05/03/06 00:54:50 5P47FvGx0
数時間後に出かけようとすると、玄関先にネズミの頭が転がっていた。拾い上げてみると本物。
周囲を見回すと少し離れたところ、アパートの二階に上がる階段で、老猫がコッチを眺めてる。
これは「戦果」を俺に見せたという事か? と思って「やるなぁ」と呟くと。
老猫が俺の顔を見たまま軽く顎を上げて、片目を細めた。
ああ、笑ってるな、と思った。
正直なところ、猫というものがああいう仕草というか表情というか、あんな顔をしてみせるものだとは
未だに思えない。全ては俺の気のせい、あるいは猫というものへの無知からする勘違いかも
知れないし、ひょっとしたらおかしいのは俺の脳の方かも知れないが、余りの人間じみたその行動、
仕草は異様な感じがする。猫離れしすぎだ。
あいつはこのまま長生きしたら「猫以外の何か」になりそうな気がしてちょっと嫌だ。
以上、大した事ない話だけど。