05/07/17 02:50:05 mZzjSg1W0
フランスの凱旋門の下で思い出にと自分の姿を通訳にビデオ撮りをしてもらっていた。
後ろで”バン”と音がする。畳を上から床に投げつけたような大きな音だ。
瞬間落下物だとは思った。後方3mほどに青年が倒れている。この青年が発生源だとはすぐ分かった。
上を見ても工事現場らしき足場もなにもなく落下するとしたら最上部からしか考えられない。
投身ということは分かったが他殺か自殺かは不明。ここからが”検証家”の本分が顕れる。
まず青年の顔を近くで見た。頭蓋骨から脳は出ていない。しかし目は見開いたまま無呼吸で
予断もあったろうが即死と判断できた。白人であることを差し引いても蒼白な顔面だった。
スニーカーが周囲に落ちている。落下の衝撃で遠方に飛んだのだろう、すぐさまスニーカー内部に手を入れて
温度を確かめた。生ぬるかったので先ほどまで履いていたことが分かった。(肌寒い春のできごと)
現場でビデオを再生すると落下する青年が鮮明に映っている。背中からの落下直後1mほどバウンドした。
この空中姿勢で足が向きがバラバラになり粉砕骨折をしていることは読み取れた。
後日判明したのは凱旋門には屋上部があり見学者がいるということだった。
落下途中で声は入っていない。突き落とされたのなら何か叫ぶだろう。
また50m上からダイブするには落下地点など定めることは難しく、青年は下に観光客がいるのを承知で
ダイブしたということ。少しずれていれば巻き添えで私はこの世にはいない。
(このビデオを公開するのは死者への冒涜と自粛しているが、一方で無差別殺人者となったかも
しれないこの青年に怒りを覚える。 公開しても相殺されるか・・・・・)