04/12/26 01:19:00 Av+ufB3t
=== 北海道天塩町奇憚③ ===
私「おーいっ!お・き・ろ・よっ!」
K「うわ・・・あ・・・な、なんだ?」
私「なんだ?はこっちのセリフだし!オッカナくて寝てられんってや!」
K「そっか・・・ごめん。・・・ああ怖かったぁ。」
本来ならばここで「何が怖かったの?」と聞くとこだが、何やら
とんでもない展開になりそうだったので、あえてそのまま流す事にした。
やっと静かに寝られる・・・と思った瞬間、今度は私がカナシバリだ。
すると突然例の部屋の扉が開き、そこから出てきた何かがゆっくりと
こちらに向かってくる。
シルエットになっていて今ひとつつかみ所がないのだが、それが
決して”良いもの”でないことはすぐにわかった。
だんだん近くに来るに従って、その実態が明らかになって行く。
四十歳代の男性・・・しかも正座したままの姿で、
すう~っと滑ってくるのだ!
ソレが部屋の入り口付近まで来た時に、もう一つの事実が発覚した。
・・・お経を唱えている。
小さな声ではあるが、確実に”般若心経”を唱えながらこちらに
近づいてくるのだ。
そして私たちの枕元まであと1mの距離まで接近した時、
突然凄い勢いで私の顔を覗き込んだではないか!
私「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!!」
渾身の力を振り絞りカナシバリを解くと、布団の上に上半身を起こした。
するとなんと隣で寝ていたKまでもが同時にむっくりと起き上がってきた。