05/04/07 20:08:52 ioiuqXWU0
人ではないので恐縮ですが、生物の死ということで多めに見てください。
もう3年前になりますが、鳩の死の瞬間を見たことがあります。
確か、くそ暑い夏の夕暮れ頃だと記憶しております。
その当時私は学生でした。
外で、バイクの洗車をし終え、校舎の中に入ると、足元に千鳥足の鳩が居りました。
ふらふらと、私の周囲半径1m程度の範囲内でうろうろしておりました。
鳩を見つけて2分ほど経過した頃でしょうか、静かに私の足元の床にうずくまりました。
倒れはしましたが、羽を半開き程度開いたりして、生きている事を強調しておりました。
多分暑さにやられたのだろうと思い、4階にあったゼミ室の食器置き場から小皿を取り出して僅かばかりの水を注ぎました。
速やかに一階の鳩の居る廊下に向かいました。
少し動いた様なので、まだ生きている事が確認されました。
鳩の嘴の前に先ほど持ってきた皿を近づけました。
最後の力を振り絞ってか、一気に飲み始めます。
小皿の水を半分くらい飲み干した頃、ガクリと頭が下がりました。
そのまま床に首を横にして力無く倒れこみ、私と目が合いました。
鳩の目は完全に開ききっており、私を見つめました。
すると、鳩の瞳孔が徐々に開き始め、2mmほどになりました。
動かなくなった鳩を持ち上げ、スコップを片手に担ぎ、裏手の原っぱに埋めてやりました。
黄昏時の雲が橙色に染まり、200m先の林では、ヒグラシが泣いておりました。