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完全変態を遂げる昆虫の場合、幼虫の段階で既に体内に
「成虫原基」と呼ばれる組織を有しています。
変態の時期が来て蛹になった後、幼虫の組織は成虫原基
など一部の組織を残してドロドロとした脂肪のような状態
に変化してしまいます。
次に成虫原基がドロドロ状態になった幼虫の組織を栄養
源にして成長し、成虫としての組織や臓器をかたち作って
いきます。
この過程はいわば生まれ変わりのようなもので、幼虫は
自分の身体の中であらかじめ待機しているもう一人の時分
を成長させるための栄養として、自らの身体に栄養を蓄え
るのです。
いったん出来上がった組織をドロドロにして再構築する
ことは人間の視点からは一見非効率的に見えますが、幼虫
とは別の生命体と思えるほど大きな変化を遂げる昆虫にと
ってはそうでもないらしいです。