04/12/25 00:55:22 wk3h/1jo
=== 札幌澄川奇憚④ ===
Y「うん・・・だと思った。一旦風呂から上がって、懐中電灯持ってきて
浴槽の下を覗いたらさ・・・真っ黒だったよ。」
私「もしかしてその”死んだ人”って、風呂場で・・・か?」
Y「大家さんは前にそう言ってた。手首を切ったんだって。」
私「そっ!そんな事まで知っててなぜ住めるっ!?」
Y「・・・だって、正直言って金無いし。」
私「さっき言ってた”ああいうカタチで”ってその”髪の毛”のこと?」
Y「そうだよ。」
私「・・・ふぅ。俺ぁまたてっきり”出た”のかと思ったよ。」
Y「まさか(笑)。俺みたいな超無神論者のとこには出ようがないって。」
そういって笑ったYの顔が突然引きつった。
目線は・・・私の肩の部分で固まっている。
私たちが今座っているボックス席には、後の席との間にすりガラスが”隔壁”としてはめ込んである。
どうやらそのちょっとしたガラスの隙間あたりを見ているようだ。
全く身動き一つせずYが聞く。
Y「なぁ・・・こんなことってあるかな?」
私「ゴクッ、ど、どうした?」
Y「ガラス自体に人影なんか映ってなかったのに、今そこの隙間から・・・」
私「隙間・・・から?」
Y「ひとが覗いてたぞ!」