04/12/26 01:18:04 Av+ufB3t
=== 北海道天塩町奇憚② ===
私「あのさ、玄関にもう一つ扉があったよね。・・・あれ、なに?」
K「うん?さぁ・・・なんだか解らん。」
私「え、いやもう一度言うけど・・・」
K「解ってるって。そこの(玄関を指差す)扉でしょ?」
私「そうそう。」
K「あそこは”開かない”んだわ。」
私「開かない?なんで?”開けない”んでなくてか?どうして??」
K「なんでもここを借りる時、大家から言われてるんだ。
「開けないでくれ」って。第一釘かなんかでガッチリ止まってるしさ。」
私「そっ、それでいいのか?自分の家の中に”開かずの間”があるんだよ!気になんないのか?」
K「最初はちょっと気になったけど、別段使う必要もないしさ。」
なんだか人の心配ばかりしている自分が”滑稽”に思えてきたので、
”開かずの間”の話題はここらで切り上げる事にした。
しかし、その話題に触れた時点で”時既に遅し”だったとは・・・。
夜も更けてきたのを見計らって、二人で床に着く事にした。
私は長旅のせいもあり、割とすぐに眠りにつくことができた。
しかしだ。
K「う、う・・・おぉぉぉ・・ううぅぅぅぅぅっ・・・」
凄まじいKのうなされ方にオチオチ寝ていられないのだ。
しかも真っ暗に明かりを落とした部屋の中で、隣に寝ている人間の
気味の悪い”ウワゴト”は聞くに堪えない!