05/10/31 09:31:38 +iEQ1G1D0
流れ読まずに投下。
昨日雲取山に登ってきた。どうも週末天気悪くて、昨日も予想以上に良くなかった。
雨は降らないまでも山頂にガスがかかって見えない。それでも紅葉は綺麗で
十分堪能して下り始めた。
遠くで鹿の鳴き声がしている。二度、三度と悲しく尾を引くような長鳴きが響いた。
と、登山道の先の方で、ミシミシミシ……ドスーンッ! と文字通り大木の倒れる
音がした。けっこうでかい音だ。
歩を早めて音のした辺りに急ぎ、谷川を覗き込む。しかし何もない。変わったところ
は何もなく紅葉したモミジやシデの樹が茂っているだけだった。ふと、水木先生の
話を思い出した。
天狗倒し。大木の倒れる音をさせる妖怪だったはずだ。もしかしたら、さっきのが
そうだったのかもしれないと何とも言えない懐かしいような、嬉しいような気持ちで
下山した。