚ましたのは夕刻。巡回中のおまわりさんが僕を見つけて家まで送り届けてくれた。
今日の出来事はいったいなんだったんだろう。
…それからは何事もなく日々が過ぎていく。
変わらない日常。もちろんもうお化けも見ることない。
…ただ、後悔だけがつきまとう。
そしておもうのだ…あの時、違う対応も出来たんじゃないかと…。


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